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ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅) by Frank Lloyd Wright






















神戸に次の作品の素材を採りに行かなければならなかったので、ついでにどっか観に行くとこないかなぁ、と思ってたら、芦屋にライトの建築があるのを思い出し行ってきました。

ヨドコウ迎賓館。
元は灘の酒造家山邑家の以来を受けてライトが1918年に別荘として設計。
1924年に弟子である遠藤新、南真によって建設されました。
戦後淀川製鉄所に社長公邸として買い取られ、その後1971年にマンション建設計画もあったそうですが、ライト作品の価値を知った同製鉄所がそれを撤回し、保存され、今は重要文化財として、ヨドコウ迎賓館と名を改め公開されています。

阪急芦屋川駅から徒歩5分。
山の斜面に建てられてるので駅を出たらすぐ見えてきます。
ちょうど今の季節は木々が色づいて、ライトの白い建築が映えますね。
ちょっと感動的な瞬間です。
そしてなんとそこに続く坂道の名前が「ライト坂」!愛されてます。
中は撮影禁止だったので載せられませんが、本当に素晴らしい空間でした。
「神は細部に宿る」
という言葉がありますが、まさにライトの建築に当てはまる言葉だと思います。
天井近くに連立する小さな小窓や棚の格子、ドアの取手。
隅々までライトの魂を感じられるような。
ディテールから全体が構築される建築というのをまざまざと見せつけられました。
屋上から見える景色は素晴らしく、大阪湾まで一望できます。
やー、行ってよかった。とても気持ちよかったです。

フランク・ロイド・ライト。
彼はコルビュジエ、ミースと並ぶ近代建築三大巨匠に数えられます。
3人の中でも最も作品数が多く、そのバラエティの豊富さによって、彼は3人の中でも最も掴みにくい人物と言えるでしょう。
さらに彼を謎足らしめてる点に、あまりの独創性により、追随者が育たなかったのも大きいこともあります。コルビュジエやミースの場合は、ちゃんと受け継がれてる感がありますが、ライトを継承していると言える建築家はちょっと見当たりません。
その彼の現存する作品を見れるのはなんとアメリカとこの日本のみ。
日本には3つ、現存するライト建築があります。
1つは愛知にある明治村内にある、元帝国ホテルの玄関。
それから東京にある自由学園。
そして今回紹介したヨドコウ迎賓館、旧山邑邸。
帝国ホテル玄関はすでに鑑賞済み。
あとNYのグッゲンハイムも行ったので、今回ライト体験は3度目。
日本に現存するもう1つの自由学園もいつか行ってみたいですね。

ヨドコウ迎賓館に関しては公式HPをご覧下さい。
毎週水・土・日・祝日しか開いてないのでご注意を!
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TOYO ITO RECENT PROJECT


伊東豊雄の「せんだい」以降のプロジェクトを網羅する眉唾作品集が発売!
ほとんどが竣工前のプロジェクトやコンペで落選したプロジェクト。実際に竣工したTOD'Sや多摩美図書館などはここではあまり紹介されてません。
もっとそういった写真が多いと思ってたので意外でした。
しかし、そうはいっても本当にすごいこの作品集。
伊東さんと所員の方々のインタビューも掲載されていて、この10年で伊東事務所が挑んできた現在進行形の冒険が垣間みれます。
「エマージンググリッド」や「アルゴリズム」など、従来の建築言語にない言葉を多用しながら「21世紀の建築」を模索し続けるエネルギーはこの本から十二分に伝わってきます。
インタビュ-読んでて、伊東事務所の民主主義性も伝わってきますね。
各々が各々の考えを堂々と述べてらっしゃって、一人称は「私たち」。
伊東さんがワンマンでやることなく、チーム一丸となって様々な問題に取り組んでる。
最近伊東さんの昔の著書「風の変容体」を読んだのですが、やはり「せんだい」で大きく変わったんやなぁ、と改めて思いました。最近伊東さんの口からよく出る「プリミティブ」といった言葉もこの本の後半になってようやく出てくる。この本はほとんど難しくてよくわかんなかったけど笑、これまでの伊東さんの歩みを追って行くのには伊東さん自身の言葉で綴られてるだけにリアルに体験できますね。その次の「透層する建築」も読んでみたい。
来年にはPHAIDON社からも作品集が出ます。
これまでにも坂茂や吉岡徳仁など、ヴィジュアル満載の作品集を手がけてきたPHAIDON社だけに、伊東さんの作品写真を中心に展開される可能性大です。要チェックですね。

そんな伊東さんの最新プロジェクト、SUMIKAプロジェクトが遂に竣工!
栃木県宇都宮の東京ガスの企画で、伊東さんはメインパヴィリオンを担当。
木の生成パターンを独特のアルゴリズムを用いて導きだされた構造&ファサードの、サーペンタインパビリオンが更に進化した様な形態!
早く見たい!ってことで、来月観に行こうと思ってたらなんと、一般人には来年2月21日と3月14日しか公開しないんだとか!ふざけんなっ!!
とりあえずその2日間を狙ってまた行こうと思います。しゅん。
このプロジェクトに参加している藤本壮介さんのINAX出版から出された「原初的な未来の建築」はかなりおもしろいです。まだまだおもしろい建築家はいるもんです。
この本は「現代建築家コンセプトシリーズ」と題し、第2弾として石上純也の本も出ました。
こちらは藤本さんとはうってかわってメルヘンな世界爆発笑
この本の最初の方に書かれた言葉がとても好きです。

