カルティエ現代美術財団コレクション展@MOT

はい、東京です。
バス中で一時間寝れたか寝れなかったかの勢いなので本当に眠い。
いろんなとこでうつらうつらしております。
おかげさまでVISAも案外すんなりとれていくつか美術館巡りしてきたので報告。
カルティエ現代美術財団コレクション展@東京都現代美術館
世界が誇るブランドカルティエ。実は現代美術蒐集にも力を入れていたという話。
あんまり期待してなかったけど、すごく見応えのある展示でした。
ってか、もうホントに久々に行ったけど、この美術館こんなに広かったなんて。
作品ひとつひとつに対して贅沢な展示が実現していました。
気になった展示をいくつかピックアップ。
まず最初の部屋でお出迎えがライザ・ルーのビーズで出来た庭の風景。これがもうすごかった。写真とかいくつか見ていまいちビーズで出来てるってのがわからなかったけど、実際の展示見たら、もうキラキラ光っててすごいです。彼女の作品、この春にロンドンのWHITECUBEというギャラリーで見てて、その時も驚愕やったけど、今回はさらに大きくてまたまた驚愕。干した洗濯物の感じとかすごかった。
はずせないのがロン・ミュエク。今回の表紙にもなってるけどやっぱすごい迫力。肌の下の血管とかまで感じさせるあの質感はすごすぎ。ちょっと頭と身体のバランスおかしく見えたけど気にしない。
サラ・ジーはこれまた吹き抜けを利用したサイトスペシフィックな作品。ってかああいうのって所蔵ってったってどうするんだろう。まったく同じように組むことなんて可能なんかな?脚立が完全に重力失ってる感じが素敵です。
松井えり菜の作品はまあ、フランス人好きそうやなぁ、といった感じ。あのサブカル感が僕にはうけつけないのです。しかし若い。あとエビチリ床に置いてあったの普通に笑った。
トニーアウスラーは相変わらずきもくていい感じでした(笑)
デニス・オッペンハイムの作品もまた笑わせてもらいました。空間を斜めに突っ切るながーい机。両側には黒い服着た人形と白い服着た人形が互いに何か言い合ってる。よく聞くと黒い方が「black dog」、白い方も負けじと「white」と叫び続けてる。背景には黒人・白人問題やら色々あるんだけど、単純に笑えました。
アドリアーナ・ヴァレジョワは以前近美でやってたブラジル・ノスタルジアで見て衝撃だったけど、今回も何度見ても衝撃だわ…。タイル柄が破れてそこから内臓が飛び出してるみたいな…。こういうのってオカルトチックのゴテゴテになりがちやけど彼女の作品はそうなってない。なんでやろ。
クラウディア・アンデュジャールの写真はプリントが異常にきれかったなぁ。
ウィリアム・ケントリッジの映像はやっぱ好きだ。この憂いを帯びた感じがなんともいえない。映像ってあんま最後まで見る気しないけどこの人のだけは見れる。今回はさすがにうつらうつらしてしまったけど…。
川内倫子の写真ってなんであんなにやわらかいんだろう。普通の写真なのに川内さんの写真ってのがすぐわかる。押し付けがましくないのがまたすごい。今回ナン・ゴールディンも同じように何百枚の写真をスライドで投影してたけど川内さんのは普通に見れた。さすがに全部は見てないけど。
そんなこんなで全部見るのに1時間半ほどかかってしまった…
結構見応えあるし、家族とかで来ても楽しそうな展覧会です。
あと所蔵展。川俣さんとクリストのドローイングには感動した…。いいのもってる。
ところでこの美術館って今までそんなにパッとした展覧会がなくて、東京寄ってもほぼ行かない美術館でした。しかしこの春から学芸員の長谷川祐子さんが金沢21世紀美術館から移ってこられて、それがこの後どのような変化をもたらすのか楽しみです。同時に金沢の方がどうなるのか心配ですが…
