SCHOOL SHOW 2007 ♯2

Chelsea BA Show
内輪びいきでもなんでもなくて、今回数ある大学のショーで一番よかった。
搬入の時からこれはくるんじゃないか、と思ってたけど本当にすごかった。
なんといってもクオリティの高い作品が多くてびっくり。
デザインもなにもかもがかなりいいテンションだったと個人的に思う。
ひとつひとつ言っていったらキリがないので写真だけ貼っておきます。













載せきれなかったけど他にもたくさんいいのがありました。ジャッドのパロディみたいなのとか、部屋中壁のピースを吊り下げたのやら、本当に目白押し。そしてやっぱ金のかけ方が半端ない。よく頑張りました。

Central Saint Martins BA Show
これと対照的に個人的にはイマイチだったのがセントマのショー。
まったくひっかかるものがなかった。写真も1枚も撮ってない。。。
去年のがよかっただけに残念なところ。元気さも中途半端だった。
まあ、閉館30分で一気に見たってのもあったけどそれでもね。。。

Royal College of Art Summer Show

今年はRCAの何周年だかで、かなり気合いが入ってた。
いつもはファインアートとデザインは別々の期間でやるんだけど、今回は同時開催。
ファインはいつもどおり校舎で。デザインはケンジントンガーデンで特設テント内。
ってか明らかにデザインが優遇されてる感があるな・・・。
それはさておき、まずは校舎のファイアートから。
評判通り、あまり良くないってのが正直な感想。
何枚かいい写真とかはあったんだけどね。
その中でもやはりずば抜けてたのが以下の2つの作品。




上のは角度を変えるとウサギに見えたりアヒルに見えたりするだまし絵的彫刻。
下は自分の膝を赤子のようにひたすら抱えて揺らしてる映像。
この2つはやはり注目を集めてましたね。ファインはこんな感じ。

続いてデザインの展示へ。

やはりRCAのデザインはすごい。マジでプロだわ、ありゃ。
色々あったんだけど、中は撮影禁止だったので撮れなかった。
その中でも韓国人(?)の人の机が鬼かっこよかった。サイトはコチラ
こういう有機的なのに僕は弱いです。
しかし今年の学生はこんなとこで明らかにラッキーですね。

Bartlett Summer Exhibition
AAと並ぶ建築の名門大学。UCLの一部。
ここの建築の特徴は、建築というか構造的なものを作るらしい。
実際知り合いの人が行ってて、最初建築の案を出したら、「何言ってんの?」的な反応だったらしい笑
実際行ってみて納得。これは建築ではなくアートだ。
建築の展覧会って、図面があって、プランがあって、模型があってってのがお決まりだけど、ここの展覧会はマジでおもしろいことになってた。アート畑から来た僕としては非常に楽しめてみれてよかったのだけどどうなんだろうね。


Novartis Campus 4 by SANAA


SANAAの建築があると聞き、トラムで「Novartis Campus」駅へ。
製薬会社ということで入れるか不安だったが、そこはもう戸惑いを見せたら終わりなので歩を止める事なく、何食わぬ顔で受付を通ったら普通に通れた笑 やっぱ自然が一番。まあ中に入ってカメラぱしゃぱしゃ撮ってたわけだけど。
そしてまず現れるのが光の道。早速の洗礼にもはや虜に。ガラスに転写された柄が光で地面に。


そして現れるやわらかなガラスのファサード。
いつもならイラっとする前の木も今回は心地いい。


空の青に溶けるファサード。
伊東豊雄のコニャック・ジェイ病院にも似た感じだけど、こっちはもっとやわらかい印象。伊東さんのが反射率の高いガラスを使っているのに対して、こちらはガラスを2枚重ねる事でやわらかなリフレクションを生んでいる。


しかしこれらのファサードはまだまだ序章に過ぎなかった。
中庭に入った途端に僕はもう感極まってしまいそうになった。
















降り注ぐ光。水面の反射。どれをとっても「神聖」という言葉がしっくりくる。
この中庭を見た時、今回の旅のナンバーワンはこれだと確信しました。
ザハの建物もそりゃよかったけど、やはり形で驚かすのは簡単だと思うんですよ。
それをSANAAは四角いありふれた形で実現させてしまった。素晴らしいです。
彼らが最近コンペで負け知らずなのはこの底力のせいなのでしょう。
これから建つ彼らの作品も見守っていきたいものです。ルーブルも楽しみ。

