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第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで⽣きてる」@ 横浜美術館・旧第⼀銀⾏横浜⽀店・BankART KAIKO

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前回のトリエンナーレから4年開いちゃったけどヨコトリがまた始まりました。
ちなみに1回目と2回目の間も4年開いてて、その時はディレクターの交代劇のせいだったけど、今回は横浜美術館のリニューアル工事がコロナの影響で長引いたため。
というわけで新しくなった横浜美術館と旧第⼀銀⾏横浜⽀店、BankART KAIKOの3会場をメインに、北京をベースにしているリウ・ディン(劉鼎)とキャロル・インホワ・ルー(盧迎華)によるディレクションで無事開幕しました。
前回のラクスメディア・コレクティブに続き海外からの起用です。
次のあいちもそうだけど、この流れはめちゃくちゃ良いことですね。

今回のテーマは「野草:いま、ここで⽣きてる」。
魯迅の詩集『野草』(1927)からとられました。
日本とも繋がりの深い魯迅からテーマが発展していくのはとても意義深いですよね。
ただ、中身はかなり社会的というか政治的で正直かなり難解。
全体として「抵抗としてのアート」としてまとめることができると思います。
まずは横浜美術館。入ってすぐ広がる「グランドギャラリー」は、以前は閉じられてた天井のルーバーが開いていて、自然光が差し込む解放的な空間になってました。
ただ、そこで展開していたのはもはやカオスと化した展示。
ウクライナのコレクティブ、オープングループによる映像「繰り返してください」から流れるロシア軍による攻撃音を真似て発した声が会場中に響き渡っていて、その周りにはテントのような作品がいくつかあって、かなり物々しい雰囲気。
展示室も、デモや暴動の映像がところどころで流れていて、観に来ていた子供達が親に「どうしてあの人は捕まってるの?」と訊いてて、大人たちが困ってたり。
また、近年再評価の進む社会活動家で画家の富山妙子のミニ回顧展コーナーがあったり、李平凡を中心に広がった中国の版画運動の紹介があったり、抵抗の歴史を紹介する博物館のような趣もありました。
まあ、とにかく情報が多いので、一つ一つ拾い上げていくとかなり時間がかかります。
僕はもう最初から諦めてしまって、そこまで真剣に対峙することができませんでした。。。
出品作家のほとんどが、所謂メインストリームの「欧米の白人」から外れた、これまであまり紹介されることのなかったアジアやアフリカ、南米出身のアーティストで、ほぼ知らない作家のオンパレードってのも辛かった。
こういう流れってもはや逆差別では?とすら僕なんかは思っちゃうんだけどどうなんだろ?
ちょっとは有名作家入れてもらわないと、出品作家の多い国際展だと中々集中して観れないんですよね。。。
個人的に横浜とも縁が深いBゼミの展示やジェレミー・デラーがターナー賞を射止めた伝説の「The Battle of Orgreave」なんかがあって嬉しかったのですが、後者は一時間近くあるので全部は観られず。
残り2会場もかなりカオスでほぼ流し見。
かなり消化不良な今回のヨコトリでした。
とはいえ、かなりチャレンジングな展覧会なので一見の価値はあると思います。6月9日まで。こちら

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ところでみなとみらい駅からクイーンズスクエア横浜経由で美術館行こうとしたら、壁面にフリードリヒ・フォン・シラーの詩が刻まれてて、絶対今回の出品作だ!と思って写真撮ったけど違った。
これはコスースの作品で元々あったらしく、今回の出品作としては北島敬三と森村泰昌のコラボ作品があったらしい。
他にも「アートもりもり」と題して横浜各所に展示があったらしいんだけど、横浜嫌い過ぎてメイン会場以外は回らず直帰しましたとさ。
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カール・アンドレ 彫刻と詩、その間 @ DIC川村記念美術館

