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喜多美術館


*この記事にあった写真が何故か消えていて(陰謀?)、小生もデータで持ち合わせがなかったので改めてアップが不可になりました。画像がない状態ですが、想像力を膨らませながらお読みください。ってか実際行ってみてほしいです。また行きたい。


すべてはこの記事から始まった。
これは某情報雑誌ぴ○の美術館情報の欄である。この雑誌は映画・音楽・テレビ・美術とすべて網羅してあるのでとても便利で実は購読している。そんなことはおいといてこの記事である。いつものように美術館で何やってるのかチェックしていたある日、信じられない文字が飛び込んできた。

「ヨーゼフ・ボイス展」

あまり一般的ではないこの名前。しかし美術界においては「泣く子も黙る」存在である。デュシャン、ウォーホールと並ぶ現代美術3大巨匠の1人である。前述の2人の名は聞いたことがある人も多いかもしれない。ボイスがあまり一般的ではない理由は単純に日本で紹介される機会があまりに少ないからだ。なぜ少ないかというと、保存の難しい作品なので移動が困難というのと、作品の意図が難解なので、正直僕ですらあまり理解できないとはここだけの話。
しかしそんなボイスの展覧会が行われている!しかもこんなひっそりと…どんなとこでやってるのかと思いきやそこは聞いたこともない美術館。喜多美術館?

ということで行って参りました、奈良は三輪にある喜多美術館!
遠い。とにかく遠い。こんなとこにホントに美術館があるのだろうかと言うほどのド田舎大自然。駅から地図見てとぼとぼ歩くこと10分程度。
草むらの中に建つ一件の建物・・・・・・・・マジかよ。
しかし地図では紛れもなくそれである。
そして「喜多美術館」の看板発見。
確かにたくさんの「巨匠」の名が連ねられている・・・。
胡散臭い。明らかに胡散臭い。なんなんでしょうかこの胡散臭さ。
半信半疑で美術館へ。


入口にはボイス展の看板も。
どうやらボイス展は本当らしい。しかしよく見てみると…

手書きである…

しかし美術館前の広場(?)にある彫刻をみて胡散臭さは吹っ飛ぶ。野外彫刻としてフランスの彫刻家アルマンの彫刻が普通に、本当に普通に並べられてある。そして入り口へ…

スリッパ?

郷に入らば郷に従え。怯んではならない。前線へ!
スリッパに履き替え入場。窓口でチケットを購入。1300円と少々高めだが払う。ってか明らかにこの美術館、窓口のおばちゃん1人しかおらん…どうなっとるんやぁ…
そしてとりあえず常設展から。これがまず半端なかった。
何か青い物体がある。
はい、イブ・クラインの作品です。とても有名な作品です。
そしてお隣。それはフォンタナの作品です。とても有名な作品です。
そんでもって端の方に邪魔そうに置かれてた物体。イサム・ノグチの(略)
そんな調子でコレクションがありえない!!!
こんなの一気に見れる美術館はっきり言って知りません。
しかもフォンタナ近くに置かれてたのは大学ノート。芳名録である…フォンタナと大学ノート…。記帳。見たら1日平均入場者2人…
隣の部屋へ。部屋の真ん中に鎮座するは会議机と椅子。どうぞくつろいでください、という事だろうか。しかし問題はその周りの壁である。そこはミケランジェロ・ピストレットやヤニス・クネリスなどのイタリア芸術運動アルテ・ポーヴェラの代表作家たちの作品郡…こんなのくつろいでなんかいられませんてば。ってか会議机邪魔で遠くから作品見れませんてば。
もう何が何だか混乱してきて次の部屋。
ピカソ・マチス・ルノアール・ブラック・マグリット・キリコ・ルオー・ゴッホ・佐伯祐三・安井曽太郎…なんかかかってる作品全部知ってる勢いなんですが…なんかすごい面子のグループ展みたいな。なんなんですかここのコレクション。
そして次の部屋。ポップアートとミニマリズム。ここはホイットニー美術館か、と思えるほどのアメリカ代表選手たち。ウォーホール、ラウシェンバーグ、ジム・ダイン、ジャッド。しかもジャッドなんてちょっと左肩下がりに展示されててミニマルじゃねぇじゃん!っていうツッコミを入れたくなる展示方法。多分ミニマルじゃないジャッドを見れるのは世界でもここだけです。
さてはて、もうメインのボイス展見るまでにお腹いっぱいなわけですが、がんばってボイス展へ。暗い廊下とトイレを横切った先が会場。いよいよボイス展である。

