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越後妻有トリエンナーレ2009 2日目(十日町・中里・津南・松之山エリア)


2日目。
トリエンナーレは何度も建物の中に入ったりするので靴の脱着が大変。
なのでサンダルがベストシューズなのです。
僕はサンダルだったのですが、友人2人が靴で参戦してて、どっちも1日目でその大変さに気づき駅前の100円ショップでルイ・ヴィトンよろしくなアナグラムサンダルを購入して2日目にのぞみましたとさ。

さて、この日は4つのエリアを巡る壮大な旅。
まずは十日町の南を攻める。
早速道間違えて、見る予定のなかった[25]の小川次郎の作品などを見る。
そして[24]の石塚沙矢子の「うかのめ」。

米粒が天井から床に張られた糸にくっついてます。
家の中にあったと思われる食器や家具までもが浮かんでます。
どこかで見たことあるなと思ったら 大阪アートカレードスコープ の作家だ。
米は炊いてその米の粘着で貼付けている。
と思いきや、普通にボンドらしい。くっつきが悪いらしい。そこだけ残念。
でも概して良作。

そして本日の見所1のアントニー・ゴームリー!

ホワイトキューブに展示されてた同昨の写真が公開されてたけど、今回は空き家になった古民家を使ってて断然こっちの方がいい!!
針金と思ってたけどロープで出来た人型。写真ではわかりませんかね。。
いやぁ、さすが力あります。
ところで、冒頭で靴の話しましたが、ここで僕らの前の客が普通に土足で入っていきやがって、床が汚れてしまいました。常識でわからんもんかね。非常識な行動はやめましょうね。

駅の方角に戻って、国道沿いに面したこれも使われなくなった古民家(元歯医者)を使った、[28]ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーによる「ストームルーム」へ。

これはかなり楽しいです!
家の中で嵐が起こってます。
窓の外は大雨。雨漏り。雷鳴。轟。停電。
でもなんで舞台裏を見れるようにしちゃったんやろ。一瞬興ざめ。
なんしかすごくいい作品ですね。

続いてさらに南下して[31]行武治美の「再構築」へ。



こちらもカレードスコープで見た作家。
小屋に丸い鏡が貼付けられてあって、風でちょっと揺れてすごく綺麗。
中に蝶々が飛んでてさらに幻想的でした。

中里エリアへ突入。
このエリアはほとんどすっ飛ばしました。
見たのは[119]山本想太郎の「建具の庭」、[123]ケース・オーエンスの「ストーン・フォレスト」、[122]リチャード・ウィルソンなど。
特に報告すべき点なし。

そのまま津南エリア。
ここではなんといっても[90]瀧澤潔の「つながり」が最高でした。
元繊維工場を利用した、清々しいインスタレーション。
1階は蝋で固められたTシャツ達が明かりとなって並び、奥にはハンガーの滝。
2階では一点外の明かりが気持ちよく入り、風が天井のてぐすを揺らす。
すんごく気持ちよかった。良作!
その後マウンテンパーク津南に向かう。
BBQやキャンプなどしてる人々でにぎわう牧歌的風景。
注目は[94]蔡國強のドラゴン現代美術館だろう。山奥に登って行くと登り窯がそれ。中では馬文が墨汁のインスタレーションを行っていたけどよくわからなかった。実際に窯として使われてるのか周りの草が真っ黒になってたのがちょっとかっこよかった。
あとは色々見たけど特にいいと思ったものはないのでスキップして松之山エリアへ。

山道をくねくね。登ったり下ったり車さんホントありがとう。
ここは見所たくさんのエリアです。
まずは大厳寺高原へ。
[247]村岡三郎氏の「SALT」。



タイトル通り中には17tもの塩がぎっしり!
真中にガラスが突き刺さっててスピーカーが。
制作された2000年にはスピーカーから町の音が流されたそうで聞きたかったなぁ、などと思いを馳せる。相変わらず荒々しさの中に緊張感漂うかっこよさ。
その横には[251]スラシ・クソンウォンの8mの大きなブランコが。思わずハイジの気分でこぎまくりました♪
でも注意書きに「乗らないでください」と書かれてた。
そんな阿呆な!
皆無視して乗りまくってました。
ここで時間もできたので遅めの昼食。ラーメンをすする。

またまた車を飛ばして迷いまくってなんとか辿り着いたのは[240]マリーナ・アブラモヴィッチの「夢の家」!





宿泊可能な「作品」。
ここも1度泊まってみたいなー。
宿泊者は、ハーブの浮いた風呂で体を清め、もこもこスーツに身を包み、棺桶の中で眠ります。そしてその中で見た夢を「夢の本」に綴っていくのです。
「夢の本」は実際に読むことができて面白かったです。
果たしてこの棺桶の中で安眠できるのかは疑問ですが・・・。

そんな「夢の家」も後にしてお次はキョロロ!



手塚貴晴+手塚由比による建物。
テートモダンを思い出しちゃう。
上から見ると蛇のようにうねってて中々面白い形。
錆びた外観がかっこいい。
塔の上まで登ることができる。階段で!疲れた・・・。
中や外をうろちょろして次の目的地へ。

今回の注目作の1つ[232]塩田千春「家の記憶」。





いやぁ、素晴らしかった!!
家中黒い糸で覆い尽くされてます。
蓑や古道具が糸で重力を失ってる様は圧巻。
「Trauma」シリーズがインスタレーションになったような感じ。
いやぁ、やっぱやってくれますね、塩田さん。

そして最後は[234]クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマンによる「最後の教室」で本日のノルマフィニート!
もと小学校をすっかりボルタンスキーワールドへ。世界唯一のボルタンスキー美術館といっても過言ではないでしょう。



暗い展示が多く、僕のカメラではほぼ真っ黒な画像しか残せませんでした・・・orz
体育館には干し草が敷き詰められて、ベンチが置かれ扇風機が回ってる。
裸足で歩くとめちゃくちゃ気持ちいい。
奥の光に向かって歩く廊下。壁には真っ黒な額縁。恐い。
階段上ると古着が積み重ねられたボルタンスキーの代表作が。
2階の理科室(?)の心音のライトはすごい迫力。
でもこれラファエル・ロサノ=ヘメルの作品とかぶってない?
他の教室は机や椅子が積み重ねられその上に白い布が。意味深。
3階はガラスの棺桶にライトが入ったインスタレーション。
んー、お化け屋敷と言われればそれまでやけど、なんか不思議な体験。
会場では来年瀬戸内海で発表されると思われる心音の作品の為に、1000円払うと自分の心音録音してもらえるってんで登録しようと思ったら機械の故障・・・畜生!
ということで2日目も予定通り終了!
我ながら完璧な計画や!

夜は十日町のキナーレ内にある温泉で天国へ。
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