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今年に入って巨匠と言われる彫刻家の訃報が続いています。
リチャード・セラに舟越桂、そして今年1月24日に逝去したカール・アンドレの日本初の美術館個展がDIC川村記念美術館で始まりました。
韓国の大邱美術館からの巡回展で、アジア初は韓国に奪われましたが奇しくも作家の死後初の個展となりました。
70年代を席巻したミニマリズムの代表の1人でありながらなぜここまで美術館での個展が遅れたのか。
それはあまりにもミニマリズムを地でやりすぎて、没個性化したのではと勝手に推測します。
マイケル・フリードが彼らを揶揄する目的で「Literalism」と呼んだわけですが、要は「まんま」ってことなんだけど、アンドレの作品ほど「まんま」な作品はないわけです。
アンドレ自身もミニマルという言葉は作品に対してではなくアーティストの態度にあると言っています。
そもそも作品という形になってる時点でもはやミニマルではないんですよね。
作品自体をミニマルにするならもはや伝説化しているマーティン・クリードの展示室には何もなくて電気が点いたり消えたりする「Work No. 227, The lights going on and off」ぐらいやらないとね。
そういう意味でクリードは現代で最もアンドレに近い作家だと思います。
実際以前テートモダンのコレクション展で、クリードの「the whole world + the work = the whole world」と書かれたネオン管の下にアンドレの作品が置かれていて、作品と知らずに踏んでる人もいて、まさに作品があろうかなかろうか成立してる世界がその場で実現していて素晴らしいコラボレーションを見た気がしたのを覚えています。

今回改めてその展示を見ると、その歴史を知らない人からするとへ?って思うしかないのではという風景。
展示というか、なんてったって木やら金属板やらがひたすら床に並んでるだけですからねw
とはいえ、その歴史を知ってる自分なんかすると、もう会場入った瞬間から泣きそうになりました。。。
あえて空間をほぼ切らずに大空間に置かれたそれらの素材たち。
会場入る前にはアンドレ自身がコロナ禍中に録音したという詩の朗読が聞こえていて、受付で「上を歩ける作品と歩けない作品があります」という独特のアナウンスがありますw
そう、彼の作品の最大の特徴は何と言ってもその上を歩けること!
「作品にお手を触れないでください」が当然な美術作品をあろうことか踏んづけられるのです。
2021年に同館で開催された「ミニマル/コンセプチュアル」展(筆者は愛知で拝見)でも、1967年にデュッセルドルフのコンラート・フィッシャーのギャラリーで展示されたその踏むタイプの作品に対して観客が躊躇する中、フィッシャー自身が率先して踏んづけて扇動してるめちゃくちゃいい写真がありました。
今回僕は踏みしめるように何度も踏んづけさせていただきました。幸。
彼の作品は視覚ではなく五感を使って鑑賞するものなので実際に体験しなくてはならないのです。

また、他の特徴と言えば、素材をほぼ加工することなくただ配置することに終始している点。
その辺りは沢山遼さんの鮮烈なデビューとなった「レイバー・ワーク──カール・アンドレにおける制作の概念」に詳しいので是非それを読んでもらいたいです。
以下一部引用。

「作者をはじめとする身体に求められるのは、制作や展示のたびに単調かつ、いかなる技術も必要とされない肉体的反復を強いられることである。アンドレの作品はその素材において貧しいだけではない、それを必要とする行為こそが徹底して貧しい。ここのユニットは、鉄板であれば50センチ、木材なら90センチ、重量は3.6キロを超えることはほとんどない。ユニットを成立させる要件はいずれも、アンドレ自身が持ち運び作業できる大きさと重量に依って決定されているのである。」

そのことを創造的な「仕事work」ではなく「労働labor」と呼んだのは言い得て妙。
他のミニマリズムのアーティストのジャッドだってルウィットだって、素材に対して溶接やら組み立てやらの操作が介入してるのですが、アンドレの作品に関してはその操作は一切ありません。
今回実際に作品踏んだりしてみて思ったけど、マジで固定すらされてなさそう。
本当に「置く」か「積む」だけが徹底されてます。
彼はスタジオも持たず、現地で素材を調達して現場で設置してたらしく、それでここまで大成したんだから全作家が羨む態度だと思います。(35歳の若さでグッゲンハイムで回顧展!!)
作品の素材もオリジナルという概念に捉われず次の作品に転用されたり場合によっては展示が終わったら廃棄されるなんてことも。
ただ、唯一今回の出品作でどう見ても手で運べるサイズではない鉄の塊を曲げて通路にしてる「Rise」という作品だけが異様でした。
1970年のグッゲンハイムでは「Fall」という作品が屋外に設置されてたのですがその兄弟版ってことかな?

