fc2ブログ

クリストとジャンヌ=クロード展@21_21 DESIGN SIGHT



昨年末に届いた悲しすぎる知らせ。
その一報を聞いたときにまずクリストのことを想いました。
このまま彼も後を追ってしまわないかと。
しかしその思いはとても浅はかだったようです。
生前も別の飛行機に乗って移動していた二人。
一人が事故に遭ってもプロジェクトが遂行できるようにという思いから。
ジャンヌ=クロードの死は彼にとってとてもつらかったことでしょう。
半世紀以上連れ添った人生の伴侶。
それはもう僕には想像も及ばない悲しみだと思います。
それでも二人にはプロジェクトという人生を掛けたものがあります。
今回のタイトル、「LIFE=WORKS=PROJECT」は彼らのことを見事に表していますね。

展覧会初日にはクリストも来日して講演を行ったそうです。
聞きにいきたかったけどどうしても行けませんでした。
実際聞きにいった友人によると、今までジャンヌがしゃべり倒してたパートもクリストがまくしたてていたそうです。彼の後ろには確実にジャンヌがいるんですね。
それを聞いて安心しました。

今回の展覧会はその訃報を受けた三宅一生が、急遽ねじ込んだ企画らしい。
分野は違えど同じ布を使うアーティストとして共通するものがあったのでしょうか。
展示品の中には三宅一生に贈った梱包作品も展示してありました。
そして、1985年6月13日の新聞を包んだ作品。
この日は二人にとって50回目の誕生日。
そう、彼らはまったく同じ日にこの世に生を受けたのです。
それを見たとき涙がとめどなく落ちて大変でした。
監視員から隠れるように泣きました。
平日の朝一だったので人も少なくて助かりました・・・。
あやうく声が出そうなほどの涙でした。
僕は彼らが大好きです。

彼らのすごいところは「きれいごと」を素でやってしまうところ。
誰からの援助も受けず、自分たちのやりたいことだけをする。
そのためにはどんな犠牲もいとわない。
展示されてる作品の数々はまさに彼らの人生そのものが反映されていました。

また、この展覧会では彼らを追ったドキュメントフィルムの上映もしています。
中でも2005年のNYで行われた「The Gate」のフィルムは日本初公開。
2年ほど前だったか、NYのフィルムフィスティバルで上映されたと聞いてから見たくて見たくてたまりませんでした。
それが今回叶ってようやく見ることができました。
サフラン色の布が垂れるその瞬間。
カメラがパンして、観客の姿を捕らえます。
すると、その画面に映った人々の顔がすべて笑顔だったんです。
それを見た瞬間またもや涙がこぼれました。
アートって何だろう?
という問いは、関係者なら誰しも考えることだと思います。
僕はクリストとジャンヌがやっていることにある種の解答があると信じています。
学生の頃、その壁にぶつかった時に、救ってくれたのもクリストとジャンヌでした。
彼らの「The Gate」が新日曜美術館で放映されていて、それを見てぼろぼろ泣きました。
特に、制作スタッフの誇らしげに観客に説明している姿は印象的。
今でも彼らの笑顔が忘れられません。
観に行けなかったのは悔しいですが、それでもホントに救われました。
今回この映画を見てまたあの時の気持ちがよみがえりました。
まだ日本語字幕はついてませんが、早くDVDになってほしいです。
ちなみにその他のDVDはすでに購入済み。
壁にぶつかった時に見るようにしてます。
会期中上映プログラムが曜日ごとに違うのでご注意を。
「The Gate」は木曜と日曜日です。

展覧会の最後にはジャンヌの写真が飾られていました。
本当にありがとうございました。大好きです。
進行中の「Over The River」と「マスタバ」はできたら必ず見に行きます!!!


