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太田市美術館・図書館 by 平田晃久

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近くて遠い群馬県へいくつかの建築を観に行ってきました。
まずは平田晃久の代表作とも言える太田市美術館・図書館へ。
2017年の竣工時、太田って聞いて勝手に東京の大田区と思ってたら群馬で、地図見たら遠!ってなって来訪までズルズル時間が過ぎてしまいました。。。
この時美術館はやってないは、図書館は書庫整理中だはで、堪能はできなかったものの、予想を超える素晴らしい建物で感動。
駅の本当に目の前にあって利便性も素晴らしいです。
まずは外観。従来の何階建てといった概念では測れない複雑な構造が見てとれます。
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中へ。館内地図かわいい。
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1階にはインフォメーションやショップ、カフェ、ちょっとした図書スペースがあります。
その上を縦横無尽にフロアが駆け巡っててカッコ良すぎ。
来訪時は普通に皆さん寛いで利用されてました。
こうした異様な建物の中で普通に寛いでる市民の方々の姿を見るとほっこりしますね。
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スロープで上階へ。
続く螺旋階段のシームレスな連続が気持ち良すぎる!
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屋上へ。
この日は30度もあったので誰もいませんでしたが、もう少し涼しいと気持ちよさそう。
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さらに足を伸ばして前橋へ。
こちらにも先月オープンしたばかりの平田晃久設計によるまえばしガレリアが。
ここにはタカ・イシイ、小山登美夫、MAKI Gallery・rin art association・Art Office Shiobaraが入ってるんだけど、行った日は閉まってたので外から笑 (月・火休み)
ガラス張りなので外から見られるしまいっかってことで。
鬼頭健吾やディノス・チャップマン、ケリス・ウィン・エヴァンス 等の作品が見えました。
太田と比べると直線的なのでやや見ごたえに欠けますねぇ。
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もういっちょお近くの白井屋ホテル。こちらは藤本壮介設計。
ファサードにはローレンス・ ウィナーの文字の作品があったり、リアム・ギリックの壁画、中のフロントには杉本博司、ライアン・ガンダーや白川昌生、五木田智央の平面もかかってて、建物内にレアンドロ・エルリッヒの光るパイプが走ってたりととんでもないアートホテル。
一泊2万ちょいで、泊まれなくもないですが、前橋で泊まったところでねぇ(失礼)
そもそもアートホテルってこれといって魅力感じないんですよね。。。
アートがパーツにしかなってないというか、もっと包括的なインスタレーションとして体験できたらいいんですが。
(ちなみに来月はそんなとんでもアートホテルに泊まりますがまた後日)
というわけでこのホテルも特別感動というものはありませんでした。
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因みにこの白井屋ホテルとまえばしガレリアの間には問題起こしまくりのアーツ前橋もあります。
アーツ前橋 作品紛失 「住友氏も究明に協力を」 東京芸大検討委が報告書
出展作家との契約違反で市が損害賠償。アーツ前橋でなにが起きたのか
5月1日より南條史生が館長に就任し、立て直しを図るものの、未だに本年度の展示予定は未定。
行った時もショップやカフェ、図書室はやってたものの、展示室はクローズ。
一体どうなるやらですが、それはさておき前橋市。
なんでこんな中規模な都市に次々とアート施設が立ち上がるのかというと、市の方針もさることながら、同地出身者でメガネブランド「JINS」の創業者である田中仁によって2014年に発足した群馬の地域活性化支援を目的とした田中仁財団の存在も大きいそう。
JINSは前橋市内に永山裕子設計によるJINS PARKを2021年にオープン。
ここにも行こうと思ってたけど、雨なので断念。
今後も何か新しいアート施設や動きがあるかもなので要チェックですね。遠いので中々行けないけど。。。

目黒区総合庁舎(旧千代田生命本社ビル)by 村野藤吾

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以前の記事でも触れた、「名建築で昼食を」というドラマをアマプラで見ていたら、村野藤吾の目黒区総合庁舎が出てきて、いつか行きたい建築リストに入れてた矢先に、ご縁あって建築ガイドツアーに参加させて頂けることに!
このツアーは、庁舎になってから毎年開催されていて、今年で19年目とのこと。
4日間の日程で各日20名の定員で募集したところ、なんと20倍近い倍率になったらしい。。。
そんな貴重なツアーに参加させて頂き恐縮至極。。。
これはなんとしても目に焼き付かねば、と臨みました。

と、その前に、ドラマに倣って腹ごしらえ。
話題のI'm donut?は行列で断念してドラマ通りダイワに行ったら誰も並んでなかった。。。
栄枯盛衰を感じつつ目黒川を見ながら優雅にランチ。
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腹ごしらえも済ませていざ。
中目黒駅から駒沢通りの坂を登ると見えてきた瞬間にテンション爆上がりました!!
まずは9階建の別館がお目見え。美しすぎる。。。
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1966年竣工のこの建物。元は千代田生命の本社ビルでした。
「村野先生のやりたいようにやってください」
という発注の元、贅を尽くした作りで総費用どんだけかかったんだろうか。。。
大文字のIが連続したような特徴的なファサードは、一つ一つがアルミ鋳造で、当時の値段で30万円。。。
それが一体何個あるんだ。。。それだけで天文学的な数字になりそう。。。
高度成長期とはいえ凄まじすぎる。。。
鉄で作ったらもう少し安価だったんだろうけど、アルミはメンテがほとんど必要ないんだとか。
当時は電車からも見えて、かなり映えたんだろうなぁ。
会社としてもこの建物を本当に大事にしていて、この建物の美しさを守るために看板もつけなかったんだって。
当時の経済人には志というか粋というか、魂がありましたよね。
その魂がここに結実していると思うと胸が熱くなります。
2000年に倒産してからも、この建物は壊されることなく2003年に今の目黒区総合庁舎へと生まれ変わりました。
会社のビルが庁舎に生まれ変わるって中々ないことですよね。
残って本当によかった。

話は戻って東口。ここは庁舎になってから作られた出入口。
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2階駐車場へ。階段が既に良い。
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圧巻の景色。。。30万円がいっぱいあるよ。。。
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2階駐車場から別館へのアプローチ。庇!
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この2階駐車場は元々何もない広場だったそう。
今の風景を見たら村野さんは卒倒するかも。。。
本来は本館までシームレスに続く風景があったとか。
その先には池があるんだけど、その柵を見せない為にわざわざ段差を儲ける徹底ぶり。
ここはレクリエーションの場所ではなく、本当に純粋な広場で社員さんも立ち入り禁止だったらしい。。。
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何もないって書いたけど、一つだけこの広場には当時ヘンリー・ムーアの彫刻があったそうです。
それが今どこにあるのかは謎らしいんだけど、その痕跡はありました。
その彫刻を眺める為の岩も隅に残されてた。
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広場の脇には小川や築山があって、そこから南口に渡ります。
もはやランドスケープですね。凄すぎ。
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南口はVIP専用口で、こちらも社員は進入禁止。
改めて駒沢通りからのアプローチ。
まずは緑の回廊を抜けます。
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当時はこのまま繋がってたそうですが、今は緑と南口の間に一本道路を挟んでます。
そして南口に車を迎えるための庇が凄すぎる。。。
それを支える柱も設置面がアールになってたり天井に向かうにつれて細くなってたり異常なディテール。。。
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守衛室も美しいのよ。。。
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雨樋も美しい。
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やっと中へ入ります笑
わ!と声が出るような美しい白亜の空間。。。
ここも当時は社員さん出入禁止のVIP専用空間。
外の風防室は建物に対して真ん中なのに、中の空間は左右非対称になってる。
これは、屋上から見下ろしてようやくわかるんだけど、外の外壁を風防室が中央に来るようにわざわざ足して、外と中で印象が変わるような仕掛けを施してるとのこと。。。マニアックすぎる。。。
入って左側の柱は建物の外にあるのに右の柱は中にある。
さらに右側の柱の床には水が張られていて、当時はその水を揺らす装置まであったそうで、水面に反射した光が天井に映る仕組み。
左右の窓の形も微妙に違っていて、アクリルのオブジェみたいなのは照明装置。
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天井には春夏秋冬をイメージした作野旦平によるモザイクガラスの作品から自然光が降り注ぎます。

入口側から春。
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夏。
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秋。
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冬。
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そしてこの奥にはこの建物の代名詞となっている階段が登場。
村野藤吾といえば階段。
もはや彫刻作品。
どこを切り取っても美しく、階段の裏すら美しい。
最後の一段は床から浮いてるディテールとか本当にすごすぎる。。。
VIPの方はこの階段を登って応接室に向かいます。
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壁はテッセラという大理石・貴石・ガラスなどから生産される素材でできてて、どのタイルも凹凸が違い、近くで見るとキラキラ輝いてます。
これ、外壁にも使われてて当時は白かったんだけど、庁舎になる時に加工されて茶色くなったりひび割れて黒ずんだりしたんだそう。勿体無い。。。
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因みに坂の上に建ってる影響で南口が3階にあって東口が1階にあったりで、自分が一体何階にいるのかしばしばわからなくなりました。。。
1階には池があり、それを取り巻く全てのディテールがアールを描いています。
当時のモダニズムに反して、村野は有機的なフォルムを好みました。
ほとんどの接地面が垂直ではなくて、言われなければ絶対気づかないディテールに舌を巻きました。
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なんと和室エリアもあり、ここは現在ワクチン接種待機場所に。。。
そんな中なんと本格的な茶室があります。ここも当時VIP専用。
ここは普段団体にしか貸してないので見れないんですがツアーでは見れました。
京都裏千家の「又隠」の写しと言われていて、庭も敢えて暗くするように上の庇をわざと出したり、機能とは全く関係ない美学が貫かれてて本当に贅沢な空間。
2階の駐車場から茶室を上から見下ろせます。
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最後は屋上へ。
ここでは例のIが近くで見られて、テッペンの部分がちょっと変わってるのがわかります。
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こうして2時間弱のツアー終了。
本当に本当に素晴らしかった!!!
ここ数年で最も興奮した建物でした。
お陰で気づいたら200枚ぐらい写真撮ってた。。。
写真整理するだけでも大変でした。
「神は細部に宿る」
この言葉がこんなにしっくり来る建物そうそうありません。
村野藤吾が改めて好きになりました。
他にもたくさん周りたい。

今回お誘いいただいたF様。貴重すぎる機会本当にありがとうございました!
ガイドツアーをしてくださってる全ての方々に感謝です。
そして村野藤吾様及び千代田生命様、こんなに素晴らしい建築を残してくれてありがとう。
最後は当時は社員さんたちの通用口だった西口からお別れ。
奇跡的に蝶々にお見送りして頂きました。
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帰りは中目黒駅前にある鶏だしおでんのさもんさんで一杯。
仕事前だったので日本酒は泣く泣く断念しました。。。
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番外。
先日たまたま日本橋高島屋行ったんだけど、ここの増築も村野藤吾だったのですね。
2019年に高島資料館TOKYOがオープンして最初の展示が「日本橋高島屋と村野藤吾」でした。
僕が行った時は、ゲンロンが企画した「モールの想像力」と題した展示がやってました。
狭いし文字多いしでよくわかりませんでしたが。。。
又高島屋行ったら増築部分ちゃんと見てみます。
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ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築 @ 東京シティビュー

最近観たデザイン展まとめ。

ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築 @ 東京シティビュー (-6/4)
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確かこの展覧会の開催が発表されたのコロナ前で、2023年っていつやねん!と思ってたら2023年になってた。。。
ということで待望のヘザウィック 展です。

「最近で最も面白い建築家は?」
と聞かれたら、僕はMADのマー・ヤンソン、BIGのビャルケ・インゲルス、そしてトーマス・ヘザウィック を挙げます。
ただ、前者2人は建築家なのだけど、ヘザウィック は建築家と言って良いのか悩むところです。
その理由は、この展覧会の最初の部屋を見ればわかるかと。

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車だったり、木のオブジェだったり、椅子だったり、とにかくなんでもデザインしちゃう。
建築はあくまでその一環。
その態度がものすごく良いのです。
日本で近い存在がnendoですね。
彼らの作る建築も自由で良いんだよなぁ。

僕がヘザウィック を知ったのは2010年の上海万博。
行ってはないんだけど、会場の中で一際異質なパビリオンがありました。
それがイギリスのパヴィリオン。
もはやファサードというものがなく、透明な管みたいなものが無数に突き刺さっていてタンポポの綿毛のよう。
それが風で揺らいでいて、中に入るとその管一本一本に植物の種が入っているのが見られるというもの。
これは一体。。。!!!!
調べたらそれがトーマス・ヘザウィック による建物だったのです。
以下の写真はその模型。実物見たかったなぁ。。。

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ヘザウィック は今やイギリスを代表するデザイナー。
それを示すのが以下のロンドンを象徴するダブルデッカーのデザインや2012年ロンドンオリンピックの際の聖火台のデザイン。
バスの椅子のファブリックまでデザインしていたとは。。。

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お次は前述したBIGと共同設計したグーグル本社ビル。
まるでテントのような開放感で、彼らのノマド的なフロンティア精神がそのまま建物に表現されてます。
この屋根の部分はソーラーパネルらしい。
ソーラーパネルってダサいなぁと前から思ってるんだけれど、こうして改めてデザインすることで昨今のサステイナビリティともデザインが共鳴していて素晴らしい。

