BIWAKO:天上の庭

9月から始まるBIWAKOビエンナーレの現地視察へ。
前回の下見で展示場所を決めたものの、改めて確認。
そして、前回の決定に間違いはなかったと確信。
今回はまったく新しい作品を出品予定。
とはいっても構想は2年前からあって、いよいよ実現。
当初違う作品を制作予定でしたが実際の場所を見て急遽変更。
僕の作品は場所がものすごく重要なのです。
今回もその場所の「あるもの」を使って作品を作ります。
そして今日はその「あるもの」を採取。
9月に向けてせこせこ作っていきます。
タイトルは「天上の庭」。今日思いついた。
タイトルはいつもむずかしい。
でももうこれで行こうと思う。
楽しみです。

テーマ : アート
ジャンル : 学問・文化・芸術

木藤純子「白と黒」@ART SPACE NIJI

iPhoneなくそうがなにしようがレビューは書きます。

まずは虹の木藤さんの個展。
木藤さんの作品は、昨年の元立誠小学校での放課後展で見た作品がものすごくよくて、ちょっと調べたら2003年のアートコートフロンティアにも出されていて、記憶の底に眠っていたあの青空の作品が思い出されました。
そして今回虹で個展が開かれるというので馳せ参じました。
まずDMの内容からかなり気になった。
「11:00-日暮れ時まで/最終日18:00終了 夏至休廊」
この開廊時間は一体何なんだろう?
かなりくすぐられます。
三条通に面して開かれたこのギャラリーのガラスの扉。
その扉が今回白く煙っていることに気づきます。
中に入ると照明はなく、壁にはただ白い紙が5枚貼られている。
真中にはアクリル板でできた立体物。
?となりつつ、焦らずゆっくりと読み解いていく。
まずその白い紙。
奥まで行って斜めから見ると、一瞬紙に何かが映った。
さらにちゃんと見ると、通りから入ってくる光に反射して、紙に月の満ち欠けがプリントされてることがようやくわかる。
なるほど、それで日暮れ時までなのか!
しかしわからないのはアクリルの立体。
悔しいがギャラリーの人に聞いてみる。
するとこれは東西南北をしめしており、今の日の出と日の入りの角度も示されてある。
さらにさらに、椅子に座って通りを見ると、花が飾られている。
これらはこのギャラリーの名前「虹」から7色の花が選ばれているとのこと。
他にも夏至を休廊にすることや、最終日に何が起こるのかといった疑問がふつふつと湧いて来たけれど、ギャラリーの方はよくわかってらっしゃらなくて、残念ながら聞くことができなかった。気になる!
あと、南極と北極の中継映像も流れてた。
南極は今ひたすら夜の世界で、北極は白夜なんだって。
それで「白と黒」なのか。
ちょっと要素が多過ぎる気がするけれど、こうしたささいなことを作品化するスタイルはとてもシンパシーを感じてしまう。
そして、僕は展覧会とは一種のおもてなしだと思ってるんだけど、その精神が木藤さんの展覧会にも現れていて、あの花なんかはまさにそうした演出だと思う。
言われなければ気づかないことが多いのが難点ですがいい展示です。
展示は27日までで、19日には良恩寺でトークがあるんだとか。行きたい・・・。


梅田哲也「デッドストック」@LABORATORY

先日トラフの展覧会を成功させたRADさんが今度はなんと梅田哲也の展覧会をするってんで、とても楽しみにしてました。
12日にはオールナイトイベントなんかもしたりして、目が離せません。
普段は16時からとのことで時間合わせて行ってきました。
いつもの急な階段を昇ってギャラリースペースに以降とすると段ボールの壁が立ちはだかり、スタッフさんがライトを渡してくれて、中に入れてもらう。
中は真っ暗闇で戸惑うも、ライト片手に頑張る。
梯子を登ってロフトスペースに行くことができるんだけど、登った時の暑さが半端なかった笑 ビルの最上階のロフトの暑さ半端ないっす!
それはさておき、お馴染み日用品を組み合わせた動く作品が暗闇の中で展開してるんだけど、それがまたおもしろくて、そのものより、何かが動いている音を鑑賞するような作品。
ライトは途中から不要になり、ひたすら汗たらしてそのハーモニーを鑑賞。
中々素晴らしい体験です。
たまにしかけられたライトが点いて全貌が露になったりするけど、また一瞬で暗転。何がどう鳴ってるのか気になりながらしばらくその世界に浸りました。
出たら、入場料の300円を払って、「デッドストック」というドリンクをいただきました。カルピスと何かを混ぜたような味。汗かいた後だったので冷たくて気持ちよかった。
梅田哲也展は21日まで。次の鈴木崇展も楽しみ!トーク行きます!


