多摩美術大学図書館 by 伊東豊雄


日本帰って一番行きたかった場所。
今年の春竣工したばかりの伊東豊雄氏による多摩美図書館である。
いやぁ、本当に多摩美学生は羨ましい。ってか恨めしい。
こんなところでお勉強ができるんだから幸せの極みってやつでしょう。
当日祭がやってて、願書売ってたから買って出願してやろうかと思った(ぉ

まずはファサード。緩やかにカーブした壁や、面一のガラスがTOD's同様美しい。


床は傾斜をそのまま利用していて、斜めになってる。


なんて美しい空間・・・。丸い椅子の座り心地が思いのほか気持ちいい。


インテリアはすべて特注。伊東さんの空間が押し付けがましくないのは、すべてを自分でやるのではなく、建築以外を信頼できるデザイナーに託すところにあると思う。せんだいでもそうだったけど、そうすることによって、中身をアイデンティファイしている。そして毎度インテリアが最高にかっこいい。曲がるソファ、うねる本棚、チャックがついてる椅子、鱗模様のカーテン、、、








そしてなんといってもこの図書館をささえる連続するアーチ。
ランダムに配置されていながら、全然視界を遮ることなく自然に配置されている。コンクリート打ち放しなのに全然冷たい感じがしない。このやわらかさは一体。。。


近隣にも開かれた図書館で、周りの市民も利用可能。あー、引っ越そうかしら。
相変わらずどれだけ期待してもそれ以上のものを返してくれる伊東建築。
今回も素晴らしかった。。。今回僕の図書館体験につき合ってくれたH氏に感謝。



花みどり文化センター by 伊東豊雄+アトリエ・ワン


立川にある国営昭和記念公園の「みどりの文化ゾーン」内に建てられた建物。中には昭和天皇記念館やカフェなどが入っている。広場と溶け合うように低層の長い建物。屋上はそのまま公園の延長のように屋上庭園になっている。
アトリエ・ワンとの共同設計で、彼らの建築自体あまり見た事ないので、どの程度まで伊東さんが関わってるのかよくわからないのだけど、それでも「せんだい」のようなチューブや、屋上庭園は「ぐりんぐりん」の面影あり。
これまた市民の人に気持ちよく使われているのが印象的だった。
晴れて、春や夏ならもっと屋上庭園も活気づいてただろうな。










にしてもここのトイレがありえん・・・神聖な感じすらする・・・。





みなとみらい線 元町・中華街駅 by 伊東豊雄

横浜を走るみなとみらい線は1つ1つの駅が建築家の手にゆだねられています。
その最後の駅を飾るのが伊東さん。
まあ、ゆだねられてるといっても、内装だけなので特に大したことはないです。
広告をいかになくして、横浜の歴史をタイルに映しだそうというコンセプト、らしい。

ニコラス・G・ハイエック センター by 坂茂

この1年で東京はまた新たな建築が建ちまくってますね。
話題の六本木エリアはそんな興味がないので、まずは銀座の坂茂の新作。


この5月にオープンしたばかりのスウォッチグループの本社ビル。
坂茂と言えば紙の建築だけど、今回はもうひとつの得意技ガラスシャッター。


坂さんのすごいところは、建築のディテールで確実に前に進めている所。
今回の建築は銀座という街中にありながら、開放感あふれるとても気持ちいい空間。
これ完全に晴れてたら全ての階のシャッターが開くんですよね。見たかったな。


さて、この建物の目玉はガラスシャッターだけではありません。見てください、この油圧式エレベーター!これが店内に何個かあって、各ブランドのフロアに直結してるんです。しかも中にも時計が飾ってあって、ギャラリーさながら。
これが楽しくてウキウキしながら乗ったんだけど、降りて、実際の商品を見たらすごいテンション下がった。だって桁がありえないんですもん。3,000,000って何?もう完全に買わねーだろ的な店員さんたちの目線が痛かった。すいませーん。


今回何気に坂さんの空間初体験だった。
いやー、めっさよかった。本当難しい事考えないで単純に気持ちいい空間。
なんか今まで坂さんの建築とは中々縁がなくて、すれ違いまくってた。気づいた時には神戸の紙の教会も台湾に移動しちゃってたし、この春のノマディック美術館は本当に悔しかった。あれは体験したかった・・・また来ないかな。
そんなこんなで、もっと坂さんの空間を体験したいと思ったのでした。坂さんの住宅が見たい!