挨拶文が朝露でよれよれ・・・。

もう、スケールでかすぎです。
とにかく突入。
紛れもなくボイスの作品です。そして他にもデュシャン、パレルモ、イミ・クネーベル、ベッヒャーの作品が…しかもベッヒャーの写真なんて1枚破れてるし…ありえへん…1枚数千万もんなんじゃないんすか、これ…
そんなこんなで「本館」は終了。続いて別館。
別館は「構成主義展」ということで、主にロシアの前衛芸術家たちの作品たちが…特にマレーヴィッチの作品なんかはもう美術館でも手に入れるのが困難らしい。あ、ここも美術館だった。
そしてここの別館のなによりすごいとこは、観客が電気のスイッチを入れなければならないのである。そして帰る時にはちゃんと消しましょう。まあ、おばちゃん1人だし仕方ないよね。
で、もう1つ東洋の館。ここには陶磁器とかが並べられてる。よくわかんないけど、なんとなくこないだの正倉院展のチラシに載ってたようなものがあるんだけれど…しかもなんのキャプションもなし。多分きっと、いや絶対すごいもんなんやろうなぁ…
そんな感じで喜多美術館体験終了。
僕がルパンなら真っ先に狙います(ぉ
とりあえず20世紀の美術は全部ここに集約されてると思う。
説明によると、この美術館は喜多才次郎という人がつれづれなるままに集めたコレクションの館らしい。つれづれなるままにこれだけ集めるとは何者なんだ。しかしここのコレクションのセンスは抜群である。きっとものすごく勉強してはるんやと思う。ただ保存状態がありえない…でもなんかこれぞ美術館のあり方って感じかもしれない。ああ、倉庫にはまだまだすごい作品が眠ってそうだ…またしばらくしたら行ってみよう。

興味のある方はHPへ。展覧会情報とか平成15年のままやけど。
http://www13.plala.or.jp/kita-museum/

古橋悌二「LOVERS」特別展@京都芸術センター


演劇とも映像ともいい難い不思議な表現をする集団ダムタイプのメンバー古橋氏の最後の作品「LOVERS」。「最後の」っていうのは、彼は10年まえにHIVによってこの世を去ったから。没後10年を記念して行われたこの作品は本当に美しかった。7台のプロジェクターによって部屋の360度に映し出される映像。裸の男女が走ったり歩いたり消えたりする様は儚くも美しい。なんかずっと浸っていたい空間でした。そんでもって今回特別にダムタイプのパフォーマンスビデオも上映されてて、2つのうちの1個「S/N」を鑑賞。1時間半もあったのでもう1個は後日。内容はセックスのことや性別のことなど結構重いテーマなんやけど、ダムタイプの独特の雰囲気で見れた。ダムタイプって日本よりむしろ海外での発表が多いので、こうして見れることは珍しい。僕も実際名前だけは聞いたことあったけど実際作品観たことなかったのでこの機会があってよかった。事務所は京都にあったりする。

仲摩洋一展@石田大成社ホール
仲摩さんとは2月にはねうさぎでやってた個展を僕が観に行って以来のお付き合い。以降4月のグループ展でご一緒だったり、こないだの展覧会もたまたまDMまきに来たりして色んなご縁のある人。作品はずっと油絵をやってはって、この人の緑の使い方が僕はとても好きです。というのも、僕の中で緑はベースカラーなんですよ。好きとか嫌いとかじゃなくて、なんとなく自分に染み付いてる色というか。だから仲摩さんの作品から溢れる緑にはとても落ち着く。特に今回の新作は発色の強い緑を使ってて、それが床に反射してたりしてとてもキレイでした。初日からお邪魔してギャラリーの方とも3人で色々話したりして楽しかったです。次回は2月にはねうさぎらしい。忙しい人だ…。

Waterscape@ノマル・プロジェクトスペース
先輩である北城貴子さんや先生の中川佳宣氏が出してる水をテーマにしたグループ展。「水」というだけあって、全体的にやわらかい雰囲気の作品が集まってた。今日が初日でオープニングパーティーなわけやけど、僕はパーティーがどうも苦手なので始まる前に行ったんやけど、なんかキャプションとか張ってなくて、どれが誰の作品かわかりにくかった…上の2人のはわかったけど…