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近年NYに登場した2つのプロジェクト。
1つは「Vessel」という階段のみで構成された建物。。。
一体誰が何の目的で。。。
千年後まで残っていたら謎の遺跡として大切にされそう。
そしてもう1つは「Little Island」。
湾に残された杭から発想されたプランターの上にできた人工島。
あああ、NY行きたい。。。

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そしてそして今年の秋についに日本で初のヘザウィック 建築が完成します!
麻布台ヒルズという、もうヒルズ多すぎて食傷気味なんだけど、建築は少し楽しみ。
ただ、模型とかイメージ見てもイマイチワクワクしないのは気のせいだろうか。。。
なんだかんだで未だにヘザウィック 建築体験したことないので入るのが楽しみです。

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あとは南アフリカの現代美術館にイギリスのボンベイジンの蒸留所。
前者はトウモロコシを貯蔵する元サイロだった建物をトウモロコシの粒の形にくり抜くことでリノベしたクレイジー建築で、後者は窓が変形してそのまま土地を覆ったようなクレイジーなプロジェクト。
この2つはヘザウィック 建築の中でも僕のお気に入り。

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最後は、駒のような椅子。
これ、最後のコーナーで実際に座れますが、最初バランス崩れそうで怖かった。。。
慣れるととても心地よく座れます。
めちゃくちゃ回ってたツワモノもいましたw
これ座りながらヘザウィック のTED講演の映像観て終了。

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いやはや素晴らしかった!!!
これ、何で森美術館の方でやらないんだろう?と思ってたけど、実際行ってみると、東京の町並みを一望できるシティビューで彼の構想を観ることに意義があることに大いに頷きました。
建築展はこっちの会場の方が合ってますね。
惜しむらくはこの展覧会の公式図録が出ていないところ。
a+uがその代わりを担っていたけど。
とにかく楽しい展示なので建築興味ない人にもオススメです。


KAMO HEAD ‐加茂克也展‐ @ 表参道ヒルズ スペース オー (会期終了)
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ヘアデザイナー加茂克也の展覧会。
以前「プロフェッショナル」で特集されてて興味を持ったんだけど、2020年に54歳の若さで亡くなられました。
その彼のヘッドピースが集う展覧会が表参道ヒルズで開催されてると知り行ってきました。
それにしてもヘッドピースだけでよくもこれだけの世界が作り出されるものだなぁとただただ感心。
シャネルにフェンディ、ギャルソン等のビッグブランドや、アンダーカバーやアンリアレイジ、mameなどの日本の気鋭デザイナー達ともコラボしていて、それぞれの世界観と融合してるのが美しかった。


'Stille Post 無言の郵便' by 新建築書店+スイス建築博物館+伊丹豪 @ 新| POST (会期終了)
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建築雑誌の新建築と恵比寿のPOSTが協働で昨年出店した新たな本屋さん。
スタッフさんも丁寧に本をお勧めしてくれて素晴らしかった!
入ってる本もさすがとしか言いようのないセレクト。物欲抑えるの大変だった。。。
ここは元々新建築社のオフィス兼イベントスペースとして2016年に乾久美子の設計で竣工した建物。
新たに漆器等も乾さんが設計し製作したとのこと。
2階はイベントスペースで、行った時はスイス建築博物館で開催された展覧会「Make Do With Now: New Directions in Japanese Architecture」の図録刊行記念で伊丹豪の写真展が開催されてました。
3階はスタッフオンリーということで入れず。
建築アート好きは是非!金土日のみなのでお気をつけくださいませ。

国際文化会館 by 前川國男、坂倉準三、吉村順三

最近の都内建築巡りまとめ。

国際文化会館 by 前川國男、坂倉準三、吉村順三
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ビヤホールライオン銀座七丁目店
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銀座奥野ビル
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朝倉彫塑館
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旧岩崎邸庭園
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迎賓館赤坂離宮
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前記事でも書いたように、最近アマプラに間違えて入っちゃって、仕方なく無料期間終わるまでに色々観まくってるんだけど、その中に名建築で昼食をというドラマがあり、観てみたら、乙女建築なる名建築でランチするおじさんと美女を描いたストーリーで、このおじさん、自分やん!ってなったw
名建築巡りも、そこでスイーツ食べちゃうのも被りまくり。。。
ってことで最近観た名建築は、実際このドラマの6話で登場した国際文化会館。
この建物に行こうと思ったのはこのドラマのせいじゃなくて、今年70周年ということで制作された短編ドキュメンタリーがYouTubeで公開されてるのを観て。こちら
前川國男、坂倉準三、吉村順三という巨匠中の巨匠が協働で建てた建物だなんて。。。
特にこの3人誰が誰かごっちゃになる。。。これに吉阪隆正が加わるとさらにわけがわからない。
で、実際の建築は、確かに彼らのモダニズムが全開で見所も多いんだけど、宿泊者のみとかスタッフのみのエリアが多くて堪能はできず。。。
桜の時期だったので、お庭見ながら優雅にシュークリーム食べたのはいい思い出。

そして、3話に出てきた銀座ライオンにも行ってきました。
存在はもちろん知ってたけど何気に行ったことなかった。。。
黒ずんだレンガとタイルの装飾が最高に凄い。
そしてビールも料理も美味い!!
何でこれまで行ってなかったんだろう。。。
さらに銀座は奥野ビルへ。
こちらもギャラリーがいっぱい入ったビルなのに行ったことなかった。
ここも1932年竣工のとんでもない建物。周囲から浮きまくり。
2つのビルがくっついたような構造で、全然全貌がつかめなかった。。。
手で開け閉めするエレベーターが今も現役なの凄い。

ところ変わって上野エリア。
朝倉彫塑館は前から気になってたんだけど、友人が最近行ってるのをストーリーに上げてるのを見て行ってきました。
ほとんど写真は撮れないんだけど、これがめちゃくちゃ良かった!!!
ていうか、朝倉文夫ってどんだけ儲かってたんや!っていう贅沢な作り。
和洋折衷で超豪華なんだけど、全然下品じゃないんだよな。。。こんな家住みたい。。。
方や岩崎邸は正直期待はずれ。
豪華絢爛は間違い無いんだけど、良くある貴族の洋館。鳩山邸の方が断然いい。

最後は迎賓館赤坂離宮。
ちょっとレベチ過ぎて乙女建築という趣は皆無。
こんなものが日本にあるの違和感ありすぎだけどただただ凄い。
中には小磯良平の絵が飾られてました。
外の真鍮の雨樋がめっちゃカッコよかった。
思いつきで来ちゃったので谷口吉郎による和風別館「游心亭」は予約制のみで入れず。
平日昼間から宮殿見ながらのスコーンセットは優雅が過ぎた。
5900円のアフタヌーンティーセットは映えまくるけど誰かと来ないと無理ですね。予約はこちら
今後も色々回ってランチかスイーツ食べたい!

ドラマの大阪編見てたら、大阪もまた回りたくなってきた。。。
大阪は大大阪と言われた時代の素晴らしい建物がめっちゃあるんですよ。
大阪観光地ほとんどないと思ってたけど、こういうビル回るのは楽しいはず。
ちなみにアマプラにある建築関連で観たので良かったのはコロンバス
サーリネン父子の建築が豊富にあるアメリカの地方都市を舞台に描かれていて、構図がめちゃくちゃ完璧に撮られてる。
小津に影響されたというコゴナダという監督の作品らしく、カメラアングルはめっちゃこだわってそう。
あとはル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラレム(REM)
どちらもふーんって感じで流し見程度。
後者は音楽が雰囲気あり過ぎて内容が負けてた。
ボルドーの住宅の上がり下がりする床が観られたのは良かった。
レム関連ならこの映画よりも、この家の家政婦に焦点を当てた「Koolhass Houselife」
2月に建築映画館というイベントがあって、そこで上映されてたのだけど、気づいたらチケット売り切れ。。。
もう観れないかもしれない。。。と失意でいたら、探したらあった!!!日本語字幕もある!こちら
というわけで観ました。マジで最高な映画だった。
このイラ・ベカとルイーズ・ルモワンヌ(Ila Bêka and Louise Lemoine)は以前にも西沢立衛に密着した「TOKYO RIDE」という作品を観ていてこれも最高だった。
ボルドーの家のドキュメンタリーは住人やコールハースではなく、あえて家政婦さんに焦点を当ててるのが生々し過ぎて素晴らしい。
この家の大変な部分がたくさん観られて、良くこんなドキュメンタリー撮らせてもらえたなっていうぐらい奇跡の映画。
家政婦さんの「仕事だから」って割り切って建築への興味のなさも最高w
雨漏りも凄いし住み続けるのは大変そうだけど、でもやっぱり凄い住宅だということが改めて。
いつか行ってみたい。。。



BIGが手がけたスキー場を撮った「コペンハーゲンに山を」も見逃してるのでこれもいつかどこかで観たい。。。


北九州市立中央図書館 by 磯崎新

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宇部から北九州に渡り小倉に行ってきました。
東京来てから何故か北九州出身の人と知り合う機会が多いのですが、彼彼女らから聞く故郷の話が恐ろしすぎて行く前は結構怯えてました笑
やれ現役手榴弾が出てきただのやれロケットランチャーが出てきただの。。。
ブラジルのファベーラかよ!という修羅中の修羅なお話が続々と出てくるのです。
でも行ってみるとめちゃくちゃ都会で最高だった。
旦過市場のおうどんも沁みました。。。
そんな小倉に何しに来たかというと、昨年末に亡くなった磯崎新の建築を見る旅でした。
磯崎新、正直得意な建築家ではないんですが、一昨年大分のアートプラザ見た時に、初期作は凄いのでは、という期待で北九州にある2つの建築を見に来たわけです。
というわけで、まずは北九州中央図書館から。

小倉城のお隣に位置する中央図書館。
1975年の竣工で、これまた磯崎の代表作です。
遠くからでもわかるダブルかまぼこの緑の屋根。
なかなかいいんでないの?と外観からも想像できました。
外観は補修工事が入ってて全てはわからなかったけど、50年近くも経ってるのにものすごく綺麗。
さらに中に入るとびっくり仰天!!!
いやいやめちゃくちゃええやんけ!!!
外観から見ていたかまぼこ屋根がコンクリート剥き出しの状態でアーチを描いていて神々しい空間になってた。
図書室は微妙にスロープになってて、本棚や机の配置も絶妙!
興奮してめちゃくちゃ写真撮ってました。
お受験の時期なので黙々とお勉強してる受験生を尻目におじさんはしゃいじゃいました。ごめんなさい。。。
図書館の奥には子ども図書館もあり、こちらも図書館同様素晴らしい。。。
お隣の文学館は2020年にリニューアルしたようで、ちょっと綺麗になりすぎてたかな。。。
薔薇窓もちょっと狙いすぎでは。。。
とはいえ本当に素晴らしかった。磯崎建築でダントツ一位の建築です。
北九州来られる方はぜひお立ち寄りください。こちら
ちなみに中の写真撮る際は許可がいるので受付で申し出てください。

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続いてバスに乗って北九州市立美術館へ。
こちらは図書館より一年早い1974年に竣工。
2つの直方体がキャノンのように突き出してる外観が特徴的で「丘の上の双眼鏡」とも呼ばれてるんだとか。
それにしてもデカイ。。。めちゃくちゃデカイ。。。
中はどうなってるんだろうと思ったけど、展示室は3階にしかなくて、このデカさに対して見応え少ない。。。
まあ、コの字型の展示室でシンプルなので順路に迷うことはないしいいっちゃいいのですが。
コレクション展と浮世絵の展示やってたけど、肝心の「双眼鏡」は塞がれてて残念でした。。。
コレクションにはバスキアなんかもあって、珍しくキャプションに収蔵年が記載してたから見てたら、バスキアの1983年の初個展で出した絵で、収蔵したの翌年の1984年ってなってるんだけどマジ!?
確かバスキアって生前黒人ってこともあって中々アメリカの美術館が買わなかったんだけど、それよりもっと前に買ってるって凄すぎる。
あとは石川直樹とか現代もあったので、まあまあ楽しめました。
お隣のアネックスは市民ギャラリーになってて、行った時何もやってなかったけど、中庭とかバブリーすぎておったまげました。。。
1974年って別にバブルでもないと思うんだけど、物凄く贅沢な作り。
2015年には改修工事もあったそうだけど、一部崩落してたり大丈夫なのかな。。。
図書館のついでにどうぞ。こちら

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maison owl by 石上純也

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山口県は宇部へ。
宇部ビエンナーレに出品したりその後もワークショップで呼ばれたり、何かと縁のある場所。
多くの人が一生に一度訪れることもないかもしれない場所なのにもう10回は来てるかも。
で、今回は宇部ビエンナーレではなく建築が目的です。
そう、石上純也の手がけた洞窟レストランへ!!!!