「僕は自然のよさというのは、ルールがあるようで実はルールが見えないところだと思う。例えば日常生活のなかで、天気を気にしている人は多いと思うが、そのシステムまで気にして生活している人は少ないと思う。ある日突然、雹が降ってきても、一瞬は驚くのだけれど、それについて特に解明されなくても、「まあ、こんな日もあるのかな」と、そんな感じで受け入れる。そういうことは、日常生活のなかで普通にある気がする。その日常的な普通さ、あるいは、自然さのなかに溶け込んでいくようなものを考えていきたい。(略) どう成り立っているのかよくわからないけれど「ここに、こうして存在しているのだから、まあ、こういうこともあるのだろう」と思ってしまうようなもの。」

これは石上さんの作品そのものをずばり言い得てると思う。
薄いテーブルやら浮遊する巨大な物体やら、本当にどうなってるかよくわかんないんだけど、もうそんなんどうだっていいや、っていうあっけらかんとして感じが、この文章に非常にうまく抽出されてる感じ。
どちらもおすすめなので是非読んでみてください。

石上さんは今ノリにノってますね。あの若さでヴェネツィア建築ビエンナーレの日本館代表だし、こないだはヤコブ・チェルニコフ賞を受賞されてました。
どんな賞か調べようと思って今検索かけたら全く出てこず・・・詳しい人教えて。
伊東さんもこないだオーストリアのフレデリック・キースラー建築芸術賞を受賞してましたね。
同賞は,オーストリアの建築家,フレデリック・キースラー(1890-1965年)の未亡人,リリアンの意思で1997年に創設された賞で,キースラーが示した実験的かつ革新的な姿勢,また専門領域の枠を超えた自由な考え方に匹敵する世界の建築家やアーティストに贈られるもの。(公式文より)
2年毎に贈られる賞のようで、第1回(1998年)はゲーリーが、また前回(2006年)にはオラファー・エリアソンに贈られるなど、建築だけでなくアートへの賞でもあるようです。伊東さんは今回日本人初としてこの賞を受賞されました。
来年こそプリツカー!もうこの人しかいないでしょう。

ちなみに2006年に伊東さんが受賞したRIBA(英国王立建築家協会)のゴールドメダルは今年はアルバロ・シザの手に渡ったようです。いつもこの賞知らんうちに発表されてんのよな。

大舩真言「彼方の風」@天籟宮


昨日はとっても贅沢な時間を過ごさせてもらった。
大舩真言さんの一日限りの展覧会「彼方の風」である。
大舩ファンの友人に、その前日このイベントのことを知らされ同行する事に。
もう1人の友人と車で雨降りしきる中滋賀県の近江八幡まで。

ここは四年ほど前にも1度来た事があって、その時も色んな古い家やらを使ってアートのイベントが催されていた。榎忠などが出てたんだけど、ほとんどの作品が場負けしていておもしろくなかった。
昨年もBIWAKOビエンナーレと題し、そういったイベントが行われたようだが、以前の事があったため、同じ過ちは繰り返すまいとパスしたら今度はそれがめちゃんこ良かったようで、カタログからもそれが伝わってきて悔しかった。
その時に大舩さんも出品されていて、酒蔵のようなとても暗い空間にほんのり浮かび上がる様な作品を出品されていたらしい。見たかった!
大舩さんの作品は何度も見逃している。
夏前に京都のギャラリー感でやってた展覧会も自分の展覧会の準備で忙しくて行けずに涙を飲んだ。
そして今回。もう何も見逃したくないので、食らいついてみたらやっぱり大ヒットだった。

180年前に建てられたというその元商屋。
今は「天籟宮(てんらいきゅう)」と名を改められて、カフェやこうしてアートイベントなどにも利用されている。前にはお堀が流れていて、とても静かな時間が流れている。
入ると正面に大舩さんの作品が半野外に掛けられている。
雨の降るしとしとした柔らかい光を背景にとても美しい。
さらに奥には2枚1セットの作品が床置きで並べられている。
こちらも外の弱い光に照らされて、日本画独自のキラキラが美しかった。
そして何より、大舩さんの作品の一番の魅力のあのなんともいえない雰囲気。
その場を包み込んでしまうような緊張感。
しかしその緊張感が本当に心地よくて、いつまでも浸っていたいのである。

大舩さんの作品は日本画である。
それは使われている素材でのカテゴライズに過ぎない。
僕は彼の作品をインスタレーションと捉えている。
もちろん一般に言うインスタレーションとは一線を画す。
普通インスタレーションというのは周囲を操作することで生まれる。
それと違って大舩さんの場合、作品を置くだけで成立する。
大舩さんの作品が一種の装置となって場の雰囲気を一変させる。
一変させるといっても、それは決して強制的なものではなく、むしろ場と作品が互いに調和しあって、見事な一体感を生んでしまうのだ。
大舩さんの作品を見ていると、作品がまるで呼吸している様に感じる。
とても静かな呼吸で、まるで深海生物のような印象すら与える。
平面で、しかも日本画でここまでの場を作れる人を他に知らない。
日本画と言えば最近たくさんの若手人気作家が出てきている。
村上隆も元日本画だし、松井冬子や町田久美といった人々。
彼らに共通するのは具象画であるということ。
最近の絵画の流行は具象画なのだ。
それに反して大舩さんの絵は抽象画。
実際それ自体何が描かれているのかはわからない。
しかし本当に強い印象を僕に与え続けてくれる。
5年ほど前に京都のneutronで初めて見た衝撃を今でも忘れられない。