クリストとジャンヌ=クロード展「LIFE=WORKS=PROJECT」
21_21 DESIGN SIGHT
2010年2月13日-4月6日 火休(4月6日は開館)
11:00 - 20:00(入場は19:30まで)
*3月27日は六本木アートナイトのため翌朝5時まで開館(入場は4:30まで)
映画の上映予定はこちら


<関連記事>
ジャンヌ・クロード逝去
クリスト&ジャンヌ・クロード講演会 @ 福岡市美術館
クリスト&ジャンヌ・クロード講演会@京都造形大学
カレンダー
02 | 2010/03 | 04
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
プロフィール

もりかわみのる

森川穣
現代美術作家。
森川穣 website
A'holicオーナー
A'holic website
instagram

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

管理者用
カウンター
To See List
・2024.02.14-05.27
「マティス 自由なフォルム」@ 国立新美術館

・2024.03.06-06.03
遠距離現在 Universal / Remote @ 国立新美術館

・2024.03.02-04.14
『シュルレアリスム宣言』100年 シュルレアリスムと日本 @ 板橋区立美術館

・2024.03.09-06.30
カール・アンドレ 彫刻と詩、その間 @ DIC川村記念美術館

・2024.03.12-05.12
ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ @ 国立西洋美術館

・2024.03.15-06.09
第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで⽣きてる」@ 横浜美術館・旧第⼀銀⾏横浜⽀店・BankART KAIKO

・2024.03.30-07.07
ブランクーシ 本質を象る @ アーティゾン美術館

・2024.04.06-07.07
ホー・ツーニェン エージェントのA @ 東京都現代美術館

・2024.04.27-08.29
デ・キリコ展 @ 東京都美術館

・2024.04.24-09.01
シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝 @ 森美術館

・2024.05.23-08.04
魚谷繁礼展 @ ギャラリー間

・2024.06.06-16
劇団チョコレートケーキ「白き山」 @ 下北沢・駅前劇場

・2024.06.08-12.01
フィリップ・パレーノ展(仮)@ ポーラ美術館

・2024.06.25-09.23
内藤礼 生まれておいで 生きておいで @ 東京国立博物館 平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジ

・2024.06.29-09.16
ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム @ パナソニック汐留美術館

・2024.07.13-09.29
鴻池朋子展:メディシン・インフラ(仮称)@ 青森県立美術館

・2024.07.20-09.23
平田晃久―人間の波打ちぎわ @ 練馬区立美術館

・2024.09.04-11.24
大西麻貴+百田有希 / o+h展 @ ギャラリー間

・2024.09.07-2025.01.13
内藤礼 生まれておいで 生きておいで @ 銀座メゾンエルメス フォーラム

・2024.09.25-2025.01.19
ルイーズ・ブルジョワ展 @ 森美術館

・2024.03.27-09.22
アイザック・ジュリアン - Ten Thousand Waves @ エスパス ルイ・ヴィトン大阪

・2024.09.14-12.01
塩田千春 つながる私(アイ) @ 大阪中之島美術館

・2024.09.21-10.06
地点「知恵の悲しみ」@ アンダースロー

・2024.10.03-12.17
松谷武判 Matsutani Takesada(仮称) @ オペラシティアートギャラリー

・2024.10.30-12.16
絵のアティテューズ―― 荒川ナッシュ医(仮) @ 国立新美術館

・2024.11.02-2025.02.09
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子 ―ピュシスについて @ アーティゾン美術館

・2024.11.23-2025.01.26
「再開館記念―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」展(仮称) @ 三菱一号館美術館

・2024.11.30-2025.02.02
須田悦弘展 @ 渋谷区立松濤美術館

・2024.10.24-2025.02.25
Bangkok Art Biennale 2024: Nurture Gaia @ BACC他

・2025.01.18-2025.05.18
玉山拓郎 @ 豊田市美術館

・2025.02.15-06.01
フェリックス・ゴンザレス=トレス(仮)@ 国立国際美術館

・2025.09.13-11.30
あいち2025 @ 愛知芸術文化センター、愛知県陶磁美術館、瀬戸市のまちなか

・2025.09.26-11.24
岡山芸術交流2025 @岡山市内各所

QRコード
QR