にしてもこのノマディック製薬さん、恐ろしいです。
なんと同じ敷地にこの10年で、安藤忠雄、谷口吉生、槇文彦、フランク・ゲーリー、アルバロ・シザ、レンゾ・ピアノが建つってんだからただ事じゃありません。全部建ったらどんなことになるんだろうか・・・。
ちなみにこの隣のDiener & Dienerによるキャンパス3。やっぱこういうことじゃないんだよね。

Foundation Beyeler by Renzo Piano



バーゼルの中心からバスに揺られ、風景に緑が占め出した頃に現れる美術館。
周りは本当にのどかな風景が広がる中に建てられたレンゾ・ピアノによるバイエラー財団美術館である。
周囲の緑と赤茶けた石が程よいコントラスト。
前にある池も睡蓮が咲いててとても美しかった。
そして、なんといってもこの美術館の特徴は屋根。
このガラスで出来た屋根から、館内に自然光が降り注ぐ
はずなんだが、正直中に入って期待する程の効果は見受けられなかった。
これを見るとやはりズントーのブレゲンツ美術館は確実に行きたくなる。


さてはて、中ではムンク展がやってた。ムンクの作品をあれだけまとめて見たのは初めて。改めて見るととてもやさしい絵が多い。「叫び」があまりに有名だが、それは作者が完全に気が狂って描いたもの。ここに出ている作品たちとは明らかに違う。そんな作品が最も有名になってしまうなんてあまりに皮肉な話だ。
しかし彼のたまに見せる狂気にはやはり魅力がある。「マドンナ」も、女の顔に骸骨が垣間見えるのがたまらないし、「病める子」では、苦しむ子供に対して何も出来ない母親の悲しみが画面から溢れ出てて泣きそうになった。
ムンク展以外にも所蔵もすばらしかった。ロスコとニューマンの展覧会も緊張感に満ちた感じがえも言えずすてきだったし、スイスの彫刻家ジャコメッティの作品は後ろの池に映えてた。ブラインドをしなけりゃもっとよかったのにな。

Jean Tiguely Museum by Mario Botta

ジャン・ティンゲリーの作品を所蔵する美術館。
ボッタお得意の幾何学は通路の屋根に現れてる。でもまあ大人しい感じ。
ティンゲリー自体は全くもって好きな作品じゃなかったのであまり楽しめなかった。

UBS Headquarters by Mario Botta

市の中心にドデンとたたずむスイスの銀行の本社ビル。
これぞボッタ!っといった感じの幾何学建築。
ただリヨンですでに見てるので、リベスキンド同様いくつか見ると飽きますね。。。

vitra.


世界的家具メーカーヴィトラを訪ねて、ドイツ南部の街、Weil am Rheinへ。
バーゼルからは55番のバスで。ここでも入国審査なし。。。
この場所は有名建築家による建築の宝庫。ってことで一気にレポート。

Vitra Desugn Museum, Frank Gehry, 1989

バスを降りてまず目に入るのがこのメチャクチャな建物。
ゲーリーによる初のヨーロッパ作品である。
当時の建築ジャーナリズムを騒がせたのは言うまでもない。
にしても本当にクレイジーだ・・・




工場の一部もゲーリーによるもの。




ミュージアムの前にあるオルデンバーグの彫刻。
創設者イームズの息子達が彼の誕生日に送ったらしい。なんて豪華。


中では家具の展覧会がやってて、一番上の写真で藁で覆われてる部分はその出品者によるもの。
ガンダム用のソファとかもあって楽しかった。

Vitra Fire Station, Zaha Hadid, 1993

10時からはヴィトラの家具の展示会のツアー。
会場はザハによる処女作。もちろん目的はこちら。
ガイドのお姉さんの話もほとんど上の空でこのもの凄い建物に圧倒されてた。
これが処女作なんて・・・異才だ。
この建物は元消防署。隣町に大きな消防署ができたのでここを博物館にしたとのことだが、実際は消防隊員がここにいると気分が悪くなるという話もちらほら。。。
それもそのはず、ザハお得意の異常なパースペクティブは感覚が狂わせる。
実際トイレの壁とかも斜めで気持ち悪くなりそう。仕方ないね。