最近このブログでも絵画のインスタレーション性に触れている。
まさに大舩さんの作品群はその典型例と言えよう。
他にも大舩さんと同世代ぐらいの平面で空間を一変させてしまう作家で内海聖史さんがいるが、この人に関してはまた近々触れる機会があるので割愛。
大舩さんの作品を見て、ロスコを思い出す人は多いと思う。
ロンドンのテートモダンにあるロスコルームと言われる、ロスコの大きな作品が並べられたすごい空間がある。そこに入ると、さっきまでわいわいしていた人々も自ずと静かになり、その場の雰囲気に飲み込まれる。あの美術館であの空間だけ確実に違った空気が流れている。
あの空気にやはりどことなく似ているのだけれど、大舩さんの作品の持つ空気はもう少し柔らかい。
それは大舩さんの人柄にも表れているような気がする。
今回大舩さんと直にお話させていただいて、ホントに温和な方で話しやすかった。
色んなことも聞けてとても有意義な時間だった。

そして結局僕らはそこに4時間も滞在してしまった・・・!
というのも、夜には大舩さんの作品を囲んだ音楽のライブがあったのだ。
それにしても、時間帯でこれまた大舩さんの作品は変化する。
昼間の陽光に照らされていた時と、夜の仄暗い中にある時とで印象ががらりと違う。
その変化たるやすさまじいものがある。
こうして一日いないとわからない。
1人の作家の展覧会で、こんな長い時間滞在する事なんてまずない。
本当に貴重な体験だった。

大舩さんの今後の予定に関しては、まず1月2月のneutronでの展覧会。

大舩真言展「Prism」@neutron tokyo
2009年1月10日-2月1日
大舩真言展「Principle」@neutron
2009年2月17日-3月1日
詳細はneutronのウェブサイトにて>>http://www.neutron-kyoto.com/

そして5月からはパリでの展覧会にも参加するそう。
こちらは例のBIWAKOビエンナーレをキュレーションされた方が見つけ出した、ピカソ美術館近くの旧市街にある所だそうで、かなりおもしろそう。
あー、全部見てみたいが、現実的に京都だけになりそう・・・東京どうしよう。あー。

それから本の出版も企画しているらしい。
本に関しては、大舩さんの作品を環境を変えて撮った写真集のようなものになるとか。
前述のギャラリー感のDMもそんな感じだった。
大舩さんの作品は、ホワイトキューブよりも、こうした日本家屋や自然の中でこそ発揮される気がする。

なんにせよこれから追い続けたい作家さんのひとりです。

アニエス・ワイルダー"Collider"@ARTCOURT GALLERY


いつの間にやら随分間が空いてしまいました。生きてます。
ここ数日で回った大阪の展覧会をまとめてご紹介。

まずはアートコートのアニエス・ワイルダー展。
彼の作品は、3年ほど前、なんとなしに立ち寄った同ギャラリーで開催されてた個展で初めて見た。
ギャラリーに入るとギャラリーの人より、くれぐれも作品に触れぬよう注意される。作品に触れないのは当然じゃないか、と思いつつ奥に進み、その真意がわかった。
彼の作品は、木の板を組み合わせた非常に建築的な作品だが、実はそのひとつひとつは釘も接着剤も使わずに絶妙なバランスで成り立っていたのである。しかもその大きさたるや、人が中に入れちゃうぐらいの大きさなのだ。
触れれば一気に崩れてしまうその危うさ。
地震なんて起こったら一発である。この地震大国日本でよくもまぁ・・・。
しかしその緊張感がなんともいえない心地よさを与える。
なんとなくサラ・ジーの作品にも通ずるところがあるけれど、幾何学的なフォルムや木の色のみという素っ気なさといい、なんとも日本人が好みそうな作品である。スコットランドの作家だそうだが、ヨーロッパの作家にしては希有な存在と言えよう。
そしてなんといってもこの作品のクライマックスが最終日。
作家がなんと蹴って倒すのである笑
それがまあ綺麗に崩れていくので気持ちいいのなんの。
そんな彼の作品がまた観られるというので、公開制作も観に行ってきた。
制作現場はこれまたすごい緊張感で満たされている。
なんかドミノを作ってる様な感覚。1つ失敗すればふりだしの世界。
異常な緊張感の中、ワイルダーと助手が気の遠くなる様な作業を非常に遅い速度で進めている。
10分ぐらい見てたんやけど、ほとんど進展がなく笑
仕方なくその日は帰ってまた後日完成品を観に行きました。
完成したそれは、天井に届かんばかりの高さの球体。
いやぁ、お見事。すばらしいです。
残念ながら今回は球体というそのフォルム故、ラストのキックはないそう。
確かに蹴り倒したら作家巻き込まれちゃうしね笑
その他にも過去作品の模型やらも展示されてて、十分に楽しめます。おすすめ。

同時開催でACG Eyesという若手のグループ展もやってます。
中でもヒットはおもちゃのアヒルが部屋から外に延々と延びた筒を流れて最後は湖まで到達する映像。これがクラシックの曲(有名なんやけど誰の曲かわからん)に乗せて繰り広げられる。この曲と映像がびっくりするぐらいマッチしてて笑えます。誰の作品だったのか謎。この展覧会、なぜかキャプションがないんです・・・。
神戸アートアニュアルなどにも出品していた金澤真由子さんの作品は、羊の群れのドローイングを使ったアニメーション。その原画となったドローイングも一緒に展示されてたんやけど、こっちのクオリティが半端なくて、もしかしたら映像よりいいんじゃないの?と。

