広島市環境局中工場 by 谷口吉生

広島に行く前日にその存在に気づいた。朧げながら谷口さん設計のゴミ処理場があるという話は聞いてたけどそれが広島だったことをすっかり忘れてた。
10日前までに連絡入れれば内部見学も可能とのことやったんでまた別の機会にしようかとも考えたのだけど、広島へは青春18切符でしか行くことがないので、必然的に春・夏・冬になるわけで、厳しい時期を避けようと思えばさらに春しかないわけで、それはまさに今ってわけで、内部見学は諦めて行くしかないとなり来訪決定。まあ、内部見学しようと思ったら1時間半も時間取られちゃうし、この建築は外からでもその美しさが拝めそうな気配があったので。
おかげ様で天気もすばらしくていい写真がいっぱい撮れました♪
広島駅からバスで15分。
吉島通りを走ると正面に見えて来る大きな建物がそれです。

収集車が出入りする上の渡り廊下に昇り、建物の真中を貫通する通路へ。



貫通した先は海になってるんですが、この光は、やばい。。。
この通路はecoriumという名前が付けられていて、このゴミ収集所の情報がタッチパネルなどで見られるようになっている。等間隔に木も植えられてたり。両側はガラス張りで重厚な金属構造が。ロジャースのロイズ銀行みたいですね。





さて、光の射す方へ。



もうこのアプローチは憎たらしいくらい素晴らしいですね。
海を額縁に入れたような枠が。。。んーーやられた。
この枠の正体は、海に突き出たようなテラス。
言っときますが、これはゴミ処理場です。



のあー、今まで見た谷口建築で最高でした。行って正解でした。
なんといっても演出の仕方が半端ない。
ここまでされると引いてしまう人もいると思うけど、僕なんかはもう心地よく彼の演出に乗っかって酔いしれてしまいました。
MoMAや豊田市美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館など、数々の名美術館建築を建ててる谷口さんですが、彼の手にかかるとゴミ処理場まで究極の美しさに辿り着くんですね。。。
ゴミ処理場で有名なのが大阪にあるフンベルトヴァッサーのド派手なやつとかありますが、これ見るとお話にならないです。大阪の場合は、なんかゴミ処理場であることを無理に隠してる感じがあるけど、こちらはそれを隠すことなく、むしろ誇らしげに見せているのが素晴らしい。
あー、ホントいい建築やった。ごちそうさまでした!
ところで、近くに三島食品の工場があって、僕の大好きなゆかりの香りが周囲に漂ってました。はい、どうでもいいですね。