2階。




階段。なんと壁だけで支えられてる。ちょっと揺れる。


BBQ台。なんだかんだで楽しんでますね。


Dome, Richard Buckminster Fuller, 1950 moved in 1993

12時からは建築ツアー。
ガイドのお姉さんに10時のも参加してたのにここにも参加してることに半ば呆れられる笑
めげずにツアー参加。
まずはフラーのドーム。
昔アメリカで作られたこの移動式の建物をイームスが買い取ったものらしい。
しかし中は夏になると熱がこもって大変になるらしい。
しかも去年は大雪により倒壊。再び作り直されたらしい。問題だなー。
中では「実用は不可能だが作品としての家具」の展覧会。
ゲーリー、深沢直人、ロン・アラドなど超豪華。
吉岡徳仁の'Kimono Chair'と題された作品は、本当に服のように着せ替えが可能。
しかしやはりザハの机は凄かった。あれはかっこいい。欲しいわー。

Gas Station, Jean Prouve, 1951 moved in 1993

こちらも移動式の建物。
3日前にパーティーがあったとかで中汚かった。掃除しなさい、掃除。

Vitra Factorie, Nicolas Grimshaw(1987) & Alvaro Siza(1994)

そもそもこれだけ建築のオンパレードなのは何年か前にこの敷地の約60%を消失させる大火事があり、その後新しい建物を建てるのに次々有名建築家に頼んだという経緯らしい。そして最初に依頼があったのはイギリスの建築家グリムショー。その後シザによる工場が建てられ、そこにシザはグリムショーの工場とをつなぐアーチを作ったのです。これは工場間で商品が移動する際に雨に降られないため。雨になると自動的におりてくる仕組み。実際この奥のザハを見ている時に大雨が降ってきて降りるとこも見れました。ラッキー。

Vitra Conference Pavilion, Tadao Ando, 1993




安藤忠雄による会議用の建物。
ゲーリーの騒々しい建物の横に凛とたたずむコントラストがいい感じ。
依頼を受けた時たまたま桜の木が生えてるところがあって、桜好きな安藤氏がここに建てたいと心願したらしい。中からは桜の木が眺められるようになっている。






そして最近ヴィトラから新たなプロジェクとが発表されました。
なんと新たにヘルツォーグ&ド・ムーロンとSANAAによる建物が建つらしいのです。
ってことでヘルドムの模型写真。さらにまた凄い事になりそうですね。



Vitra Centre, Frank Gehry,1994
Klunenfeldstrasse 22, 4127 Birsfelden


場所はバーゼルに戻って、ヴィトラのオフィスビル。
ゲーリーによるヴィトラへの建築第二段。
こちらは少しカラフルな感じ。


Environmental Centre by Zaha Hadid



ヴィトラもあるドイツ南部の街、Weil am Rhein(ヴァイル・アム・レイン)
この街にはザハの建築が2つもある。
1つは今やザハの処女作として伝説化しつつあるヴィトラ消防署。
そしてもう1つがこのエンバイラメンタルセンターだ。
前者があまりに有名すぎて、こちらにあまりスポットがあたることは少ないが、こちらもれっきとしたザハの90年代に建てられた数少ない作品のひとつである。
1999年に行われた'Green99'というイベントのパビリオンらしい。
地元の地図にはもはや'ZAHA PAVILION'と書かれていた笑
とてもへんぴな場所にあるので辿り着くのが中々大変だった。
うろうろしすぎて途中警察に検問にまであってしまった;

全長120m。とにかく長い。全くもって全貌がカメラに写りきれません。
いくつかの写真でなんとなく空気をつかんでください。
ちなみに中は何の展示中で入れず。
















adress: Mattrain 1,D-79576, Weil am Rhein

Tram Station by Zaha Hadid


フランス合宿で行けなかったザハのトラム駅を見にフランスのストラスブールへ。

バーゼルからは1時間半くらいで行けて、しかも往復2000円ちょっと。
バーゼルはロンシャン教会も近いし建築行脚にはもってこいの都市だ。
ストラスブールに着いて、トラムLine B の終点Hoenheim駅へ。
ザハワールド全開。行った甲斐があった。言葉は不要。写真でお楽しみあれ。






