米田知子展@SHUGOARTS
現代美術館も来たことだし、ついでに最近引っ越して、近くなったというこのギャラリーに足を運ぼうと思ったはいいものの、地図もなかったもんで美術館の人の案内と住所を頼りに必死に捜索。僕にしてはまあまあスムーズに見つけられた方だと思うけど、あの場所ってどうなんですか…普通に工場の上の階…。明らかに荷物運ぶような大きなエレベーターで上り下りしなきゃならんのもどうかと。同時に複数の階指定できないってどういうことよ…。
とまあ、のっけから文句たらたらなわけですが、これだけでは終わりません。ギャラリーの態度ってのもすごくどうかと思いました。そもそもこのビルには小山登美夫ギャラリーやTaka Ishiなど、コマーシャルギャラリーとしては名だたるギャラリーばかりが一挙に入ってるわけなんです。しかしその商業ベースってのがありありと感じられて、買う気の無い僕のような人間には一切興味示さないって感じの態度。ギャラリーってそんなもんなんでしょうか。確かに入った時NYとかのギャラリーのような空間にちょびっと感動したけど、わざわざそこを追っていく必要あるのかな、とも思いました。日本には日本ならではの方法ってのがあるような気がするんですよね…。
文句たらたらで申し訳ないですがようやく本題米田知子展です。まあ、作品はやっぱりいいし。メガネのシリーズをあれだけ一気に見れたのはとてもよかった。米田さんの写真という媒体の使い方がとても好きです。これでギャラリーの態度がよければ<モウイイ
でも、やっぱね、レストランでいくらおいしいもの出されても店員の態度とかが気に入らないとその料理もおいしくなくなっちゃうってことと同じだと思うんですよ。ギャラリーもそういうとこ気を配ったらいいと思うんだけど。まあ、ギャラリーは金払ってないと言われればそれまでだけどね。
隣のギャラリーで高松次郎の影のドローイングが見れたのはラッキーだった。
森万里子「Tom Na H-iu」@SCAI THE BATHHOUSE
もう疲れきって行くか迷って結局行ってみたらよかったってパターン。
あんなに大きなものだとは思いませんでした。
理系の苦手な僕にはまったくもって理解できないけど、彼女の今回の作品は、観測所が記録した超新星爆発の時に発生するニュートリノをキャッチし光で反応するという作品。ニュートリノの詳しい説明はコチラ。余計わからなくなりそうだけどw
書いててますますわからなくなりそうだけど、わかろうがわかるまいがとにかく綺麗な作品。暗い中で発せられる光に思わず眠りが…(ぇ 心地よすぎて床で座りながら見てたらいつのまにかこっくりこっくりしてましたとさ。
で、この展示、毎時11・33・44・55分になると特別な光を放つらしく、僕が行った時は55分の蒼い光を見ることができました。これは大気中のニュートリノがどうのこうのって(説明不可)。で、このまま帰ろうかと思ったけど、11分のやつが一番すごいみたいなこと書いてあったから暇だし待ってみることに(待ってるときにこっくり)。いよいよ11分になってびっくり!なんということでしょう!今までまだらにしか光らなかったものが全身青やら紫やらに光だして、そりゃ美しかった!待っててよかった。
それにしても、ここも一応商業ギャラリーなんだけど、全然いやな感じがしない。多分作品を作品として見せてるからじゃないかな、って思う。そのためならこのギャラリーは床のセメントをくりぬいたりもする。でもさっき言ってたギャラリーはどこかで作品を商品としてだけ飾ってるような気がする。そりゃ商品に変わらないんだけど…。なんだか色々考えさせられます。
西天満→本町→西長堀
今日は久々に大阪にてギャラリー参拝。