八嶋有司「DISAPPEARANCE」@立体ギャラリー射手座
2007年の芸術センターの公募入選した人。
僕はロンドン行ってたから見れてなくて、どんなんかと思ってたら射手座でやってたので見てきました。
今回の作品は様々なものに布をかけ、それを固めて、形をとどめたまま浮遊する布のインスタレーションで、布のテクスチャーを保った部分もあったりしてとても美しかった。
けれど、やっぱり、多分もう色んな人に言われて本人は辟易してはるかもしれんけど、ホワイトリードが頭のすみに浮かんじゃうんですよね。
「不在」というテーマに関して彼女はある種の金字塔的存在。
それを超えるぐらいの気持ちでいくか、また違ったアプローチで見せるか、せめぎ合いでしょうが、中々難しそうです。


英ゆう「外を入れる。」@京都芸術センター
英ゆう「森」@imura art gallery

2会場同時開催の英さんの個展。
彼女の絵は初めて見たけど、何度も滞在しているタイと日本の融合みたいな不思議な絵で、芸術センターに関しては、和室に飾られてたから余計不思議な感じがした。
展示の方法がすごくスマートな感じがした。
タイに行ってみたい!


TKG Projects♯1 桝本佳子@TKG Editions Kyoto
染谷悠子展@小山登美夫ギャラリー京都
Akihisa Hirata X SHIMURABROS.@タカイシイギャラリー京都
岡田修二展「水辺-静寂」@VOICE GALLERY pfs/w

まとめて。
桝本さんは、こないだ東京現美のワンダーウォール展で見たのをすごく覚えていて、あの時にも感じたけど、ここまでドストレートに作品を作れちゃう感覚ってすごい!
染谷さんのは、とても繊細且つ大胆な画面で、一瞬好感が持てるんだけど、なんだか深くは入り込めなくてすごく消化不良な感じになってしまいました。
平田さんのメビウスの環みたいな構造物がよかった。ワンスペースに通路がいくつもできる。逆に映像がよくわからなかった。
VOICEは移転して以来久々に行った。スペースの入口が前と違っていたので全然違う印象。岡田さんの絵は手のやつは好きだけど、このせせらぎみたいな絵はあまり好きじゃない。で?ってなってしまうのは心根が腐っているから?


中西信洋「Interference」@nomart

最後は大阪の展覧会。
中西さんの作品の発展のさせ方がおもしろい。
1つのアプローチに対して、すさまじい執念でねちっこく追求していく。
今回の新作は、レイヤーのポジを重ねたシリーズの変化系。
自分の身体を様々な角度から撮って円上に配置。
映画のフィルムのように動く作者の目、手、足、髪。
ここからまた作者の新たな挑戦が始まっていく気がする。
そしてもうひとつの執念が2階のストライプドローイング。
こちらのドローイングがものすごくよくなっててびっくりした。
彫刻家の描くドローイングっておもしろい。一点欲しくなった。


はい、後半雑な感じですがここ数日で見た関西の展示のまとめ。
AD&Aギャラリーの中居真理展も行きたかったが、いつの間にか終わってた・・・。
あと、国立国際で会田誠が公開制作中。
僕は今そこでバイトしてるんで、休憩時間に見に行ったりしてます。
ほとんど画面が変わらない!凄く細かい作業ですね・・・。

ジグマー・ポルケ逝去


訃報が続きます。
6月10日、ポルケがこの世を去りました。
国立国際で見たポルケ展が今でも忘れられません。
それまで画集で観てもピンと来なかったけど、それもそのはずと納得した。
その美しさは写真では捉えることの不可能な異形のもの。
絵画の永続性を嘲笑うかの如く、刻々と変化し続ける画面。
画材から遠く離れたものも自由に使いこなし、新たな美を作り上げた人。
最近できたスイスの教会のステンドグラスは是非観に行きたい逸品。
尊敬する愛すべき作家でした。
ご冥福をお祈りします。