アニエス・ワイルダー展は12月13日まで。ACG eyesは12月26日まで。日・月・祝日休み。

Black State @ StudioJ
名和晃平とその学生による展覧会。
なぜか、うちのアトリエメンバー田中真吾も紛れ込んでます笑
「黒」をテーマに名和さんはノマルでも見せたラインドローイングを。
田中氏は紙を幾重にも重ねて燃やした立体2点。
小宮太郎君は、鉛筆と羽、黒い絵の具が高速回転している作品。
スパイラルで先日優勝した藤井秀全君は、偏光板によって七色に見えるセロファンテープを。
それぞれ表現は異なるものの、互いに邪魔することなく全体として調和が保たれてました。
今回メインとなってる藤井君のは単純に綺麗でした。美術を字義通りやってる感じ。彼の作品は、堀江のアーバンリサーチでも展示されてるそうなので興味のある方は是非。
でもまあ、可もなく不可もなくって感じの展覧会です。今月29日まで。日・月曜休廊。

gallerism2008@大阪府立現代美術センター
大阪のギャラリーが一同に会して同じ場所で一押し作家の展示をする企画。
まあ、半分以上は観なくてもいい展示でしたが、その中でもwksの牛島光太郎さんの作品はよかった!
オブジェと文章を刺繍で施された布がセットになってるんやけど、そのオブジェが笛だったり、砂利だったりホントに他愛のないもので、その刺繍がそれにまつわるエピソードになってる。
文字とオブジェのセットの作品って文字が強すぎてうまくいかない場合が多いんやけど、今回の展示はそれぞれがいい感じに補い合ってるというか、すごく見ていて心落ち着く感じやった。多分、刺繍っていうのが良かったんやと思う。それによって、文字もまたオブジェ化しているので、文字という具体的なものの強さを抑えられたんじゃないだろうか。なんにせよとてもよかったです。
期待してたギャラリー白からの増田敏也さんの作品はあんまりでした。
低画質のjpegイメージを立体にした陶の作品で、以前にもCG模型を立体化した陶の作品を展示しているのを見ていたので、写真で見る限り面白い展開だと思ったんですが、なんでかぐっと来ませんでした。
なんか写真になることによって、平面→立体→平面というプロセスを経ての面白さやったのかも。
増田さんの作品は来週24日から29日まで西天満のギャラリー白で展示されます。
あと知り合いの作家さん山岡さんもH.O.Tから出品されてた。
今回は現美センターまでせり出した「グチック」が床から現れたという設定。
つい立ての隙間を覗くと、黒い塊が床からニョキッと生えてるように見える。
でもこのつい立てが惜しかった。センターにあったやつなんやろうけど、単純に汚い。
やっぱ改めて作るべきやったんじゃないかな、と思う。
あと、矢印は要らなかったと思う。なんか恣意的すぎてどうにも・・・。
多分なくても気づくと思うし、気づかれなかったら気づかれなくて良いんやと思う。
もう少し観客に自由を与えるぐらいの余裕がないと、「見てくれ」という必死感が伝わってしまって、あまり純粋に観られなくなる危険性が高い。観客に発見させるささやかな喜びを残しておいてほしかったです。
そんな山岡さんと帰りばったり会って、4週連続搬入搬出という過酷さでボロボロになっておいででした笑 また期待してますよー。

そのギャラリズムに出ていた西天満のギャラリーを何個か今週回りました。
上村和夫@ギャラリーH.O.T
鉛筆で数字や文字を何度も上書きすることによって真っ黒になっていくドローイング。
白と黒のコントラストが美しかった。気の遠くなる様な作業の集積も力。
せかっく白と黒の世界なのに、花束を作品の下に置くのはどうかと思った。
大村大吾「time・point of view」@ギャラリーwks.
木が川のように流れている。
釣り針が垂れ下がっている。
鉄枠に麻糸を巻いたものが立てかけられている。
石が置かれている。
一見何の関連性もないこれらに、最後まで関連性を見いだす事ができなかった笑
オーナーさんともこれは一体なんだろうね?という会話に。
経歴を見るとやっぱり彼も彫刻畑出身。前の記事の大西伸明展の時に感じた、彫刻家とインスタレーションの関係がここでも。やっぱオブジェの集まりでしかないんですよね。
にしても最近成安大学出身の作家さんが気になる。
彼もそうだし、前述の牛島さんもそうやし。何かあるに違いない。
杉山卓郎「Hyper-Geometrism」@YODギャラリー
ギャラリズム出てないけどこれも西天満のギャラリー。初訪問。
今回の展覧会が何かと話題になってたので行ってみた。
タイトル通り、色とりどりの幾何学が組合わさった複雑な絵画。一見CGにも見えるんだけど、やはり気の遠くなる様な手仕事。この仕事量も見物だけれど、僕はこの色使いに惚れました。見ていてとても気持ちよくなる色使い。爽快な気分になれました。
ちょっとザハの所期のドローイングにも似て、建築好きな人は絶対好きな絵ですね。
定規を使わずフリーハンドで書いたドローイングの精密さもすごい・・・。
これらの展覧会は全部29日まで。
この辺のギャラリーに行くと同年代の作家の仕事が見れるから刺激になる。