あとこの展覧会で本当に感じたのは、アンドレ自身が言っている「場」としての作品の在り方。
大きな展示室に彼の作品が置かれることで、そこはただの「場」と化して、作品鑑賞というぎこちなさから観客が解き放たれて自由に動き回ることができるわけです。
それは後半の詩の作品にも共通していて、紙が場となってその上を文字が自由に置かれているのです。
元々両親からの影響もあって詩を子供の頃から作っていて(最初の詩作は6歳!)、言葉というより視覚的に楽しんでいたんだろうなと想像します。
ただ、コンクリート・ポエトリーと違って、展覧会冒頭の朗読からもわかるように、実際読むこともできるというのが彼の詩作品の特徴です。
これも目だけではなく耳からも作品を味わうという、彼の彫刻からも受け取れる態度ですね。
他にも2010年以降に作られた小さな作品たちもあって、肩肘張らずに作られた自由さがあってこれはこれで良かった。
大きな作品にはない着色なんかも施されてて新鮮でした。
とにかく、国内巡回もなさそうなので、マジで必見の展覧会です!!!6月30日まで。こちら
今回展覧会初日から図録が刊行されてるのですが、なんと既に展示風景が収録されてます!!
これマジですごいことで、どういうスケジューリングでこんなことができるのか想像もできない。。。
搬入から撮影、デザインまでこんな短時間でできるものなのかしら。。。
昨今の図録は初日から販売される場合は過去の展示写真しかないし、展示風景入れる場合は展覧会始まって大分経ってから、あるいは終わってからなんてのもザラ。
書店だと5280円ですが、会場だと3740円で買えます!

そして川村記念美術館は何と言ってもコレクションがヤバヤバのヤバなのでそれらを見るだけでも最高。
ロスコルームはもはや言うまでもなく最高だし、リチャード・ハミルトンの小特集も良かった。
今回導入としてアンドレと同じ高校の先輩後輩で一時はスタジオもシェアしていたというステラ作品の展示もあってエモいです。
そんなステラは現在NYのジェフリー・ダイチで新作個展中。。。一個下とはいえ凄過ぎ。。。
あと、一昨年の「カラーフィールド」展で出てたジュールズ・オリツキーの「高み」が、昔バーネット・ニューマンの「アンナの光」があった部屋に展示してあったのめっちゃびっくりした。。。
あれってデイヴィッド・マーヴィッシュのコレクションじゃなかったの??それを買い取ったってこと??
兎に角「アンナの光」売却後、中途半端な展示が続いた200室にようやくしっくりくる作品が展示されました。
左右の窓から入ってくる森の景色と木漏れ日に、このエメラルドグリーンの絵画がめちゃくちゃ映えるのでこれは一生このままでいいと思いました。
ぜひロスコルームとオリツキールームで定番化してほしいですね。