Herzog & de Meuron

2000年のテートモダンの開館以来、2001年にプリツカー受賞。今年はRIBAゴールドメダルまで受賞するなど、ここ最近の彼らの活躍は目を見張るものがある。プロジェクトもいくつも進行中。
そんな彼らの建築がこのバーゼルには山のようにある。
バーゼルは彼らの地元なだけに、まさにH&deMのホームグランド。
そこで見てきた彼らの建築のいくつかをご紹介。

Schaulager, Laurenz Foundation (2003)
Ruchfeldstrasse 19, 4141 Munchenstein

テートモダン以降彼らのミュージアム建築には定評がある。
そんな中でも一際有名なのが2003年に竣工したシャウラガー。
この美術館は主にプライベートな美術館で、パブリックには一年のうち半年しか公開されない。年に展覧会を1回するだけなのだ。
にしてもでかい。このスケールは実際行ってびっくりした。
おかげで全貌をカメラに収められなかった。でかすぎる。
中に入ると独特の蛍光灯の配置と壮大な吹き抜けにびっくりする。
これだけ大きいのに今回も使われてるのはグランドフロアと地下だけだった。
今回はRobert Goberの展覧会。さすがに半年に1回だけということで気合い入ってた。一番すごかったのは、階段から滝のように水が流れ落ちてきて、その真下の排水溝に水が流れていくんだけど、排水溝の下が海底のようになってた。設置はどうやったんだろう。作品搬入というより工事に近かったんじゃなかったろうか。あまりこの作家についても知らなかったし、この作品以外作品がバラバラすぎてあまり集中して見れなかったというのが個人的な感想。上の階とかもバンバン使ったらええのに。

Basel Stadiam (2001)
St.Jakobstrasse 395, 4052 Basel

彼らのスタジアムもこれまたかっこいい。昨年のワールドカップにも使われたミュンヘンのスタジアムや、来年の北京オリンピックのスタジアム、そして最近発表されたイギリス南部のポーツマスにできるスタジアム。そのどれもがすごくクール。
そしてこのバーゼルのスタジアム。上記のスタジアムに比べると小ぶりだが、とてもいい。表面のでこぼこはミュンヘンのそれや、青山のプラダにも見られるアプローチ。
前のコンクリートで出来た建物も彼らによるもので独特なパターンが展開されている。
ところで中田浩二ってここのチーム所属なんかな?写真撮ってたら「中田浩二を探してるのか?」と何人にも聞かれた。「イエス」と答えたらどうしてくれたんだろう。

Basel Station Office Building (2005)

フランス国鉄駅と並んで、バーゼル駅最西端にあるオフィスビル。
この独特な色使いがなんとも彼ららしいが、個人的にあまり好きな配色ではない。
中にも入れなかったのでなんとも言えない感じ。
下には中華系スーパーとかが入ってた。

Signal Box (1995)
Guterbahnhof Wolf, Basel

テート以前の建築で最も有名な彼らの作品のうちのひとつ。
実際は鉄道の信号やポイントの切り替えを行う建物。
銅の帯が巻き付けられているが、途中でねじれているので、見る角度によってモアレ現象のような感じになって非常におもしろい。こういう表面へのアプローチはさすが。
近くの駅舎も彼らによるもの。

Rosetti Building Cantonal Hospital(1999)
Spitalstrasse 26, 4056 Basel

大学病院の医薬研究室として建てられた建物。
築200年以上の建物に囲まれたこの建物。ガラスに緑のドットがプリントされている。古い建物にはガラスの建物というのがお決まりコースだがそれだけで終わらせないのが彼ららしい。

Schutzenmatt Housing (1993)
Schutzenmattstrasse 11, Basel

間口6.3m、奥行23mという非常に小さな住宅。
1階がブティックでその上に4戸の住居をもつ5階建ての建物。
ファサードはパリの住宅と同じく黒いシャッター。
スリムなフォルムは安藤忠雄の住吉の長屋に似ている。