寺田就子「窓ごしの空色」@itohen
こんなとこにギャラリーがあったのかという所。梅田と中津の間くらい?
寺田さんの仕事は何度か見ていて、もう何年も見てなかったので久々の再会。
ほとんどの作品サイズは手のひらサイズ。
使われる素材も鉛筆や分度器など身近なものばかり。
その小さな世界が魅力なのだけど、改めて見ると地味すぎました・・・。
なんだか、もうそれでは満たされなくなってる自分に気づいて悲しくなった。んー。

片桐功敦「凍土の星」@PANTALOON
笹倉さんの展示に続き2回目パンタロン。すっかりお気に入り。
片桐さんは華道家の方。
一ヶ月の展示ってことで、花は枯れてしまうので、違った展開を試みてた。
まずメイン展示空間には、縄文土器のようなでっかい器に脱穀されたカスが溢れんばかりに入れられ真ん中に鏡。その床はタイルで、赤い足跡が。天井には何かを燃やした跡。2階には中が空洞になった石。別展示室には寝転んで見られる落ち葉を貼付けたオブジェが。
なんかわけわかんないまま、オーナーさんに色々話を聞いたんだけど釈然としない。
本人は、これも華道の一環としてやってると仰ってるようだが本当にそうなんやろうか?普段美術作品が展示されるギャラリーでやるってことで、少しでも「アートっぽい」ことを目指してしまったのではないだろうか。どうにも地に足ついた表現には見れなかった。なんにせよ全体的に散漫過ぎるし。足跡に関してもパフォーマーにダンスしてもらってつけてもらったそうだが、てっきりオープニングとしてやったのかと思いきやさにあらず。展示中に客もいない時にやったのだとか。それってどうなんやろ。
オーナーとの話の中で片桐さんが堺の方でギャラリーもやってて、今左官職人さんの展覧会がやってると聞いたので、このもやもやが少しでも解消できるかと思って行ってきた。
久住有生「土の風貌」@主水書房
朝一で行ったら片桐さん本人が現れて焦った。彼の家も兼ねてるらしい。
なんかばたばたしてはったから、お構いなしに展示室へ。
畳の和室が大きく左官諸君の手に寄って変貌させられてた。
なんか土でできた大きな突起がいくつも展に向けて突き上げられてる作品をメインにいくつか展示されてた。
これもまた、前日パンタロンで感じた違和感を拭い去ることができなかった。
一体これはなんなのだろう?
アートといってしまってよいのだろうか?
この作者はこれを何だと思って作ったのだろう?
僕には到底理解できなかった。
最近「ジャンルの横断」というのが流行みたいやけど、僕はその考えにすごく否定的だ。
特に美術はもうその裾野を広げすぎて、わけわかんない領域まで来てしまってる感じがする。
アメーバーのように形を失ったそれは、いつか広げるだけ広げた結果、自分自身をアイデンティファイできなくなる日が来るんじゃないかとすごく心配している。そろそろ美術は改めて自己のアイデンティティを見つめ直す時なんじゃないだろうか。
華道家や左官職人の得体の知れない作品群を観て、改めて思った。
もちろんこれを了簡の狭い人間の意見だと聞き流してくれてもよいのだが、やはり僕にはあれを美術と呼んでしまえる自信がないのである。
得体のしれないといえば、この主水書房の近くに仁徳天皇陵があって、あのただただでかい全貌の捉える事が不可能な塊は、とても気持ちいい感覚だった。

大西伸明 「LOVERS LOVERS」@発電所美術館


ここでも何度か紹介している大西伸明氏の個展が、なんとあの発電所美術館で行われるというので、わざわざ富山は入善まで行ってきた!発電所美術館についてはコチラ
大西さんは、樹脂で人工物から自然物、あらゆるものを模造し、着彩を施すことで、本物そっくり、というか本物そのままを作ってしまうアーティスト。
どんどんその作品の鋭さが増していて、展示があるたびにドキドキする。
展示室に入ると、まず飛び込んでくるのが木の作品。
天井近くまで高くそびえ立つ幹と、それを取り巻く様に床に並べられた枝。
木と木の切れ目なんて、年輪まで表現されてて、偽物と言われなければ気づかない。
他には、今回の「LOVERS LOVERS」を表すように、2対の作品が並べられていた石、鹿の角、スクラップになった車。
そのどれもがため息が出るくらい本物そっくり。
特に車はどうしたらこんなことになるんだ?ってくらいすごい精度。
しかし見れば見る程得体の知れない違和感が湧いてくる。
その違和感の出所はずばり、まったく同じ、ということだろう。
河原に無数に落ちてる石ころも、まったく同じものなんてひとつもない。
奈良公園の鹿たちの角も、まったく同じように生えるわけがない。
スクラップした車が同じ凹み方、錆び方をすることなんてありえないのだ。
今回の展示の要はこの違和感にあるのだろう。
偽物だからこそ複製可能だということ。
反じて、この世のものはなんと唯一無二なものが多いことか!
そんなことを思わせてくれる展示であった。
2階にはこの発電所に潜む部品の模造を展示してあった。