GYRE by MVRDV


表参道に今月2日にオープンしたばかりのオランダ建築家集団MVRDVによる商業施設。
彼らの建築は「建たない」ことで有名で、本当に世界中に数個しか建ってない。
そんな中、日本は新潟に1つと、今回ので2つも建ってる!奇跡です。
でも、今回のはかなり無難というか彼ららしくないというか。無茶が見えません。
フロアがスパイラル状に回転していった形とでも言ったらいいんでしょうか。
建物内で彼らの展覧会もやってたけど、やっぱ他のはありえないくらい無茶。
今回は多分ゼネコンにまるめこまれちゃったような感が見受けられるかな。
にしても、中には僕の好きなマルジェラが入ってる!限定エイズTゲットしました。
なんか合わせたわけじゃないんだけど、東京着いた日がちょうどオープンの日っていう。
ところで中のレストランで、アーティストのパトリック・ブラン氏発見!
インタビューされてたんだけど、緑の髪の毛目立ち過ぎ笑
ちなみに後ろのガラス越しに見えるのはSANAAによるDiorのファサード。


入り口付近にコミッションワークがあります。やっぱ素敵だ。


横浜港大さん橋国際客船ターミナル by foa

2002年に建てられたfoa(foreign office architects)による客船ターミナル。
これは新しくもないし東京でもないけど、ついででってことで。
ついでっていっても、メチャクチャこれがよかったんですよ!めちゃくちゃ気持ちのよい空間。
これが晴れてたらもっと気持ちよかったんだろうなーと思いつつ。
さすがコンペでSANAAなどの強豪を打ち破っただけあります。
木や芝生など暖かい自然の素材を多用してるのも素晴らしかったです。
まあ、あまりいい写真じゃないけどどうぞ。






森山邸 by 西沢立衛


「天才」という人種が存在する。
もし建築界の中でそれを挙げろと言うなら1人だけ該当しうる人物がいる。
西沢立衛。
妹島和世とのコンビSANAAとしても有名な彼。
妹島事務所設立当初からスタッフとして働いていた彼が、独立して自身の事務所を持ち、また妹島さんとの共同事務所SANAAを立ち上げたのが98年。当初は妹島和世の名があまりにも大きすぎて、彼女の影的な存在にならざるを得なかったが、そんな彼が最近めきめき頭角を表している。
そんな彼が最近建てて衝撃を与えている建物が今回紹介する森山邸(2005)である。


日本に帰ったら絶対見たかった建物。
同じ敷地内にそれぞれ形の違う10個の棟が所狭しと並んでいる。
ここになんと施主の森山さんを始め、5世帯が入っているというのだから驚きである。
10棟の中にはお風呂だけの棟とかいうのもあって、なんとも新しい生活スタイルというか・・・。
LDKやワンルームと言った従来の住宅思考を変える大きな一歩。
今や隣近所に誰が住んでるかなんてわからない時代だけど、この建物だと、同じ敷地に違う人々が住んでいて、庭を共有してたりするので、とてもやわらかな関係が生まれうる。
施主の森山さんは、将来的に全部を自分のものにしたいらしい。
今は賃貸としていくつかの棟を貸しているが、ローンを返済するに従って店子を減らすシステム。
この森山さん自体がおもしろい人だな、と思う。というか勇気のある方だ。だって、こんな開放的な住居に住んでるんだから、プライベートも何もあったもんじゃない。僕なら設計図を見た時点で、この開口はちょっと、などと言ってしまいそうである。
森山さんはこの開放感を逆に楽しんでらっしゃるようで、彼の棟にはカーテンがない笑
他の方々も中々おもしろい人のようで、人たちが不思議そうに見て行くのが楽しいらしい。
竣工当初、近所の人との会話のやりとり。
「ここは何のお店なの?」
「いや、ここは私の家なんです」
「まぁ!住んでるの!? そう・・・頑張ってね」
なんともシュールな会話である笑
にしてもこれだけ有名な建築になってしまったため、住所は伏せていると言っても、なんとかかんとかして探し出してやってきて写真を撮って行くような輩もたくさんいるだろう。そう、僕のようなっ!なんか変な罪悪感だった。
安藤の住吉の長屋もそうだが、やはり住んでる人の根性が並大抵のものじゃない。