SUVA Housing & Office (1993)
St.Jakobstrasse 24, Basel

引き上げ窓の中にまた窓があるという特徴的なファサードの建物。

Shwitter Housing & Shops(1988)
Allschwilerstrasse 83, Basel

あまりに地味過ぎて普通に通り過ぎた。
あー、中身が気になる。住宅建築の嫌なところは中に入れないところだ。


彼らの建築が人気があるのは一重に毎回違う挑戦をしてくるところにあると思う。
これから続行中のプロジェクトも楽しみなところ。

ART|38|BASEL


世界最大のアート市、アートバーゼルに行ってきた!
ロンドンのフリーズ、NYのアーモリーとあるけど、やっぱ本場は此処バーゼル。
世界中からギャラリーが集まり、それに世界中から集まったコレクターが群がる。
トップクラスの作品達をこんなに一気に見れるんだから、物好きなアートオタ(僕のような)も集まり、一年のこの数日間、この街には異様な空気が漂う。

まずはこの日ビュレンの講演会があるというので朝10時に駆けつける。
こないだロンドンで展覧会を見たばかりなのでいい感じの流れ。
ビュレンはグループ展で大暴れする印象と実際はギャップがあって楽しかった。話し方もとても穏やか。ここ数年間の近作をスライドを使って説明。ヴェルサイユ宮殿の作品はおもしろかった。にしてもフランス訛りの英語がたまに何言ってるのかわからなかった。カラーをコローと言ったり、テンポラリーがトンポリーになったり。
今のヴェニス・ビエンナーレのフランス館の話も触れられてかなり興味深かった。


ちなみにこのフェアの会期中、マーチン・クリードやカバコフ、ボルタンスキーなどの豪華な顔ぶれが公演してるみたいなんだが、14日のゲストが「サプライズゲスト」となってて非常に気になる。誰だったんだろうか・・・。

公演が一段落して、いよいよ会場へ。行くとすでにすごい列。
まずはアート・アンリミテッドの会場から。手前にある彫刻はポールマッカーシー作。


会場に入る前にも小さな安藤忠雄のブースがあった。
アブダビのプロジェクト模型やデザインサイトの写真が展示されてた。
写真は没になったワールドトレードセンター跡地案模型。


中に入ると売り買い関係なく、大型インスタレーションの宝庫。
エスカレーターのビュレンはとてもよかった。


その近くのLozano-Hemmerによる回る蛍光灯。


Hauser & WirthでやってたChristoph Buchelのインスタレーションも再び。


ベルリンで見たAllan McCollumのインスタレーションは壮観な感じ。


でもこの中でダントツ一番だったのはTomas Seracenoの作品。
ビニールに水を張って光を当てただけなのにもの凄く美しい。
去年のバービカン・カーブの展示も良かったし今後要チェックです。



こんな感じでアンリミテッドを制覇し、外へ。
外は外で野外彫刻が展示されている。

まずはElmgreen&Dragsetの展示。2003年の車の衝突彫刻と比べると地味だがやっぱおもしろい。この人達についてはいずれゆっくり話たい。


川俣正も地味に参加。規模が小さくなってきてる気がする。


今年のターナー賞ノミネート、マーク・ネルソンのバス。中に入ることができて、混沌とした世界観。とりあえずメチャクチャ暑かった。


しかしやはりキングはなんといってもカプーア。神。NYのも見たかったな。



そんな感じで第一幕終了。ランチ行って、本会場へ。


いやー、もうこっからがすごかった・・・
なんせ200以上あるギャラリーブースを見て回るんだからダテな体力と精神力じゃ着いていけませんよ。特に僕なんて人より見るの早いのにそれでも閉館時間に間に合わなかったですからね。。。
ここの詳細はちょっと記述不可です。見た物が多過ぎです。
そんな中これは書かねばならんでしょう。
それは最後の方で辿り着いた、名和さんの作品も出ているscaiに辿り着いた時の事。
へとへとになって辿り着くと、なんとそこに名和さんがいるじゃないですか。
疲れすぎて幻覚を見たのかと思ったけど、まさしく名和さんだった。
もしかしたら来てるかもな、なんて思ってたけど偶然も偶然でした。
こんな偶然数万分の一ですよ、いやホント。
久々の再会を果たして握手をした時ちょっと感動ものでした。
名和さんもちょうどその日について、作品の写真を撮って帰るとこだったみたい。
なんでも一ヶ月ヨーロッパ周り中らしい。もちろん仕事ですよ。
相変わらず忙しそうでした。周囲も色々変わっててなんだか不思議な感じ。