しかし、今回の展示は少々難がある気もする。
だったらなんで木が展示されていたのか。
この2対ということをメインに考えるなら、あの木は邪魔でしかない気がする。
展示の仕方も、例えば空間を真ん中で切って、シンメトリーな展示にするとかなんとかあったろうに。
それから、前の山本さん、内藤さんの展示を見ても、やはりこの空間を使い切れてない感が否めない。
これは彫刻家の宿命というべきか、彼らはオブジェを作る人々なのだ。
なので、空間を巻き込むまでに至らないケースが彫刻家によく見られる。
同じ彫刻家の名和さんの展示だって同じこと。
いくら作品を並べてみた所で、それはインスタレーションにはならない。
それに対して、画家はよく空間のことを考える。
もしかしたら、彫刻家は2Dを、画家は3Dを求めて作品を作っているのではないだろうか。
彫刻というのは360度どこから見ても整っていなくてはならない。
それは、まるで360度絵画のように。
一方画家は、画面の中に奥行きをもたせようと、遠近法なんかを用いたりする。
これは絵の中に空間を作る様な作業なのだ。
そうしてお互いがお互いのないものねだりをする不思議な関係を築いている。
そんな中絵画においては、ロスコの様な、実際の現実空間をも変化させるような画家が現れ、それがさらに発展してインスタレーションアートという形態にまで発展するに至る。
今現在インスタレーション作家として活動してる人々の多くが絵画出身なのだ。
クリスト然り、塩田千春然りである。以前この美術館で発表した山本基さんも絵画出身。
まれに、カプーアのような、彫刻家ながら、その空間を強引にも一変させる強い力のある作家もいるが、それは限りなく少ない。
もちろんだからといって、絵画が優れているなんてことを言う気はサラサラない。
ただ、この美術館の場合、あの空間をいかに使いこなせるかがかなりのキーとなってくるので、彫刻家には中々不利なのではないか、ということ。
内藤礼の言葉を借りるなら「土地のアニマ(魂)」が強過ぎるのである。
ほとんどの現在の美術館の展示室が、20世紀初頭にNYのMoMAが生み出したホワイトキューブという、白い壁に覆われたヒエラルキーのない、どこで展示しても同じ様に見せられる展示空間なのに対し、ここの空間は、元発電所という確固たる歴史を有しているのである。
それとうまくつき合わなければ、場所に飲み込まれてしまうのである。
ここはそれだけ恐ろしい美術館なのだ。
だから僕はこの美術館が日本において、最も刺激的な美術館だと思う。
ホワイトキューブなんて、もはやおもしろくもなんともない。
世界中同じ味を提供するファーストフード店と同じだ。
それより僕は、そこでしか出されない料理を提供してくれるレストランに足を運びたい。
最近では、青森県立美術館の土壁を用いた美術館など、ホワイトキューブからの脱却に挑んでる美術館も少なからず存在する。
今たくさんの美術館が建ち続けているが、この発電所美術館のような個性豊かな美術館がどんどん増えて、作家も空間と闘うぐらいの気持ちで臨んでいければ、もっともっとおもしろいものが生まれる予感がする。
最後にこの美術館のキュレーターのインタビューを見つけたので紹介。
http://apm.musabi.ac.jp/imsc/cp/menu/museum/hatsudensho/interview.html

大西伸明 「LOVERS LOVERS」@発電所美術館
2008.10.11(土)-12.14(日) 月曜休(祝日の場合は翌日火曜休館)
9:00-17:15(入館は16:45まで)

是非バスの出る奇数日を狙って行ってください。
タクシーだと片道2000円かかるのが、バスだと200円ですよ。時刻表
ラッキーなことに行った日は文化の日で、入場料無料だった。やっほーい。

金沢アートプラットホーム2008

最近美術館を飛び出して、町中に展開するアートイベントが流行っている。
先日まで赤坂で行われていた赤坂アートフラワー然り、当方が行ったのでは、大阪の明治以降に建てられた洋風の(しかし決してヨーロッパでは見られない様な)建物を使って行われた大阪アートカレイドスコープ然り、大山崎のアートでかけ橋然り。そして、この前の記事のKYOTO ART WALKもそうだ。
今年行われただけでもまだまだたくさんあって、把握しきれない。
今回行ってきた金沢アートプラットホームもそんなイベントのうちのひとつだ。

金沢21世紀美術館を中心に市内の至る所で展開されている。
さすがに一日では全て回りきれなかった。。。
まあ、21美のレストランでゆっくりしすぎたのが仇となったのだが・・・。
(21美のランチビュッフェは超おすすめ。あれはうますぎる)
行った中でも印象に残ったのだけご紹介。

丸山純子「空中花街道」@タテマチストリート

レジ袋で作った花を、タテマチストリートの空中全長450mにぶら下げるというもの。
これらの花は地元の老人ホームや精神病院などで行ったワークショップで作り上げられたもの。
本当に長く長く続くその光景は心を豊かにします。
最近流行のエコアートとも呼べなくないけど、とても気持ちいい展示だった。

塩田千春「His Chair」@金沢美術工芸大学エントランスホール



塩田さん自身が何年もかけて集めた東ベルリンの窓で作ったオブジェ。
ほぼこれが見たくて金沢まで来た様なもの。
どこにあってもすごい迫力です。
上からも見下ろせて、中に置いてある椅子もちゃんと見えます。
当日学祭の準備で学生が忙しそうだった。

青木千絵「BODY 08-1」「BODY 08-2」@椿原天満宮

大学近くの神社の社内に展示。
これがまたとてもしっくりきててびっくり。
場との調和が見事な作品でした。
漆という素材といい、流線型のフォルムといい、素晴らしいの一言。