今週はどうやら当たり週だったようでいいものがたくさん見れました。まず西天満周辺を攻めたのですが、ここのギャラリー界隈を回るのはかなり久々です。大学2年の頃ギャラリー巡りにハマりまくってた時期がありまして、それこそ毎週行っていたものです。ギャラリーってほぼ週単位で展示が変わるから飽きないんですよ。しかも夏はクーラー、冬は暖房が効いてるし、場所によってはお茶も出してくれてそんでもって無料!こんなおいしい場所があるでしょうか。
さて、本題。
片岡健二展@Oギャラリーeyes
全然面識はありませんが僕の精華の先輩です。
何度か見させてもらってますが、この人のこの首尾一貫っぷりには脱帽です。なんてったって彼女の顔ばかりもう何年も描き続けてるんだから(笑) 今回も空間360度全部彼女の顔です。にしてもやっぱ技術はすばらいしもんで、毎回そのディテールに驚きです。いつまでも彼女さんとお幸せに。
増田敏也展@ギャラリー白
3Dのワイヤーフレームを陶芸技術で立体作品化。
と、書いて伝わる自信がまったくないので詳しくはコチラで。
デジタルなヴィジュアルと、実際のアナログな陶芸というそのギャップにまず新鮮さを抱きました。そしてこの独特の現実感のなさは、作家さんもおっしゃってましたが、重さを感じさせないというところにあると思われます。台座のグリッド模様ガラスもその軽やかさに一役かってて、そこに映りこんだ像もとてもきれいでした。
長野由美展@ギャラリー白3
床にはたくさんの卵の殻が整然と並べられていて、その上にアクリル板。観客はその上を歩けるというもの。ミシミシいやな音がなるので普通に怖かったのですが、不思議な空間でした。
大久保武展「心象」@ギャラリーH.O.T
ステンレス板を磨いて風景を描く作家さん。観る角度によって光の加減などでいろんな表情を映し出すその画面は中々ロマンチックでした。不思議な郷愁感も漂わしてましたね。
森太三展「Sky mountains」@ギャラリーwks.
これにはホント心の底からやられました…。
森さんは精華の立体で教えてらっしゃって、これまた面識はないですが、何度か展覧会を見させてもらってます。いつもは紙媒体を使った非常に根気のいるインスタレーションが主流なのですが、今回は床を紙粘土で敷き詰めたインスタレーション。最初入った時状況がつかめませんでした(笑)
粘土の凹凸が足に心地よくしばらく歩き回ってたのですが、オーナーさんに座ってみてもいいよと言われたのでポートフォリオを見がてら座って鑑賞。そしたら立って見てた時と全然印象が違くてびっくり。粘土の床が目線に近くなってここはどこなのかわからなくなる。調光もかなりいい感じでホントに空の上にいるかのような気分でした。んーー、やられた。かなりインスパイアされてしまいましたよ。
それにしてもここのギャラリーは貸し画廊とは思えないほど毎回作品に合わせてくる。一度ここでもさせていただきたいです。ここのオーナーさんもすごく真面目な方で何度か京都でギャラリー巡りされてるのを目撃してます(笑) 以前最初の個展の時片付けの時に現れて搬出の手伝いまでしていただきました(笑) 場所もマンションの最上階ととても景色がよいです。
なんだか周りながら、足しげく通ってた頃のことや初めての個展のこととか思い出してしまいました。ちょうどあれから2年かぁ。挨拶しにホワイトキューブ訪ねたけどあの時お世話になったYさんがいなくて残念。改めて会場見ると意外と狭かった。
安喜万佐子展@CUBIC GALLERY
今年から精華の洋画講師安喜さん。僕らの代の時は特別授業で教えてらしたんですが、不良学生の僕はまったく出ず仕舞いだったのに打ち上げだけ参加(爆) そこでとても覚えてくださってて、前に個展行った時も名前覚えてくれてたし、なぜか某英語テスト隣の席だったしと何かとご縁があります。
