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バルセロナ現代美術館



どこでも真っ白な建築を建てる建築家、リチャードマイヤーによるこれまた真っ白なバルセロナ現代美術館に行ってきた。
中も外も本当に白い!ここまで白いと圧倒させられる。
特に中。吹き抜けで観客はスロープを伝って上へ上がって行く。

で、肝心の展覧会ですが、全くおもしろくなかった。まあ逆に時間がなかったのでそれで良かったんですが、箱に対してコレクションも釣り合ってなかった感じ。
あとこの前の広場はスケボーだらけで危険でした。なんで美術館の前なんだ。

バルセロナでは他に、タピエス美術館やピカソ美術館、ミロ美術館にも行ってきた。タピエスはそんなに愛がないので見てもふーんって感じだった。何がええんやろか。
ピカソはその怪物ぶりが如実に表れてた。少年時代から青の時代くらいまでの絵が展示されてて、それがメチャクチャよかった。大学一年の頃に、ここから何点か上野の美術館に来てて、観に行ったらそれまでのピカソ像がひっくり返る程の衝撃だった。特に15歳で描いた妹の聖体拝領の絵は「ピカソ=子供のような絵」みたいな方程式が見事に崩れ去った。そりゃこの年でこんなもん描けるようになったら、あとはそれをいかに崩すかにしかベクトルは向かえんわな、と。今回もこの絵に再会。最初に見た時の輝きはそのままでした。そして感動だったのが「科学と慈愛」を見れたこと。これもピカソが10代で描いた素晴らしい絵で、正直「ゲルニカ」より感動した。これ以降どんどん崩れて行くわけですが、僕は彼の青の時代の絵が大好き。本当に青が美しい。今回も何点か見れた。それから企画ものとして、ヴェラスケスの「ラス・メニーナス」のオマージュ作品がめっちゃおもしろかった。天才が天才の絵をリミックス。恐ろしや。ってかこの前に生の「ラス・メニーナス」見ちゃってるなんて、贅沢な旅だ。
ミロ美術館はモジュイック公園の中にある。ここでは今回オルデンバーグの展覧会がやってて、中々見がいのある展示だった。特にパブリック彫刻に関するドローイングや模型などがおもしろかった。ミロの展示に関しては、3連画を飾ってる部屋があって、これが鳥肌がたつほどによかった。今まで見たミロの絵で一番洗練されてる感があった。キャンバスに線が一本ずさっと引かれてるのが3枚展示されてるのがあって、それもなんかすごい威力だった。時間がなかったからそんなに時間かけられなかったのが残念。また観に行きたい。

美術館関係はこんな感じ。ダリ美術館も予約までしたのに諸事情により行けなかった。。。また今度!

Forum2004 by Herzog & de Meuron



今やSANAAと並び飛ぶ鳥を落とす勢いのH&deM。
早くにプリツカーもゲットし今年はRIBAのゴールドメダル。
そんな彼らの建築がバルセロナにもあると聞き行ってきた。
2004年に行われたフォーラムの会場。
三角形がまるで生き物のように地面から立ち上がる形の建物。
彼らの建築の特徴は表面と周囲の環境へのアプローチ。
まずは表面という点から言えば、なんといっても青いごつごつしたコンクリ。そして、そのごつごつ感からは想像もつかないようなその下の空間。アルミ(?)に柄がプリントされてて、どこにいるのかわからなくなる。


穴からは光が注いで、アルミに反射して大変なことになってた。


それにしても窓の形とかどうやって決定するんだろう。意外と複雑。


周囲の環境はイマイチどこまでが彼らの手によるものなのかわからなかった。で、下の道路へ続く穴があって、それを撮影しようとそこらへんにあった荷物の上に乗って必死こいて撮ってたらどこからともなくフォークリフト出現。うわ、怒られる!と思ってさっさと引き上げようとしたらなんとフォークリフトのフォーク部分に乗せてくれるとのこと笑 いやーなんかうれしかった。ってかフォークリフトのフォークに乗る経験なんか中々ないよ!ってことでそれで撮影した写真。なんかよくわからないけどまあいいや。ものより思い出。


さて、たまたま中でなんか展覧会がやってたので興味ないけど建物には興味あるので潜入。でもこの人たちの弱点はなんといっても建物の動線。テートもそうなんだけど、出口に辿り着くまで無駄な歩きをしなきゃならなかったりで結構疲れる。今回もそんな感じでした。
あとたまに趣味悪い・・・っていう色の使い方をする。この入り口もそうだったけど、このトイレ・・・黄色ッ!?


ちなみに展示は色々凝ってたけどイマイチ何に焦点を当ててるのかわかんなかった。バルセロナの都市模型はかなり精密に作られててびっくりでした。バルセロナもベルリンみたいになっていくのかな。


続いて海を望みながら元オリンピック村へ。
ここにはゲーリーの魚の彫刻(?)があります。こんなん。


真下から。


地図。なんか笑える。ひれがないですよ、ひれが。


もはやCG・・・。



それからジャン・ヌーベルによる謎の建物。なんと水道会社のビル。


夜になるとさらにすごいことになります。これもCG・・・。


最近になってまたヌーベルの作品が建ちまくってます。プロジェクトの数と人気の高さからして次のプリツカーは彼のような気がする・・・いやだけど。なんだか彼の建築は、建築というよりオブジェに近い感じがするんですよね。周囲の環境や、建物の使用目的などがあまり考慮されてる感じがしない。実際それで美しかったりもするんだけど、やっぱり好きになれないな。これも綺麗だけどね。
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