高橋治希「ウシミツ」@高岡町の空き町家

使われなくなった町家を使った展示。
床にアスファルトを流し込み、さらに植物もアスファルトで作るという、自然と人口の入り交じった作品群。須田さんとは違う趣を感じます。
古い町家がどんどん壊されて駐車場になっていく現実を憂うみたいな、ちょっとメランコリック過ぎやしないか?というテーマは抜きにしても、暗闇に浮かぶアスファルトの雑草達は異様な雰囲気を醸し出してました。

他にも友政麻理子のカミフブキオンセンは気持ちよかったし、フランク・ブラジガンドのトイレや祠を塗装する作品はで?と思ったり、八谷和彦の飛行機の作品は時間なさ過ぎて早送りで見てたのでなんのこっちゃだったり。ていうか、その会場金沢市民芸術村がかなり気になった。金沢は21美だけでなく、こんなだだっぴろい芸術のための施設まであるのか!と思って大阪を恥じました。

まあ、そんなこんなで駆け足で見てきた次第です。
アトリエワンのが見れなかったのは残念でしたが。
で、ざっと見た感想としては、「散漫」というのが正直な印象です。
1つ1つの作品は確かにいいのもあるんだけど、全体としての一貫性が欠如している。
塩田さんのような緊張感漂う展示があったと思えば、カミフブキオンセンなんていうゆるい作品もあったりする。
これでは、1つの展覧会として成り立っていません。
この統一感のなさは、4人のキュレーターによって作家を選抜されている点にあると思う。
こういうのは、1人のキュレーターが独裁的に作家選別から何から何までやってしまった方が一貫した視点で選ばれた分、こうした散漫な展覧会にはならなかったんじゃないだろうか。
そしてなにより問題が金沢という必然性が見えてこなかったこと。
別にじゃあどこでやったっていいんじゃない?と思えてしまうのはかなり痛いと思う。
大阪アートカレイドスコープのように、その街の特性を活かしたものでないと。
例えば最後の高橋治希さんの展示場所のような、金沢にたくさんある使われてない町家ばかりを展示会場にするとか、色々出来ただろうに。
これだけ全国で同じ様なイベントが乱立すると、どれだけそのイベントの、その場所の個性を引き出せるかがキーになってくるだろう。
それができなければ、ただ数多あるイベントの中に埋没して、ブームが去った後には何も残らないなんてこともありうる。
この金沢の企画も3年越しのトリエンナーレとして企画されているらしい。
これが10年20年と生き残れるか。次にまた期待してみたい。

伊庭靖子 SENSE OF TOUCH @ eN arts


最近京都のアートシーンがめまぐるしく変わりつつある。
今まで貸し画廊がほとんどだった京都に新らたに商業ギャラリーが続々と進出しているのだ。
今月にはあの小山登美夫とタカイシイもやってくる。
これが吉と出るか凶と出るか。楽しみ半分不安半分である。

さて、今回紹介するeN artsもこの1年で進出した商業ギャラリーのひとつ。
ここはなんとあの龍馬像も立つ円山公園内にあるギャラリー。
こんなとこどうやって借り受けたんだ?と疑問を抱かざるを得ない。
そして初めて訪れたそのギャラリーの外観は上の写真の通り・・・すごすぎる。
オーナーはロウ・ナオミさんというコレクター。
コレクターのギャラリーというと高橋コレクションが有名だが、まだまだ希有な存在だ。
一体どういう経営をしているんだろう。ホントに謎だらけである。
で、今回訪れたのは、伊庭靖子さんの展示があると聞いてのこと。
伊庭さんの作品は、写真を元に描いたフォトペインティングである。
フォトペインティングと言えば、まずリヒターを思い浮かべるが、彼と彼女の差異はその眼差しの温度や湿度にあると思う。
リヒター絵画におけるフォトペインティングはとても冷たく乾いた印象を受ける。
それがたとえ仲睦まじい家族写真であっても、戦闘機の写真であっても、その印象は変わらない。
それはリヒターが、その写真に写っているものを描いているのではなく、写真そのものを描いているからであろう。ある程度の写真像に選別はあるにせよ、基本的に彼はその写真という物質を描いているようなのだ。まるで顕微鏡をのぞき、対象を冷静に観察する科学者のよう。
一方伊庭さんの場合、人間には見ることのできない像を、カメラの力を借りて描いているように思える。
具体的にはモチーフに間近まで迫り接写することでに起こるピントのボケ。
これが、そのモチーフの魅力をより引き出させる効果を発揮しているようである。
それは果物の瑞々しさであったり、枕の柔らかさであったりする。
そのどれもが、慈愛に満ちたように温かでしっとりしているのだ。
今回新作として登場していた陶器の柄の接写ペインティングは素晴らしかった。
今回のタイトルにもあるように、本当に陶器のツルッとした感触まで伝わるような力強い絵だった。
パステルのものもあったがそちらも素晴らしかった。
このギャラリーは1階がホワイトキューブで地下にはなんとブラックキューブがある。
とても小さい空間だが、真っ黒のその空間は緊張感いっぱい。
そこには2枚の小作品が展示されていた。
また、茶室なんかもあって、もうわけがわかんなかった笑
そんなこんなで、伊庭さんの素晴らしい絵画と不思議空間を同時に味わえて、とても良き展覧会でございました。おすすめです。金土日しか開いてないのでご注意を。