作品はテンペラで描かれたとても細かい絵。よく見るとそれは街の絵であったりと、像が光の集合体のように見えてとても綺麗な作品をお描きになります。今回は樹の大型作品を中心に展示。でも僕的には像がわかりすぎてそんなにヒットじゃなかったです。でも近くで見るとその細かさは尋常じゃぁございません。さすが。
大西伸明展「Remnants of nature"@Studio J
京都先鋭選抜展以来この人の作品は何度か拝見してますが、どんどん凄みを増してる気がします。
樹脂でいろんなものを模した作品を作ってらっしゃって、先の選抜展では紙コップやら日用品に模した作品を作ってらっしゃいました。でもその時の印象は、正直「地味」って感じでした。すんません。でも今回自然物を模した作品たちにもう脱帽でした。くるみやら鹿の角やらもすごかったのですが、なんといっても樹の枝はそのまま。最初葉っぱだけが作品で本物の枝につけてるのかと思ったらギャラリーの人に突っ込まれた。いやぁ、あれはすごいわ…。須田悦弘氏もびっくりかも。でも他の地図の塗り絵とかは微妙やったなぁ…。
はい、こんな感じ。
ところで今東京にいます…。朝6時です。漫喫です。眠いです。
イギリスのビザをとらなあかんってことで急遽上京…。また日帰り。
ってか何回東京行っとんねん!って感じですね。
1ヶ月前の再演が行われております。
3ヶ月連続です。ってか来週の土日も行きます。それは大分前から計画されてたものだったんですが…はぁ…
しかし今回なんと東京行きのバスで恐ろしい価格を見つけてしまった。
1000円
信じられません。大阪・東京間ですよ???
最初思わず目を疑ってしまいましたが、どうやらこのバス会社はラストミニッツ割引というものがあるらしく、ぎりぎりになるとありえんくらい安くなるらしい。大体水曜が狙い目っぽい。しかし高速バス年々安くなってますが、ここまでとは…
KYOTO ART MAP
今日は京都へぶらり。
まずは中比良真子展「bird eyes」@neutron。
中比良さんは僕の精華の先輩です、といってもあまり喋ったことないけど・・・。この人の絵は1年の時から学校の廊下とかで見てていいなぁ、と思ってて、それ以来結構中比良さんが出してる展覧会は見せてもらってます。
今回は街を俯瞰したような絵画シリーズ。
正直前の「over there」のシリーズとかの方が好きだけど、これもこれで中比良作品の魅力が感じられてよかったです。ところであの風景は梅田のスカイビルからの風景だと勝手に推理。
続いて、塩保朋子展@同時代ギャラリー
名和さんとこで知り合って色々作品のこととか聞いてたけど改めて見るとやっぱりこの人の作品はすごい・・・。彼女の作品は写真ではほとんどわからないけど、実際作品の前に立ったときにすごく圧倒させられる。仕事量の凄さにも驚かされるが、やっぱり作品の持つ力が強いと思う。鑑賞というよりも体験といった方が近いような感覚。是非皆さんにも見ていただきたいです。ちなみに彼女は作品を作るのに最低3ヶ月かかるそうです・・・今年はたくさん展覧会が決まってるのでほとんど引きこもって制作の日々だそうな(笑) がんばれー!東京の展示も観に行きます。
三条から七条まで歩いて三十三間堂へ。ずっと行きたいと思ってたお寺なんですが、学生の間に行けなかったので遂にといった感じ。
なんといってもここには1001体の観音像が祭られてるんです。1001と言葉で書くのは簡単ですが、実際その光景は圧巻です。あそこまで多いとは思わなかった・・・。昔はこの寺の名前の由来の33本の柱に極彩色の花柄とかが描かれてたらしく、観音様たちも黄金に輝いてたとか。ちょっとその光景見てみたかったな、と思いつつもけばけばしくてちょっと嫌かもとも思いました。