ブランクーシ 本質を象る @ アーティゾン美術館 (-7/7)
初期のアンドレにも大きな影響を与えたブランクーシの日本初個展がアーティゾンで始まりました!
初だなんて意外すぎるけど、ブランクーシ作品を集めるのは中々容易ではないようです。
今回はブランクーシ・エステートと国内の作品が彫刻作品23点を含む合わせて約90点が集められました。
目録見ると国内だけでも結構あって、日本すごい!ってなります。
冒頭は伝統的な顔の彫刻から始まるのですが、次の部屋では「これぞブランクーシ!」という作品がずらりと並んでて圧巻。
今回のチラシにもなってる「接吻」をアーティゾンが持ってるのはデカい。
さらに彼の代名詞ともなってる卵のような彫刻が完璧なライティングで輝いててため息が出るほど美しいです。。。
壁には彼自身が撮った写真があるんだけど、犬と撮ったやつがなんだか不思議で可笑しかった。
彼と交流のあったモディリアーニやデュシャンの作品も並べられてるんだけど、これらもアーティゾン所蔵。強すぎ。
さらに今回ブランクーシのアトリエの再現ルームがあって必見。
ちゃんと彼のアトリエに降り注ぐ自然光も再現されててめちゃくちゃ映えます。
さらに進むと彼の弟子だったイサム・ノグチの作品も。
ロダンからブランクーシ、ノグチと連綿と受け継がれていくの凄すぎ。
最後は卵に並ぶ彼の代表作である「空間の鳥」の展示。360度惚れ惚れするフォルムであります。
これ、横浜美術館が持ってるの凄すぎませんか。
最後はデュシャンの作品で終わってるのは謎すぎた。
ちなみに彼の経歴読んでたらかなりクレイジーでルーマニアからパリまで歩いて渡ったりマジかってなりましたw
とにかく展示が素晴らしいし、台座とかも特徴的なのでチェケラ。
下の階ではアーティゾン所蔵の彫刻がズラッと並んでてマジかよってなりましたw
ロダンやジャコメッティのドローイングもあってめちゃくちゃ良き。
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「マティス 自由なフォルム」@ 国立新美術館 (-5/27)
本来は2021年に開催予定だった本展が4年の時を経ていよいよ開幕!
コロナで流れてしまい、20年ぶりの売り文句は昨年の都美に奪われるは散々。。。
個人的にも昨年末にも上海で観ちゃったしどうかな、と思ったんですが蓋開けて見たら非常に良い展覧会でした。
昨年の都美がポンピドゥーのコレクションに対し、今回はニース市マティス美術館からのコレクション。
空間の広さもあってあそびのあるゆったりとした空間構成でした。
都美の方は初期から晩年まで揃ったまさに回顧展という名にふさわしい展覧会で、今回のはむしろマティスの言うところの「肘掛け椅子のような」展覧会。
終始リラックスしたムードで観られてとても良かった。
これだけ短期間にマティス展をいくつも観られる機会なんてないので、それぞれ比べられるのはマジで贅沢すぎます。
前半は初期からフォービズムに至るまでの作品を並べてるんだけど、途中途中でこれ下絵じゃないの?っていうのもあって興味深いです。
作品だけでなく、作品のモチーフになったインドの織物や、ヴェネツィアの椅子、中東の火鉢なんかも展示されてて面白かった。
この展覧会のギアが上がるのがSection3以降。
3ではマティスが手がけた舞台衣装や装飾が展示されてて、ここまでまとめてちゃんと見たのは初めて。
そして切り絵を中心としたこの展覧会タイトルでもあるSection4の「自由なフォルム」へと移るんだけど、この「自由」という言葉の裏に、たくさんのトライ&エラーが垣間見られて泣きそうになりました。
マティスの作品って、ささっと描いてそうに見えてもその下に無数の努力があって、実物を見ると何度も線を消した跡や、白で修正した跡、上から別の紙を貼って修正した跡なんかがわかります。
「自由」を実現する為のその無数の足掻きが涙を誘います。
そして最後のSection5のロザリオ礼拝堂へ。
彼が手がけた聖衣の為のマケットが天井高のある空間にずらっと並んだ様は圧巻。
クライマックスはなんと今回その礼拝堂の内部の再現が展示されてます。
光が差し込んでステンドグラス越しに移り行く色とりどりの影も再現されてます。
天井高のあるこの美術館ならではの展示でやられました。
去年行ったからいいやって人もまた違った味が楽しめるので是非。
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アピチャッポン・ウィーラセタクン「Solarium」@ SCAI THE BATHHOUSE (-5/25)
今タイのチェンライというところでタイランドビエンナーレってのがやってて、タイ行ったことないし、出品作家豪華だし思い切って行っちゃおうかなと思って開催地域見たらタイ版越後妻有みたく広範囲に渡っててどうやってまわんねん!ってなって断念して悲しみだったのですが、そのビエンナーレの出品作であるアピチャッポンの新作がSCAIで観れる!ってんで行ってきました。
ビエンナーレでは廃校になった校舎でやってるのでまた雰囲気は違ったんだろうけど、映像だけでも東京で観られるのありがた過ぎ。
今回は初のドローイングと共にその映像作品「solarium」が展示されてます。
空間が半分に仕切られてて、入口側ではドローイングと写真が収められてケースの作品、奥では映像が展示されてます。
ドローイングと映像は、アピチャッポンが幼少期に観たタイのホラー映画「The Hollow-eyed Ghost」が元になっていて、盲目になった妻を救うために患者の眼球を盗んだ医師が、暗闇の中で自身の眼を探し彷徨う様が、空間の真ん中に設置されたガラスパネルに両側から投射されています。
眼球が空間いっぱいに広がる様が狂気でありながらかなり美しい映像インスタレーションになってました。
彼がこれまでテーマにしてきた「亡霊」だったり「光」であったり「見ること」だったりというテーマが凝縮された作品でかなり見応えがありました。最高!
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MARK LECKEY FIORUCCI MADE ME HARDCORE FEAT. BIG RED SOUNDSYSTEM @ Espace Louis Vutton Tokyo (-8/18)
2008年のターナー賞受賞者マーク・レッキーの日本初個展。
彼はイギリスのYBA世代ですが、本格的に活動を開始したのは90年代後半。
とはいえ、今回出品されてる3点いずれもポップでYBA世代らしさが出てます。
展覧会タイトルになってる「Fiorucci Made Me Hardcore」は80年代のディスコから90年代のテクノに至るまでのクラブカルチャーを繋ぎ合わせた映像作品で、その音が「SoundSystems」という巨大なスピーカーによって会場中に鳴り響いてます。
実際「SoundSystems」の目の前に立つと音の臨場感がすごい。
さらにその上には漫画のキャラクター フィリックス・ザ・キャットの「Felix the Cat」が鎮座してます。
まあ、ややコンセプチュアルなのでよくわからないよねw
それよか大阪のルイ・ヴィトンでやってるアイザック・ジュリアンの方が観たい。。。
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生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真 @ 東京ステーションギャラリー