そんなこんなで朝から晩までアートバーゼルでした。
やっぱバーゼルはすごい!来年もまた来たいなー。
↓会場の中庭。



さて、このアートバーゼルに便乗していくつかフェアがこの街で勃発してましたので、すべてじゃないけど何個か行ってきたのでそれも報告。

SCOPE Basel

位置づけ的には中堅以下ぐらいのギャラリーがブースを出す感じなんかな?
だからあまり有名な作家もいないけど、それでも質は高い。
ロンドンでもフリーズの頃やってるけど雰囲気はまるでそっくり。
あんまりピンとくる作品がなかったけど、そんな中で写真の作品はたまげた。
だってこれ、ゴキブリの羽ちぎって作ってるんですよ。。。きもい・・・


LISTE 07
開廊から5年以下のギャラリーのみ出品できるフェア。
思った以上に多くてびっくりした。かなり見くびってましたね。。。
今のバイト先の人が受付しててびっくりしたりした。
山本現代とかも出てたな。まあ見がいはありました。


VOLTAshow03

若手の作品を紹介するフェア。
こっちはなんか元気があって観に行ってよかった。
中でも写真の作品は、もの凄く小さい作品でとてもよかった。
韓国の作家で虫眼鏡で見てやっとの小さな作品があるけど、もっと小さいと思う。


Design Basel

意外と、というと怒られるかもしれないけど、凄くおもしろかった。
ザハのブースなんかもあったし、プロダクトという縛りの中で百色の表現を見いだせるのがとても楽しかった。
写真の椅子は、砂浜を鋳型にして、アルミかなんかを溶かして注ぎこんで固めて椅子にするまでの作業を映像で流してるのがおもしろかった。こんなんでできんのか。
他にも実際作ってるとこをデモンストレーションしてたり。
コルビュジエのパロディみたいなコンクリートの椅子は笑った。


他にも今年から始まった、balelatinaやPrint Baselなんてのもあったけど、ちょっと回りきれませんでした。多過ぎだよ・・・。
美術館もこの時期は力の入った展覧会を持ってきてて、シャウラガーではロバート・ゴーバー展、バイエラー美術館ではムンク展、クンストミュ-ジアムではジャスパー・ジョーンズ展といった感じ。前2つは別のトピックで触れます。ジョーンズは興味ないので行ってません。
偶然通りかかって、無料で入れてもらったクンストハウスというところはとてもいいところだった。空間は広いし、なにより聞いた事ない作家ばかりだったけど、かなりおもしろい展覧会だった。
映像がメインなんだけど、その映像がどれも面白い!
映像ってあんまり好きになれないメディアなんだけど、今回は全部ヒット。
カメラを銃で撃つ映像や、スーパーマンの哀愁漂う映像、車の駐車を巡る闘いを俯瞰で撮った映像、リアルな歩き方をするアニメーション、そしてベストアーティストは誰かという問いをする教師とそれに答える生徒みたいな設定で、教師が生徒のいうアーティストをなじり倒して最後までアーティスト名を散々言わすというある種の拷問映像など。映像も悪くないな、って思えた棚ぼた的な展覧会でした。


最後にパブリックアートもお盛んのようで、とりあえずセラを発見。
落書きがされてるんだけど、なんと律儀にRichard Serraと書いてた!


最後の最後にこれはバーゼルではなく、バーゼルから1時間半くらいのフランスの町、ストラスブールのトラム駅のバーバラ・クルーガーによるアート。

SKETCHES OF FRANK GEHRY

今日本でも公開されてるゲーリーの映画に行ってきました。
大分前にチケットゲットしておいたんだけど、数日前からソールドアウトの人気っぷり。それもそのはず、今回はゲーリーさんと監督が直々にいらっしゃるのです。
ということでその模様を一部ご紹介。