その後正面にある京都博物館で大絵巻展を鑑賞。
これが半端なかった…
まずは入場まで1時間の行列
いやぁ、行列のできる博物館・・・初めて見ました。
この展覧会はなんといっても国宝級の絵巻たちが一挙に見られるという滅多とないチャンス。しかしここまでの人気とは思いもよらんかった・・・。
チケットも買ってしまったので仕方なく並ぶ。
それにしても暑い!この日は恐ろしく快晴で30度近い気温・・・。スタッフが黄色い日傘を客に配ってて、それが延々と並ぶ光景は作品のようでした(下の写真参照)
1時間してようやく入場。
しかしここで戦いは終わりではなく、むしろここからが戦いだということを思い知らされました…。まず第1展示室では左と右の展示で別々の行列が・・・無理。即行で戦線離脱。こんなん1個1個並んでたら2時間かけても見終わらんわ!ってことで人と人の間から垣間見る程度でどんどん進む。そして今回の目玉「源氏物語絵巻」と「鳥獣人物戯画」に至っては、第6展示室の展示にも関わらず第3展示室くらいからの行列・・・ありえん・・・。これも頭の間から拝見。でも結構見れました。「源氏物語絵巻」はさすがにもう退色も激しかったですね・・・。「鳥獣人物戯画」はやっぱかわいかった(笑) そしてこの展示室を抜けると一気に人がすく・・・。おかげで近くでいっぱい見れました。色がすんごい鮮やかに残ってるのもたくさんありました。
常設展示室ではお目当ての仏像が見れなかった。顔が半分に割れてその間からまた顔が出てるすごい発想の仏像様。あれは西洋の人とかみたら衝撃だと思う。
くたくたになって出てきたら列はさらに伸び90分まちでした。遊園地の乗物状態。
その後この日最終日のフンデルトヴァッサー展を観に京都近代美術館へ。
ここでもなぜかチケット売り場に行列・・・マジでか!
もう並ぶのはうんざりなのでここで裏技(ってほどでもないが)、近くの画材屋で購入。そうすれば前売りの値段で買えるし並ばずに済む。
入ったはいいが、さすがに疲労困憊で作品観る気力がまったくなかったです・・・涙
それに建築の展覧会ってどうやって観たらいいかいまいちわかんないんですよね・・・極彩色の彼の作品たちをボーっと観て終わってしまいました・・・。
これよか常設展示で宮島達男の作品とデュシャンの作品が一緒に並んでる展示が印象的やったかも。ここの美術館デュシャンの作品めっさ所蔵してるくせに中々自分のとこで出してこないんですよね。初めてここでデュシャンの作品観たかも。普段はずっと他の美術館に貸し出してるんでしょうか。便器とかも観てみたいです。
大絵巻展の入場を待つ人々。まるで巡礼。
ここに写ってるのはほんの一部で奥にはさらに長い行列。

鴻池朋子展@大原美術館・有隣荘/児島虎次郎館

前日境港行った後岡山の田舎に泊まって、せっかくなので観覧。これが結構よかった。去年彼女の絵は森美術館でやってたストーリーテラーズ展で観て、なんとなく気になってたんですがここまでとは正直思ってなかった。
早く行き過ぎて有隣荘は開いてなかったので先に児島虎次郎館へ。
彼女は昨年からシリーズものの物語性の強い絵画を東京都現代美術館で「4章」、森美術館で「3章」、ミヅマアートギャラリーで「2章」という具合に逆から発表していき、今回初めて物語の最初の「1章」を発表して物語がようやく完結するという。僕が見たのは「3章」だったわけですね。
で、児島の方ではその4作がすべて並べられていてなんとも贅沢な空間。
ひとつひとつがものすごく巨大な画面で、しかも細かいのなんのって!