このプロジェクトが動き出したのは2013年。もう10年も前のお話。。。
シェフの平田基憲氏が友人の石上純也に「できるだけ重々しい建築を設計してほしい」との依頼したのが運の尽き事の始まり。
石上純也の出世作の薄いテーブルは平田さんのかつて宇部にあったnoelというレストランのために作ったものなのでした。
「時間と共にその重みを増していくような建物がほしい。ツルツルのものではなく、自然の粗々しさを含むような建物。本格的な料理にはそういう空間が必要なんだ」「昔からずっとここにあるようで、これからもあり続けるようなもの」といった要望を受け始まりました。
そこから設計に3年、2016年に工事が着工しました。
よくもまあこんなものを引き受けてくれた業者がいたもんだな、と思います。
現場はもはや遺跡の発掘現場状態。
石上純也の図面を元に土地を掘っていきます。
そこかしこに開けた穴にコンクリートを流し込んで、その後また土を掻き出していく。
現場の写真見ても「壮絶」としか言いようのない状態。。。
最初の計画では、土は洗い流し、コンクリートの灰色の躯体が現れるイメージだったが、土がこびりついている状態を見てそのまま残すことに決めた、とのこと。最初からそのつもりじゃなかったのが意外です。
なんとか躯体ができたもののそこからが長かった。
3Dスキャンで躯体のギザギザを計測してそこからガラスを切り抜いたり、大きなガラスを嵌めるためにまた地面を掘り返したり。。。
シェフの今はなきツイッターに当時「建築に締め切りはないの?」とか「そうか、サクラダファミリアも蟻鱒鳶ビルもまだできてないんだ!」とか#高校生の自分に教えたいことというハッシュタグをつけて「卒業して上京したら東京芸大の建築学部の人に出逢うけど、深入りするな、、、」とか書いててシェフの苦悩が思いやられました。。。
とは言いつつ、2021年には石上純也の東京パビリオンでも出張レストランやったりなんだかんだで友情はつながっているようです笑

てなわけで宇部新川からタクシーで現地へ。
タクシーの運ちゃんに「maison owl」って言ったら、「ああ、洞窟レストランね!」と返ってきました。
やはり県外から連日沢山のお客様を乗せてらっしゃるそうです。。。すごい。
で、到着って言われて着いたのが上の画像のとこなんですが、え?と戸惑いました。
どこに?と思ったらこの塀を登った先にありました!!!

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いやはやもうわけがわかりませんが、とりあえず中へ。

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はい、中も意味わかりませんw
ガラスの切り方変態すぎる。。。
ちなみに椅子も机も石上純也デザインです。


我々が到着したのが17時くらいで、17時半からディナースタートだったのですが、18時過ぎくらいに是非夕景もご覧くださいということで再び外へ。

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確かに美しい。。。
中も美しいです。

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そんなこんなで建築を心ゆくまま堪能。
せっかくなのでお料理の写真も。
馴染み無さすぎて何回説明されてもよくわからなかったけど美味でした!

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いやはやすごい体験だった。。。
この日はたまたまこの建築を担当された元石上事務所の中山拓也さんがいらして、詳しく説明していただきとてもありがたかったです。
これボランティアなのかな。。。いちいち心配になります。。。
彼は卒業してすぐこの現場に張り付いてて、今や宇部に移住して自身の設計事務所を立ち上げたんだそう。
苦労多そうだな、、、と思いやられながらお話聞いてました。
うちの店の名刺渡したら来たい!と言って頂けたのでその時にでもじっくり聞いてみます笑

ところでこのレストラン、今の所招待制となっております。
といっても、お店のinstagramをフォローしていれば、専用サイトをストーリーに上げてくださるのでそのタイミングで予約が取れます。こちら
3ヶ月先までの予約が可能です。
但し、僕がこの日頂いたソフトドリンク付きコースで4万円(税抜き)。
お酒付コースを頼むと7万円になります。。。
で、さっき予約ページ改めてみたらソフトドリンク付のコース5万円になってた。。。
中々のお値段ですが、余裕のある方は是非。こちら
僕が行った時はまだでしたが、宿泊プランもご用意されてるそうです。
一泊30万ってタクシーの運ちゃんが言ってたけどホンマかいな。。。
工事中の写真やら完成写真やらはarchitecturephoto.netさんに詳しいので見てみてください。
いやはや稀有な体験でした。ご馳走様でした!
ちなみに予約もせずに突然行って写真だけ撮っていく輩(主に建築学生)がいるみたいですが、ここは住宅地の中にある為近隣の方々から苦情が続けば営業ができなくなってしまいます。
気持ちはわからないでもないですが、絶対やめましょう。


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石上純也「建築のあたらしい大きさ」@豊田市美術館


どうでもいいんだけど、折角なので某アニメの聖地巡礼もしてきました。

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クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ @ 東京都現代美術館

2023年一発目のデザイン関連まとめ。

クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ @ 東京都現代美術館 (-5/28)
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2017年のパリ装飾芸術美術館を皮切りに世界に巡回していた「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」展がついに日本にやってきました!
パリの展覧会の様子は以前動画で観ていたので、待ちに待ったという感じ。
今回はOMA NYの重松象平が会場構成を務めているのですが、そのセノグラフィがエグすぎ。
さすがディオール。。。予算てっぺんなしなのでは。。。
聞いたところによると20億とも言われてて、仮初の展覧会にそんな額聞いたことない。。。
昔ラフ・シモンズのディオール初コレクションの様子を撮ったドキュメンタリー「ディオールと私」でも、会場の壁全てを生花で埋め尽くすというクレイジーなことやってましたが、マジで今回凄すぎ。。。都現美がここまで変わるなんて。。。
なんでも元の壁を一切見せないというのが一つのコンセプトだったとか。
正直服がほとんど入ってこない。。。

冒頭は意外にもアートの展示からスタート。
ディオールの創始者クリスチャンは元々アーティストを目指していたそうで、20代の頃にはギャラリーを経営していたとのこと。
そこで展示されていたマン・レイやシュールレアリスムの作家の作品が並んでいてへぇ、となりました。
続くセクションではいきなり伝説の「ニュールック」が登場。
黒い空間に白い服が映えます。
そしてまた白い空間で日本とディオールの関係が展示されてて、この空間もエグい。。。
この有機的な壁は特殊な和紙でできてるそうです。。。服見ろよって話ですねw
そして次の部屋でラフ・シモンズ、ジョン・ガリアーノ、イヴ・サンローラン、そしてクリスチャン・ディオール等錚々たる面子によるデザインが次々と登場。
デザイン画とか貴重すぎる。。。
その後今回のメインイメージも手がけている高木由利子氏による写真の回廊を抜けるとアトリウムを見下ろすんですが、あのアトリウムがこんなことに。。。!!!
今回の白眉ともいえる壮大な展開。。。エグすぎ。。。
次の真っ白の部屋も小さいながらとても良かった。
ドレス達の柄がなくなり真っ白になることでドレスの形が浮かび上がります。
続いて地下へ。
この地下の展示はもはやアート空間でしかなかった。。。服がマジで入ってこない。。。汗
実際手塚愛子やアンディ・ウォーホルが一緒に展示されてるし、その奥の「Lady Dior As Seen By」シリーズのアートな鞄の展示は素晴らしかった。
ここまで色んな作家とコラボが一同に会する展示は壮観。
最後の最後はやや尻窄み感があったけど、総じてデザインの展示としてはマジでレベチ過ぎました。。。
お腹いっぱい。ごちそうさま!
まだ展示は5月まで続くけど、既に当日券は早々に売り切れてるみたいなので行かれる際は予約必須。こちら
あそこまで行って売り切れとか立ち直れないし、時間指定であの辺で時間潰すなんてかなり難易度高過ぎだと思うので。


生誕100年 柚木沙弥郎展 @ 日本民藝館 (-4/2)
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民藝館で柚木沙弥郎生誕100年展はアツすぎる!!!
去年も立川のPLAY!でやってたけど、観るなら絶対こっちでしょう。
それにしても、柚木さん、晩年の方が作品が若いの凄過ぎる。
色がどんどん自由になってて素晴らしかった。
でもやっぱり大展示室の展示が最高だった。
民藝館のコレクションとのコラボとも言える内容で、ツバメの柄の作品と鳥の形をしたオブジェ達の組み合わせが特に最高でした。
あとコレクション展示の正月感のある玩具の展示も良かったなぁ。
民藝館の展示は、名もなき人たちの作品こそ映えるので、こうして名のある人の展覧会ってどうなんだろうという不安もあったんだけど、組み合わせることでそれぞれの魅力が倍増するのはさすが。
前回2018年に同館で開催された柚木沙弥郎展の際の講演会の様子が期間限定で配信されてるのでご興味ある方はこちら


交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー @ 東京都庭園美術館 (-3/5)
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豊田市美術館からの巡回。
あのアール・デコの美術館のモダンデザインの展覧会はアツい!と思って行ったら意外にもアール・デコ寄りの展示で予想外だったけど、余計この美術館とのシンクロが凄かった。
展覧会としてもめちゃくちゃ芯が通った骨太展覧会。
20世紀初頭のウィーン工房から始まり、フランスのファッション、バウハウスへと20世紀前半のデザインが網羅されてて、そこに「装飾」という大きなテーマが通奏低音で流れているのでとても勉強になったし作品が一点一点美しくて素晴らしかった。
特に森谷延雄のデザイン、初めて知ったけどめちゃくちゃ可愛くて素敵でした。
惜しむらくは順路がわかりにく過ぎたこと。
あっち行ったりこっち行ったりで結構疲れました。
あと今回は新館も含め全面撮影禁止。撮りたかった。。。
グッズが可愛くて爆買いしそうになったけど抑えました。


紅白 夢の競演! -さまざまな国の”赤”と”白”- @ 文化学園服飾博物館 (-2/14)
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毎日のように前通ってるのに初めて入った文化学園の博物館。
今回「紅白」をテーマに世界中の服が集められてて最高だった!
絵画だと青がその昔高級な色なんだけど、繊維だと赤が高級な色らしい。
確かに藍染はよくあるけど、赤って天然でどう染めるんだろうか。
人は白い産着に包まれ、赤い晴れ着で婚礼を祝い、最後はまた白い装束で葬られる。
数々の衣服達を見ながら白と赤は人生において確かに重要な色なんだと改めて思い知りました。
それぞれの民族衣装も美しかったし、最後のブランドのオートクチュールまで素晴らしい展示でした。
石岡瑛子の「ドラキュラ」で使われた赤い衣装は凄かったなぁ。
毎日通るし次の展覧会もまた来よう。

とこなめ陶の森研究所 by 堀口捨己

愛知で見た建築まとめ。


とこなめ陶の森研究所 by 堀口捨己
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常滑でオススメされた建築。
建築家は堀口捨己。
この建物は、1961年10月に現・LIXILの創業者伊奈長三郎が常滑市に寄付した同社株式15万株を原資として建設されたものです。
2015年には「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」にも選出されてます。
堀口捨己の名前は聞いたことあるけど、「和風建築の人ね」ぐらいの認識でしたが、この建築見て「大変失礼致しました」となりました。。。
あいち2022の常滑会場を回り、ヘトヘトになって最後に訪れた場所でしたが、この建物が見えた瞬間に疲れが吹っ飛びました。
まず目に飛び込んでくる淡いピンクの建物。
この色彩の正体は330万個にもなる小さなタイルで構成されてて、微妙にグラデーションになっています。
これには度肝抜かれました。。。
さらに左右非対称のフォルムに、屋根には猫耳のようなものが。
なんて可愛い建物!!!
さらに中に入ると、細かいディテールの数々に感動。
そして何と言っても美しすぎる空間の連続。。。
玄関の吊り階段も、天井の照明も、展示空間に差し込む光もどれもが美しい。。。
1階の美しさに感動して2階に登ったら、正直あれ?ってなったけど、さらにスタッフの方に案内されて屋上に登ると猫耳の正体が出現。
これは展示室に差し込むトップライトの正体でもあって、すごく不思議なものを作るな、という印象。
こちらもタイルで覆われてて、耳の縁はグラデーションになってるという凝りよう。
小さな扉は中の照明を変える時用らしい。
いやはやこんな凄い建物がひっそりと常滑の町の奥に佇んでるとは。。。
常滑行く機会があれば是非寄ってほしい建物。結構な坂道なので徒歩はキツイけど。。。
近くには立派な資料館もあってどちらも無料!