関連記事>>ジグマー・ポルケ「不思議の国のアリス」@国立国際美術館

六本木クロッシング2010:芸術は可能か?@森美術館


ようやく行ってきました。
尊敬する窪田研二さんがキュレーションに加わっているので、今までのクロッシングとはまたひと味違うものになるとは思っていました。
そして実際の所、僕の想像を遥かに超える「異様な」展覧会となってました。
正直未だに整理がつきません。
言葉は悪いですが、鍋から吹きこぼれた灰汁のような、そんな感じ。
今回のテーマは「芸術は可能か?」
これはダムタイプの故・古橋悌二が提唱した命題で、90年代のバブル崩壊後の社会にアートが如何にして影響を及ぼす可能性があるのかという大いなる問い。
これに全霊を込めて応えたのがこの展覧会だったと思います。
実際に「アート」という枠を超えたものが次から次へと登場し、普段美術館で見るような作品は稀で、見たことのないようなものが並んでました。
もちろん照屋勇賢や、青山悟、横溝静、森村泰昌などの作家も存在しますが、この中に入るとそれらまで異質なものに思えてきます。
特に雨宮庸介のパフォーマンスは強烈で、常に会場内に作家がいて、何かをやっている。普段見てるパフォーマンスって決められた時間でしかやってなくて、こっちもそれなりに身構えて見るんだけど、常にそれが行われているという状態は、あまりに生々しくて、見ていて恐くなった。
また、ストリート系のアート作品も登場して、アート関係者が見過ごしているような問題を平気で突きつけてくる感じは新鮮。
音の作品も多く、ログズギャラリーのエンジンを音楽にしたような作品は、麻薬作用のようにずっとその場に留まって聴き続けたい欲求にかられたり、宇治野宗輝の様々なものを融合した機械が一斉に音を鳴らす作品も見ていて飽きなかった。
挙げていけばキリがないほど、どれも「アク」の強い作品ばかり。
アートの枠からはみ出しているといえば、近年長谷川祐子さんを中心に盛り上がっている「クロスディシプリン(領域横断)」のデザイナーなどが手がけるアート郡が挙げられるが、今回のクロッシングに関して、また新しい価値観を提唱していたと思う。
そのどれもが「社会」ということにとことん向き合っているような作品ばかりで、驚く程生々しく、時には痛々しさすら感じる。
これがいいのか悪いのかも判断がつきかねるものが多かったけど、とても印象深い展覧会でした。
ただ残念だったのが、最後のダムタイプの作品が時間が合わずに見られなかったこと。これは途中入場ができない作品のようで、開始時間に行かないと見れない。それってどうなん?と思いつつ、この作品は以前京都で見たことがあるので惜しみながらも会場を後にしました。
もう少し、この展覧会が何を意味したのか、考えてみたいと思います。
7月4日まで!
<関連記事>
六本木クロッシング2007:未来への脈動@森美術館
堂島リバービエンナーレ2009@堂島リバーフォーラム
MONEY TALK @ 広島市現代美術館

大舩真言「WAVE」@neutron tokyo

大舩さんのオープニングに行ってきました。
これまでも「日本画」という枠を超えた、作品の「あらわれ」を作り出して来た大船さんですが、今回の作品に関して、更に一歩進んだ感がありました。
具体的には、画面の表面に表れた、小さな結晶たち。
日本画というのは、元々自然の鉱物を砕いてそれを膠で溶くことにより、単純な「色」として画面に落とし込んでいく作業だと思うのですが、今回の大船さんの作品に関して言えば、その鉱物がそのまま現れてきています。敢えて鉱物を荒く砕いている様子。
画面自体が、何か岩をそのまま切断して出て来た表面のようなそんな印象。
今までの作品より遥かに荒々しくて驚きました。
そして、2階の展示に関しても、今度は色の変化も特筆すべき点だと思います。
これまで深海を思わせるような、深く暗い青が印象的でしたが、一気に海面近くまで上昇して、太陽の光を燦々と浴びたような碧が登場しました。
今までの濃紺のような作品は、やはり暗い場所で見る方が生える印象があったのですが、この碧の作品に関しては、光を取り入れた空間でとても美しく見えました。
これからまた画面がどう変化していくのかも興味深いです。
9月からのBIWAKOビエンナーレにも出展予定。
こんな作家さんと同じ展覧会に出せるなんて幸せすぎます。
neutronの展示は6月27日まで。
3階では大和由佳さんの展示がやってます。
こちらもあの使いにくそうな空間をうまく使った展示でとてもよかったです。
<関連記事>
大舩真言「Principle」 @ neutron
大舩真言「Prism」@ neutron tokyo
大舩真言「彼方の風」@天籟宮