最近観た写真展関連まとめ。

生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真 @ 東京ステーションギャラリー (-4/14)
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日本写真史においてこの人の名を抜きにしては語れない存在なのが安井仲治。
戦前の日本写真家としては最高峰と言って間違い無いでしょう。
彼の何が凄いかって、1人写真史とも言えるほどの多様な展開。
初期のプロムオイルを使ったピクトリアリズム的写真から、構成主義的な新興写真、合成を施したシュールレアリスティックな写真、メイデーや移民としてやってきたユダヤ人を撮った報道写真のような作品、そして在日朝鮮人村やサーカスを撮った写真など、本当に多岐にわたる内容。
しかもこれらをたった38年の生涯で撮り尽くしたというのがもはや言葉もありません。
今回の展覧会はそんな安井仲治の回顧展としては20年ぶり。
前回は逃してる分今回が初めて通覧する機会だったのでワクワクが止まらなかったのですが、もう本当に凄い展覧会でした!!!
これ本当に1人の写真家の個展なの??ってぐらいに多様なので、本当に見ていて楽しい。
プリントの一枚一枚の強度が凄くて、見応えがえぐい。
何より仲治の人柄なのかなんなのか、どの写真からも仲治の優しい眼差しを感じられて温かい気持ちになりました。
巨匠なのに巨匠の威圧感のようなものが一切ないのです。
そんな中でも犬と少女を撮った写真が僕の中で最も印象的で、これだけ多様な展開しながらも、こんなにシンプルな写真も撮れてしまうのかという驚きがありました。
子犬がまるで少女を守ろうとしてるような勇ましさがあって微笑ましい。
どうしてもイズム的な写真ばかりが取り上げられがちだけど、こういう何気ない写真を撮るのもうまかったんだなぁと改めての発見もあって、本当に最高の展覧会でした。
あと、元のコンタクトプリントも展示されてるので、最終的に作品としてどうトリミングされてるのかも知れて面白かったです。
彼の代表作の一つの「凝視」(1931)は、勝手に女性の像だと思ってたのだけど、今回の展示で改めて男性の写真に鉄塔の写真を重ねて焼いたものだと知りました。鉄塔の部分を勝手に髪の毛だと思ってたんですね。
最後の花鳥風月的な、まるで老後の趣味的な写真は、彼の若過ぎる死を前にとても悲しく映りました。


