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クリスト&ジャンヌ・クロード講演会@京都造形大学


世界を代表するアーティスト、クリスト&ジャンヌ・クロード。
そんな彼らがなんと京都にやってきた!7年ぶりの来日。
以前講演会の予約取れなかったという記事を書きましたが、この機会逃すと一生ないかもしれないので駄目元で現場まで行ってきた。
やはり会場前では受付が立ちはだかる。
歩を止めれば負け。前進あるのみ!
ってことで超自然体で受付を・・・突破成功!!
なんと侵入成功しちゃいました・・・。
ごめんなさい。本当にごめんなさい。でもこんな貴重な機会逃すわけにはいかないんです・・・ごめんなさいでした。でも後で知ったんだけど普通に当日券あったらしいですね。友達それで入ってきやがりました。何だったんだ・・・。

クリスト&ジャンヌ・クロードは今年で71歳を迎える夫婦(生年月日が共に全く一緒!)。この人たちの作品は美術館とかに飾られるのではなく、公共空間を使った壮大な作品。ドイツの国会議事堂を布で包んだり、マイアミの島を布で囲ったり、とにかく大規模。最初僕も彼らの作品写真を見た時、そのイメージと現実ってのが結びつかなくて焦ったのを覚えてます。はい?って(笑) 詳しくは彼らのHPにて。
そんな彼らが去年の冬、NYのセントラル・パークにて7503本ものサフラン色の布がはためく鳥居のようなものを遊歩道に立てた「The Gate」はニュースや新聞でも取り上げられてたので知ってる人もいるかも。あのプロジェクトの特集を某美術番組で観て、僕は思わず泣いてしまったのです。というのも、その頃「アートに何ができるのか」って悩んでた時期で、こんなこと続けてなんか意味があんのかなぁって思ってたのです。そんな折、その番組内で、手伝ってる人たちが一様に本当にいい顔をしてらっしゃって、それを観た時にそれまでの悩みが吹っ飛んでしまったんです・・・。そんな彼らの講演会。聞かないわけにはいかんでしょう。しかもわざわざ僕の帰国してる時に日本、しかも京都でやるだなんて!これはまさに運命<マタカ

そんなわけで彼らの講演会を無事聞くことが出来ました。
前半はスライドで彼らの作品を堪能。クリスト本人の解説つき!贅沢・・・。ちょっとドイツ語訛り(ブルガリア出身だけど)の英語で、でも物凄く力強かったです。
メインは次のプロジェクトであるコロラド州の川の上空を覆うプロジェクト「Over The River」。これまた壮大なプランです・・・。でもやっぱ実寸大でテストしてる写真とかで見る限り本当に綺麗。特殊な布で覆うため、上から川を覗くとただの白い布なんだけど、岸まで下りて布を見上げるとその布を通して空が透けて見えるという仕組み。あぁ、観に行きたい・・・が遠いよ・・・。鴨川でやってくれたらいいのに(死)
にしても、本当にクリストの描くドローイングは完璧ですね。ドローイングとその実寸大テストの写真を見せてたんだけど寸分の狂いもなく、途中これはドローイング?写真?と混乱してしまった。
あとアラブ首長国連邦でやろうとしてるプランもすさまじまった・・・ドラム缶40万個でピラミッド作ろうとしてます、この人たち・・・恐ろしい・・・。
でもやっぱこの人たちの凄さは不可能を実現させてしまうということ。そんな彼らの原動力の一端を知ることが出来たのが後半。

後半は質疑応答コーナー。
もう71歳とは思えない元気っぷりで1時間半ほとんど座ることなく質問に答えっぱなし。特にジャンヌ・クロードはもう独壇場って感じでした(笑) クリストはあんまりマイク持ちたがらなくて、でもそわそわと奥さんにこれは言っておきなさい、それは言うんじゃないみたいなことを耳元で囁いてた。いいコンビです(笑)
まず質問したのが小さな外国の男の子。「なんで包むの?」って(笑)
ジャンヌは「私達は全部を包むことだけをしてきたわけじゃない。そこだけは理解して欲しい。去年の'The Gate'だって今度の'Over The River'だって包んではいないはず」とのこと。どうやら彼らは「梱包のアーティスト」と括られるのが非常に嫌みたいで、そこんとこは強調してました。
肝心のなぜそういう表現をするのかっていうのは、「美しいものがみたいから」というシンプルな回答でした。彼らの作品って何かしら色んな解釈をされるんだけど、本人達としてはただ「美」のためなのだそう。もしそれらに意味が含まれているとするなら、その「場」そのものに意味があるのであって、我々の作品が意味を付け足したのではないという答えも。でもやっぱそこに注目させるのは作品の持つ力だと僕は思います。
あと強調してたことと言えばやはりお金の問題。なんと言ってもこの人たちの凄さは、作品を作るのにスポンサーなどを一切介入させず、全て実費でやるという点。「去年の'The Gate'は24億円かかりました」とサラッと言ってましたが、24億円を実費で出せるってのがありえん・・・すべてクリストの描くドローイングを売ることで作品につなげていってるって。スポンサーとかをつけると、そちらの言うことを聞かないといけなくなるからだそう。あとこの人たちボランティアも一切使わず、全ての人とちゃんと雇用契約を結んでる。その理由は単純に「解雇できるから」って言ってはった(笑) 完全に自分達のやりたいようにやる。これが彼らのモットーです。
作品が自分達の子供のようなものだと言ってたのがすごい印象的でした。
「今までで1番気に入ってる作品はどれですか?」という質問にも、「あなたは誰かのお父さんお母さんに向かって、どの子が1番好きですか?と聞いてるのと同じ質問をしているのよ。私達は今までやってきたすべての作品が好きです」との答え。
「次の作品の予算はどれくらいですか?」という質問にも「あなたは子供が生まれた時予算を立てますか?それにかかるお金。それが予算なんです。あるとすれば私達の全財産と銀行から借りられるお金の分でしょうか」とのこと。すごい・・・。
「作品製作のための交渉がいつもとても長いですが、いやになったりはしませんか?」との質問には、「私達の子供ですからどんな努力も厭いません」と。実際彼らの作品は公共空間を使うので交渉がかなりてこずってます。実際ドイツの国会議事堂を包んだ作品では、交渉に25年もかかってやっとこぎつけたプロジェクトだった。3回もNOと言われたけどくじけなかったとのこと。去年のNYのプロジェクトは26年。ジュリアーニ市長の時にサポートしてくれた人がいたんだけど、それでも叶わず諦めかけた時に、なんとそのサポートしてくれた人が市長になったんだとか!すごい話ですね。で、そのままプロジェクトはとんとん拍子に進み、最初の発案から26年経った去年2005年に実現したという・・・。

彼らの作品に対する愛は本当に計り知れません。彼らが言ってた「私達の人生は作品集を観ていただければそれですべてがわかります」と言ってたけど、本当にアートにすべてをかけた一生。またしても彼らの生き方に感銘を受けたレクチャーでした・・・。自分もアートにこの身を捧げて一生を全うしたいです。くさいけど、真実。

他に印象的だったのは「海外に行く時は絶対2人別々の飛行機」と決めてるそうです。1人が事故で死んでも、もう1人が進行中のプロジェクトを進められるように、だとか・・・。
「2人の意見が食い違うことはないのか?」との質問には「しょっちゅう」とのこと。こんなに怒鳴り散らし合う夫婦もこの世界中に私達以外いない、と断言してた(笑)
今までのプロジェクトのエピソードとかも色々聞けてよかった。「去年のNYのプロジェクトは鉄を5000tも買わなきゃいけなかったんだけど」とサラっと言ってたのは恐怖すら感じた・・・鉄5000tってのはエッフェル塔で使われたそれの約3分の2だそうですよ、ははは。
あと日本人に捕鯨はやめてと訴えかけてた・・・息子さんが環境保護団体の人らしい。でも捕鯨ってそんなに悪いことなんかな・・・快楽のために獲ってるわけでもないんだから別に反対する理由は・・・だったら牛を大量に使うマクドナルドのやり方とかどうやねんって思っちゃうんですがね・・・。
あと、桂離宮は美しいから絶対行きなさいと(笑)
でも「Who's next?」と怒鳴ってたジャンヌ・クロードが1番印象的(笑)

講演会後、先着80名様にサイン会ってのがあって、急いで本買ったんやけど、その時には既に遅しでサインは逃しました・・・でもクリストが普通にジャンヌ・クロードがトイレ行ってるの待ってて、その間に握手してもらっちゃいました!とってもいい人だった・・・。京都まで来てくれてありがとうございました。またあなたたちに大事なものもらっちゃった気がします。これからも元気に大きなプロジェクト進めちゃってください!
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光の教会 by 安藤忠雄