まずは監督が現れて少し挨拶。そして上映開始。
ゲーリー建築独特の表皮が次々にクローズアップされて、音楽と合わさってかなりかっこいいオープニング。
そして建築模型をあーでもないこーでもないって感じでデザインしてるゲーリーが現れるんだけど、ここがすごいところで、紙を適当(としか言いようがない)にちょきちょき切ってペタって貼ったり折り曲げてみたりして、このあなたの手先の角度1つで大変なことになるんだけどなー・・・って感じ。客席からは思わず笑いが・・・ってかこんなのクライアントが見たら怒ってくるぞ。いくら払ってると思ってるんだ。
ってかそもそもあのスケッチで建物が建つんだから世も末です。
そしてゲーリーにまつわる周囲の方々のコメントがちりばめられてた。
セラピストからアーティスト、デニス・ホッパーなどの著名人まで。
途中で現れたバスローブにワインの男がうざかった笑
にしても建築で笑いをとる人はこの人ぐらいだ。
もうすごすぎて笑うしかない。そんな感じ。
にしてもビルバオグッゲンハイムの衝撃は本人もびっくりしてたのは意外。
そもそもこの監督がこの映画を撮ろうと思ったのがやはりこの建物との出会いだったらしい。それまで建築のことをあまり知らなかったが、この建築を見て一気にゲーリーの映画を撮りたい!ってなったとか。
ゲーリー自身もこの建物以降もはやコンセプトとか聞かれなくなったみたいなこと言ってた。やっぱあの建物は彼にとってもターニングポイントだったんですね。

映画見ながら改めてびっくりだったのが、映像に出てくる建物の半分くらいは実際この目で見てしまってること。。。
パリビルバオバルセロナ神戸、ベルリン、プラハ・・・
ってことで近々ドイツのヴィトラの美術館も行ってきます!
ってか数時間後にバーゼルに向かうっていう状況でこの文章執筆中。
火曜日に帰ってきます。また帰ったら鬼のようにレポートします。

左から、シドニー監督、ゲーリー、タイムズ紙の記者。

SCHOOL SHOW 2007 ♯1


大学の卒展が続々と始まっています。ということでいくつかをレポート。

RCA Sculpture Show
ローヤルカレッジの彫刻分野のショー。
倉庫のような展示室で天窓から自然光が入っていい感じ。
全体的にはさすがRCA。クオリティが高いのにびっくり。
ってかこっちのショーって学生だけど金の使い方が半端ない。
皆企業にスポンサーを頼んで出資してもらってるんですよね。
一番びっくりだったのが、Jennifer Taylorの配管倉庫みたいな場所を使ったインスタレーション。鬼畜博士の実験室みたいな感じ。いくらかかってるんだろう(左下写真)
あとは入ってすぐのJodie Careyによる骨のデコレーションケーキ(右下写真)や、名前はわからないけどミラーボールに映像を投射した作品。キラキラしてとても綺麗だった。
他にも色々あったけど、全体的にいい感じだった。


Slade School BA & MA show
ホワイトリードなどを排出したスレードのショー。
正直BAの方はあまり覚えてません。。。すんません。勢いだけはあったかな。
で、MAは、学生らしい勢いはなかったものの、静かに良作が多かった。
例えばNaheed Razaの糸で作られた小型の彫刻を何百体も並べたインスタレーションや機会仕掛けであるタイミングで動く作品、部屋いっぱいに作られた馬小屋など。ただ馬小屋は中に入れない方がよかったかな。あとはDeborah Bellによる丸いシェイプドペインティングもよかった。
あー、やっぱスレードはさすがだな、って思ったショーでした。

Royal Academy Shool Show
RCAとよく混同されるけど、RCAは世界一学費の高い学校、RAは学費が無料の学校。卒業生もあまり聞かないのでイマイチ全貌がわからないので興味津々で見に行った。
入り口がとにかくわかりにくいし、見せる気あんのか、って感じ。
去年オープンデーに行ってスタジオを見て回ったらペインティングが多かったのだけど、意外とショー自体にはペインティングとそれ以外が半々といった感じだった。
そんな中ではAnthony Francisによるペインティングはよかった。あまり絵の具がバンバンのった画面ってあんまり好きじゃないのだけど、これは中々いい感じだった。他には電車のおもちゃが天井に向かって走ってる作品がよかったかな。警備が厳しくて写真が撮れなかったのが残念。でもまあ、学生が少ないのでさっと見れてしまった感がありました。しかしよく売れてたなー。。。

Yuko Nasu @ ZiZi Gallery
卒展ではないのだけど、昨年のセントマのMAショーに出てた日本人の展覧会のDMを見つけたので行ってみた。とても特徴的な肖像画だったのですごくよく覚えててDM見て一発でわかった。
ギャラリーに行くと見覚えのあるポートレート達が並んでて気持ちよかった。
ドローイングもファイルで見れてとてもいい感じ。
ただ、ここからどう発展するのかがポイント。
ポートレート以外にも那須さんの味が出せたらおもしろそう。
Yuko Nasu website>http://yukonasu.com/

