Antony Gormley @ HAYWARD GALLERY

かなり前から楽しみにしてたヘイワードギャラリーのゴームリーの展覧会へ。
会場に着くまでに至る所にゴームリーの身体彫刻が点在。
上の写真にも3体写ってるのわかりますかね。
本当にたくさんあって、かなり向こうの方のビルとかにも発見。
橋の上にも何体かいらっしゃってテンションがあがる。

会場に着くとなんと長い列が!現代美術の展覧会でこれだけ人が並ぶのはやはり期待の高さが伺えますね。ヘイワード長い間閉まってて、復帰第一弾ってこともあって力が入ってます。
チケットもゲットし会場へイン。
入るとまず出迎えるのが「SPACE STATION」というでかい鉄の彫刻がお出迎え。床から天井までのでかさの幾何学的な形のそれは、街のようでもありなんとも言えない迫力があった。
他にも人体をデフォルメした300体からなるインスタレーション「ALLOTMENT」もすごかった。ベルリンで見た アイゼンマンによる記念碑 にも近い感じ。実際300人の18ヶ月から80歳までの人の型を取って制作したそうな。なんだかお墓のようでもあり異様だった。
上の階ではゴームリーお得意の人体を拡張したような彫刻郡や写真、部屋を使ったインスタレーション。並んでまで入ったけどこれは特に何も思わなかった。
しかしなんといっても今回の目玉は新作「BLIND LIGHT」
これはやばい。ちょっと神を見てしまた感があった。
霧の充満した部屋に入ると、もう真っ白で何もわからなくなる。
世界が消失する感覚。右も左も前も後ろもわからない。
とにかく360度すべて真っ白。
雪山で起こる「ホワイトアウト」という現象がこんな感じだろうか。
信じられるのは自分の身体感覚のみ。
自分の身体の存在を強烈に意識付けされる。
壁もどこにあるかわからず、大体出口どこなんだよって笑
たまに人が現れるとほっとするのがおもしろい。
なんとか出口に辿り着く頃には髪の毛とかぐっしょり。
直島にあるタレルの「Open Field」に近い感じ。これは要体験!
8月19日まで。僕の上半期ナンバ-1! もう一回行きたい。

Daniel Buren @ Lisson Gallery
フランスの70S、80Sを席巻したダニエル・ビュレンの新作展。
彼の作品のテーマはひたすらストライプ。フランス人らしいオシャレな作品を作ります。そしてそのオシャレ感とは裏腹に、とても横暴な彼。「グループ展は人の作品を邪魔してなんぼだ」と豪語してるだけあって、彼とグループ展した作家からはクレームが絶えないことでも知られてる笑
一番有名なのがNYグッゲンハイムでの展覧会で,あの吹き抜けいっぱいいっぱいにどでかいストライプの横断幕を垂らして他の出品者からクレームが出て出品拒否されたというエピソードや、いつかのドクメンタでも野外展示の上を縦横無尽に行き交うストライプの旗を張り巡らしたりと、とにかくやりたい放題。
前の横浜トリエンナーレでも旗をやってましたし、1月に行ったアイルランドの展覧会でも窓を全部ビュレン色にしてましたし、やっぱ未だにやりたい放題は変わってません。そんな1度出品拒否をされたNYグッゲンハイムで昨年行われた彼の大回顧展はすごい注目を集めてました。
で、肝心の今回の展示ですが、やはり一時期の勢いはないです。
席巻していた頃の彼の作品は、とても場所と深くつながっていて、ストライプというポップな主題を扱いながらも、それだけでは終わらせない魅力があった。例えばビルの上にあるギャラリーでやった個展では,奥に窓があって、壁に普通にストライプの作品を展示してるんだけど、そのまま窓まで飛び出していってしまう作品とか、坂道にあるギャラリーでは、その等高線をあらわにする作品やら、とてもおもしろかった。今回のは単純にポップに見えてしまって悲しかった。
ところで、80年代まで彼だけがフランスの現代美術作家といわれていた時代に彗星の如く現れた作家がいます。彼女の名前はソフィ・カル。彼女は今年のヴェニス・ビエンナーレのフランス館代表に選ばれていて、その彼女がその展示のために選んだのがこのダニエル・ビュレン。なんでも最初はデミアン・ハーストに依頼したらしいんだが、即断られたらしく、彼女らしくなんとキュレーターを新聞広告で募集。応募者2000組の中から選ばれたのがたまたま彼だったらしい。フランスの2大スターが競演する今年のフランス館は中々の注目です。彼女に関してはその時にでもまた紹介します。
Thomas Shutte @ Frith Street Gallery
ソーホースクエア近くのフリスストリートにあった古巣からピカデリー近くのゴールデンスクエアに移っての新天地での移転第一弾の展覧会。それでも名前は前のまま。
前のギャラリーは普通の家をそのまま改造してて、おもしろい展示室だったので、移転すると聞いたときは結構ショックだったけど、今回の新たな展示室もかなりかっこよかったです。
このギャラリーはターナー賞作家を何人か抱える何気にすごいギャラリー。
で、ドイツの作家、トーマス・シュッテの個展。
正直あまり好きじゃなかったし、今回のは特に好きじゃなかった。
なんなんだろう、あのブロンズ・・・何がやりたいのかわからん。
下の階にはトラファルガー広場の4番目の台座に置かれる予定なのか、もうなしになったのかわからないけど、それの模型が置いてあった。これも結構どうしようもないので、今のマーク・クインのままでいいと思う。
今回はこの新たな展示室を見れただけでお腹いっぱいでした。