「目をつぶっても感じる建築」

友人がそう評価した建築を観に茨木市まで。

安藤忠雄作「光の教会」(1989)

生憎の雨。ちゃんと光は見れるだろうか。

訪れたその建物は安藤お得意のコンクリート打ち放し。

とても教会には見えない。

恐る恐る中へ。

十字の光が出迎える。

席に座り目を閉じる。

雨音だけが耳を占める。

瞼の奥に光の記憶。

「静」の持つ躍動感。

ある歌手のある歌を思い出す。

「僕らが見ていたいのは 希望に満ちた光だ」

技術的なことは何もわからない。

でも

そこは紛れもなく崇高な場所。

最近の安東建築では見られないものがここにはある。

BILL VIOLA @ 森美術館

2年前から楽しみにしていたビル・ヴィオラのアジア初となる回顧展。
森美術館の展覧会予定で見つけた時はもうそりゃ興奮したものです。
で、2年後の今やっと始まったといった感じ。

僕は基本的に映像作品って好きじゃないです。やっぱ作品の実際にそこにあるという実在感が好きなんです。あと映像作品って強制的に鑑賞者をある程度の時間拘束する。絵画作品でも同じの10分も見てられないのに、映像は最初から最後まで見ないとちゃんとその作品見たことにならない。僕は1つの作品見るのに時間かけるのが嫌いな人間なんで、これが1番映像が苦手な理由かも。しかもそれだけ拘束する魅力の持った作品なんてそうそうない。しかしビル・ヴィオラの作品はその力を持っている。普通に最初から最後まで見ても飽きさせないどころか何回でも見てみたいと思わせる。ここまでの映像作家は他に知りません。
あと、今でこそ映像作品ってあり溢れてるけど、そのずっと前から映像を制作してきたビデオ・アートの第一人者。普通メディアを使う作品って年々新しい技術が現れるから普通時が経てば経つほどダサくなっていくんですよね。ナム・ジュン・パイクの作品とか今見れないです、正直。でもビル・ヴィオラの作品は何故だか全然古臭くならない。それどころか今でも身を震わせるほどの感動を呼び起こさせる力を持っている。それは究極的に無駄を省いた純化された表現と「生」や「死」といった不変なるテーマからなるものだと僕は考えます。
そして、今までの表現に甘んじることなく、メディアの発達をも貪欲に取り込んでいく。例えば液晶テレビの発達は、彼の「動く絵画」という表現を研ぎ澄まし、その薄さだからこそできる表現を完璧に作り出してる。写真立て風のやつとか。メディアに翻弄されるどころか、むしろメディアがどんどんヴィオラの作品に取り込まれていくよう・・・。恐ろしい。
他の彼の作品の特徴としてスローモーションがあります。ほとんどの彼の作品はスローモーション。前にインタビューでなぜその効果を使うのかを述べていて興味深かったのが、「時間を2倍に引き延ばせば、その映像の中の喜びや悲しみといった感情も2倍に引き伸ばされる」という考え。
今回の展覧会でも「感情」を扱った作品群がたくさん出品されています。特に「グリーティング」という作品に顕著で、普通に道で出会った3人の女性達が井戸端会議みたいなのをしていて、それこそ本当に普通の光景なのに、出逢った喜び、何かを知った驚きと言った人間の心模様がスローモーションを使うことでドラマティックに描かれています。
でも僕はこの感情とかのシリーズよりやはり水や炎を使った作品が好きです。彼の真骨頂とも言うべきそれらの表現は震えるほど美しい。
最初のThe Crossingからもう泣きそうになった・・・ってかこれ最初両面同じ映像だと思って最後に違う映像だったことに気づいて引き返したんだけど、ちゃんと見れてよかった・・・。片方には水、他方には炎の表現を用いた映像が真ん中の壁に投影されてて、全くのシンメトリーでもって展開される。特に水は上から下へ、炎は下から上へという動きがもう感動もの・・・。完璧な作品です。
最後の「ミレニアムの5天使」は必見。最後まで絶対見ないと駄目です。あれはすごい・・・マジですごい・・・。ヴィオラ天才。
1月8日まで森美術館で開催された後、1月23日から3月21日まで兵庫県立美術館に巡回。これ逃したら彼の作品をこうしてまとめて見れる機会なんてそうそうないので是非見てみて下さい!
あと今回の展覧会は90年代以降に絞られてるので、80年代以前の作品を見たい人はICCで同じ期間上映されてるみたい。何がやるかはサイトのスケジュールをご覧あれ。僕もまだ観てないので今度また東京行く時観ます。
でも正直水の作品がたくさん出ていたロンドンの個展の方がよかったかも。ってかここまでのキャリア積むとどんどん面白くなくなってきたりするもんなんだけど、この人の場合まだまだ面白くなってきてるのが本当にすごい・・・。

アート・スコープ2005/2006 @ 原美術館
ダイムラー・クライスラー・ファウンデーションが主催する毎年日独の作家1人ずつをそれぞれ東京とベルリンに滞在させるエクスチェンジ・プログラムの2年間の報告展覧会。ドイツからはカーチャ・シュトルンツとゲオルグ・ヴィンター、日本からは森弘治と我らが名和晃平が選ばれてこの原でそれぞれ作品を発表してました。んー、やっぱりというか、正直名和さんの作品以外あんまりだった。やっぱ名和さんの作品はすごい。ドローイングも1月の頃からまた進化してるようだし・・・あぁ、また会ってお話したいです。大変だったと聞いていたシリコンオイルも良い感じでした。
ところで見てたらなんと会田誠夫妻が何気におった(笑)。もうホント普通にいてはるからびっくりする。原美のカフェでまったりしてはりました(笑)

そんなこんなの東京滞在。帰国中にもう1回東京遠征予定。

伊東豊雄

最近ファイン・アートより建築に凝り気味であります。
それもこれもロンドンでできた友達のおかげ。その彼に日本にはたくさんの名建築があると言われて焦ってます。この帰国中に色々周る予定。そもそも日本人建築家は今世界で1番って言ちゃっていいくらい凄いのです。日本は都市計画で損しちゃってる・・・こんなに名建築家抱えてるんだから都市整備さえちゃんとできたらすごいランドスケープができそうなものなのに・・・

前置きが長くなりましたが、今僕が1番ハマってる建築家の話。
建築家の名前は伊東豊雄。
今年イギリスで最も栄えある王立英国建築家協会(RIBA)からゴールドメダルを受賞しました。なんてったってその友達が行ってる学校の先生に「今1番熱い建築家は誰?」って聞いたら「Toyo Ito」と即答してしまったってんだからすごい話です。

伊東さんの人気がイギリスで火がついたのはハイドパーク内にあるサーペンタインギャラリーが毎夏仮設のカフェを世界中から建築家を1人選んで建てさせる企画「サーペンタイン・パビリオン」。過去にもザハ・ハディト、リべスキンド、今年はレム・コルハースとそうそうたる面子が任されるんですが、2002年は彼が選ばれ建てた建築が英国を震撼させたのです。で、毎年期間が終われば解体されてなくなってしまうのに彼の建てたやつだけは移築という形で今もロンドンのバタシー発電所って所に残されております。これはやはりこの建築が「良すぎた」結果だと僕は勝手に解釈してるんですが、それしか考えられないですよね?すごすぎ。
で、いつもは開放されてないその建築。友達が行った時は門越しにしか見れなかったという話だったのに、僕がロンドンに帰ったとき「たまたま」サーペンタインが企画した中国作家を紹介する展覧会がそのバタシー発電所でやってて、そのカフェとして機能してたのです!何なんでしょうか、この絶妙なタイミングの良さは・・・
そして見てしまったのです・・・神を




もう何がなんだかって感じですがただただ凄い。
これ見た瞬間もう何も言えなくなってしまった・・・
僕が現時点で思う良建築の定義って「記憶に留めきれない建築」なんです。たとえ写真に収めたとしてもそれだけでは収まりきらない。前回のリべスキントがそうだったわけだけど、今回の伊東さんのもそんな感じ。一応何枚も写真に撮ったんだけど駄目ですね。敵いません。ちなみにこの定義はまだ全然建築の知識のない若造の現時点での個人的定義ですので悪しからず。建築詳しい人で意見とかあったら教えてほしいです。
まあ、兎に角よかった。マジでよかった・・・。これのおかげで伊東さんにどっぷりハマることになるんですが、快進撃はこれでは終わらなかった・・・。