アニッシュ・カプーア@SCAI THE BATHHOUSE

5年ぶりの日本での個展!
前回は漆の作品ばかり展示していて、それは見逃してしまいました。
今回も漆を使った彫刻は健在で、直方体に凹みのある作品が出てました。
近年の作品は、「裏側」を露にする特徴があって、その漆以外の部分が、あまりに露骨に素材感が出ていて気持ち悪かった。
他にもでっかい球の作品と粉の彫刻(あれ誰が作ったの?)と、アクリルの作品(これは白眉)、と幾何学のミラーの作品(映り方が凄い)が展示されてあった。
そのどれもが凄まじい完成度で、やはり彫刻は完成度が命と教えてくれる。
それにしても、いくつか売れていたのがびっくり。
すべて値段は伏せられていたのだが、多分吐きそうな値段だと思う。
それを日本で売りさばいちゃうスカイってやっぱすごい。
繊細な作品ばかりなので、スタッフの方々の監視が半端なかった笑
あー、日本でもでっかい展覧会やってほしいっす!!
ちなみに最近のカプーアと言えばカルティエとコラボして指輪作ったり、ロンドンオリンピックの塔をデザインしたりしてますが、なんだかすごくダサい・・・。一体全体どうしたんだ!?あのタワーは建てるべきではないと思います。
<関連記事>
Anish Kapoor @ Royal Academy of Arts
Anish Kapoor @ Lisson Gallery

椿会展2010 Trans-Figurative @SHISEIDO GALLERY

今回で第六次椿会メンバー(やなぎみわ、丸山直文、伊庭靖子、袴田京太郎、祐成政徳、塩田千春)による最後の展覧会。
なんですが、正直今までで最も質の低い展示だったと言わざるをえません。
まとまりに欠いたというか、なんだか凄く残念。
塩田さんの映像もよくわからなかったし、他もなんだか。
これまで毎年のように見て来ただけにチョット残念。
次のメンバーは誰になるのか。それに期待しましょう。

「マネとモダン・パリ」@三菱一号館美術館

東京駅前、丸ビル真横という超一等地に美術館登場!
ってことで、話題になってる三菱一号館美術館に行ってきました。
にしても、一発目がマネとは渋い!!
これが他の印象派の展覧会だったら行くことはなかったと思います。
しかし、マネです。
マネは僕が唯一好きな印象派の画家。大好きなんです。
やっぱり、彼の起こした革命というのは、近代絵画史に置ける金字塔ですよ。
この時代の絵画を辿っていくと、マネの異様さは明らかにおかしい。
しかもそれを普通にサロンに出しちゃってるんですから頭おかしいです笑
初めてのロンドンで、彼の遺作とも呼ばれる「フォリー=ベルナール劇場のバー」を見た時は泣きそうになりました。釘付けです。
それからオルセーでの「オランジェリー」や「草上の食卓」。
こんなにすごい偉業を成した人なのに、一般的な認知度はモネやルノワールに比べて圧倒的に低い。にも拘らずそのマネを一発目に据えて来たこの美術館の気概は特筆に値すると思います。
実際、平日の夕方ってこともあったでしょうが、ほとんど混んでなくて、とてもスムーズに見れました。いいんだか悪いんだか。
当時のパリをそのまま切り抜いてきたかのような、決定的瞬間からの外れた不思議な構図の数々。「エミール・ゾラの肖像」に見られるような不思議な背景。
改めてマネの魅力を感じられるいい展示でした。
これだけまとめてマネを国内で見られる機会はほとんどないと思います。
7月25日までなのでまだの方は是非。
オフィス街ってことで、平日20時まで開いてるのもいいですね。
にしても、マネといいセザンヌといい、アート関係者から評価の高い画家は、一般的にあまり人気がない。逆にルノワールとかドガとかどこがいいのか僕には全くわからない。モネはまだわかるんやけどね・・・。ゴヤの展覧会とかも見てみたいな。


追伸:六本木にて。改めて彼女の不在を想います。

Plastic Memory いまを照らす方法@東京都現代美術


MOTのフセインチャラヤン展を観に行ってきました!
すんごい楽しみにしてて、実際ものすごくよかった!
卒コレの土に埋めた服が生で見られるなんて・・・。
2000年春夏の「Afterwords」のコレクションはすばらしすぎる。
明快なコンセプトから生み出される表現の美しさ。
また、なにものにもとらわれない自由な表現。
そして彼自身の出自から来るえも言われぬ悲哀。
様々なものが合わさって、素晴らしい展示になってました。
映像は長過ぎて全部見るにはむずかしかったけど十分楽しめました。
ロンドンでやってた時よりいい展示になってたと思います。
ロンドン見てないけどね。でもデザインミュージアム狭いしそうに違いない。