中ハシ克シゲ展@児玉画廊
先日椹木野衣氏の本にこの人の作品の紹介があって、その作品がちょうど今日まで展示されてるってことで行ってきました。僕が見たかったのは「On The Day Projects」のシリーズで、まさにそれを総括するような展覧会。シリーズに共通するのが、ある特定の日・場所で日の出から日没までの間およそ5000枚に及ぶ写真を張り合わせた作品。「19th February」という作品では沖縄の海岸に散る彼岸桜の写真。2月19日というのは米軍による日本本土上陸のあった日。他にもマッカーサーがオーストラリアのブリスベンにおいていた旧GHQ総本部の建物の入口付近を撮った「2nd September」や、日本人捕虜による大脱走事件が繰り広げられたオーストラリアのカウラ収容所跡地の「5th August」など。でも今回1番見たかったのはマーシャル諸島ルニット島に存在する核物質を封鎖するコンクリートドームをテーマにした「1st March」。この日は第5福竜丸がアメリカの核実験に巻き込まれた日。そんな風にしてとても重い内容なのですが、正直実際の作品を前にするとその凄みが伝わってこない。ギャラリーの人が必死に説明してくれたけど、その説明がなければあまり成立しないかも。なんせサービス大の写真を張り合わせただけなので、見た目もチープだし。以前にも彼のゼロ戦の戦闘機の作品を見たが、それもいまいちピンとこなかった。コンセプトは好きだが作品はあまり好きになれないです。
ところで本町の画廊って久々に行ったけどやはり迷子になりかけた…

澤田知子展@MEM
学生の集合写真。そこには40人ほどの生徒たちと担任。それは全部澤田知子だったのです、というホラー(死) いやー、もうすごいの一言に尽きます。しかも10クラス分も撮ってるんだからあなた一体何人に増殖するんですかっていう。変装のレパートリーが大変です。でもあの大きすぎないサイズがよかった。あれがでかいとやはりちょっとね…。関係ないけどここのギャラリー4階まで階段しかないとかしんどすぎます…

笹倉洋平@GALLERYはねうさぎ



線を扱う作家さん。以前neutronでお話したことがあって、その頃の笹倉さんの作品はもっと造形的っていうか、何かに見える線って感じだったんだけど、今回の作品は線そのものが全面的に出てきてて、最初DMもらった時同じ作家さんとは思えなかったくらい。で、本日ライブペインティングってことで行かせて頂きました。奏でられる音楽と共に描かれる線。ライブペインティングって最初から最後まで見たのって考えたらこれが初めてで、その過程が見れてとても興奮しました。音楽もとてもよかった。僕が展覧会やってる時に下見に来て「狭いな…」とつぶやいてたのが印象的(笑) なにはともあれお疲れ様でした。
それから横でやってた「Lifegg」という2人展もよかった。田辺さんのタンポポには脱帽です…。2人の展示がうまいこと調和してていい雰囲気が漂ってました。搬入の時ガラスが残ってなかったか心配です…。
えっと、今日はねうさぎに行ったのはもうひとつ理由がありまして、実はオーナーさんに展覧会やりたい子おったら紹介してと言われてたので、その子を連れて行ったのです。そんでもって展覧会が決まったのですが、てっきり僕の推薦で少しは割り引いてくれるんかと思ったらそうでもなかったみたいでちょっと悪いことしたかも…貸し画廊ってやっぱどうも難しいですね。

松谷武判@アートスペース感
元具体会員で現在はパリに在住の作家さん。
黒鉛を使った作品で、それまで知らなかったんですが、たまたま僕が展覧会やってる時にギャラリーに来はってDMを頂戴しまして、そのDMに載ってる作品が良さげだったので行ってみた。
作品はとてもよかった。黒っていうのが本当かっこよかったです。が、このギャラリー北大路のはずれにあるにも関わらず僕が行ったときはたくさんのディーラーみたいな人たちで溢れてて場違い感満載。狭い会場でフランス語の会話とかが交わされててどうしようかと思った。もっと静かに見たかったなぁ…
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