日本帰国する前、東京に行くから何か展覧会やってないかと調べてたらなんと、オペラシティで伊東さんの展覧会が!!!
もうなんでしょうか、運命?(爆)
だってでもそうとしか思えないくらいのめぐり合わせ。
ってことでそれももちろん行ってきました。
行ったらこれまた「たまたま」伊東事務所の社員さんが一つ一つの作品を説明してくれてて本当にわかりやすかったです。
最近の伊東建築はエマージンググリッド(生成するグリッド)という概念を用いて建てられていて、彼の建築はとても有機的。
今回メインで展示されていた台中メトロポリタン・オペラハウスもすごかった・・・ってかあの模型すごい。出来たら見てみたいなぁ・・・
しかしこの展覧会のすごいのは次のスペースB。そのエマージング・グリッドに基づいて床に凹凸が作られとてもインタラクティブな展示でした。その中に銀座のミキモトビルや表参道のTOD'S、そしてサーペンタインパビリオンの模型が展示されてた。あと多摩美にも伊東建築の図書館が建つんですね。羨ましすぎ。そして事務所の人からサーペンタインパビリオンのコンセプトを聞いてさらにびっくり・・・。前某ミ○シの伊東豊雄コミュニティの掲示板でどうしてあの形になったのかっていう質問があって誰かが特に意味はないと応えてたんだけど、それは完全に間違いです!!あの奇妙な形は実は正方形を変形した形。まずは下写真参照。


ピンクが正方形。水色がその辺を延長した線。正方形をどんどん重ねて線を延長すればあの形が生み出されるらしい・・・ただ奇抜なだけじゃなく理論までしっかり組み立てられてるんですからもう頭の中どうなってるのかわからん・・・。しかも伊東さんの建築って柱がないのが多い。彼は空間を仕切るということが嫌いらしい。こんなはちゃめちゃなのに壁だけでこの日本の耐震強度にも耐えうる構造計算がなされてるなんて・・・確かにサーペンタインの内部も柱がない。↓


この後表参道のTOD'Sも見てきたんだけど確かに柱は見当たりませんでした。ってか商品じゃなく壁やらインテリアばかり見ててかなり怪しまれた・・・すんませんでした。写真撮ったけど木と歩道橋と隣の店が邪魔でうまくとれなかった・・・ってことで載せません。あとミキモト時間なくて行けなかった。今度また行こう。
今回の展覧会は建築に詳しくなくても全然楽しめます。こんなにおもしろい建築展初めて観た。本当にオススメ!

伊東豊雄 建築|新しいリアル
2006年10月7日-12月24日
東京オペラシティアートギャラリー


この後神奈川県立美術館やせんだいメディアテークに巡回するらしい。せんだいメディアテークでやるなんて・・・そこで見たかったなぁ。ここは伊東さんが一挙世界でメジャーになるきっかけとなった建築。是非この帰国中に見ておきたい。仙台か・・・

あとこの展覧会観てて気づいたんだけど、なんと伊東さんの作品ベルリンでも知らず知らずのうちに僕観ちゃってました・・・新国立美術館にて行われてたBERLIN-TOKYO/TOKYO-BERLIN展の地上階の方の展示で、やたら床が凸凹だったので、これは何なんだと思ってたらまさか伊東さんだったとは・・・確かにエマージンググリッドだわ・・・

小川信治 @ 国立国際美術館


やっと日本の記事です。はぁ。。。

さて、今国立国際でやってる小川信治氏の個展。
欠落と増加。
彼の作品は大きくこの2つの行為によって世界に介入していく。
例えば「Without You」というシリーズではフェルメールの「牛乳を注ぐ女」の中から「女」を消去して描かれていたり、「連続体」シリーズでは「キリストのいない『最後の晩餐』」と「キリストしかいない『最後の晩餐』」が別々に描かれている。
かと思えば「Perfect World」ではピサの斜塔を2つ描いてみたり・・・
彼の場合こういったコンセプトもさることながら、なんといっても彼の超人的画力あっての作品たち。もうマジですごい・・・
もしフェルメールのやつもあそこまで緻密にフェルメールの背景を描けないとこの作品は成り立ちません。現物に忠実だからこそその「不在」が浮き立つわけです。へたくそだったらいないってことよりフェルメールじゃないし、ってなる(笑)
「Perfect World」に至っては最初絵って気づかなかった・・・
極めて緻密な鉛筆画なんで、写真にしか見えない・・・
特に絵葉書に直接描いてるやつがあって、それに至ってはどこを手つけたのか全くわかりません・・・監視の人からどこが違うかっていう紙を借りてた見知らぬおじさんと一緒に間違い探しをして2人で唸ってました。
あと映像作品もおもしろかった。「Chain World」は映像が風景の一部にズームインしていって、またズームアウトしていったかと思えばいつの間にか違う写真。写真の一部同士がつながって1つの輪になっていくという・・・何がなんだかです。
個人的に1番好きだったのは「連続体」シリーズの春画のコーナー。男と女別々に分けて描かれてあるのでもう互いにかなり切ない感じ(笑)
いやぁ、本当かなりおもしろい展覧会でした。オススメ!12月24日まで。

さて、今回本当は同時開催中の「エッセンシャル・ペインティング」の方がメインで開催されてるのですが、個人的にはやはり小川氏の展覧会が断然オススメ。「エッセンシャル」ではカッツやデュマス、オーエンズ、タイマンスなど人気のペインター達を集めた結構豪華な展覧会なんですが、僕的にはあんまりでした。半分くらい知らない作家さんだった。出品者の半分以上が具象画なのが時代を反映しているようでおもしろかった。

あと今回もコレクションはさすが。
須田さんのは相変わらずどこにあるのかわからず監視の方に聞いてやっと発見。あー、前回の展覧会行きたかったよー。図録だけ購入。
米田さんの眼鏡シリーズがまとめて見れたのもよかった。

Anish Kapoor @ Lisson Gallery



リッソンギャラリーの2会場を使いカプーアの展覧会が行われていました。
そしてこの展覧会・・・僕の今年のベスト3に確実にランクイン・・・。
マジでよかった・・・鳥肌もの。カプーア天才。ってか神。
えっと、まず第一会場ではお馴染みリフレクションの作品郡。
最初の作品は、いくつも自分の像が反射して映ってて、左右に移動すると、その反射した像がまるで円を描くような動きをするなんとも不思議な作品。リフレクションシリーズでもこういうのは見たことなかったので新鮮でした。
隣の部屋ではメタリックな塗装を施された彫刻と、マットな仕上げのものが置いてた。特に後者は遠近感が失われる・・・って書いてても実際本人が体験しないとわかんないですね・・・記述表現不可。
そして鏡面のゆるいおわん型作品。去年SCAIでの展覧会完全に逃してしまったので見れてよかった。行った先輩が像が反転する瞬間がやばいんだよーって言ってたのを実際体験。遠くから見るとスプーンに映った像と同じく反転してるんですが、近づくといきなりグルンって像の上下が普通になる!これは本当にびっくり!何が何だかって感じで近づいたり遠ざかったりをくり返してました。
で、1番大きな部屋では上の画像の大きなカーブを描いた鏡面作品。これまた像の反転がさっきのやつより激しく起こって凄まじかったです・・・やっばいわ・・・
下の階では建築家とのコラボ作品の模型が置いてあった。そのうちの1個が直島だったんだけどどういうことなんですかね・・・新しくできたのかな?今調査中です。
にしてもリッソンかなり力入ってますね。こんなスペース広かったっけ?ってくらいもう全部のスペースを開放しちゃってましたよ。

で、問題はもうひとつの会場です。
これはもう本当に神様を見てしまった感じです。
なんといっても「Past,Present,Future」は圧巻。下写真参照
マテリアルは多分絵の具の類だと思うんだけど、これが真ん中の壁がゆっくり動くことで半球に形作られ、壁には生々しい絵の具の残骸が。そしてこの血の色にも似た絵の具が本当にすごい神々しい印象を放ってました。
芸術とかあまりわからない友達と行ったんだけど、彼ですら感動で言葉が出てませんでした。カプーアの作品は本当に心の深くまでズシンとくる。宗教的とはまた違う何かが。この空間に入った瞬間にもうカプーアの世界にどっぷりといった感じ。この人と去年会って握手したなんて・・・はぁ
これは今ロンドンでやってる1番熱い展覧会です。必見。

