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金沢アートプラットホーム2008

最近美術館を飛び出して、町中に展開するアートイベントが流行っている。
先日まで赤坂で行われていた赤坂アートフラワー然り、当方が行ったのでは、大阪の明治以降に建てられた洋風の(しかし決してヨーロッパでは見られない様な)建物を使って行われた大阪アートカレイドスコープ然り、大山崎のアートでかけ橋然り。そして、この前の記事のKYOTO ART WALKもそうだ。
今年行われただけでもまだまだたくさんあって、把握しきれない。
今回行ってきた金沢アートプラットホームもそんなイベントのうちのひとつだ。

金沢21世紀美術館を中心に市内の至る所で展開されている。
さすがに一日では全て回りきれなかった。。。
まあ、21美のレストランでゆっくりしすぎたのが仇となったのだが・・・。
(21美のランチビュッフェは超おすすめ。あれはうますぎる)
行った中でも印象に残ったのだけご紹介。

丸山純子「空中花街道」@タテマチストリート

レジ袋で作った花を、タテマチストリートの空中全長450mにぶら下げるというもの。
これらの花は地元の老人ホームや精神病院などで行ったワークショップで作り上げられたもの。
本当に長く長く続くその光景は心を豊かにします。
最近流行のエコアートとも呼べなくないけど、とても気持ちいい展示だった。

塩田千春「His Chair」@金沢美術工芸大学エントランスホール



塩田さん自身が何年もかけて集めた東ベルリンの窓で作ったオブジェ。
ほぼこれが見たくて金沢まで来た様なもの。
どこにあってもすごい迫力です。
上からも見下ろせて、中に置いてある椅子もちゃんと見えます。
当日学祭の準備で学生が忙しそうだった。

青木千絵「BODY 08-1」「BODY 08-2」@椿原天満宮

大学近くの神社の社内に展示。
これがまたとてもしっくりきててびっくり。
場との調和が見事な作品でした。
漆という素材といい、流線型のフォルムといい、素晴らしいの一言。

高橋治希「ウシミツ」@高岡町の空き町家

使われなくなった町家を使った展示。
床にアスファルトを流し込み、さらに植物もアスファルトで作るという、自然と人口の入り交じった作品群。須田さんとは違う趣を感じます。
古い町家がどんどん壊されて駐車場になっていく現実を憂うみたいな、ちょっとメランコリック過ぎやしないか?というテーマは抜きにしても、暗闇に浮かぶアスファルトの雑草達は異様な雰囲気を醸し出してました。

他にも友政麻理子のカミフブキオンセンは気持ちよかったし、フランク・ブラジガンドのトイレや祠を塗装する作品はで?と思ったり、八谷和彦の飛行機の作品は時間なさ過ぎて早送りで見てたのでなんのこっちゃだったり。ていうか、その会場金沢市民芸術村がかなり気になった。金沢は21美だけでなく、こんなだだっぴろい芸術のための施設まであるのか!と思って大阪を恥じました。

まあ、そんなこんなで駆け足で見てきた次第です。
アトリエワンのが見れなかったのは残念でしたが。
で、ざっと見た感想としては、「散漫」というのが正直な印象です。
1つ1つの作品は確かにいいのもあるんだけど、全体としての一貫性が欠如している。
塩田さんのような緊張感漂う展示があったと思えば、カミフブキオンセンなんていうゆるい作品もあったりする。
これでは、1つの展覧会として成り立っていません。
この統一感のなさは、4人のキュレーターによって作家を選抜されている点にあると思う。
こういうのは、1人のキュレーターが独裁的に作家選別から何から何までやってしまった方が一貫した視点で選ばれた分、こうした散漫な展覧会にはならなかったんじゃないだろうか。
そしてなにより問題が金沢という必然性が見えてこなかったこと。
別にじゃあどこでやったっていいんじゃない?と思えてしまうのはかなり痛いと思う。
大阪アートカレイドスコープのように、その街の特性を活かしたものでないと。
例えば最後の高橋治希さんの展示場所のような、金沢にたくさんある使われてない町家ばかりを展示会場にするとか、色々出来ただろうに。
これだけ全国で同じ様なイベントが乱立すると、どれだけそのイベントの、その場所の個性を引き出せるかがキーになってくるだろう。
それができなければ、ただ数多あるイベントの中に埋没して、ブームが去った後には何も残らないなんてこともありうる。
この金沢の企画も3年越しのトリエンナーレとして企画されているらしい。
これが10年20年と生き残れるか。次にまた期待してみたい。
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