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あと常滑行ったらやっぱりINAXライブミュージアムには行きましょう。こちら
知ってる建物の装飾、これも常滑だったんだ!という驚きがたくさん。
何と言ってもライトの帝国ホテルの装飾は最高。観たかったなぁ。。。
タイル博物館も世界中のタイルが集められてるし、トイレの装飾も良かった。

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墨会館 by 丹下健三
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あいち2022の一宮会場の1つになってた建築。
最も遠いんだけど愛知県唯一の丹下健三建築ということで行ってみたら、意外にも2階建ての低層建築。
横に長く、ヌメッとした丸みを帯びた外壁は「会館」というイメージとはなんとなく違う印象で、見えた時はこれ??ってなりました。
入口には謎の空間があって、両側の建物に機能が振られてます。
入って左が今回の会場で、入ってすぐのところはちょっとした体育館みたいで天井が高く、普段はどういう使われ方してるんだろう?
隣の展示空間とも可動壁で仕切られてるだけなので、合体も可能。
右側は会議室や市民の交流の場所みたいになってました。(おじさんたちが将棋してた)
丹下さんがデザインした椅子も見られて貴重。
入口にはタレルよろしく矩形の穴が開いてて、奥の壁は陶で出来た四角で構成。
中も色んな要素があって幕の内弁当みたいな建築で面白かった。
基本的にはコンクリートなんだけど、陶や木が随所に使われてるので冷たい印象はないです。
さらに中庭の緑もあるので、丹下建築の中でもリラックスした雰囲気があります。
とても不思議な建築でした。


タマディック名古屋ビル by 坂茂
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外に剥き出しになってるコールテン鋼が特徴的な名古屋市内の建物。
言われないと坂茂ってわからない。。。
特に感想はないです死
愛知で万茂と言えばは2024年秋に会館予定の豊田市博物館が建設中なのでそちらを楽しみにしてます。

あと名古屋で通りすがりに見た木が貼り付けてある建物があって、これはまさか。。。と思って調べたらやっぱり「あの人」でしたが写真も撮ってないのでパス。


住吉の長屋 II by 安藤忠雄
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おまけ。
愛知じゃなくて大阪で、梅田の安藤事務所の近くに安藤さん自身が建てたらしいと言われてる「住吉の長屋」のレプリカ(?)。
入口に蔦が生えてたのでわからず通り過ぎてしまった。。。
何の為に建てたのか。そもそも中は人が住んでたりするのか。全ては謎に包まれてる。。。

ぎゃるり百草

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ずっと行ってみたかったぎゃるり百草に行ってきました!こちら
岐阜県は多治見駅からタクシーで10分ほど行った山奥にあります。
バスで行く場合は駅からバスで高田口降車後徒歩10分ほど。時刻表はこちら
そんな辺鄙な神秘的な場所にこの空間はあります。

陶芸家の安藤雅信さんが1998年に始められた場所で、建物は名古屋市鳴海にあった築100年の民家を移築して、陶芸はもちろん衣食住全てに関わる「道具」を企画・展示をしています。
僕は確かCasaブルータスでこの場所のことを知って、一度行ってみたいと思っておりました。
ちょうど名古屋で時間が空いたので足をのばして行ってみたわけです。

それにしてもよくこんな場所を選んだな、と思う立地。
そしてどこまでが敷地なのかよくわからない。。。
実は昨年訪れたmuseum as it isもこの土地に移築されるという話もあったのですが、この敷地を見てると十分建てられる場所があるな、という印象。
そして建物が素敵すぎる。
そこに置かれてるものも1つ1つ丁寧に選ばれてるのがわかります。
特に照明はどれも素敵で見惚れました。

建物の中にはカフェも併設されてるので、そこでコーヒーゼリーフロートを。
惜しむらくは2階が開放されてなかったこと。
一部は安藤さんの作品や服が販売されてるんだけど、僕が見たかったのは2階の広間。
企画展次第では開いてるんだろうか。。。
この辺はスペース大原を始め、気になるお店も多いのでまた機会があったら訪れたいです。


ここからは旅中に訪れた素敵カフェ特集!
京都と名古屋は名喫茶店が多いので時間がいくらあっても足りないのです。。。


イノダコーヒ本店 (京都市中京区堺町通り三条下る道祐町140番地)
言わずと知れた京都の名店。
何度か行ってますが、毎回美しい空間にうっとり。。。
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小川珈琲 堺町錦店 (京都府京都市中京区堺町通 錦小路上る菊屋町 519-1)
こちらも京都の老舗喫茶店。
今年2022年にオープンした堺錦店。ちょっと綺麗すぎかな。。。
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珈琲処カラス (愛知県名古屋市中区栄1-12-2)
所変わって名古屋編。
「孤独のグルメ」にも登場した50年以上続く純喫茶。
店内は経年なのかタバコのヤニなのか飴色に彩られ時の経過を感じられて最高。
人気のあんトーストも最高だったけど、鉄板で出される焼きそばも美味しそうだった。。。
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珈琲専門店蘭 (愛知県名古屋市中区丸の内2-13-8)
こちらも名古屋の老舗店。20歳未満入店不可の大人喫茶。
中二階からの景色が最高。サイフォン式の珈琲とチーズトーストも美味。
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コンパル
最後は僕が名古屋行ったら絶対行って絶対食べるエビフライサンド。
めちゃくちゃ食べにくくて手がべちょべちょになるんだけど毎日食べたい。。。
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らー麺や (愛知県名古屋市中区栄4-8-1 GAZA栄ビル1F)
おまけ。
栄にあるザ・名古屋めしな店!(名古屋の知人には違う!と言われたけどw)
ここのカツカレー飯絶対食べたかった!味はまあ普通w
これの麺バージョンとかマヨネーズ入れたマーヨー麺とかもあります。
名古屋来たら一度は是非!
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以上!

ヒアシンスハウス by 立原道造

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以前から訪れたかった場所へ。

立原道造。

彼の名前を知る人はそう多くないと思います。
僕も昨年末に観た今村くんの展示でその名を初めて知りました。
彼は東京帝国大学で岸田日出刀の元で建築を学び、在学中にも賞を取りまくっていた優秀な建築学生でしたが、同時に詩人でもあり、2冊の詩集を残しています。
建築に関しては1939年に24歳の若さで亡くなった為生前の実作はありません。

そんな彼が23歳の時に構想した別荘が、没後65年を経て2004年に有志によって建てられました。
それが今回紹介する「ヒアシンスハウス」です。
場所は埼玉県の本浦和駅から10分弱ほど歩いた別所沼の畔にあります。
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ちなみに側に立ってるポールは、近くに住んでた友人に来たよと知らせる為の旗だったらしい。

中へ。
いきなり扉じゃなくて奥まったところから。
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一人用ということもあり狭いですが、めちゃくちゃ居心地がいいです。
それはこの建物を特徴付けてる大きな開口によるところが大きいかと。
開口からの緑がとても目に心地よくて、風も吹き抜けます。窓は閉めても美しい。
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ベッド側の窓からは本来別所沼が見えるはずでしたが、構想していた西側には建てられず東側になった為に実現していません。
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そしてディテールも凝ってます。
いくつか出てくる十字モチーフは別にクリスチャンだったわけでもなくただのデザインとのこと。
あとヒアシンスハウスという名前もこの辺りにヒアシンスが生えてるわけでもなく、彼が好きだったギリシャ神話に登場する美少年ヒュアキントス(ヒアシンス)からだそう。
こうしたディテールが再現できてるのも立原が残した緻密な構想メモのおかげ。絵がめちゃかわいい。
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この建物を見て思い浮かぶのが、コルビュジエが晩年を過ごしたという「カップ・マルタンの休暇小屋」、通称「キャバノン」。こちら
そこも相当小さいっぽいけど、言うて二人用なのでここには負けるかな。
ところでこの建物、キッチンやトイレ、浴室という水場が一切ありません。
その辺は近くにいる友人の家に借りに行く予定だったのかな。
あと、日本橋生まれで帝大行ってるし、夏に軽井沢によく滞在してたとか確実にボンボンぽいよね。。。

ここは今や公園になってて、沼も釣り人で賑わう市民の憩いの場でとても気持ちいい場所でした。
お近くの際はぜひ寄ってみてください。
内部見学は水・土・日・祝日の10:00-15:00です。こちら
この場所を紹介してくれたKさんにも感謝!
彼のnoteでもここよりよっぽど詳しく紹介してくれてるので是非そちらもお読みになってください。こちら

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フィン・ユールとデンマークの椅子 @ 東京都美術館

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前記事のプルーヴェ展に続き、デザイナーのフィン・ユールの展覧会。本当に楽しみにしていました。。。
蓋を開ければ「痒い所に手が届く」期待以上のものでした。
デンマーク家具がお好きな方なら120%楽しめる内容だと思います。
デンマーク、2度ほど行ってるのですが、当時は家具とかほとんど興味なかったんですよね。。。
オーフスも行ったのにヤコブセンのオーフス市庁舎すらスルーしてる体たらくぷり。。。
またリベンジしたいです。。。
興味持ち出したのはお店出すってなって家具を調べ始めた時に出遭ってしまいました。
当然手が出る値段ではないのですが、いつか将来2号店を出す時には!

で、展示の内容ですが、コーア・クリントから始まり、ボーエ・モーエンセン、ヤコブセンにウェグナー、ポール・ケアホルムがこれでもかと並ぶ展示は圧巻。
片っ端から座りたいという欲望に駆られます。。。
そしてフィン・ユールへと続くのですが、やはりフィン・ユールは別格の美しさがありますね。。。
代表作のイージー・チェアはため息が出る曲線美。。。
これが戦争の混乱期の1945年に発表されたというのだからさらに驚き。。。
そもそもデンマークは1554年にコペンハーゲン家具職人組合というのが発足されていて、1922年から始まった展示会は1966年まで戦争中も毎年開催されてたのだそう。
そこで発表された名作椅子は数知れず。
このイージー・チェアもその展示会で発表されました。
フィン・ユールは王立アカデミーでヤコブセン同様家具科ではなく建築科で学んでいて、椅子に関しては技術的な面というより、当時活躍していたハンス・アルプやヘンリー・ムーア、バーバラ・ヘップワース等の彫刻家からの影響を多面に受けたまさに彫刻美を備えた椅子をデザインしています。
彼に影響したと思われるアルプの作品もしっかり展示されてます。
このアプローチはコリント王国だった家具科出身のデザイナーからは亜流と批判も多かったそう。
その彫刻美を実現に導いたのが職人のニールス・ヴォッダー。
1937年の出会いから1959年の20年強に渡りそのコラボレーションは続きます。
やはりヴォッダーとのコラボレーションは最高に美しい。。。
それと共にドローイングが展示されてるんだけど、めちゃくちゃうまい!!
去年観たアアルトのドローイングと比べるとレベちですw
寧ろライトのドローイングに近い緻密さがありますね。
ライトと言えば、彼の代表作落水荘に住んでいたエドガー・カウフマンJr.がユールをアメリカに紹介した最初の人と言われています。
デンマークでは亜流と言われていたユールの椅子が、アメリカの北欧家具ブームの火付け役になるというのはなんとも皮肉ですね。
ここからユールは量産型の椅子を追求していくことになります。
そのアメリカ時代の仕事の1つに国連本部の会議場のインテリアの仕事があって、これは実際見てみたい!
まず一般人が入れる場所ではないんだろうけど。。。
その後1966年の展示会終了と共にデンマーク家具は衰退し、ユールも忘れられた存在になってしまいました。
80年代に再ブームがきますが、89年に77歳で亡くなり、翌年デンマークと日本で追悼展が開催されます。

展示の最後には、なんと名作椅子に座れるコーナーが!!!
ずっと座りたい衝動に駆られてたので片っ端から座っちゃいましたw
特にコリントの椅子に座れたのはめちゃくちゃ貴重な機会でした泣
10/9まで。こちら

ちなみに今回の展示品のほとんどが北海道にある織田コレクションから。
織田憲嗣氏の個人コレクションなんだけど凄すぎる。。。
中には億を超えるアートピース並みの椅子まであるのに。。。
死ぬまでに1つでもいいから欲しい。。。
その前にデンマークにあるフィン・ユール邸も訪れたい。
展覧会で触れられてなかったけど、なぜか高山にフィン・ユール邸の再現があるんですよね。こちら
デンマークよりは近いのでさっきこっちかな。。。


東北へのまなざし1930-1945 @ 東京ステーションギャラリー (-9/25)
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沖縄の美 @ 日本民藝館 (会期終了)
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沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」@ 東京国立博物館平成館 (会期終了)
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民藝系3連発。

まずは東京ステーションギャラリーの東北展。
駅の中にある美術館だけに、地方にまつわる展示は旅に繋がって最高ですね。
特に青森に行ったばかりなのでこぎん刺しや南部鉄器の展示とかはレビューになって良かった。
この展覧会では重要人物が大きく4人います。
ブルーノ・タウト、柳宗悦、シャルロット・ぺリアン、今和次郎です。
導入となるタウトと東北の繋がりは知らなかったので新鮮でした。
タウトと言えば桂離宮というイメージでしたが、ここまで東北と関わっていたとは。
タウトの来日は3年半でしたが、その間に仙台の商工省工藝指導所でデザイン規範を約半年間指導したり、高崎でも工芸品のデザインや指導に携わり、1936年2月には版画家・勝平得之の案内で秋田を巡っています。
前半のタウトのドイツ語のキッチュに当たる「いかもの」や「はいから」という言葉を使って、日本の西洋化を批判し、「げてもの」や「ほんもの」という言葉で伝統を擁護する姿勢はとても印象的。
秋田訪問時の勝平得之との交流も丁寧に描かれていて素晴らしい展示でした。
さらにタウトが実際伝統工芸を応用してデザインした品々も展示されていて知らないタウトに出会えました。
続く展示では民藝運動に欠かせない柳宗悦の仕事を紹介し、芹沢銈介の東北図がででんと壁に展示されてて圧巻。
その後前述のこぎん刺しやこけしなどが並び、「雪調」と呼ばれる1933年に農林省が山形県新庄に設けた積雪地方農村経済調査所を紹介。
ここに招聘されたのがフランスのデザイナー、シャルロット・ペリアンでした。
山形の素材とモダンデザインを融合させた家具を発表したことはペリアン好きなら有名ですが、その背景にあった「雪調」のことはほとんど知らなかったので勉強になりました。
実際のそれらの作品を見たのも初めてだったのでとても貴重!
さらに青森出身の考現学で有名な今和次郎と資生堂のグラフィックを手がけていた弟の今純三の仕事が紹介されます。
同じく民俗学の柳田國男による「遠野物語」とかも紹介されていれば、目だけでなく耳でも収集された東北を紹介できたのにな、とは思いますが、全体通じてとても素晴らしい内容でした。