この彼の建築を受け、建築界には「分離派」と呼ばれる派閥まで現れているらしい。
最近ではヘルツォーグ&ド・ムーロンでさえ、このアイデアをまねた美術館をアメリカのサウザンプトンに建てる計画まであって、すごい影響力である。
彼の天才たる所以は、こういった革新性に対していい意味で努力の跡が見えない所。
なんか、さらっと出て来た感があるというか・・・。
もちろんSANAAの事務所は膨大なスタディを繰り返すのは有名な話。
そこに並々ならぬ努力はあるんだろうけど、それにしても見えない。
インタビューとか読んでても、ちょっと天然というか、やっぱ天才肌なんだな、って思うしかないくらい話が曖昧というか、これといった確信がつかめず、読後、結局何もわからなかったなんてことが多々ある。
最近西沢さんの初の著書「建築について話してみよう」が発売された。
興味深かったので買って読んでみたが、イマイチよくわからん。金返せ!
これに妹島さんも混じるとますますわけがわからん。妹島さんも天才肌だから。
飯田市小笠原資料館のゆるいカーブについて2人が語っている文章があって、当初、西沢さんはまっすぐにしたくて、妹島さんはカーブをかけたかった。で、間を取ってゆるいカーブって話になった。
どうして直線だと思ったんだ?という問いに対して
「どうなんでしょうかね・・・。形が悪くなるとか、思ったんでしょうか。カーブしてるって、何かダックスフンドみたいな・・・」
要は感覚。もう勝手にしてくれという感じ笑
こういう所は伊東さんとは全く違うところ。
伊東さんの場合、すごくコンセプチュアルだから、彼の考えがそのまま建築になってる。妹島さんも西沢さんも伊東さんのことをすごい尊敬してるんだけど、全く逆方向にいってる感じがおもろい。
伊東さんとの大きな違いはやはり「切る」というところにある。
伊東さんの場合、空間を切るのがいやで、柱を無くすなどして、なんとか切らずにおいておこうとしている。まあ、建築というのは空間を切ってなんぼなので、矛盾してるんだけど、そこと闘ってるのが伊東さんの凄い所。
対してSANAAの2人はスパスパ切っていく。今回の森山邸なんてすごい例ですよね。
さて、そんな天才西沢立衛の次回作は、青森県十和田市に出来る十和田市現代美術館。
今回も切りまくってます。展示室がそれぞれ別の棟ですから。
いやー、これは本当に楽しみ。コミッションワークもレベルが高すぎ!来年4月28日オープン!
これからも天才西沢立衛の革新は止まりません。
にしても既に汚れが目立ってたなぁ・・・SANAA建築の最大の敵は「汚れ」です。

Natural Ellipse House by EDH遠藤設計室

住宅をもうひとつ。
渋谷にある、遠藤政樹氏率いるEDHによるもの。
ラブホ街にあって、これもおもっきしラブホに見えるんですけど・・・爆
なんかあまり引きで撮れなかったし、外観は森山邸とは正反対に閉鎖的。
この中に人が住んでるのか、と疑わざるを得ない。
これは上から見た写真が有名で、下から見てもなんのこっちゃである。
なんとなくジャポニカ米っぽい。
上の凹みが天窓みたいになってて、中は意外と明るいらしい。んー、、、わからん。
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