伊庭靖子 SENSE OF TOUCH @ eN arts
2008.11.1(土)-11.31(日)
12時~18時 (金土日のみオープン。その他アポイント制)

垣谷智樹「うそつきとわからずや」@児玉画廊

小山、タカイシイと並んで話題のギャラリー児玉画廊が、その2つに先駆け大阪から京都十条へ移転。
展覧会自体は興味がないけど、どんなスペースかと思い見に行ってきました。
まずこの外観・・・看板もなくて、ホントにここなん?と焦りました。
中をのぞいても、車があって、町工場そのもの。
んー・・・と思いつつ恐る恐る中へ。
すると蘭が置いてあって、ここに間違いない!と威を決して飛び込みました。
案の定受付があって、そこが児玉画廊だったのです。
にしても広い!これは京都には今までなかったスペース。
今回は映像でしたが、インスタレーションやらも見がいがありそう。
というか、何故今東京でやってる坂川守氏をこっちでやらなかったのか。
彼は京都出身の作家で、ていうか僕の先輩なんですが、どうせなら京都の作家を見せるべきや。
などと、スペースを見ながら色々思いを巡らせたのであります。
ちなみに展覧会に関してはノーコメントで。
同じ建物に小山とタカイシイが来るという噂がありましたが、どうやら違うようです。
この2つは今月20日オープン予定。こっちも時間あったら観に行きたいです。

あと最近出来たと言えば、円通寺近くのsuper window project
円通寺というと、精華大学の近く。つまり超山奥・・・。
何故あんなところに?と思ったら、なんでもオーナーはフランス人で、別荘の駐車場を利用してギャラリーを始めたのだとか・・・なんて優雅な。
日本語をほとんど喋らないそうで、ウェブも英語のみという大胆なギャラリー。
しかし紹介されてる作家は、フランスではそこそこの作家がラインナップ。
こないだまでやってたMathieu Mercierは東京現美のパラレルワールドにも出してた作家。
で、実際観に行ったんですが、さすがはフランス人。開廊時間に行ったにも関わらず閉まってました・・・orz
もうギャラリーのガラス扉ぶち破ってやろうかと思いましたが、もうそういうのもロンドンで何度かあったので、ケセラセラと笑い過ごすことにしました。もう多分2度と行きません、あんなとこ。車がないとホント大変です。興味のある方はどうぞ。


そんでもって、この8月清水寺の近くに出来た、京都極楽堂書店にも挑戦したんですが、イマイチ見つかりませんでした。内装はgrafが手がけ、オープニングには蜷川実花展が開催されたり中々華やかそうなんですが、どこにあったんだろうか・・・。

KYOTO ART WALK 2008 @ 二条城、清水寺、東福寺
京都の歴史的建物で行われる現代美術の展覧会。
非公開の空間が公開されるこの時期に合わせて全3会場で行われました。
本来これがメインで京都に行ったのだけど、結果的に全くの期待はずれ。
3年前に行われた同企画は、本当に素晴らしくて、どれも場に負けない作品ばかりでした。前回の記事。
それだけに、今回川俣正や昨年のターナー賞受賞者マーク・ウォリンジャーなども出品するとあって、余計期待してたんですが・・・。
まずは二条城。前述のウォリンジャーと、マット・ゴールデンの映像2作品。
ウォリンジャーはロンドンの地下鉄の車掌室から見える風景(といってもほとんど暗闇)を延々と映した映像。ゴールデンは、通風口に結びつけたリボンがなびく写真をショートフィルムのようにつないだ16mmフィルム。
ここでやる必要あるのか?といった感じ。暗さも足りず、映像が霞んで見えた。。。
続いて清水寺。人大過ぎ。金閣寺と並んで嫌いな寺。
成就院では西川勝人の彫刻が、わざわざ畳の上に白い紙を敷き詰めて展示されてた。
なんで畳の上に直接置かんねん。意味が分からんかった。庭が美しすぎ。
経堂のジャンリュック・ヴィルムートに至ってはなぜか会場に入れなかったばかりか、外から見るに、その経堂のミニチュア模型を展示してるだけっぽかった。あほらしすぎる。
最後に東福寺。川俣正。通天台と呼ばれる、建築からせり出た空中に浮かぶ舞台に座布団1枚。ザッツオール。
その座布団1枚を巡って長蛇の列・・・ため息も出ない。
ここまで来たしってことでしばらく並ぶ。
番が来て座る。通天台の斜めに傾いてる床を感じながら風景を見る。
そりゃええに決まってるやろ!通天台そのものが素晴らしいんやから。。。
東福寺の石庭や苔庭は本当に素晴らしかった。むむむ・・・。
川俣さんは、前に直島スタンダード2に参加してた時も、島に住民登録しただけで、実際の作品らしいものは作ってなかったし、日本でのグループ展にやる気がないんじゃないか?と思わざるを得ない・・・悲しい。
今回川俣さんと西川さん以外はロンドン在住作家。
今年は日英修好通商条約調印150周年にあたりUK-JAPANという企画が行われているので、その目論見と今回の企画がなんとか結びついて実現したんだと思う。それにしてもこの企画は本当にお粗末なものだった・・・前回のあの素晴らしい展示は何処へ・・・残念でならない。
どうやら今回のキュレーションは前回にも出してたロンドン在住作家の白石由子さん。
やっぱ作家がキュレーションすることには限界があるんだろうか、とまた考えてしまった・・・。
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