GILLIAN WEARING @ Maureen Paley
いつも独特な視点から人間の内面を抉り出すような映像作品を作るジリアン・ウェアリング。今回彼女が選んだテーマは「家族」。自分の叔父と叔母の本当に精巧に作られたマスク(制作に1万ポンドもかかるらしい・・・)を被って成りすましたポートレートと彼女の子供の頃を再現した映像作品。前者はマジで精巧すぎて最初何が何だかわかりませんでした。毛穴とかまで表現されてる・・・。後者は正直文章読んでも100%理解はできなかったんだけど、とりあえず2種類映像があって、1つは子供のジリアンがテレビを見続けてる映像。こっちはまだわかるとして問題はもうひとつの方。実際の番組The Familyという多分ジリアンが子供の頃にやってた番組を再現。実際インタビューアーを招いて、Heatherというこれまたジリアンとはどういう関係の人なのかわからない人の子供時代の話を延々と聞くっていう・・・わからーん。誰か説明してくれ・・・。ってことでちょっと評価放棄です(爆) 彼女の作品ってコンセプチュアルだからやっぱ英語完璧にならんとわからん・・・

RICHARD WILSON @ Barbican Curve
前回から始まったバービカンのカーブを描いた展示室を使った作品を飾るシリーズ第2段はサーチギャラリーの油の部屋でお馴染みのリチャード・ウィルソン氏。どんなすごいものを展示してくれるのかとかなり期待してたらなんのこっちゃない、普通に車を加工しただけの作品。サイトスペシフィックでもなんでもありません・・・期待して損した。まあ、規模はすごいんだろうけどね、最後のキャンピングカーぐるぐる回してたやつとか。でもやっぱこの展示会場を生かせてなかったってのはかなり痛いところ。残念でした。

Charls Saatch & Jay Jopling


今ロンドンのアート界はちょっとした転換期を迎えている(気がする)
その要因は2つのギャラリーの動向。
ひとつはチャールズ・サーチ率いるサーチギャラリー、もうひとつはジェイ・ジョップリング率いるホワイトキューブ。

まずはサーチから。
彼がいなければまずロンドンの今の状況はありえないと言っても過言ではない。1988年、デミアン・ハーストがまだ学生の頃にキュレーションした展覧会「Freeze」に置いて、学生の作品を次々に購入し、その後もYBA(ヤングブリティッシュアーティスト)の作家達の作品に惜しみなく金を注ぎ込み名作と呼ばれる作品がロンドンから次々と生まれるに至る。
彼の率いるサーチギャラリー。昨年までロンドンの旧市庁舎にあったのですが、今チェルシーに移転中で来年の夏にはオープン予定。
そんな彼の新コレクションの一端を覗かせる展覧会がこの度ローヤル・アカデミーで行われました。その名も「USA TODAY」。USA?? そう、そうなんです。悲しいかな今サーチの目はかつてのブリット・アートにではなく他の国のアートに向けられているのです。その証拠に次々と昔買い漁ったYBAの作品群を売りさばきまくってます。今年の1月ついにデミアン・ハーストの代表作であり、ブリットアートにおいて重要なキーとなる鮫の作品をNYのMOMAに売ってしまいました・・・合掌
それはそうと展覧会です。
内容はサーチがこの2年で買い漁ったアメリカのアートを紹介するというものなのですが、どんだけ買っとんねん!ってくらいの作品数。さすが大富豪・・・
ほとんどが聞いたことがない作家ばかりでしたが、悔しいけどおもしろかった。
今サーペンタインでもアメリカ作家の展覧会がやってるんだけどそれはもう全くもってラビッシュだっただけに全く期待してなかっただけにびっくり・・・
この展覧会のもう1つの注目すべき点は、昔ブリット・アートが完全に大衆に受け入れられた伝説的展覧会「センセーション」展のディレクター、ノーマン・ローゼンタールが再びサーチと手を組んだ展覧会だということ。
もうこの時点でかなり力が入ってるのわかるし、展示の緊張感が半端なくて、全部の作品がいいとは言えないけど展示のクオリティはピカイチでした。
もっと絵画が多いのかな、とも思ったけど結構立体作品やインスタレーションも多かった。特に入ってすぐのTerence Kohの作品が面白かった。たくさんの髑髏型の立体がガラスケースに入れられて、中にはカビが生えてるやつとかあって結構僕好み。他にもドイツ人だったけど、そんでもって名前忘れたけど、紅葉したどこかの森を撮った写真は本当に綺麗でした。あれマジで存在する風景なんでしょうか・・・すごかった。絵画はあんま感動するものなかったかな。
兎に角、この展覧会を見る限りでは、新サーチギャラリーにブリット・アートが飾られる可能性は極めて低いと見て間違いないといった感じ・・・でも展示室は鬼のようにでかい。やっぱ要チェックですね。

続いてホワイトキューブ。
このギャラリーはロンドンの商業ギャラリーでトップを走り続けているギャラリー。90年代からずーっとYBAをサポートし続けてきた懐の深いジェイ氏の賜物。今やハースト、チャップマン兄弟、エミンなどスター選手たちを抱える大きなギャラリー。
そんなホワイトキューブがこの度新ギャラリーをローヤルアカデミーの近くにオープン!行ってみると、いきなり広場に現れるその名のまんまの「白い箱」。
記念すべき第1回の展覧会はメキシコの作家ガブリエル・オロツコの展覧会。
入ると1階は陽の光差し込む美しい平面向きの空間。お馴染みの彼独特の半円模様ペインティングたちが優雅に飾られておりました。
そしてメインは地下1階。なんと鯨丸1匹の骨が空中を泳いでるではないですか。スペースでかすぎ・・・。そしてその鯨にはペインティングが施されていてすっかりオロツコ作品。図録見てたらボールペンみたいなやつでペイントしてた・・・
作品もよかったですが、本当に展示室がよかった。そして場所がいい!
これ以降の展覧会もモナ・ハトゥム、ハーストなど、サーチとは逆にまだまだブリット・アートを支え続けていくようで、かなり楽しみ。

今後テートの増築もあるし、色々ロンドンアートが楽しみです。

ART FAIRS IN LONDON


今月12~15日にかけてロンドンではFrieze,Scope,Zooという3つのアートフェアが同時開催されてました(Zooは13日から)
アートフェアとは、世界中のギャラリーが一同に会し、各ブースでそこのイチオシ作品を売買する場。集まってくるのは世界中のギャラリスト、ディーラー、その他諸々のアート関係者がもううじゃうじゃ。すごい雰囲気の場所です。もちろん一般人も参加できて普通に展覧会としても楽しめます。
世界で一番大きなアートフェアとしてはスイスのバーゼル・アートフェア。続いてNYのアーモリー。そしてこれに追いつけ追い越せなのが今回行われた3つのアートフェアのうちのひとつFriezeです。
Friezeの凄さはまだ出来て3年しか経ってないにも関わらずのこの成長ぶり。ロンドンの底力を見せ付けてくれてます。
で、僕はというと、これらに参加すべく予め帰国の時期をばっちし合わしていたという完全アートホリック・・・なは。

ではまずScope。ベルリンからロンドン着いて空港から直行で行ってきた。最初このScopeはホテルの中でやるっていう話を聞いてたような気がしてたから、きっとお洒落であっさりした展示なのかと思ってたら、ホテル自体ではなくなんかそれの倉庫みたいな場所。大丈夫かよ・・・という不安が募る。
そもそもベルリンで見たそれが正直あまり面白いものではなく、アートフェアとはそういうものなのかと思ってあまり期待せず行っただけど、もう全然違った!規模もそうだけど、集まってるギャラリーの質の高さ!作品がおもしろいのなんのって!
もう本当ロンドン帰ってきてよかったってマジで思った。大感動。
そして場所もすごくよかった。ブリックレーンという土日はマーケットで賑わう所でやってたんだけど、この辺のエリアは今アーティストに人気のエリア。そんな旬な雰囲気を持つエリアでアートフェアが行われているのはとてもエキサイティングでした。
このアートフェアに関連して大御所ギャラリーホウンチが近くで出張展覧会開いてた。これも広い場所で一体普段は何をやってる場所なんだろう。そしてその空間をすごい大きなペインティングが埋めてた。James Rosenquistというアメリカの作家らしい。あんま好きじゃなかったけど。