最初水彩色鉛筆かなとも思ったけどアクリル絵の具らしい。
間近で見るとその凄さがわかります。
それから絵本の原画もあってその世界観も魅力的。
鑑賞後有隣荘へ。
ここではその絵から飛び出したような立体作品やら映像やらのオンパレード。
最初の部屋ではモンゴルから取り寄せたという狼の生皮たちが鏡張りの狼にかぶりついてる様は圧巻。その部屋では他にも鏡が散りばめられていてとても綺麗。
次の部屋では雨のように降り注ぐナイフの中床には泉のように映された映像。
2階ではさっきの狼の大玉!これもすごかったなぁ…。
あと庭の松に腰から下だけの少女マネキン…恐すぎ・・・。
あとは原画なども飾られててとても見応えのある展示でした。
この人はとてもインスタレーション感覚にも優れているように思う。前の森美術館での舟が空中に浮いてるのも凄かったけど、ここでは元別邸という空間をのびのびと使っていてとても好感が持てました。
ついで、のつもりが存分に楽しんでしまった。恐れ入りました。
鴻池朋子の有隣荘での展示が一部外から見えます。
例の庭の腰から下の少女マネキン…恐ッ

スティーヴ・マックィーン@丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

1999年ターナー賞受賞者のマックィーン氏日本初の個展。
相当期待して行ったらなんと出品作2作だけ…
しかもものっそ地味な作品で呆然…
1つは「Charlotte」という作品。目に指を近づけたり瞼をつねったり、ひたすら目のアップ。赤いモノクロ。タイトルはこの目の持ち主の名前。有名な女優らしい。
もう1つは「Current」。ずっと川底に沈んだ自転車を映している。
あぁ、地味・・・(;´д`)
2時から講演会だったのでそれまで美術館をぶらぶら。
2時になり会場へ。
今までどこにいたんだというくらいの人の数。しかも前の列全員外人(笑)
本人が登場し色々解説。緊張してたのか水を飲む量が半端なかった(笑)
そこで何作か過去の作品も見れた。
しかし出品中の2作といい、過去作品といい、この人の言いたいことがわからん…。彼の立体作品にはある程度好感持てるんだけど映像はよくわかんない。
電車の時間もあったので質問タイムの途中で退場。
しかし今回この講演会があったからよかったものの2作じゃねぇ…
帰りの電車でデジカメがないことに気づく。焦って美術館に電話したら無事発見。着払いで送ってもらいました。本当にご迷惑かけました、美術館の方…。それにしても前回といい今回といいカメラ運がないなぁ・・・。(T-T)
ちなみにこの後、Marc Quinn と Steven MacQueenをごっちゃにしてたことが判明。
この展覧会は前者のだと思ったら後者のだった。ちゃんちゃん。
高嶺格
本日は精華大学にて高嶺格氏のレクチャーがありました。
彼の作品を初めて見たのは4年前、僕が大学1年の頃。国立国際美術館で開かれていた「連続と侵犯」という展覧会でした。まだ現代美術というものに慣れ親しんでなかった小生としては、現代美術の展覧会には少し抵抗があったのですが、チラシのロン・ミュエクの赤ん坊がやけに気になってどんなものかと見に行ったわけです。相変わらず現代美術は難しいなぁと思ったわけですが(笑)、その中でも高嶺さんの作品「God Bless America」は今でもよく覚えてます。
しばらくして高嶺格という名前をたまに雑誌などでみかけるわけですが、彼の作品が全く違った類の作品たちで、この人は何を考えて作品を作ってるんやろう、との疑問があったので、今日は本人の口から作品のことを聞けたいい機会でした。
しかし、彼の口から発せられる言葉は正直僕には理解不能というか、やはりレクチャー前からの疑問、即ち彼が作品全体で何を考えてるのかというのはわからずじまい…。ひとつひとつの作品説明はわかるのですが、即効的な作品作り、ぶっちゃけノリで作ってる感じ。横トリで出してた作品も1ヵ月前に現場来て、そっから考えて「たまたま」古本屋で見つけた本を参考に作ったというエピソードは知ってましたが、ほとんどがそんな感じでよくここまでこられたなぁというのが正直な感想…。
「在日の恋人」という作品も今日スライドで見た写真はほぼ「夏休みの思い出」みたいな写真たちで笑えたけどまったく理解できなかったし…テーマも異常なほど個人的でこんなのアリ?って感じですね。
「木村さん」に関して質問タイムで叩かれてたけど、これに対しては特に叩くもんでもないと思う。これを見た鑑賞者の変な罪悪感というか居心地の悪さはやっぱ評価に値すると思う。
んー、やっぱ謎だ、この人…。
ちなみに即効性に関して、今回講演会するにあたって見せてた映像も一時間くらい前に来て「今から編集するんで」と言い出してスタッフを焦らせてたらしい(笑)
養老天命反転地 by 荒川修作+マドリン・ギンズ
黄金週間をもって岐阜県を攻めてきた。
第一ポイントは養老天命反転地!