しかし、その展覧会をも凌駕したのが今回のコレクション展。
今回から3回に分けて、テーマをしぼった展示をするらしい。
第一回は「Plastic Memory いまを照らす方法」と題し、記憶をテーマにコレクションから抜粋し、組み上げるひとつの企画展みたいになってた。
持ってる作品が素晴らしいってのはもちろんやけど、選ばれた作品の展示の仕方がものすごく贅沢で、その世界に胸一杯浸ることができた。
特に初っ端の山川冬樹の作品からノックアウトされてしまった。
彼の父親である、ニュースキャスターの山川千秋さんの死後、見つかったビデオテープを編集した壮大なインスタレーション。
暗幕をくぐると靴が3つ置いてあって、中に人が入ってると思って踏み込んで行くとそこは真っ暗闇。恐る恐る壁を伝って歩くと映像が流れ出す。
すると、そこには自分以外に誰もいないことが発覚。あの靴は一体!?
床には昔のテレビが何台か置いてあって、前の壁に投影された映像とリンクして、千秋さんの実際のニュース映像や、作者の小さい頃に撮った音声などが流れる。
完全に他者の記憶であり、年代も僕が生まれる前だったりするのに、あの圧倒的な懐かしさは一体なんなのだろうか。思わず涙がこぼれそうになる。
それは多分、多くの人が経験した親子の絆。
そんな普遍的な回路が鑑賞者の中で有機的に伝っていく。
素晴らしい作品でした。
今月精華でレクチャーするらしいから、行けたら行きたい。
他にもボルタンスキーの作品が大きな部屋にデデンと置いてあったり、米田知子のものの記憶を写し取った写真展示があったり、先日カンヌのパルムドールを受賞し今や時の人となってるアピチャッポン・ウィーラセタクン(覚えられない)などが展示してあった。
3階にはロングやフルトンなどのランドアート系の作家から始まり、土屋公雄の皿を月の満ち欠けに模したポエティックな作品や石内都の作品など。
僕にとって発見だったのが、木村友紀。
彼女の作品は以前サントリーの「インシデンタル・アフェアーズ」で見たきりで、その時はほとんど理解してなかったけど、ようやくこの人が何をしているのかが理解できた。
あの時と同じ作品なんだけど、今回の方が明快な感じがする。
なんか写真やってる人ってこういう追求型のマッドな人が多い笑
もちろん良い意味で、です。
んー、IZU PHOTOの展示も見てみたくなってきた・・・。あやうい。
いやはや、コレクションでここまでやってくれるとは。素晴らしいです。
以前から広島現美なんかが、コレクションを使って企画に負けるどころか勝ってしまうくらいの強い展示をやってましたが、現美のコレクションを使ってやれば、いくらでもできそうで、今後もかなり期待しちゃいます。
他の美術館もこういうコレクション展をどんどんやっていくべきやと思う。
これなら予算もそこそこで美術館の評価にも繋がると思う。
是非広まってほしいです。

現美は他に、「トーキョーワンダーウォール」の10周年企画もやってました。
これ自体ほとんど興味ないんやけど、ついでに寄ってみました。
あまりよく理解してなくて、3階の展示から見てどうしようかと思った。
その後1階の展示みて混乱。
つまり、3階では今年の入選作、1階にはこれまでの入賞作が展示されていて、あまりのレベルの違いに愕然としてしまったのです。
というか、入選と入賞でここまで違ってしまうのか・・・と。
今年のは、本当に若い人たちの日展みたいな、凡庸な作品が多かった・・・。
うわぁ、、、ってなりながらほとんど素通り。
でも、1階の展示になると、見応えのある作品が出て来て結構おもしろかった。
そこで見た牡丹靖佳の作品がすごくよかった。

ということで!