続いてFrieze。場所はリージェントパーク内の特設会場。
さすが世界3大アートフェアのひとつ・・・もう規模が半端ない。見るの3時間くらいかかった。そしてすごい数のギャラリー・・・でもその内日本のギャラリーは小柳、TAKA ISHII、小山登美夫の3つのみ・・・がんばれ日本。SCAIが出てたら名和さんの作品見れたんだろうけどなぁ。来年こそは!
で、内容ですが、もう素晴らしかった・・・本当に参加できてよかった・・・。
なんか、もうマジですごい作品たちが一同に集まっててどっかの美術館のコレクション展より凄い感じ。ずーっと見たかったジェニー・サヴィルの作品も見れちゃったし、カプーアのもよかったし、なんといってもびっくりだったのがチャップマン兄弟がホワイトキューブのブースでお客さん相手に似顔絵大会してた!!なんて高級な似顔絵・・・いくらくらいするんだろ・・・
本当に楽しかったです。来年も絶対参加!最高!
しかし本当に「How much?」「£260000」とか聞こえてくるのは恐かった。

Zooに関しては前まで行ったんだけど、あまりにも入場料が高かったのと(本当に動物園の中でやってる)、全然アートフェアやってる雰囲気じゃなかったのでよした。12.50はないわ・・・

Turner Prize 2006

モダンの方で怪物滑り台が登場する中、本家テート・ブリテンではイギリス現代美術最高賞、ターナー賞を決める重大な展覧会が開かれております。
ターナー賞とはその年最もイギリス美術に貢献した50歳以下の作家に与えられる賞で、毎年今年は誰がどんな作品で賞をゲットするのかと興味津々な人々で溢れかえるわけです。
さて、そんな今年のターナー賞展。
一言で言うと地味。もう本当に地味。
これが今までセンセーションを与えてきたものなのかと疑いたくなる程・・・。
はっきり言ってノミネート者4人の中でちゃんと見れるのPhil Collinsだけ。あとはもう通り過ぎちゃう感じです・・・。
今回彼が出品した作品は2点。
1点は以前イスタンブールビエンナーレで出してた映像作品。部屋に入ると左右の壁に人が映し出されてて交互に会話をしてる。観客は一方が喋る度にテニスの試合よろしく首を交互に向けてて忙しそうでした(笑) トルコのみのもんた的人物がテレビ番組中にトルコ人女性の人生相談をしてるってやつで、これがまたその女性の話が重い・・・。父親が自分を娼婦に出して、それで知り合った男と子供が出来てしまってでもその男は暴力を振るうのだか帰ってこないのだかでこのテレビ番組に逃げ込んで来たって言う・・・。
でも本当引き込まれるように見てしまいました
いつも僕映像は苦手で1分も見ずに立ち去ってしまうのだけどこの人の場合何分でも見れてしまう。今回も常設展の方にあったパレスチナ人の若者をひたすら踊り続けさせる映像とかも、表層的にはすごく軽やかなんだけど、奥に潜んでるものは切実みたいな。今回のイスタンブールのやつもテレビ番組という媒体を使ってトルコの現実を突きつけてる。
今回のターナー賞のために作られた作品もこれまた軽やかで、実際会場にあるのはオフィスのようなブースで実際電話してそこにいるスタッフに悩み相談ができるっていう作品。いやぁ、なんだか凄いわ。電話してみたいけど英語むずくて無理(ぉ
まあ、兎に角今回は彼で決まりです。彼じゃなかったらターナー賞終わってます。
でもなんとなくTomma Abtsのペインティングのような気もする・・・
泣いても笑っても発表は12月4日。Channel4で生中継!絶対見たい!

ところで、テートブリテンのお隣の我が学校チェルシー大学の中庭で奇妙なパフォーマンスが行われてました。
それを仕掛けたのはアメリカ作家のクリス・バーデン氏。今サウス・ロンドン・ギャラリーで個展がやっててその一環らしい。
「THE FLYING STEAMROLLER」と題されたその作品は、タイトルの通り、スチームローラーが宙に舞うというもの。?と思って見ているとスタッフが「次のフライトまであと5分」とかカウントし始める。周囲の人も何だ何だと集まってきて始まる頃には結構な人だかり。操縦士らしき人がきてスチームローラーに乗り込む。時間が来てエンジンをかけぐるぐる円を描くように走り出す。そしてその先についたコンクリートの固まりも同時に周りだして、操縦士がエンジンを止めたその時・・・!!!
浮きました。
確かに浮きました、宙に・・・
なんか遠心力の関係でホントはコンクリートの方が軽いんだけど浮いちゃうっていう。にしても地味すぎて笑える。実際ターナー賞展の最後のブースにお客さんが好き勝手意見書き込めるスペースがあるんだけど、この作品が今年のターナー賞だ!って書いてる人もいた。
あぁ、にしてもうちの大学でこんなことがおこなわれてるなんて!素晴らしい!
サウス・ロンドン・ギャラリーの個展も行ってみたかったけど時間なくてアウト。

Carsten H�ller @ Tate Modern



泣く子も黙る世界最大の室内展示空間テートモダンのタービンホール。
毎年10月から4月の半年間1人のアーティストがこの空間を使ってヒュージ・オア・ナッシングな作品を送り込むユニリバーシリーズ。過去にもアニッシュ・カプーア、オラファー・エリアソン、ブルース・ナウマン、そして去年のレイチェル・ホワイトリードと好評を博しております。

今年の展示はカールステン・フラー。
心理学を出てアーティストになった彼は、経歴同様作品も変り種。
去年もガゴーシアンギャラリーに回転ブランコを展示したり、金沢21世紀美術館の開館記念展では鏡の自動ドアを展示してました。
そんな注目の作品はなんと高さ26mの滑り台。
まあ、過去にも彼は滑り台作ってたので正直今回もか・・・と思ってたんですが、実際目の前にするとその迫力に圧倒されます。なんといっても26mですからね・・・学校のプールより長いよ(ぉ
作品はこんな感じ↓





夜になるとめっさ綺麗・・・こう見ると彫刻作品ですね


にしても高い。本当に高い。
こんなとこから滑り落ちて大丈夫なのかって感じなんですが、さすがに肘パッドと簡易ヘルメットみたいなの装着です。最終的にたどり着くところ。皆がシャッターチャンスを狙っててちょっと恥ずかしいです(笑)


にしてもこの「作品」すごい人気で、整理券をチケット売り場でゲットせねばならんのですが、もう12時とかに行っても滑れるの5時半からとか。売り場には長い列が・・・ちなみに無料です。


チケットは3階、4階、5階と選べて、もちろん全部ゲット。
5階が1番高いけど4階の方が早いらしい・・・
これ5階からの風景・・・やっぱ高い・・・


4階からの滑り台。この角度・・・わかります?


実際5階からは10秒で滑り落ちられます。体感時間はもっとですが・・・ってか10秒ってことは全長55mなので時速にすると・・・約20km・・・

この作品の凄さはなんと言っても観客の笑顔です
もう皆楽しそうで楽しそうで
アートってやっぱエンターテイメントのひとつだから眉間に皺よせて見るもんじゃないんですよね。特に彼の作品は視覚的体験より身体的体験を重視していて、そこはやはり心理学から出たっていう背景が大きいのかなって思いますね
あー、今年もやられたー
来年は誰なのかな
来年4月9日まで。ロンドン行ったら是非!

KUNST

さて、こっちのアートに関して書こうかと思う

特に大した感想は正直ない。
先に書いた建築の方が衝撃的だった。
ファインアートに関しては今回の旅はある意味確認作業に近い部分があって、知識を経験にするってのが大きかったし。そしてその知識をあまり上回ることもなかったのも事実かも。でもまあ、ミッテやクロイツブルグのギャラリー界隈の空気を生で感じられたのはよかった。ミッテは非常に残念な感じでしたが。
といってもあまりジャーマンアートというのを意外に見れなかったのも事実。いわゆるドイツ写真とか1枚も見てないし。といっても来る前に日本でドイツ写真の展覧会も見たし、リヒターポルケも見てたから大して痛くもなかった。
と、ここまで書いててなんだかネガティブな感じかもしれないけど総じては良かったです。また是非来たい。
やっぱなんといっても展覧会には恵まれました。
そもそもART FORUMに合わせて来たわけだけど、蔡國強の新作展からレベッカ・ホーンフェリックス・ゴンザレス=トレスの回顧展、ベルリン東京展、SANAAの展覧会までかなり目白押しの内容でした。
特にフェリックス・ゴンザレス=トレスがやってたハンブルグ駅美術館はその規模にびっくり。かなり気に入りました。

あと話には聞いてたけど、こっちの現代美術の取り上げられ方がすごかった。
ライヒスタークの作品群のように、結構現代美術を重要な場所に置いたりする。こういった動きはナチス時代に退廃芸術運動と言ってヒトラーが巨匠たちの芸術を批判する政治をしたことへの反省らしい。日本もこうならんもんかね。
特にチェックポイント・チャーリーのFrank Thielという作家の作品は印象的。ここは東西分裂時アメリカ軍とソ連軍が占領していた場所で、ここを境に分かれていたわけですね。そんな歴史的な場所に現代美術を置くなんてすごい。にしても最初トーマス・ルフかと思ってた。ソ連軍の軍服来た若者の肖像。