地域は飛んで沖縄。
今年は沖縄復帰50年ということで、民藝館と東博で沖縄をテーマにした展覧会が開催。
前者はものそのものの力を、後者は沖縄の歴史とそこで作られたものとの関係を見せていて、両館ともらしい見せ方をしていました。
どちらにも共通するのは、やはり沖縄が育んできた文化の豊かさです。
特に紅型には痺れました。。。
琉球展に出てた国宝にもなってる王族が着てた紅型はとんでもなかった。。。
芭蕉布も素朴で美しいですよね。
あと、石器時代に出土したジュゴンの骨で作られた蝶々の装飾品や、貝でできたスプーンなど、他の地域では見られないようなものも出てて興味深かった。
東博のは終わっちゃったけど巡回展が九州国立博物館で9月4日まで開催中。


ガブリエル・シャネル展. Manifeste de mode @ 三菱一号館美術館 (-9/25)
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行ったことも忘れかけてた。。。
日本では32年ぶりの展覧会ということで行ってきましたが、考えたら僕ココ・シャネル自身には興味あるけどシャネルというブランド自体にはそんなに興味ないことに観ていて気づきました。。。
なので感想はほぼ無し。
12月から都現美でやるディオール展は少し楽しみ。


以上!

ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで @ 東京都現代美術館

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現在都内では2人の偉大なデザイナーの展覧会が開催中です。
1人は東京都美術館で開催中のフィ・ユール。(詳細は後記事にて)
そしてもう1人が今回紹介する都現美で開催中のジャン・プルーヴェです。

デザイナーの展示って、大体模型とか図面とかばかりで、展覧会で見るにはつまらない展示が多いんだけど、このプルーヴェ展は一味も二味も違います。
なんせタイトル通り「椅子から建築まで」の「実物」が大量に来てるんです。
これを実現させたのは本当に凄い。
終始ただただありがたさしかない展覧会でした。。。

まず前半は家具の展示。
これは「実物」が来て当然ちゃ当然なんですが、ちゃんと部屋の設えとして展示されてるのは尊い。
建物に設置する系の家具も多いので日本だと難しいものも多いんだけど、やっぱりプルーヴェのデザインは美しい。。。
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自転車や脚立までプルーヴェなのマジで凄い。。。
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「シテ」チェア(1932年)から「コンフェレンス」チェアNo. 355(1954年)まで椅子のデザインの変遷が実物でもって示される展示凄すぎた。。。
ああああ、、、スタンダードチェアいつか欲しい。。。
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後半は建築。
自身のことを「構築家(constructeur)」と名乗っていただけあって、彼の建築は建築というより構築物。
特に構造となる部材にも細部までこだわりがあり、それらの部材がこれでもかってぐらい展示されてて、プルーヴェ展ならではだなぁと。
普通の建築家だったらこんな構造部材展示されてもは?って感じですが、プルーヴェの部材はどれもが個性的なので展示物としても成立するのです。
はぁぁああどれもこれも美しい。。。
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展示はクライマックスに向けて、どんどん展示もスケールアップしていきます。。。
プルーヴェ建築は自分たちだけで組み立てられるものが多いので、こうして美術館の中でも組み上げられるのです。
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そしてラストはなんと建築そのものが展示されてる。。。。凄いーーーーー
これはジャン・プルーヴェとピエール・ジャンヌレによって共同設計された「F 8x8 BCC組立式住宅」(1942)で、珍しく木材が使われてます。
前の展示室にて、「土地に痕跡を残さない建築をつくりたい。」という言葉が掲げられてましたが、まさにこの建築は土地に「置く」建物だからこそ、この吹き抜け空間に展示できてるのです。
最強のクライマックスでした。。。
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最後の最後にプルーヴェのドキュメンタリーフィルムが上映されてるのですが、その椅子もプルーヴェ。。。完璧かよ。。。
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本当に控えめに言って完璧な展覧会でした。。。
展示が進むにつれて展示物がスケールアップしていく流れも完璧。。。
実現してくれて本当にありがとう。。。
この展覧会は10月16日まで。こちら
都美館のフィン・ユール展と合わせてどうぞ。こちら
ちなみに今回この2つの展覧会は、裏表で1枚のチラシとかもあって、都美館と都現美の絆を象徴しているようでした。
実際現在都現美で開催中の「コレクションを巻き戻す 2nd」と題されたコレクション展も、都現美の前身である都美館の歴史を振り返るような展示なので都現美行ったら必ず観ましょう。こちら

弘前市民会館 by 前川國男

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弘前市庁舎(1958)
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弘前市緑の相談所(1980)
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弘前市立病院(1971)
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木村産業研究所(1932)

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青森弘前編。
弘前には前川國男の建築が8つもあります。
彼自身は新潟生まれの東京育ちですが、母親の故郷だったとかで。
別にそこまで好きな建築課ではない、っていうかぶっちゃけこの辺りの日本人モダニスト建築家ってごっちゃになっちゃう。。。特に吉阪隆正と板倉準三の3人は皆コルビュジエの元で働いてたので混同するんですが僕だけ?
とにかく以前前川國男邸を観に行ったぐらいで、そこまで熱心に追ってる建築家ではないですが、せっかくなので8つのうち5つ見てきました。
(今回調べてて初めて知りましたが、新宿の紀伊国屋って彼の建築だったんですね!)

まずは弘前公園に行きましょう。この周辺に5つあります。
そのうちタイトルになってる弘前市民会館はめっちゃよかった。
1964年の作で、当時59歳。脂がのってますね。
コンクリートの壁面もかっこいいし、中の吹き抜けも素晴らしい。
塔みたいなのがありますが、中からはよくわからなかった。
あと、向かって右側の建物は一般人入れないんだけど何なんだろうか。
で、隣接してる弘前市立博物館も前川建築なんだけど完全にノーマークだったw
広重展がやってるなぐらいで素通りしてしまいましたw

あとは市庁舎。ここも吹き抜け玄関。
市民会館より少し前の作品ですが、これを市民会館はこれをさらに洗練した感があります。
そして緑の相談所。晩年の作品ですがよくわからなかった。。。
そもそも緑の相談所って何??
勾配屋根だし言われないとわからない。。。
市立病院はこの春に廃院してて中は見れず。
コンクリに型枠の木の表面が反映されてます。
外からだと半世紀も経ってるとは思えないぐらい綺麗だったんだけどな。壊されませんように。
で、最後は前川の処女作の木村産業研究所。
今は津軽伝統のこぎん刺しの研究所になってます。こちら
一応コンタクトからアポ取って行きましたが特に確認もされなかったので取らなくてもいいかも。土日祝日はお休み。
なんとなくサヴォア邸を思わせる感じで、めちゃくちゃ師匠の影響が出てますね。
これ、冬絶対寒いだろうな。。。環境と建築がちぐはぐな感じです。
中には雑に前川の展示がありますw

とまあこんな感じ。
あと高校の講堂と斎場があるんだけど、見学が憚られたのでパス。
前川好きはぜひ8軒制覇してみてください。詳しくはこちら


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ところで弘前は戦火を免れた街らしくて、街の至る所に大正時代の建物が残ってます。
大正ロマンとリンゴで売ってる感じで、アップルパイガイドマップなんてのもありますw
名喫茶も多くて、八戸が夜の街なら弘前は昼の街って印象。
てことで、僕が行った喫茶店を紹介します。

万茶ン
昭和4年創業で太宰も訪れたという喫茶店。
かなり改装されてるので往時の雰囲気はほとんどないですが、サイフォンでいれてくれる太宰ブレンドなんてのもあります。
若い4代目マスターがかなりフレンドリーでした。
もちろんアップルパイもあります🍎
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スターバックス コーヒー 弘前公園前店
弘前まで来てスタバ?って思われるかもしれませんが、ここのスタバは一味違います。
なんと1917年に陸軍師団長の官舎として建設された登録有形文化財が使われてます。
外観も和洋折衷で素敵だし中も可愛い!!!
上述の市庁舎に隣接してるのでセットでどうぞ。
メニューは普通のスタバ。ここ限定のリンゴフラペチーノとかやればいいのに。
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大正浪漫喫茶室
実業家、藤田謙一が作らせた藤田庭園の入口にある洋館がそのまま喫茶室になってます。
弘前出身の友人に薦められて行きましたが最高過ぎました。。。
テーブルとテーブルの間の飛沫防止衝立も素敵すぎる。特注かな?
コーヒーとアップルパイを注文したら、アップルパイ9種類もあって吹いたw
私はないすらいふのアップルパイを頼みましたが美しくて美味でした。
旅中結局アップルパイこの1個しか食べられなかった。。。
ここは絶対行ったほうがいいです。
先のスタバと近いので、2店ハシゴ頑張りましょう。
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浪漫須貯古齢糖
最後は我らがBAR専用チョコレートを作ってくださってる須藤さんのお店!!
もうずっと行きたくて行きてくて念願叶いました。
弘前着いて即行で参りました。
ここでしか食べられないアイスとアフォガードを実食。
勇み過ぎてアイスだらけになっちゃったw
アフォガードのアイスにかけるホットチョコレートが苦味があるので余裕で食べられました。
アイスも濃厚で特にマダガスカルの濃厚チョコアイスやばかった。。。
全メニュー制覇したかったけど叶わず。。。次回また来ます!!
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以上。最後食べログみたいになっちゃったw

もりやまていあいとう

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森山邸。
建築好きでこの家のことを知らない人はいないでしょう。
言わずと知れた2005年に竣工した西沢立衛の代表作。
もう17年も経つのか。。。
未だにこの家の登場は鮮烈過ぎます。
集合住宅という依頼に対してまさかの分棟形式。
敷地の中に10個の建物があって、それらを5世帯が分有するという仕組み。
その中にI棟というのがあって、この棟だけ時間貸しされてるんです。
元々ご夫婦で住まわれたそうなのですが、お子さんが出来て引越されて空きになったところを「ひととき住人」を募集して自由に使ってもらうという仕組み。こちら
具体的にはこんな感じ。

長めのひととき住人
利用可能時間:max20時間/月
時間賃借り:1,000円/h 
会費 5,000円/月 ※半年契約

時々のひととき住人
利用可能時間:max6時間/月
時間賃借り:1,500円/h
会費 20,000円/年 ※1年契約


うちのお客様のKさんがこの「ひととき住人」になってて、たまに借りてらっしゃって、以前お誘い頂いたんですが見事に寝坊をかまして行けず、またチャンスをいただけたので今度こそは!ということで行ってきました!!!
もう15年前に来て以来の森山邸。
まさかそのうちの1棟に実際に入ることができるなんて。。。
てことで以下I棟の内部でございます!

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決して広くはないものの、開口がやたらあるのと天井が高いので狭さは特に感じません。かと言って二人はきついかな。。。
思い切り外から視線入りますが、中にいるとそこまで感じないのが不思議。
そして中からは全然わからなかったけど、地下があってそこにトイレとお風呂があります。
狭いけどベランダもあって、地上から光が降り注いでます。
んー、一人なら住んでみたいかも!!
と思わせてくれる貴重な体験でした。。。
Kさん、本当にありがとうございました!!!

と、話はここで終わりません。

なんと、森山さん本人がご登場し、森山さんが住まわれてる棟も見せていただけることに!!!!!
実は森山さん、以前某古道具屋で偶然お会いしたことがあって、その時のこと覚えてくださっててただただ光栄。
ということで、以下森山さんのお家見学の様子です。
あくまで個人邸なので写真は小さめで。。。

まずは1階のリビング。
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キッチンとその上にある小さな個室。そして地下室には本とDVDとレコードがたくさん!!
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小部屋からの景色。西沢さんのドキュメンタリーで飲んでた屋上に猫が日向ぼっこしてた。
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地下には50脚しかないというファー付きのラビットチェアが!
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2階には可動式本棚に本がぎっしり!!
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3階。最高すぎる空間だった。。。
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3階から屋上へ。やや怖め。
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再び地上。風呂が外にあって過酷過ぎた。。。
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離れ。ほぼ倉庫にしてる模様。
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とまあ贅沢なツアーでございました。
15年前の自分に教えあげたい。。。
これは外からでは全くわからない体験。
こうして中から体験すると、窓の開き方が本当に計算されてるな、というのが実感できました。
絶妙に視線が気にならない。

今回森山さんにお会いして改めてこの施主にしてこの家あり、と思いました。
そもそもまだそこまで有名でなかった西沢さんに白羽の矢を立てた森山さんが凄い。
アポも取らず直接事務所に押しかけたのだそう笑
しかもその時は留守で、改めて西沢さんが訪ねてきて、まさかの分棟スタイルを提示された時は頭が真っ白になって一日街を彷徨ったんだとか。。。笑
他にも有名建築に住む苦労なんかも聞かせて頂いたけれど、何と言っても森山さんが17年もここに住まい続けてるのが本当にすごい。
安藤さんの住吉の長屋然り、こうしたお施主さんがいてこその名建築なんだと思います。
普通だったらこんなプランアウトですよ笑
そして森山さん自身が物凄くチャーミングな人で大好きになりました。
最初こんなとんがった家に住んでる人だからエッジの効いた人かと勝手に想像しちゃってたけど、全く逆で、物腰が柔らかくて、こんな何処の馬の骨かわからない人間にもメチャクチャ親切。
なんと、駅まで中華テイクアウト買ってきてくれて、ビールまでご馳走になるという。。。
念の為お酒持って行っといてよかった。。。
ちなみに元々地元の酒屋さんだったらしいんだけど、家の中のものが物凄くセンス良くて素晴らしかった。。。
何時間でもお話ししたかったぐらい素敵な時間になりました。
森山さん、お誘い頂いたKさん、本当にありがとうございました!!!!