牡丹靖佳「do do」@MA2 Gallery

行っちゃいました笑
元々、このギャラリーはすごく好きで、東京行く時は必ずチェックするのだけど、なんせ恵比寿から徒歩10分という離れた場所にあるので、よっぽど行きたいと思わないと行けない。
で、今回も例の如くチェックしてたら、牡丹さんの展示がやってて、僕はこの人の作品は知らなかったのだけど、HPで見た時点でほぼ一目惚れしてしまって、時間あったら是非行きたい!と思ってたらMOTで出会ってしまってやっぱりよかったので、無理矢理スケジュールに組み込んで行ってきました。
そしたら、やっぱ行って大正解で、滅茶苦茶よかった。
ここ最近で見たペインティングで最もよかったかも。
というか、普通に欲しくなってしまった。
もの凄く寓話的なんだけど、まったくストーリーが読み込めない。
それでもどんどん絵画世界の中に引き込まれて行く。
色のバランスも素晴らしくて、秩序があるのかないのかわからないけれど、とても緻密に計算されたようにも見えて、本当に不思議な絵画。
見ながらずっと女の人やと思ってたんやけど、帰ってきて調べたら男性って知ってびっくり。(ずっと靖佳をヤスカって読んでました;) こんな絵を男性が描けるんや!
これからも要チェックな作家さんです。6月28日まで。是非!
MOTの展示では紙に描かれた作品が見れます。現美の今の展示はすべて今月20日まで。


現美の近くのりそな本社ビルのエントランスホールに内海さんの作品が設置されました!
朝から背広来た人たちに混じって見てきました;
青の中にいきなり登場する赤が妖艶で印象的。すばらしいです。

small house by 妹島和世






3方建物で囲まれてこの面しか見れなかった・・・orz
クネクネしてます。

永井画廊 by 西沢立衛

誰かが殴って凹んだみたいな衝撃のファサード。
すごいかっこいいんだけど、中の保守的な展示とのギャップが・・・。
代官山のTKGもそうやけど、中々一部だけのデザインは難しいのかな。
これだけでひとつの作品みたいになっちゃうのはまずい。

ピナ・バウシュ/ヴッパタール舞踏団「私と踊って」@びわ湖ホール

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ピナ・バウシュの舞台に行ってきました。
もう彼女が逝ってから一年経つんですね・・・。
2年前初めて見た「フルムーン」が、彼女の最後の来日公演になりました。
それもこのびわ湖ホール。
今回は彼女の初期の傑作と言われる演目「私と踊って」。
もうオープニングからすごかった。あの演出は素敵。
具体的には、鉄の壁があって、一箇所だけ隙間が開いている。
その隙間からダンサーたちが激しく踊っているのが垣間見れるというもの。
それを男が壁の外から椅子に座って悠々と眺めている。
このチラリズムがたまりません!
そして鉄の壁が上がり、スロープの舞台が登場。
ダンサーたちは駆け上がったり滑り降りたり、様々な動きを見せてくれます。
もう30年以上前の作品なのに、今も刺激的。
人間の複雑な感情が、見事な演出で描かれています。
照明の当て方や舞台美術も素晴らしく、かなり気に入りました。
夢を見ながら夢を見ている感じ。実際一瞬夢を見てましたが・・・。
そしてラストでなんと木が上から落ちてきて一気に目が醒めました笑
約90分の小作ですが、その分表現が凝縮された印象。
大作と呼ばれる作品も是非見てみたいです。
終演後は、浅田彰と楠田枝里子のアフタートーク。
なんかピナとの思い出対決みたいになってたけど、ピナの人となり等を知る機会になりました。
来年もやってほしいなー。

テーマ : 観劇
ジャンル : 学問・文化・芸術

ルイーズ・ブルジョワ逝去


彫刻家ルイーズ・ブルジョワが98年の生涯を終えました。
彼女の蜘蛛ママンは世界に一体何匹存在してるのでしょうか。
六本木で、ロンドンで、ソウルで、ビルバオで。
たくさんの場所で出遭いました。
正直あまり好きではないですが、それでも彼女は巨星です。
近頃荒川修作や針生一郎など、20世紀の巨人達の死が相次いでますね。
荒川氏は奇しくも国立国際と京都工芸繊維大で個展中の死。
しかも国立国際の展覧会のタイトルは「死なないための葬送」。
ブルース・リーの遺作が「死亡遊戯」というタイトルだったのを思い出します。
彼は死ぬことで「永遠の命」を手に入れたのでしょうか。
イギリスのコインにはアイザック・ニュートンのこんな言葉が刻まれています。
'standing on the shoulder of giants'
彼らの肩の上で僕らは更に遠くを眺められるのです。
彼らのご冥福をお祈りします。

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Louis Bourgeois @ Tate Modern
養老天命反転地 by 荒川修作+マドリン・ギンズ
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