あとはナショナルギャラリーのMAURIZIO NANNUCCIという人の蛍光管を使った作品。「ALL ART HAS BEEN CONTEMPORARY」と書いてる。柱邪魔で全部見れないけど・・・

街中にも作品が溢れてる。特にアメリカ作家の作品が多いのが気になりました。
左上から時計回りにオルデンバーグ、キース・へリング、リチャード・セラ、ジェフ・クーンズでございます。セラはさすがやったわ・・・。


そして最後はバルケンホール。素敵過ぎる・・・

ARCHITEKTUR

いよいよベルリン滞在も残り1日となりました
いやぁ、濃い滞在でしたわ。ってことでそろそろまとめにかかります。
壁の崩壊後、すっかり現代建築の嵐となってしまったこの都市をレポート。

Future City

「未来都市」
こんな言葉がこんなに当てはまる都市はそうそうないと思う。
特にベルリンのポツダム広場はありえない。
ちょっと前まで荒地だったなんて信じられないくらいの未来都市の姿。
ヘルムート・ヤーン、レンゾ・ピアノ、磯崎新らが作り出したそれは、恐ろしく現実離れしたランドスケープ。映画の世界のようだ。
なんといっても夜の姿が印象的。これでもかと言わんばかりにそれぞれが光まくってその存在を主張しあって大変なことになってた。初日の夜にここに着いた時あまりのすごさに笑ってしまった。都市で遊びすぎ。
そんでもってソニーセンター。あのファサードはやばい。
そして近くのダイムラークライスラーのオフィスビル郡。イギリスの巨匠リチャード・ロジャースもすっかり埋もれてしまっております。

Politic + Architecture

左から国会議事堂、連邦議会所、首相官邸。
こんなとこで政治を動かしてるんだからすごい話です。
どれも現代建築。。。日本もこうなったらおもしろいのに。
とくに国会議事堂ライヒスタークはやっぱよかったです。ノーマン・フォスター建築のあのドームと前々世紀から建ってるあの建物がマッチしてて、これこそドイツの過去と現在をつなぐ建物として国会議事堂としてとてもふさわしいと思う。

EXPO?

エキスポと見紛わんばかりの大使館の派手さには驚きです。まるでパビリオン。
旧西ドイツの首都ボンから移ってきたそれらは、お互い個性が強い!
まずはイギリス大使館。真ん中の紫がイケてます。
北欧大使館は緑が綺麗。あんま近づいて見てないからディテールはよくわからん。
メキシコ大使館。前の縦縞がすごい。
そういや日本大使館はどこにあったんやろ。どうしてこんな時にこそ建築大国日本を主張しないんだか・・・坂さんや伊東さんに頼めば最強やのに。

Conpetition of Architects

各国から代表する建築家がこぞってやってきてます。
まずはフランスからジャン・ヌーベルのギャラリーラファイエット。円錐形にくぼんだ中央吹き抜け。ホログラムフィルムで覆われたそれは光を反射してすごいイリュージョンを作り出してた。でも外観はそんな大して普通な気がした。
イギリスからはニコラス・グリムショー。上空からみるとイモ虫の形をしてるようだがとりあえず路上からしか見れず。このアーチが特徴なんだけど、正直あんまりピンとこなかった。確かに柱の足は動物の足のようだったけど。
そしてアメリカからは、フランク・O・ゲイリーのドイツ銀行。外観は至って普通なのに中に入れば謎の魚のような物体が・・・確かに上から見たら魚のような形をしていたが、正面とのギャップに驚くばかり。建築的にはどうなんかわからんけど単純におもしろかった。中に入ってもっとちゃんと見たかったなぁ。

Since the Wall

壁の崩壊前から街を見つめ続けてる建築たち。
なんといってもテレビ塔は秀逸。着いて初めに見たモダン建築。これが1969年に登場したなんて信じられない。今見てもモダンなフォルムをしている。しかも西ではなく東側にあったなんて。ヘルマン・ヘンゼルマンデザイン。
ル・コルビジェと言えば建築界では神のような存在。その建築が拝めるということで行ってきた。コルビジェの理想郷ユニテ・ダビタシオン。彼が謳い続けたユニテとは幼稚園やら色々な施設がひとつの建物に入った施設のこと。マルセイユのそれが有名だがベルリンの郊外にひっそりと建っていた。その独特な色彩が美しかった。住民はその色を守るのが原則で住んでいる。大事に住まわれてる感じがした。でも見学は普通に怪しまれないかと心配でした・・・。
バウハウスの親グロピウスデザインのバウハウス・アーカイブ。煙突のようなフォルムがおもしろかった。2010年にはSANAAがここの増築を手がけます。それも楽しみ。

Memento

昨年完成したPeter Eisenmanによるユダヤ人犠牲者を悼む慰霊碑は圧巻でした。
ポツダム広場近くにある2700個もの石碑たちは、都市のランドスケープとは裏腹に崇高な空気を漂わせてた。手前が低いのに真ん中は見上げるほどの高さ。床も平坦ではなく、中に入るとまるで森に潜り込んでるようだ。まるでミニマルアート。写真たちはコチラ。
そしてなんといっても強烈なのがリべスキントが送り込んだユダヤ博物館。その独特な建築はユダヤの傷を示しているかのよう。写真に撮ろうにも全体像はつかめない。ただ、この人音楽を学んでたって知ってこの建築を理解するのに助かった。確かに一見悲しみを表してるかのようだけど、僕にはカンディンスキーの絵画のように思えて、悲しみよりもむしろ軽やかなリズムが聞こえてきた。カンディンスキーも音楽を表現した画家だった。NYのWTCもこの人が設計する。最初テロ前より高いビルを建てると聞いた時本当にアメリカの考えに落胆したけど、この人がやるなら何かしら希望が見出せそうな気がした。ちなみに欠点として、建築がすごすぎて展示が全然入ってこないってこと(笑) 
こちらはトポグラフィー・オブ・テロという壁の歴史を伝える野外展示。建築はまだない。「まだ」というのは今その建築を建てるか否かが議論されてるからだ。建築家の名はピーター・ズンドー。友達に教えてもらって作品集を見せてもらったが本当にかっこいい建築を建てる。もしこれが建てばリべスキントのユダヤ博物館と並ぶベルリンの歴史を伝える建築になることは間違いない。要は予算の問題らしいのだがなんとかなって欲しい。
*後日このプランはキャンセルとなりました。残念。

Future of Future City
ここまで紹介してきたけどまだまだ紹介しきれない建築たちがいっぱいある。しかもまだまだ建築は続行中で、この街は一体どうなっていくんだろうといった感じ。360度すさまじい建築ばかりで、建築に目覚め始めてる小生としては本当に刺激的でした。そのせいで疲れもしたけど・・・。
日本人の建築が見れなかったのは残念なところ。こんなに世界に羽ばたく日本建築なのになぜこの建築都市にないのかが不思議。2010年のSANAAを待つしかないのか。
あと思ったのが、ガラス建築の多いこと多いこと・・・。なんだかガラスを使うということが現代建築の条件みたいな感じで最後の方はうんざりでした。
ガラスは軽やかで今の時代に合ってるとは思う。
でも僕は芸術に関してもそうだが重いものが好きだ。
だからズントーの石の建築とか本当に好き。
その点で僕が今回の旅で1番感動したのは下の建築。和解教会という教会で、木と土でできた建物。日本人の肌に合ってるというか、とてもぬくもりを感じた。中は土壁で、天井から差し込む光は神々しく思わず涙が溢れた。ベルリンに行ったら是非行ってみて欲しい。

ユダヤ人慰霊碑 by Peter Eisenman









Jewish Museum by Daniel Libeskind



















Unite Berlin by Le Corbusier









Mitte



ギャラリーひしめくミッテ地区でbanksy発見!
ポスター上から張ってあったけど無理矢理剥がして撮りました(死)
まさかこんなとこにまで・・・おそるべしアートテロリスト・・・。

さて、そんなミッテ地区の最もギャラリーが多いAugust通りへ。
正直かなり期待落ちでがっかりでした・・・
昨日のレベルの高いギャラリーたちを見た後にこっちのギャラリー見るとなんだか目も当てられないと言った感じ。なんだろう、展示の緊張感が著しく低い。商業ベースで長いことやってるとこが多いからかはわからないけど見せるということの意識が低い気がする。作品はどうあれ、展示される場所ってとても大事なんですよね。今日なんかそのせいでほとんどガラス越しに見るだけで十分って感じで、ちゃんと入ったのはほんの少し。
ロンドンでいえばコークストリートに似てる。あそこも商業ベースすぎてウインドウから覗くだけで十分って感じになる。
やはりこのAugust通りは90年代で全盛は終わり、今は昨日行ったクロウツベルグ地区が熱いそうだ。ロンドンのギャラリーたちが西から東へ移ったのと同じ感じですね。まあ、ベルリン自体ライプツィヒにとって代わられてるという噂もありですが、確かにロンドンも今やグラスゴーの方が強いと感じなくもない。

そんなミッテ地区ですが、大御所のパブリックアートをいくつか発見したので紹介。ほとんどがわかりにくすぎてびっくりですが・・・
まずはボルタンスキー。壁に貼られたプレートたちがそうらしいのですが・・・。この壁自体マンションの壁のようで近づいて撮影するのは不可能でした・・・なんでこんな場所・・・そしてどういう意味?