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前川國男邸 by 前川國男

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去年の暮れに訪れた小金井公園内にある江戸東京たてもの園(現在休園中)にて前川國男邸が保存されてるの観に行ったの書くの忘れてたのでここに。
前川國男の自邸にして木造モダニズムの傑作がまさか残されてたなんて。
前川國男邸は大きな窓からの光が素晴らしかった。
前川國男の表札強過ぎたw
キッチンも素敵でした。
遠かったけど行ってみたら園自体がメチャクチャ広くて疲労困憊になったけど物凄く楽しかったので行ったことない人は再開したら是非行くべき!
お隣のデ・ラランダ邸がカフェになってて疲労が癒された。。。

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もういっちょ自邸といえば菊竹清順のスカイハウスも見てきました。
往年の時から比べると全く面影がない。。。
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それよかすぐ近くにある鳩山会館が凄すぎた。。。
元首相の鳩山家の邸宅。。。何なんだよ一体。。。
至る所に鳩モチーフがあってかわいい。
おやつはもちろん鳩サブレかな?
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このエリアはも少し歩けば椿山荘ホテルもあるし、何と言っても丹下さんの東京カテドラルがある!
久々に来たけどやっぱりすごい建築だなぁ。。。

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紀尾井清堂 by 内藤廣

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建築界で話題の「紀尾井清堂」に行ってきました。
何が話題って、この建物、用途未定のまま自由に作ってという依頼から出来上がった建築なのです。
依頼主は一般社団法人倫理研究所という怪しい団体(コラ
依頼された建築家は内藤廣。
正直内藤さんの建築自体ピンと来ないのと、自由ってのが相当引っかかってそこまで興味惹かれなかったんですが、先週の3月11日、震災から11年の日に「奇跡の一本松の根」展が始まって、予約制とは言え観られるということで行ってきました。こちら

「奇跡の一本松」。
実は僕、この松を観に陸前高田まで行ったことがあるんです。こちら
当時のブログを読むと、「根」のことをちょうど考えていました。
今回その「根」が展示されてるんですが、正直相当不気味でした。。。
継ぎ接ぎだらけでまるでフランケンシュタイン状態。
2階でドキュメンタリー映像が流れていて、そちらは樹の保存についてで、僕はその樹も見てるんですが、やっぱりどちらも生命が明らかにない状態なので不気味としか言いようがないです。
震災の希望の象徴として地元の人が残すのはもちろんわかるんだけど、やっぱりエゴかなぁとも思います。

で、建築なんですが、一本松同様にやっぱり「根」がないよなぁと感じてしまいました。
建築やデザインというのはアートと違って機能や用途がかなり重要だと思います。
それらをどう解くかがデザインのダイナミズムの一つなので、この建物にはやっぱりそれがありません。
「かっこいい」を寄せ集めたコラージュ感が凄くて僕は受け付けませんでした。。。
というわけで写真いっぱい載せましたが、感想はそんなもん。
詳しくは「紀尾井清堂」で調べればいっぱい出てくるのでそれ読んでください(投げやり)
この建築と今回の展示を教えてくれたKさんのnoteがわかりやすいのでよかったら。こちら

美の標準 —柳宗悦の眼による創作 @ 日本民藝館

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松本民芸館行って泣くほど感動したり、東近美の民藝展が不満だったこともあり、民藝館に行きたい熱が沸騰したので行ってきました。
この日は前から入ってみたかった柳宗悦の元自邸(現・西館)にも入れる日なのです。(第2・3水曜日、第2・3土曜日)
想像してたより遥かにミニマルでびっくりしました。
スタッフの人がさらりと「バーナード・リーチさんがお泊まりになった部屋です」とか「息子の柳宗理さんの部屋です」とか案内してくれるのにいちいち伝説過ぎて凄い。。。
そして本館では現在「美の標準」が開催中。
棟方志功や河井寛次郎らの作品がたくさん見られますが、やっぱり僕は市井の人々が作った「生活の美」に魅せられます。
ここに来るたびに毎回ハッとさせれらる物たちに出遭えるんですよね。
今回柳宗悦自身がデザインしたものが展示されててびっくり。そんなことまでしてたんだ。。。
今年度は観たい展示づくしなので民藝館たくさん通います。
ここから駒場公園に行って、そのまま近代文学館にあるカフェBUNDANでお茶するのが定番のコース。
東京で一番好きな場所。


そこから代々木上原方面に向かい東京ジャーミイへ。
家から歩いて行けるのに中々足を運んでなかったんだけど、行ったら案の定良かった。
いつかトルコやイラン行って美しいモスク巡りしたい。。。
偶像崇拝を禁じたお陰でここまで美しいアラベスクを発明したイスラム本当に素晴らしい。

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オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動 @ アーツ千代田3331
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書くとこないからここに。
小池一子の業績を見せる展示がやってるのは知りつつ、ほとんど興味ないのでスルーしてたんだけど、なんと今回内藤礼の「地上にひとつの場所を」が展示されると知り急いで予約。
雪の中向かいました。
佐賀町エキジビットスペースで発表し伝説と化した作品。
今回どう展示されるのかドキドキでした。
展示室は地下一階。
受付を済ませて時間になって入室。
もちろん1人でのみの鑑賞。
当時よりかなり削ぎ落とされてるけれど、最近の内藤礼には見られない造形で当時の作品の気配を存分に感じられました。
作品と向き合い内省しながら過ごす10分間。至福でした。観られて良かった。。。
現在も2月はほぼ埋まってるけど3月は予約まだ空きあるので興味ある方は是非。

肝心の小池展は前半のパルコや無印の仕事はへぇって感じだったんだけど、やはり佐賀町エキジビットスペースの展示はすごかった。
ってか群馬近美で観た展示よりいいのでは。。。
展示は3月21日まで。

松本民芸館

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こんな時代じゃあ そりゃあ新しかろう
良かろうだろうが 古い物は尊い

椎名林檎「人生は夢だらけ」より

松本何回か行ってるんだけど毎回行きそびれてた松本民芸館。
1962年に丸山太郎によって創設され、1983年に松本市に寄贈されました。
丸山は自らが工芸作家であり、民芸の蒐集家でもありました。
館の冒頭にも掲げられている「美しいものが美しい」という文章でも分かる通り、場所も時代もバラバラだけど、美しさという共通点によって集められたものたちが展示されています。
東京にある柳宗悦の創設した民藝館ももちろん素晴らしいんだけど、こっちの方が自由な感じがしました。
江戸時代の日本のものがあるかと思えば南洋や南米のものまで古今東西ありとあらゆるものが並置されてます。
しかし全く雑多な感じがしなくて本当に驚きました。
櫛や煙管、鞠など世界は一つなんだなぁと感じられる展示。
美しすぎて涙が溢れました。。。
本当に素晴らしい場所。来られてよかった。

街の中心部には丸山のお店「ちきりや工芸店」があります。
僕が初めて松本に来たときに真っ先に向かったお店。
生憎この日は閉まってましたが、また爆買いするところだったので良かったのかも。。。

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ところで今回は前から憧れてた美ヶ原温泉の旅館すぎもとに泊まりました。
平日おひとりさまプランという神プランを見つけてしまって。。。
とにかく飯が美味すぎてたらふく食ってしまった。。。最後の打ちたての蕎麦まじで最高だった。
もちろん温泉も最高。旅館自体広くてほぼ迷宮。やや雑多だけど泊まれて良かった。
松本民芸館から徒歩12分ほど。おすすめ!

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奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム @ 東京都庭園美術館

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久々の庭園美術館。
本館は写真撮影不可だったので写真は別館だけ。
結構期待してた展覧会だったけどまあまあぐらいでした。
とはいえシュールレアリスムという観点からモードを通覧するというのは新鮮でした。
見所は、まずダリの立体作品がいくつか展示されてて、ダリの絵画じゃなくて立体を観る機会って案外ないので貴重だと思います。
あとはエルザ・スキャバレッリの作品がたくさん観られるのも素晴らしかった。
そして「ヴォーグ」や「ハーパース・バザー」がダリやキリコ、カッサンドルの作品を表紙に飾ってたのは興味深かったです。
個人的には6−3の平井輝七やアジェ、ベルメールの写真が展示されてるのは熱かった。
帯留の虫のやつとかもキモくて素敵でした。大正時代ってやっぱり素晴らしい。
別館ではガガも纏った舘鼻則孝の靴はやっぱり面白い。彼の作る彫刻は最悪だけど。
串野真也も最高に狂ってて写真撮りまくってしまった。。。
最後のANOTHER FARMは串野真也とスプツニ子!のユニットで、光るシルクを使ったドレスが展示されてて、入り口で渡される黄色いメガネをかけると柄が浮かび上がるというもの。特に感想はないです。
こんなところかなぁ。
ザハの靴が一点だけ展示されてたけどもう何点か欲しかったなぁ。
この展覧会は4月10日まで。こちら

最後は前から気になってた公園入口にあるカフェで優雅にお茶でキメました。

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白井晟一 入門 第2部 @ 松濤美術館

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開館40周年記念で松濤美術館を設計した白井晟一の展覧会第2弾。
今回はなんと展示物を極力減らし、建物そのものを見せるというもの。
一昨年世田谷美術館も展示物のない展示室を見せてましたね。こちら
普段入れない地下2階と茶室や渡り廊下も入れたし、白井自ら選んだ調度品の数々も展示されてました。
あんまり好きじゃないなぁと思ってた建物だったけど、建物単体で観るとかなり美しい。
でもやっぱりこれはあくまで美術館なので、作品をよく見せるのが美術館の仕事。
美術館だけが美しくてもそれは美術館としては失敗だと思います。
なのでやっぱりこういうオブジェのように美しい建物は美術館向きではないなぁと改めて。
その点ズントーや谷口吉生なんかは美術館としての機能も果たしつつ建築としても美しいんですよね。
この美術館を改めて知ることのできた好企画ではありました。
1月30日まで。こちら

白井晟一 入門 第1部 @ 松濤美術館

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正直あまり期待してなかったけどよかった展覧会。
松濤美術館40周年記念ということで気合の入れ方が明らかに違う。。。
2部制になってるのもそうだけど、圧倒的な情報量でした。
そもそも白井晟一って個人的にはあまり好きじゃない建築家なんですよね。
松濤美術館もやたらドラマチックに過ぎるし、精神性よりバブリーな感じが。。。
この展覧会で2年前に行った芹沢銈介美術館も白井の作品だったと知って納得。やたらゴージャスでした。。。
と、そんな僕でも満足できる内容の展覧会ってすごい。
冒頭で、白井が京都工芸学校図案科にいた時に、京都学派の戸坂潤に師事してたのにまずびっくり。
京都学派については先日京都で観たホー・ツーニェンの展示で知ったばかりだったので。
それはともかく、特に後期の過剰なまでに精神的な空間づくりはこの時代に哲学に接していたことに下地があったのかと妙に納得。
この精神性は、親和銀行や、サンタ・ギアラ館、そして何と言っても実現はしなかった原爆堂で頂点に達します。
原爆堂、実は依頼もされてなかったんですね。。。
安藤忠雄が初期の仕事ない時に勝手に家や中央公会堂を設計してたのを思い出しました。
実現されてないのに白井の代表作とも言える内容で、この展覧会でも最も重要なプロジェクトとして取り上げられてました。
あと印象的だったのは、早くに父親が亡くなって、姉夫婦に引き取られていて、その義兄が画家だったことで、その後文化人との繋がりができて多くのアトリエを手がけていること。
そしてそれにしては美術館建築は前述の芹沢銈介美術館と松濤美術館だけだったこと。
構想は色々あったようですが流れたプロジェクトも多かったようで、それらの未完のプロジェクトも最後に紹介されてました。
あと、中央公論社の鳥のロゴのデザインが白井というのも初めて知りました。
本の装丁の仕事もいくつかしていて、その辺の展示も面白かった。
とにかく白井晟一を余り知らない、好きじゃない人も楽しめる展示だと思います。
1部は12月12日までで、来年1月4日からは松濤美術館建築にフォーカスを当てた2部が始まります。こちら