没後50年 木村伊兵衛 写真に生きる @ 東京都写真美術館 (-5/12)
記憶:リメンブランス ―現代写真・映像の表現から @ 東京都写真美術館 (-6/9)
恵比寿映像祭2024 コミッション・プロジェクト @ 東京都写真美術館 (会期終了)
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安井仲治と同世代の木村伊兵衛の没後50年を記念した展覧会が写美で始まりました。
木村伊兵衛が活躍したのって戦中戦後のイメージだったので、てっきり年下かと思ったらむしろ木村の方が2個上でした。
展覧会は1930年代の沖縄から始まり、小説家や俳優の肖像、昭和の風景、ヨーロッパ、中国、秋田、パリのカラー写真と続きます。
改めて市井の人々を写すのが本当に上手。
今はなき冒頭の沖縄の風景は同じ日本とは思えないぐらい異国情緒漂います。
昭和の風景も、終戦の靖国神社を撮った写真があまりに鮮烈。
仲治の写真にも猿回しの観客を撮ったものがありましたが、木村も花火や花見の観客を撮った写真がめちゃくちゃ良い。
アラーキーが絶賛してた屋根越しの花火の写真も本当に完璧。
全く違う環境なのに、パリの写真も素晴らしくて、カルティエの影響なのか最初の鳩が飛び立ってる写真なんかは「決定的瞬間」を感じました。
パリの写真に比べるとロンドンやローマはそれほど良くなかった。
昨年初めて見つかったという中国を写したオリジナルプリントも素晴らしかった。
パンダや国慶節の花火を写した写真は完璧。
「帰路」っていう田舎道をただ1人歩いてる写真が雄大で素敵。
秋田に至っては今や有名になった作品のオンパレードで眼福でした。
最後のカラー写真はちょっと物足りないかな。やっぱり白黒が良いですね。
なんだか全体的に牧歌的な雰囲気で、戦中のこととか全く触れられてないし、地下でやってるのも不自然なので多分持ち込み企画なんだろうなぁとは思うけど、木村伊兵衛の代表作が沢山観られるのでそれはそれとておすすめです。
上階では「記憶」をテーマにしたグループ展と恵比寿映像祭のコミッション展示。
「記憶」はかなり広すぎるテーマなので全体的にぼんやりした印象でした。
そんな中でも米田知子はこのテーマにぴったり過ぎる作品で、韓国と北朝鮮の非武装地帯をテーマにしていて、鏡で写した写真が印象的。
他にも坂本龍馬を撮ったことでも有名な日本初の写真館を作った上野彦馬をテーマにした小田原のどかの展示や、AIによるドローイングを試みた村山悟朗など、写真家ではない作家があえて選ばれてるのも本展の特徴。
また冒頭は、今年一月に亡くなった篠山紀信の展示で、奇しくも追悼のような展示でした。
映像祭コミッションは金仁淑と荒木悠。
金さんは先日木村伊兵衛賞をとったばかりだけどちょっとよくわからなかったごめんなさい。。。
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中平卓馬 火―氾濫 @ 東京国立近代美術館 (-4/7)
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仲治や伊兵衛と対照的なのが戦後写真家の代表格の1人中平卓馬。
というかこの3人の回顧展が同時に見られる東京ってやっぱり凄い。。。
こちらも約20年ぶりの回顧展。
何が対照的かというと、中平の作品には、一枚一枚の強さが驚くほどないのです。
何というか、彼の写真には、写真に対する愛憎が感じられるというか、かなりシニカルな視線を感じてしまうんですよね。
写真を信用しきってないというか、写真の軽薄さを写真にしているというか。
なので、この展覧会も前半はほぼ流し見になっちゃいました。
まるで雑誌のページを捲るような感覚で、すらすら見れてしまう写真たち。
写ってる内容は結構重かったりするのに、作品が悲しいほど軽い。
実際中平の作品が使われてる本の展示が多いんですが、この時代写真は一枚で見せるものではなく、紙になって読まれるものという考えも根底にあるんだろうなぁと思いました。
まあ、そもそも中平は編集者ですからね。
本の展示が多いのは中平が初期の活動を否定してネガを燃やしてしまったのもあるんですが。
1971年のパリ青年ビエンナーレの展示や1974年に東京国立近代美術館で開催した「15人の写真家」展の出品作《氾濫》の再展示などを見るにつけ、写真は個ではなく群として見せてなんぼみたいなのが感じられました。