クンスト・ヴェルゲという日本のアートセンターにあたるとこにて。
まずはダン・グラハムデザインのカフェ。反射率の高いガラスを使った建物。


そして、第1回ベルリンビエンナーレの時に作ったカールステン・フラーの滑り台。滑りたかった。テートのタービンホールはどんなものになるんでしょうか・・・いよいよ来週お目見えです。


あとコスースとかもあったけどコンセプチャルすぎるので割愛。

REBECCA HORN @ MARTIN GROPIUS BAU



レベッカ・ホーンの回顧展が本日よりスタートということで駆けつけました。
レベッカ・ホーンの作品は装置と言った方がしっくりくるかも。初期の作品は「身体の拡張」をテーマにしていて、着ることが可能。最近の作品はほとんど機械仕掛けで動く作品たち。もう展覧会会場はおもしろいことになってた。
しかしチケット買ってから気づいたんだが、これ去年の夏ロンドンのヘイワードでやってたやつと同じだ・・・やってもうたぁ・・・
が、場所が変われば見方も変わる。
しかも地元ドイツってことでかなり力が入った展覧会でした。
ヘイワードで見たときより断然よかった!
なにより会場が広くて彼女の作品がのびのびと展示されてた。見応え大有り。
いくつかはヘイワードに出てなかった作品もあったし、ドローイングとか今年のが多くて、2回目でも全然違う展覧会のようでした。
そして何よりこの美術館のために制作された、「Das Universum in einer Perle」は圧巻。美術館の中央吹き抜け部分を大胆に使用したインスタレーションで本当に感動して泣きそうになった。宇宙感じましたとも。それが上の写真。撮影禁止だったので隠し撮り。ちょっとブレてる。あぁ、マジであれよかった・・・恐ろしいおばちゃんやわ。

あとこの美術館で同時にフランスの新鋭作家を紹介するみたいな展覧会もやってた。別料金だったから入らなかったけど、広間の壁や柱になにやら青いペイントが・・・(実際シールでしたが)。1点でその青たちが重なり合い大きな三角が現れる仕組み。こ、これはルースではないかッ!!と興奮してキャプション見たら違った。FELICE VARINIという人物。同じフランスでこんなこと・・・どこまでがオリジナルなのか疑いたくなりますね。

周囲にギャラリー郡があったのでそれも行ってきた。
気になったギャラリー、作品をピックアップ。
詳細は各HPのリンクを貼るので各自でご覧あれ。
まずはArndt&Partnerにて草間彌生展。チューリッヒにも支店があるみたいで結構大きいギャラリーっぽい。この展覧会もギャラリーでこんなことやっちゃうの?ってくらい結構草間作品の中でも重要なのが展示されてた。ナルシスとか。上の階でもグループ展がやってたけど、そっちはメンテナンスの関係で見れなかった。残念。
続いてGALERIE NORDENHAKEでやってたFranka Hörnschemeyer展。わしはちょっとこの作家知らなかったけど、ドイツでは結構有名みたい。ライヒスタークにも飾られてるとか。一般人は見れないけど。で、この人の作品がかなりヒット。サイトにも画像あるけど、建物風のやつが醸し出す退廃的なムードがかなりイケてた。ちょっとホワイトリードの作品のもつ雰囲気に似てるかも。今回見た中で1番ヒットかも。
あと近くのGALERIE KAI HILGEMANでやってたPeter Ruehleって人のペインティングもちょっと好きな感じでした。

少し離れた所にあるGALERIE THOMAS SCHULTEはかなりでかいギャラリーだった。空間も綺麗だったし。バーゼルにも出してる大きなギャラリーのようで。やってた展覧会は微妙やったけど・・・立体よりドローイングの方が魅力的。あと隣も同じギャラリーなのかわかんなかったけど、そこでやってた人のドローイングが名和さん風でかっこよかった。
その近くにあるBUCHMANN GALERIEも力を持ったギャラリーのようで、トニー・クラッグや宮島達男などが在籍してる模様。そこでやってたのがJohn Chamberlainという作家さん。これまた知らなかったけどドイツでは有名っぽい。スクラップした鉄に着色して組み合わせたような立体で、展示の仕方がかっこよかった。その後行ったQuartier205というショッピング・センターに彼のかなりでかい、高さ12mの作品が展示されてた・・・すごい迫力。

蔡國強@ドイツグッゲンハイム美術館

中国の爆発作家、蔡國強の展覧会がドイツグッゲンハイムにて開かれてました。
ところでこの美術館。ご存知グッゲンハイム美術館のドイツ支店ということなのですが、建物がびっくりするくらい地味で一瞬通り過ぎそうになります。NYのフランク・ロイド・ライト建築しかり、ビルバオのフランク・O・ゲイリー建築しかり、毎度グッゲンハイムは独特なフォルムなのに対し、この美術館は一体・・・しかも建築たちがこれでもかと言わんばかりにしのぎを削るこのベルリンで・・・まあ、逆にこっちでは建築の派手さで勝負しても仕方ないといったとこでしょうか。NYのは作品が見難いという批判がありつつも僕は好きです。ビルバオもいつか是非!
さて、展覧会。
蔡國強といえば、もうテロと見紛うばかりの爆発(花火)で作品を作る作家。
そんな作家が一体この地味な美術館でどんな派手なものを見せてくれるんやろうと期待半分不安半分で観に行きました。
作品数は3点のみ。美術館が思いの他小さかった・・・。
それでも内容は中々良かったと思います
まずはお馴染み爆発ドローイング。
ものっそでっかくてやっぱ生で観るとかっこいい。
考えたら蔡国強の作品って見るのはじめてかも。
これはメイキングの映像もあって、紙の上に火薬まいて、一気に爆発させる様は圧巻。どこでやっててんやろ・・・1度生で見てみたいです。でも肝心の紙が焼けたらどうするんでしょうね。
そして映像。家が燃えて最後は花火が・・・すごすぎ。これはベルリン内で行われてたようですね。近所迷惑甚だしい。
そして今回のメインの狼99匹のレプリカを使った大型インスタレーション。狼達が前方のガラスの壁に向かってぶつかっていくというもの。これはかなりの迫力でした。ただ狼1匹1匹のクオリティが・・・。前の鴻池さんの展示の時の狼の方が生々しくてそれでちょっと興醒め。でもやっぱ迫力あり。
ショップには蔡国強トランプとか売ってて思わず買いそうになった(笑)