妹島和世+西沢立衛/SANAA展 @ TOTOギャラリー・間
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白川展とは逆に期待してたけど期待外れだった展覧会。
昨年のコロナによる延期から楽しみにしてたSANAA展だったんだけど、全然ワクワクできなかった。。。
最近のSANNA作品ちょっとエッジなくないですか?
外の展示はパビリオン・トウキョウぽくてよかったけど。
来年の3月20日まで。日時指定。こちら


柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年 @ 東京国立近代美術館
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こちらも結構期待してたんだけどかなり期待ハズレだった。
やっぱり民藝は美術館で展示すべきではないな、と思った。
民藝館で見た時と印象が全然違って、展示品がみんな居心地悪そうだった。
柳宗悦は近美が出来た時に批判するような文章を残してるけど、やっぱり相性悪いみたい。
2階の戦後の民藝は面白かった。来年2月13日まで。
それよかここはコレクション。
特にハイライトの部屋はあんま変わらない印象があっていつも素通りしちゃうんだけど、改めて見たら新収蔵の現代美術が結構あってびっくりした。
照屋勇賢や冨井大裕に、リヒターやセザンヌ。
他の常設も相変わらず素敵でした。
帰りにリヒター展の予告チラシを見つけてバイブスがアガる。

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最後に四谷に出来た隈研吾先生のデザイナーズマンションが凄まじかったのでアップ。
村上春樹ライブラリーも行ったけど特に感想はなし。

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水庭 by 石上純也

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まだ那須です。
これもいつかは、と思っていた石上純也の水庭。
11時と14時からのツアー参加でのみ見学できます。参加費2970円。高。こちら
那須塩原駅からシャトルバスが出てますが、ツアーと全然関係ない時間に着きます笑
できればこちらも泊まりたかったけど予算が。。。泣
近くに星野屋リゾートもありますがこちらも予算が。。。泣

それはさておき水庭。
既にあるホテルにさらにヴィラとレストランが増設されるということで、その敷地に生えていた318本の木を移植するという作業を繰り返すことでできてます。
1本1本の模型を作って何度もスタディし、人工池も作って出来上がった人口の森。
なんと4年もの歳月をかけて完成させたという変態的プロジェクト。。。
全てが落葉樹で、落葉樹って水の側に生えないらしいんだけど、池を完全防水にすることで落葉樹と池の共生を実現させてるらしい。
色んなメディアで取り上げられてたけど、写真見ても全く伝わらない笑
実際行ってもよくわからないんじゃない?と思ってましたがまたしてもやられました。
そこに立つと明らかに「不自然」な風景が広がってて本当に異常です。
こんな空間感を自然物で作ってしまうなんて、やっぱり石上純也凄い。。。
てな訳で、絶対伝わらないけど写真載せまくりますw

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伝んねぇ!
けど行けて本当に良かった。
メディアによく載ってる写真は葉が生い茂ってる春から夏にかけてが多いけど、冬枯れの景色も素敵です。
できれば雪の風景もみたいけど雪道運転する自信ないので無理。
ちなみにこれらの木が元々あった敷地には坂茂によるヴィラとレストランが建ってます。
こっそり見に行ったけどふーんって感じでした。

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LOG by STUDIO MUMBAI

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日本で多分唯一のスタジオムンバイの建築。
昭和38年に千光寺山の中腹に建てられた「新道アパート」をカフェやギャラリー、宿泊施設として生まれ変わらせたのが「LOG」です。
尾道に行ったら前記事の「水尾之路」かこちらに泊まりたかったんだけど、こちらは素泊まりでも4万近くするので諦めました。。。
印象的だったのは、余白の多さです。
1階に関してはほとんど何もありません。
2階がカフェとギャラリーで、3階が宿泊。
壁の色も中間色で塗られていて、独特の静けさが漂っていました。
風が所々に抜けて、当時はどんなだったんだろうと想像しました。

LOG website: https://l-og.jp


この千光寺の頂上には安藤忠雄による尾道市立美術館もあります。
行った時は画家のパレットをテーマにした展覧会がやっててまあまあ面白かった。
鴨居玲のパレットがキモすぎて笑いましたw
他にも椅子のコレクションも素晴らしかった。
ちなみにここは警備員さんとニャンコによる攻防でも有名な場所です。むしろそれが一番見たかったw
そのニャンコは隣のレストランの子だと聞いて、ランチしに行ったんだけどお会いできず。
しかし瀬戸内を見ながら食べたカレーとビールは格別でした。。。

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帰りは「奥の細道」を通って下山。
尾道って、犬も歩けば棒に当たるレベルで猫がいると思ったら全然いなくて、ようやく逢えた猫はほぼ神様でしたw

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La Méca by BIG | Matmut ATLANTIQUE by Herzog & & de Meuron

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ボルドーに行って来ました。
メインは友達に会うためですが、ついでに建築も。
一つは駅からすぐの昨年完成したBIGによるLa Mécaという文化施設。
上の階ではアフリカ美術の展覧会がやってました。
テラスに出られるというので行ってみたらめっちゃショボかったw
そして壁で何かのショーがやってて、地上ではバンドが音楽鳴らしてたんだけど、観客ほとんどいなくてめちゃくちゃシュールでした笑 後で聞いたら週末のイベントの練習だったらしい。

そしてもう一つはヘルツォーク&ド・ムーロンによるサッカースタジアム。2015年竣工。
スタジアムやらせたらヘルドム最強ですね。
すり鉢状の観客席が外からでもわかる明快な構造でそれを無数の柱で支えてる。

どちらの建築も明快!って感じでとても気持ちいい。
おもちゃがそのまま大きくなったみたいなスケール感で面白かったです。
このスケール感ってレム・コールハースのスケール感に近い。
彼の建築も、実物より大きなスケールを感じるんですよね。
自分がめっちゃ小さくなったような感覚。

ところでそのレムの代表作「ボルドーの家」めっちゃ行きたかったんだけど、やはり関係者がいないと無理っぽい。。。以前何度か展覧会もしてるのでその時ぐらいしか見られない。。。
実はグーグルマップで「rem koolhaas bordeaux」で検索すると出ますw
いつか行きたい!!

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Bourse de Commerce Pinault Collection ブルス・ドゥ・コメルス/ピノー・コレクション

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今年のフランスアート界・建築界の話題を攫ってるのがピノー財団による「ブルス・ドゥ・コメルス」
改修を手がけたのは安藤忠雄。
長年の計画を経て今年5月25日にようやくオープンしました。
というのは、パリの南西のセーヌ川に浮かぶ島・セガン島のルノー工場跡地に安藤忠雄の建築でピノー財団現代美術館を建てる計画がありました。それが1999年の話。
しかし、その場所はサルトルが演説したとかいわくつきの場所で、市民の反対に遭い、2005年にその計画はピノー本人により取り下げられました。
その後ピノーと安藤は再びタッグを組み、ヴェネツィアに元邸宅だったパラッツォ・グラッシ(2006)と元税関だったプンタ・デッラ・ドガナ(2009)を立て続けに現代美術館へと仕立て上げたのでした。
ちなみに後者は行ってないんですが、前者は行ったので、過去自分の感想読んだらめちゃくちゃ手厳しくて笑ったw こちら

続き。
その後もピノーのお膝元パリに自身の美術館を建てるという夢は捨てきれません。
ライバルのアルノーに先を越された時は相当悔しかったでしょうね。。。こちら
しかし2015年、ようやくチャンスが舞い込みます。
それが、パリ市長アンヌ・イダルゴ氏から商品取引所の建物に興味はないか、との提案でした。
この建物は18世紀に小麦市場として建てられ、その後1802年の火災による消失に遭うも、このドーム型の特徴的な建物は再建を果たし、1889年のパリ万博時には天井にガラスのドームが付け加えられ、商品取引所として再スタート。
21世紀になり、デジタル化で役目を終えていたこの建物がついにピノーコレクションとなることになったのです。
本来は去年オープンするはずが、コロナで延びに延びてようやくオープン!
よかったねピノーさん!

ってことでいざ中へ。
入口。
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プラン。
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トイレ。
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ショップ。
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ショップ脇エレベーター前のライアン・ガンダー作品。喋ってます笑
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1階のギャラリーではデイヴィッド・ハモンズの展示。
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回廊。周囲のキャビネットにはベルトラン・ラヴィエの作品群。
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そしてこの建物のクライマックス、吹き抜け空間へ。
天井のガラスドームからの光美しすぎ。。。
この空間に安藤は、直径は29メートル、高さ9メートルのコンクリートの円筒を創りました。
ここにはウルス・フィッシャーの作品が。素晴らしい。。。
この作品は蝋でできてて、実はよく見ると火が灯ってて日に日に溶けてるのです。。。
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2階と3階では展覧会会場。
開館記念の「OUVERTURE」展が開催されてます。
シャーマンやプリンスらの写真展やタイマンスやデュマスらの絵画群など。
開館記念展にしては地味すぎでは、なラインナップで消化不良気味。。。
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階段で最上階へ。
吹き抜け空間が上からどどーーんと見渡せます。
カテランの鳩たち流石ですw
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地下には劇場とピエール・ユイグの作品。ユイグの大御所感すごい。
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以上こんな感じ!
正直一回行ったらいいかな。。。ぐらいですが、今後の企画展に期待ですね。
あの吹き抜けでタレルとかカプーアとかオラファーとかやったらやばそう。。。


それにしてもケリングのピノーx安藤忠雄にLVMHのアルノーxSANAAと日本建築家すごすぎ。
ピノーx安藤は3件とも歴史的建物との共演ですね。
そして何と言ってもパリのポテンシャル半端ねぇ!!!
こんな建物がまだ空いてたなんて。。。
場所的にはルーヴルとポンピドゥーの中間ぐらい。
これはヴィトン美術館より遥かに素晴らしい立地。
アプローチがビルバオ・グッゲンハイムの時のように街路の間から覗く様子が素敵。
ちなみに僕はパレ・ロワイヤルを経由して来ました。
ここにはビュレンの有名なパブリックアートがあります。
そしてその後はポンピドゥーへ。今やってるオキーフ展には全然興味ないけど、パリ来たら来ちゃうよね。ここの本屋が大好きなんです。クリストのDVDを購入しました。
2023年から改修工事で2026年末まで閉まっちゃうそうです。
ただでも工事現場みたいなのにどうなっちゃうんだろうw

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ところで、冒頭で書いた、ピノーコレクションが建つ予定だったセガン島。
実はここに2017年、これまた日本人坂茂による「La Seine Musicale」が建ってます。。。
あの反対運動は何だったの。。。
そして全然坂さんらしくない建物。。。なんか複雑。。。

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SAMARITAINE by SANAA

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Apartments on Ave. Maréchal Fayolle by SANAA

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パリ市内にできたSANAA建築2件。

まずは今年6月リニューアルオープンした老舗百貨店サマリテーヌ。
こちらなんと改修に16年もの歳月をかけたとか。何しとったんや。。。
1870年創業という老舗中の老舗ですが、2001年に泣く子も黙るLVMHが買収。2005年に改修のために閉鎖。そこから2014年にようやく改修計画の全貌が明らかとなり、そこで起用されたのがSANAAでした。
リヴォリ通に新しくできたガラスファサードは、あっと声が出るぐらい美しかった。。。
周りが重厚な建物ばかりなので、かなり目立ちます。
周囲の建物をうねったガラスが映し出すのも素敵。
道ゆく人も見上げたり、うねったガラスを撫でたり、やっぱりみんな気になるみたい。
この建物自体は、デパート機能とオフィス機能があって、上層階はオフィス。
1階にはペロタンのショップが入ってて、グザヴィエ・ ヴェイヤンの妹島さんの彫刻があったりw

そしてお次は2019年に完成した集合住宅。
観光客が行かないとこばっかり行ってしまうw
あくまで私有地なので中には入れず外から。怪しすぎてごめんなさい。
まあ、SANAAって感じですね。(雑)
google mapで見るとめっちゃSANAAですw

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Musée Carnavalet renovation by Snøhetta

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この1年でノルウェイの建築家グループスノヘッタの建築が2つもパリ市内に登場しました。
一つは昨年12月に竣工した、大手新聞社グループ「ル・モンド」の本社ビル。
もう一つは4年の歳月をかけて今年6月にリニューアルオープンを果たしたカルナヴァレ博物館。
日本でスノヘッタの建築を見るのは中々ないので貴重でした。

写真で見て、ル・モンド微妙かもと思ってたけど、実際見てみると面白かったです。
ダイナミックなねじれによる真ん中のヴォイド。
そこはすっかり地元のスケートボーダーたちの練習場になってました。
また、カルナヴァレの方は改修前を知らないので、どこがどう変わったのかよくわからなかったけど、明らかにわかるのが階段。
一つのオブジェですね。
そういやこっちも捻れてます。
階段をしつこく撮ってる日本人は相当怪しかったと思います。。。
それはともかくカルナヴァレ博物館自体がめちゃくちゃ面白かったのでパリ行かれる方にはお勧めします。
フランス5日目の日記にも書いてるのでよかったら。こちら

