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Ron Mueck@NGS


エジンバラまで行って来た。
目的はこのロン・ミュエクの個展!
ロン・ミュエク彫刻の特徴はなんといってもそのリアルを追求した人間の生々しい姿。でもスケールがどの作品も普通の人間のサイズじゃないのがミソ。デカかったり小さかったり。
僕が最初に彼の作品に出会ったのは大学1年の頃。まだ国立国際美術館が万博公園内にあったころ、「連続と侵犯」というグループ展にて。その頃まだ現代美術に開眼していなかったのに、そんな現代美術バリバリの展覧会に足を運んだのは一重にロン・ミュエクの赤ん坊の彫刻が広告の表紙になっててどうしても気になったから。あまりにリアルで写真なのか何なのかわからなくて自分の目で確かめざるを得なかったわけです。
そして生の作品を観て生唾を飲むほど凄い衝撃だったのを今でも覚えてます。だって赤ん坊のよだれまでちゃんと表現してるんですから。しかも赤ちゃんめっさでかかったし(笑)
それから豊田市美での「IN BED」展、東京現美の「カルティエ財団展」等で彼の作品を観て来たわけだけど、こうやって個展として一気に観れるのは初めてってわけでテンションも上がりっぱなし。
荷物預けて美術館内へ。
まずは「Wild Man」という椅子に座った大男の彫刻から。実際この展覧会でこれが1番好き。もう本当リアルすぎ。血色とか肌の質感、しわとかまでもうマジでヤバイ・・・毛もヤバイ。でもこの作品制作過程の写真があったんだけど、髪の毛生える前の坊主の方が好きだなぁ。
続いて今回の展覧会のための新作「A Girl」。上の写真のやつです。もう、ホントきもいですねぇ(死) すごすぎますってば。生れ落ちて間もない胎児なのにものっそでかい。顔がすごいことになっとる。
あとはカルティエで観た「IN BED」や豊田市美で観た「MaskⅡ」にも再会。
「Man in Boat」に出逢えたのはかなり感動的だった。男の視線つい気になって後ろ振り返ってしまう。視線の投げ方とかすごすぎ。
「Two Women」はおばあちゃん2人が寒空の下井戸端会議みたいな感じ。手のしわとか血管の浮き出方とかやばすぎ・・・
この展覧会のすごいところは、作品の出来るまでのマケットとかまで展示されてるところ!マテリアルとか色々観れて感動。荒く造形されたやつがかなり渋かった。
あとビデオ上映もすごい。神です。ゴッドハンドです、マジで。
一緒に行った友達とか別にアートに興味ないんだけどすごいおもしろがって観てた。なんかそういう作品って純粋にすごいな、って思う。あと、テクニックとかよりコンセプト重視になってる現代美術界において、こういうテクニックバリバリの作家はすごいとおもう。日本では須田さんとか。
ところで「A Girl」を赤ちゃん連れたお母さんが見てたんだけど赤ちゃんにとってあれがトラウマにならないことを祈ります・・・
ところで次回はダグラス・ゴードンの展覧会らしい・・・い、いいのやりやがる・・・。バーゼルで発表されたジダンの映像作品が流されるらしいです。うーん、また来ようかなぁ・・・

ROBERT MAPPLETHORPE @NGS
ちょっと離れた場所にある、同美術館の別館にてなんとロバート・メープルソープの個展もやってた!!!
彼の作品も初めて会ったの大学1年の時。これまた雑誌で観た広告がきっかけ。女ボディ・ビルダーリサ・ライオンを撮った写真に一目惚れして展覧会へ。もう写真にこんなに撃たれるなんて、って感じですぐさまカタログ買いましたとも。
彼の写真はマジで美しい。美を追求してます。
特に前述したリサ・ライオンのシリーズは大好きで、他にも黒人さんのヌードは極めつけ。黒人さんの肉体美がこれでもかといわんばかりに印画紙に焼きついてる様は感動モノ。
写真って正直あまり好きなメディアじゃないんだけど、彼の写真はペインティングに近い感じがするから好き。杉本博司のもそうやけど。
で、肝心の展覧会は、正直期待よりかは下回りました。
観たかった黒人ヌードとかも少なかったし、肖像写真がメインだった。
それでもかの有名な骸骨と一緒に撮られたセルフ・ポートレートもあり、結構な内容でした。でも記憶に反してすごいプリントがそんなに大きくなかった。それだけすごい力が中に込められてるから記憶の中で大きくなってたのかな。
最後波の写真で締めくくってたのはかなりやられた。
あとウォーホールによるメープルソープのシルクスクリーン作品はよかった。

あとここの美術館の常設も結構よかった。ウォーホールのコレクションやリヒター、ポルケとかもあったし。野外彫刻もホワイトリードのとかあったしなぁ。ヘンリ・ムーアってやっぱいいね。今まで馬鹿にしてたけど。

Material World @GOMA
エジンバラ着くまでの中継地点がグラスゴーだったのでここの現代美術館Gallery Of Modern Art、略してGOMAへ。ゴマって・・・
前回ギリギリ見れなかった展覧会がまだやってた!4月からって長いなぁ、おい。まあ、観れたからよいけど。
それにしてもスペースがやばい、この美術館。なんか教会みたいな場所なんだけど、もうめっさかっこいい。すげぇわぁ・・・
内容はこないだのヘイワードと同じくアーツカウンシルのコレクション展。アーツカウンシルって何者?すごすぎる。
今回は彫刻に焦点を当てた展覧会のようでサラ・ルーカスの煙草を小人の人形に貼り付けた作品や、ホワイトリードの樹脂で椅子の下の部分をかたどった作品(これがヤバイ!)などが展示されてた。
全体としてはまとまってんのかよくわからなかったけど・・・。
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「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容 瀧口修造、阿部展也、大辻清司、牛腸茂雄 @ 渋谷区立松濤美術館

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「オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」 @ 麻布台ヒルズギャラリー

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梅田哲也展 wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ @ ワタリウム美術館

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第14回上海ビエンナーレ @ 上海当代芸術博物館

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フランク・ロイド・ライト世界を結ぶ建築 @ パナソニック汐留美術館

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久門剛史「Dear Future Person, 」 @ @KCUA

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牡丹靖佳展 月にのぼり、地にもぐる @ 市立伊丹ミュージアム

・2024.02.06-04.07
中平卓馬 火―氾濫 @ 東京国立近代美術館

・2024.01.18-03.24
能作文徳+常山未央展:都市菌(としきのこ)――複数種の網目としての建築 @ ギャラリー間

・2024.02.23-04.14
生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真 @ 東京ステーションギャラリー

・2024.02.14-05.27
「マティス 自由なフォルム」@ 国立新美術館

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遠距離現在 Universal / Remote @ 国立新美術館

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カール・アンドレ 彫刻と詩、その間 @ DIC川村記念美術館

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ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ @ 国立西洋美術館

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横浜トリエンナーレ2023 @ 横浜美術館ほか

・2024.03.30-07.07
ブランクーシ 本質を象る @ アーティゾン美術館

・2024.04.06-07.07
ホー・ツーニェン エージェントのA @ 東京都現代美術館

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・2024.09.04-11.24
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・2024.09.14-12.01
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