Jake and Dinos Chapman @ Royal Academy







DAMIEN HIRST @ WHITECUBE


ロンドンに来てよかった。
ついに念願のデミアン・ハーストの個展が2つのホワイトキューブで同時にスタート!
昨日はオープニングってことで早速駆けつけて来た。
まずはホクストンスクエアの方で4時からスタート。
ホワイトキューブが全精力で臨む今回の展覧会。早くも今年一番の目玉展覧会なんじゃないだろうか、と思わせる駆けつけた人の多さ。入場前から既にギャラリー前に長い行列が。アサヒビールが協賛になってて、観客には無料でビールが振るまわれる。太っ腹だよアサヒさん。ごちでした。
4時になり入場開始。
入って即目に入るのは牛のホルマリン。
矢がぐさぐさささってるもので、あー、去年の感じねという感想。
他にも手術室の作品や、牛のキリストよろしく十時に貼付けられたホルマリン作品3点組など。こういう物語的、装飾的な着色は彼の作品のテーマである「死」を単純に弱めてるだけだと思う。
壁には細胞の顕微鏡写真にカミソリやらを貼付けた平面コラージュ。
2階には彼の息子の出産シーンのペインティング。これも弟子が描いたものでどうなんかな?って感じ。普通に写真飾ったらええのに。ってか弟子が描いたのにハーストの作品としてすごい値段で売買されてるマーケットってどうなんだろう?っていう単純な疑問。ペインティングって直に作者のタッチが現れるものだから、代替不可能なメディアだと思うんだけど。こういう考えは古いのでしょうか。
まあ、こっちの展示は個人的にはイマイチでした。

さて、続いてセンターの方のホワイトキューブへ移動。こっちは6時から。
着いたらまだ人もほとんどいなくて拍子抜け。でも早めに並んでおいて正解だった。開場時間間近になって続々と詰めかけすごい列になってた。そしてこっちには当日200人限定でしか見れない作品が置いてあったので、前から5番目くらいにいた僕らは余裕でチケットもらえた。期間中はオンラインで要予約。
時間になって入場開始。こっちにも例のペインティング。なんだかな。
ホルマリンの鳩はとてもいい感じだった。浮遊感が不思議。
そして地下へ。
この地下がやばい!デミアンのベストアルバム状態!
まず目に入るのがでっかいサメのまっぷたつのホルマリン!
これこれこれこれ!これが見たかったのだよ!
まっぷたつに裂かれたサメの間を通るのは本当不思議な体験。
その他にも黒い羊のホルマリンや牛の上半身(?)のホルマリン。
いやー、マジで嬉しい。ロンドン来てから1年目。ようやくこれが見れました。やっぱそのまま動物の死を見せるのが彼の真骨頂ですよ。ハースト的にはもうほとんど関心は失せてそうだけど、もはやリップサービスみたいな感じだった。でもやっぱそれが真実。人々が見たがってるのは実際これですからね。
他にも魚のケースや蝶の作品も前の時より断然イイ!
ホルマリンの作品はグロいっちゃーグロいんだけど、単純にホルマリンによってビジョンが揺らぐ感じがとても美しい。にしても普通に子供とか来てたけど、こんなの見たらトラウマになるんじゃ・・・。
壁にかかってた、コラージュなどには全然目がいきませんでした。
やっぱもう新作には輝きがないなー。
地下の展示を堪能し一旦外へ。
先着200名のみが見れる今回の多分一番の目玉の作品を見るために上の階へ。
上はいつもVIP用なので一般人が入れるのはこれが初。テンション上がるわー。
そしてそこに飾られているのはダイヤモンドでコーティングされた骸骨。
まあ、もう趣味の悪さ全開って感じですがね。金使い放題やな。
120億だそうです。。。

ロンドンアートに僕が興味を持ち始めたのはやはりこの人のホルマリンの作品が最初。それから約3年。ようやく出会えて本当に幸せでございます。7月7日まで。あと5回くらいは観に行きたい。

写真は搬入中の模様。左に写ってるのは多分ホルマリンのタンク。
こっそり撮ろうと思ってたら思っきしシャッターたいてしまって、一目散に逃げた。
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もりかわみのる

森川穣
現代美術作家。
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