GWどうしようなどといつものごとくアート系ブログ現代アート道楽の日々。を見ていて、何気に過去ログも読んでたらその記事を見つける。そういえば以前友達が言ってたなぁ、と思って急遽遠征決定。
養老までかれこれ3時間ほどかけて到着。
駅からしばらく歩くと目的地養老天命反転地である。
チケットを購入し中に入るとその奇妙な名前の意味がわかった気がした。とにかく摩訶不思議な場所である。その摩訶不思議さにテンションがあがり写真を撮ろうとしたその時!!
電池残量がありません。充電してください。
そりゃないぜ!!!(号泣)
仕方ないのでショップで使い捨てカメラを購入…
気を取り直して久々の使い捨てに戸惑いながらも、枚数気にしながらもパシャパシャ撮影。ってことで現像に出して返ってきた写真をここ2年ほど使わずに埃まみれだったスキャナで、奇妙な音を立てながらもなんとかスキャニング成功したので何枚かをアップします。
ここが最初の建物。色が綺麗。

内部。天井の突起と床の突起が同じ形。

入り口でヘルメットを貸し出してたけど意味がわかった…。

上が岐阜県の形。中は迷路のようで、なぜかベッドなど家財道具が。

上からの眺め。全体的に傾斜。

1人通るのに精一杯の狭い通路。太い人は無理かな…。
しかもこの通路の先は…実際行って試してみて下さい。
それにしても周りの山々が美しい。

とにかくここは傾斜だらけで平衡感覚というものが揺らぎます。子供とか喜びそうだけどはしゃぎすぎると転げ落ちて大怪我かも(笑) この日は天気も良くて最高でした。雨降ったら絶対すべり落ちる…。興味があったら是非行ってみて下さい。詳しくはさっき紹介した現代アート道楽の日々。にて。めっさ詳しく載ってます。
その後養老の滝を拝見し宿にてぼたん鍋。最高。
次の日は第二ポイント明治村へ。
目的はグッゲンハイム美術館の建築でも有名なフランク・ロイド・ライト氏の設計した帝国ホテルの正面玄関。以前「美の巨人たち」で見て気になってたんです。それにしてもここは予想よりおもしろくて、夏目漱石の家とかもあったりして、ちょうど来る時友達にもらった「こころ」を読んでたので興味深かったです。あと、ところどころで売られてる食べ物がうまい!特に小倉ドッグは最高!コロッケも美味でした。

明治村を後にし、名古屋へ。
豊田市美という手もあったが疲れてたし特に大して小生の興味をそそる展覧会でもないため、手堅く名古屋市内のKENJI TAKI GALLERYへ。どういう趣旨のグループ展だかはよくわからなかったけど、出ている作品が全体的によかったです。
そんなこんなで早めに夕食を済ませ、電車ギリギリの時間まで粘って買った天むすを頬張りながら帰ってまいりました。
他のGWは中学の友人と呑んだり高校の友人と呑んだりしました。
ってかまあ、ニートにとっては毎日が(強制終了)
おまけ
明治村にて今流行の生き物発見。元祖。