BERLIN-TOKYO/TOKYO-BERLIN @ NEUE NATIONALGALERIE

本日最終日ってことで観に行きました。
これはこの春森美術館でやってた同展覧会の巡回。
森でやってた時は微妙やなぁ・・・って思ってたんだけど、ベルリンでやってたらまた見方が違うかな、って感じであまり期待もせずに観に行ったんだけどこれが結構よかった。知らないこともたくさんあったし。
最初入ったところの展示は正直微妙でした。山のような起伏の上で作品が飾られて、何を狙ってるのかよくわからなかった。小沢剛氏のカプセルホテルはやったもん勝ちな感が・・・そりゃこっちの人から見たらおもしろいですよ。
地下の展示が結構価値があったと思う。東京とベルリンの美術的結びつきを年代を追って展示されてて中々勉強になった。特に最初の方の黒田清輝のような和服美人を描いた日本人による西洋画を西洋で見るって体験がかなりおもしろかったし、中にはドイツ人が描いた和服美人もあって何が何だかわからなくなったり。あと浮世絵風の絵をドイツ人が描いたりしてて興味深かった。僕らは日本人が受けた西洋の影響に関してのみしか知らないけど、逆に日本も影響を与えてるんですよね。ゴッホしかり。
あと、バウハウスに関しても、ヨハネス・イッテンが日本の哲学を学んでいたことなんて初めて知った。バウハウスで実際学んでいた日本人の作品とかも見れたし。
他にも日本もドイツも同じ敗戦国として、戦後直後の美術は非常に似通ったものがあったり色々共通点が見える展覧会。
総じて作品も中々のレベル。
ベルリンでハイ・レッド・センターの活動写真を見れたのは楽しかったし、あらーきー・大道はもちろん、岡本太郎の「重工業」も生で見れた。お馴染み草間・宮島作品も結構な規模で飾られてたし、東京の時はなかったと思うんだけど、塩田さんの作品も見れてよかった。河原温の昔の作品にはびっくり。デート・ペインティングに切り替えてよかったといった感じ(爆)
ボイス&パイクのライブ映像はかなり貴重!豪華!
最後の最後は日本のサブカルチャーで締められてるのが残念。漫画コーナーにたまる外人たちの群れは中々面白かったけど。
あと畠山さんの写真もよかったなぁ。
おまけ展示として、スター誕生みたいな番組の放映もあった。日本のラップってかっこ悪い。見てて恥ずかしくなって出てきた。でも外人たちは結構真剣な顔で見てた・・・なんで?
そんなこんなでかなり充実した展覧会でした。

近くの絵画館に行ったらレンブラントがやってて、かなりの人だかり。断念。代わりに昨日行けなかったトニー・クラッグの展覧会へ。
もう疲れて、しかもそんな期待してなかったけどこれも中々よかった。
作品自体はリッソンで見たのと同じでラビッシュに近いものがあったけれど、やっぱ所変われば見方も変わるもので、広い空間に置かれたそれらはとても崇高に見えました。
でもやっぱ木のやつが1番いいわ。あとグラスでできたやつもかなり綺麗だった。
すごい作品量が展示されててかなり見応えがあった。
でもどうして彼は昔の興味からいきなりこんなことになったんだろう。
ドローイングとかも意味わからん感じだったし・・・
あと彼の彫刻論は作品見る限りではヘンリー・ムーアに似てると思う。トニーの今の彫刻も予想もしないカーブを描くし。あと中身が空洞なのもそう。奇しくもこの会場の前にムーアの彫刻があったりして。
彼のインタビュー映像があったけど、なんと彼ドイツ語喋っててびっくり!このイギリス人・・・英語ならなんとかわかったのに・・・無念。彼の動く映像初めて見た。搬入の様子とか陽気で笑った。

Tony Cragg "Das Potential der Dinge"
AKADEMIA DER KUNSTE
16 September - 29 October

SANAA @バウハウス展示館



クレーやカンディンスキー、ヨハネス・イッテンなど層々たる教師陣によりドイツ近代美術史において大きな足跡を残した伝説の学校バウハウス。
ドイツに来たら絶対行かなければ、と思っていたバウハウス展示館に行ってまいりました。バウハウス創設者グロピウスによって建てられた建築も見物。
が、ここの展示はほぼデザインに焦点が当てられているので正直そんなに期待せずに行ったわけですが、なんとたまたま日本の建築コンビSANAAの展覧会がやっているではないですか!
「飛ぶ鳥を落とす勢い」とは彼らのことかと言わんばかりに彼らの建築が世界中に建設中。世界の建築学生でSejima&Nishizawaの名を知らない学生はいない。
そしてこの展覧会が実施されたのも、なんとこのバウハウス展示館の増建築を彼らが任されたからなのだ!2010年完成予定。
凄すぎます。マジで。
NYのNew Museum of Contemporary Art
パリのルーブル美術館別館
そしてベルリン・・・
世界の主要都市に広がるSANAA建築・・・
ロンドンにも何か建てて欲しいなぁ・・・

そもそも彼らの名が一気に有名になったのはやはり「まるびぃ」こと金沢21世紀美術館のあのUFOのような建築ではないでしょうか。実際僕もあの美術館で知りました。建築に興味ある人は元々有名だったでしょうがここまでになったのはやはりあの建築でしょう。
そして今回の展覧会にもあの「まるびぃ」の建築案が並べられてたり、NYのNew Museum of Contemporary Museumのマケットが置いてあったりかなり豪華。もちろんバウハウスのも目玉で置いてましたが。他にも彼らの建築の全貌が望める展覧会で最高でした。妹島デザインの椅子とか花瓶とかも展示されてた。

こうして世界で頑張る日本人を見るのはとても気分がいい。
特に建築業界は日本人が熱い。安藤忠雄はもちろん、坂茂、隈研吾、黒川記章、、、これからもっともっと知っていかなきゃです。

FELIX GONZALEZ-TORESS@ハンブルク駅現代美術館



フェリックス・ゴンザレス-トレスというやたら長い名前の人の展覧会が開かれてました。大学時代こんなの覚えられねぇよ、って思ってたけど今やすらっと口から出てきてしまう自分が恐いです。
ところでこの美術館、すごいです。
何が凄いってもうその広さが半端ないッ!その名の通り、昔駅だった所を美術館として開いてるんですけどマジで広い!僕はいつも美術館とか凄い速さで観てしまう人なんですが、そんな僕でも全部観るのに3時間弱くらいかかってしまうほど・・・
で、展覧会の話
彼の作品のおもしろさはなんといっても観客が作品を持って帰れるってとこ。彼の代表作とも言うべきキャンディを床に敷き詰めた作品は彼と彼の恋人の体重と同じ重さのキャンディが置かれてて、観客はなんとキャンディ持って帰ることが可能。子供達は喜んでとってました。もちろん僕もゲット。一生食べれないですが。美術館側はその度補充しないといけないので大変ですね。あとは紙の作品。これももって帰ることができるんですが、最終的にすごい量になってしまって、これ飛行機つめるのかな・・・って不安が募ってきました。
あとは電球の作品は普通に綺麗だった。部屋暑くなってたけど。
他の文字の作品とかはよくわからなかった。この人の作品マルチすぎ。
ところでこの美術館既に2回目。こないだ行ったらまだトレスの展覧会始まってなくて、チケット購入した後に気づいたのです。でも搬入の様子見れたしよかったっちゃーよかった。テレビ局とかも来てた(上写真参照 

あと映像の展覧会もやってた。これがもういつになったら終わるのってくらいの作品数・・・。疲れました。でも入ったとこからトニー・アウスラーの相変わらずキモい目玉や、ダグ・エイケンの映像などかなり豪華でした。中でもダグラス・ゴードンの「24時間サイコ」が見れたのはよかった。作品自体はヒッチコック映画「サイコ」を24時間に引き伸ばしたってだけの作品でなんのこっちゃって感じやけど、英国アートの歴史上かかせない一品。あとピピロッティ・リストの謎の植物で次々と車の窓ガラス割っていくやつは笑った。警官とか横通るのに笑って敬礼とかしちゃって。あとブルース・ナウマンはさすが。「ムー」っていってひたすら男の人が回転してました(笑)

にしても常設展示でかすぎ・・・ドイツ作品ってなんでこんなでかいんでしょうか。
キーファーの本棚かっこよすぎ


ロングもでかい


ウォーホールもでかい


あとヴォイスはさすがでした。でも展示室あんま好きじゃなかった

ART FORUM BERLIN



ベルリンのアートフェアがやってたので行って来ました
日本は大阪のCASOでやってたやつには行ったことあるけどそんなのとはもう規模が大違い。でっかいです。見終わった後ぐったりでした。このままではもうすぐロンドンで始まるFriezeはどうなることやら・・・
出てるギャラリーが数カ国しかなく、アジアは皆無といった状態でちょい寂しかったけどまあ楽しかったです。
中でもNYのギャラリーは作品が豪華・・・リヒター、ポルケ、ジョルジュ・ルース・・・興奮して買いもしないのにたくさん見せてもらいました。
パトリシア・ピッチニーニの作品も初めて見た。こないだ見たロン・ミュエックとディテールが似ててこの二人コンセプトが一緒だったらやばいな、と思った。あと作品埃被ってたのが気になった・・・
他にはミュンヘンのギャラリーが出してたSonja Braasという作家の作品が気になった。山とかを写してる写真なんだけど、気になってギャラリーの人に聞いたらなんとジオラマなんだそう・・・すごい・・・。あとこのギャラリーマイケル・リンの作品とかもあってかなりよかった。

しかしそこかしこで「How much?」とまるで野菜を買うようなノリでアートが売買されゆく様を見るのは不思議な感覚でした・・・
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