石上純也「木陰雲」@ 九段ハウス

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会期始まっても完成せず、一週間過ぎてからやっと完成したとか。。。さすが。
そんな石上純也のパビリオン。
正直ドローイングからも、完成してから行った人の写真からも凄さがあまり伝わってきませんでした。
んー、今回はそこまででもないのかな?
と思いつつ出かけたら最高でした。すいませんでした。
写真、撮っても撮っても撮りきれないし、全然魅力が伝わりません。
これぞ空間体験!是非行って見るべし。8月は基本月曜休みなのでお気をつけて。
元々ある木を避けて建つ屋根。
これは那須のアートビオトープもやっぱり行った方がよさそう。。。

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この場所を石上純也に当てがった東京パビリオンもすごい。
そもそも九段ハウスというのは、1927年に建てられた内藤多仲、木子七郎、今井兼次の共同設計により、1927年に建てられたスパニッシュ様式の資産家の山口萬吉の邸宅。
現在は会員制ビジネスサロン(!)らしい... こちら
このパビリオンの期間中は、一部が山口県宇部市にあるレストラン「メゾン・アウル」がポップアップで出店していて、夜は1⽇3組限定でディナーを提供し、コースは1人あたり2万4000円(税込、サービス料別途)とのこと。余裕のある人はどうぞ。。。
ちなみにメゾン・アウルは、宇部に石上純也設計による洞窟のようなレストランをずーーーーっと前から建設中なんだけど、この秋ようやくオープンするらしい。。。こちら
この施主の方のTwitterが赤裸々で面白かったんですが、いつの間にやら消えてる。。。
石上純也の初期の代表作の薄い机もこのレストランに作られたものです。
そんなレストランが、実は昼間カフェ営業もやってます!!
行くまで知らなかったんだけど、看板が出てたので入ってみたら最高でした!
カードしか使えないけど、石上純也の作品を模したスイーツなんかも出てきてめちゃうま!
猛暑の中の楽園でした。。。最高!行ったら絶対入るべき!

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9月5日まで。都内で見られる石上純也は貴重ですよ!こちら


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石上純也「建築のあたらしい大きさ」@豊田市美術館

パビリオン・トウキョウ2021展 @ ワタリウム美術館

オリパラに合わせて(?)都内に現れた9つのパビリオン。
それらを総括する展覧会がワタリウムで開催中です。
展覧会と共に、僕はそのうち5つ現地に行って見てきました。

まずは藤森照信の「五庵」。
こちらはワタリウムで当日予約した場合のみ中に入れます。
国立競技場の斜向かいで、階段を上がった茶室から競技場がよく見えます。
最初の躙り口の形が、入る身体の所作まで規定してて面白かった。(右足から入って左足から出る)
茶室はまさかのテーブルでしたw

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お次は建築家ではないけど会田誠。
外苑のイチョウ並木入り口に狛犬のように建つ「東京城」。
一方はビニールシート、一方はダンボールで出来てます。
よくもまあこんな風刺な作品に東京都お金出したよねw
それにしても、ダンボール、なんで風雨に耐えてるんだ。すごい。
外苑初めて来たけどオリパラで何もかも閉まってたので終わったらまたゆっくり来たい。

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Googleマップでこの位置にピンを落とすと「会田みつお」って表示されるwwww

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見る気なかったけど藤本壮介のCloud Pavilion。
この人の建築、いつもだったらもっと写真映えするんですが、写真の時点で既にひどい。。。
目[mé]を見にいったら近くにあったのです。(目[mé]については後日アップ予定)
夕方になったら萎んでて洗濯物みたいでした。。。

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最後は妹島和世の「水明」。
浜離宮。クソ暑かった。。。
こちらから入園要予約ですが、暑すぎてほぼ誰もいないので当日でも行けばほぼ入れると思います笑
柵であまり近づけず残念だったけど、パビリオンって頼まれてこんな地を這うようなものを発想するなんてやっぱり天才。。。

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といった感じ。
石上純也は凄すぎたので別記事にします。
後の4名のパビリオンは全く興味がないので見てません。。。
興味ある方はこちらで。9月5日まで。

ファッション イン ジャパン1945-2020―流行と社会 @ 国立新美術館

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昨年のコロナ延期からようやく開幕。
戦前から今現在の日本のファッションを紐解く壮大な展覧会です。
僕が感銘を受けたのは特に最初の「プロローグ|1920年代-1945年 和装から洋裁へ」と「1章 | 1945-1950年代 戦後、洋裁ブームの到来」、そして最後の「8章 | 未来へ向けられたファッション」です。

前半ほとんど写真撮れなかったので残念でしたが、特に素晴らしかったのは田中千代。
僕は不勉強でこの人のことを今回初めて知ったのですが、1920年代にヨーロッパに渡り、1930年にはスイスでヨハネス・イッテンからデザインの教育を受けるという、当時先鋭的過ぎる経歴。
故に彼女のデザインはバウハウスの構成主義的な影響を受けたデザインで今見てもめちゃくちゃかっこいい。
戦後には現在の東京田中短期大学というのを設立し教育者として従事してたんだとか。
そんな彼女の作品が同校の同窓会ページで見られます。こちら

あと、この戦前戦後の時代は朝ドラの「カーネーション」だったり「とと姉ちゃん」を思い出して個人的にとてもエモかった。。。
その後の60年代以降は日本の戦後が終わり、好景気からバブルへと突入して、ファッションも浮かれ気味でついていけない。。。
山本寛斎やコシノジュンコ、イッセイミヤケあたりは食傷気味でほぼスルー。
そんな中80年代に登場した川久保玲と山本耀司の存在はやっぱりすごい。
浮かれた時代に冷や水を浴びせかけるようなデザイン笑
ようやく今の時代からも見られるファッションがちらほら。
後、僕個人はロンドン行くまでファッションなんてこれっぽっちも興味なかったので、90年代あたりも全然ピンとこないんですよね。。。エモい人はエモそう。。。
むしろ2000年代以降のsacaiやFINAL HOMEあたりからピンとき始めて、最後のセクションは色々発見もあり楽しかった。

最後のセクションでは、先日長野まで観に行ったMame KurogouchiやANREALAGEなどの試みも紹介されてましたが、その中でも最も素晴らしかったのがiai。
元消防士という異例の職歴を持つ居相大輝が、東日本大震災を機に故郷に近い京都府福知山市大江町の集落に居を移し、妻の愛さんと2014年に始めたブランド。
10代から服が好きだった彼は、消防士になってからも、山縣良和が創立した「ここのがっこう」に通いながら、仕事の傍服作りをしていたそう。
集落では、築100年越えの一軒家を自分たちで改修し、そこで一点一点手作りで服を製作しています。
作っていくうちに、村の人々に一着一着衣服を作り始めて、今回の展覧会でもおばあちゃん達が嬉しそうにi a iの服に身を包んでる姿が映し出されていて、衣服を纏うことの原初的な悦びが改めて伝わりました。
僕は徒らに「スローライフ」だの「サステイナビリティ」だの謳うのは好きではないですが、i a iの活動はとても気になりました。
「生活の花」というプロジェクトではi a iの服を一年間着用してもらえる人を全国から20名募集して、その着古された衣服を、一年後の展示で販売し、また別の人へ引き継ぐというもの。
それは俗に中古と言われるかもしれないけれど、i a iにおいては新たな価値を付与すること。
あくまで生活に根ざした服なので、そのほつれや汚れも価値になるんですよね。
シーズン毎に切り替わるファッションとは真逆のコンセプト。
ウィメンズしかないのかな?一度羽織ってみたいです。

i a i 公式HPはこちら。キナリノの特集記事はこちら。 

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余談なんだけど、途中で1964年のオリンピック東京大会が出てきて、選手団の制服が日本国旗をイメージした赤いスーツで、当時「男子が赤を着るとは何事か」っていうクレームが入ったって書いてて、時代やなぁと思ってたら、先日「ダイバーシティ」をテーマにしたというボクシング代表のユニフォームが発表されてて吹いた。。。時代は逆行してるようです。

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それはともかく展覧会は9月6日まで。こちら


アイヌの装いとハレの日の着物 @ 松濤美術館
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衣服といえばもう一つ、松濤美術館で始まったアイヌの展覧会。
民藝館でいくつか見て以来アイヌの衣装にどっぷりハマってしまいました。
あの独特の模様がかっこよすぎる。
今回改めてじっくり見て、その模様は染めなどではなく、当て布や刺繍によって施されてることをじっくりと見ることができました。
樹皮で作られた衣をアットゥシ、木綿で作られた衣をルウンペということも知りました。
膨大な作業なんだろうけど、本当どれも美しくかっこいい。
興味深かったのが、昔のものだけではなく、現代の作家が作ったものも展示されていること。
こうして「継承」というのもこの展示に組み込まれてるのが面白かったです。
他にもシトキと呼ばれる首飾りなんかもめちゃくちゃかっこいい。
この展覧会は、昨夏北海道は白老町に開館した国立アイヌ民族博物館の開館を記念したもの。
めちゃくちゃ遠いけどいつか行ってみたい。。。
展覧会は8月9日まで。ぜひ!


日本民藝館改修記念 名品展II @ 日本民藝館
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アイヌつながりで民藝館。
4月までの改修を終え、ベストセレクションの名品展の第二回。
第一回は見れなかったけれど、それにしてもやはりここはすごい。
この秋に東近美で開催される民藝展もものすごい楽しみ。
今回の展示に関して、2階の本の装丁とか、器飾ってる漆器とかヨダレ出そうになるぐらい素晴らしかったけれど、白眉は1階にあった舩木研兒のスリップ。
恥ずかしながら存じ上げず、今回初めて知ったのだけれど、本当に素晴らしかった。
絵付けの皿は基本好きじゃないんだけれど、この方の絵はどれも素敵すぎた。。。
作品は買えないので、2017年8月号の民藝の特集号を買ってお勉強。
やはり、リーチに教わっていて、父の舩木道忠も陶芸家でリーチととても仲良かったと。
現在息子さんの伸児さんが舩木窯6代目を継いでおられるとのこと。
島根は出西もあるし、またいつか巡ってみたい。。。
あと、お店で一目惚れして、五十嵐元次さんの小さな蓋物と水滴を買いました。

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さて、このエリア、僕が東京で大好きな場所の一つです。
特に民藝館裏の駒場公園は、緑も美しいし、前田侯爵邸や近代文学館も最高。
そして、僕のお気に入りは近代文学館内にあるカフェBUNDAN。
来るたびにここで文学の名前のついたフードと文学者の名前のついたドリンクを頂くのです。
今回は、最近「細雪」を読んでたこともあって、「谷崎潤一郎のトーストサンドイッチ」と「芥川」を頂きました。
なんだか嫌なことも忘れられる最高の空間です。超おすすめ。こちら

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包む-日本の伝統パッケージ @ 目黒区美術館
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最後にクッソ地味だけど、とてもいい企画展。
日本は過剰包装とも揶揄されるぐらいラッピング文化。
そんな「包む」を集めたのがこの展覧会。
これぞ現代の民藝という感じがする。宗悦が生きてたら絶対好きだったろうな。
目黒区美術館は、1988年に「5つの卵はいかにして包まれたか―日本の伝統パッケージ」展という展覧会を開催していて、その協働企画をしたのが岡秀行。
これまた僕は存じ上げませんでしたが、彼は日本のデザイン事務所の草分け的存在で、1950年代から日本の伝統パッケージに着目して、全国のパッケージを蒐集し、写真集を出版したり、1975年からは10年以上かけて28ヶ国を巡回する「TSUTSUMU」展を開催したそう。
88年の目黒区美術館の展覧会後、その蒐集品を譲り受け、さらにその後のパッケージも足して2011年に第2回、そしてこれが第3回。
色々凄いのがあったんだけど、ダントツで縁起物のコーナーがすごかった。
こんなの初めて見た!っていう豪華すぎる祝儀袋。写真撮れなくて残念。
あと、やっぱり虎屋は強い。所々に登場してました。
9月5日まで。超絶地味ですがオススメです。
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・2023.09.16-11.12
杉本博司 本歌取り 東下り @ 渋谷区立松濤美術館

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イヴ・サンローラン展 @ 国立新美術館

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・2023.09.23-11.19
福田美蘭ー美術って、なに? @ 名古屋市美術館

・2023.10.06-11.27
生誕120年 安井仲治 @ 愛知県美術館

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大巻伸嗣―真空のゆらぎ @ 国立新美術館

・2023.11.03-2024.01.28
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・2023.11.18-2024.01.28
倉俣史朗のデザイン――記憶のなかの小宇宙 @ 世田谷美術館

・2023.12.02-2024.02.04
「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容 瀧口修造、阿部展也、大辻清司、牛腸茂雄 @ 渋谷区立松濤美術館

・2023.11.09-2024.03.31
第14回上海ビエンナーレ @ 上海当代芸術博物館

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横浜トリエンナーレ2023 @ 横浜美術館ほか

・2024.03.30-07.07
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・2024.04.24-09.01
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・2024.04.27-08.29
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・2024.09.25-2025.01.19
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・2024.11.02-2025.02.09
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