今回後者の展示に関して、ヴィンテージプリントと焼き直しのプリントで構成されたバージョンが見比べられて面白かったです。
興味深かったのが1977年に昏倒し記憶喪失を起こしてからの写真が、個としての写真に近付いていってる点。
特に最後の展示室に展示されてた2011年に大阪で展示した「キリカエ」というカラーの大判印刷された写真群は一点一点の力が強くて目を見張りました。
その4年後の2015年に亡くなると思うと、最晩年にこれだけ「強い」写真を撮ってる彼の写真人生に、何となく救われる思いがしました。
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ところで東近美、一昨年のリヒター以来一年以上ぶりでした。
来たら来たで常設毎回すごいので満足度が高いんですよね。
今回も岸田劉生特集部屋があったり、初めて見る吉原治良の絵があったり、日高理恵子や児玉靖枝、青木野枝らの作品も素晴らしいし、安井仲治に東松照明、高梨豊らの写真、そして阪神大震災の爪痕を写した宮本隆司の写真群もすごかった。
白眉は3階の芹沢銈介特集。空間とのマッチングがえげつなかった。。。
今年はもっと来たいのでいい企画お願いします。。。
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第17回 shiseido art egg 野村在 君の存在は消えない、だから大丈夫 @ 資生堂ギャラリー (-4/14)
前から好きな作家さんだったけど、今更資生堂アートエッグなの?と思いつつ観に行ったらエッグとは程遠い成熟した表現に惚れ惚れしました。
彼のことを写真家と括るにはやや無理があるものの、彼がやってる行為は極めて写真的だし、今回の個展は「記憶」が大きなテーマになってるので、上述の写美でのリメンブランスとも繋がるものでした。
大空間には今回のタイトルにもなってる天井のマシンから降りてくるテープ。
テープには一人分のDNAデータが打刻されていて、最終的には12,000,000mとなって、全データを刻印するまでの時間は91年と172日かかるそう。
壁にはそのパーセンテージが投射されてるけどまだまだかかりそう。。。
さらに壁には「バイオフォトンはかくも輝く」という彩り豊かなガラスが展示されてて、これは過去120年間に撮影された写真を暗室で燃やしてその光を長時間露光で撮影してガラスに印刷してるのだそう。
タイトルにはそれぞれ写っていた人の特徴が書かれてるんだけど、それは像からは判別不可能なので想像するしかないのだけど、これは奥の「ファントーム」という作品でもそうで、ウェブで募集した故人の写真を水に印刷するものなんだけど、具体的な像が浮かぶのではなく、その分のインクが水に流れてきてこれがまたまあ美しいのなんの!!!
以前AKI INOMATAが雲を水の中に印刷してたけど、それとは対照的に抽象的に水の中でインクが揺蕩う様が本当にロマンチックで泣きそうになりました。
どれも詩情に溢れた作品たちで心が震えました。必見!!!
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阿部淳 「黒白ノート」@ スタジオ35分 (前期終了 後期 4/10-27)
山谷佑介 写真展「ONSEN」@ スタジオ35分 (会期終了)
最後は35分。
阿部さんは80年代から大阪でストリートスナップを撮り続けてる方で初見。
そう聞くと釜ヶ崎のような所謂ドヤ街のようなものを想像しちゃうんだけど、阿部さんの写真は全然違って、言われないとそれが大阪ってわかりません。
それぐらいフラットに街を撮り歩いてて、時代性もそんなに古く感じないのが不思議。
場所性も時代性からも解放されてて、ただただ街の風景が反映されてます。
阿部さん自身もラジオで仰ってたけど、人が写ってるものでも、人にフォーカスを当てるんじゃなくて風景の一部としてでしか撮ってないので相手もそこまで意識せず撮られてるそう。
後期もこれから始まるのでまだの方はぜひ。
山谷さんも初めて知った写真家さんだったけど、めちゃくちゃ面白かった。
タイトルから、牧歌的な温泉のイメージを浮かべそうになるけど、そのイメージは根底から覆されます。
いわゆる野湯と言われる、人が整備していない自然の中にある温泉で撮られた写真は、荒々しくて、時代性が一気にわからなくなります。
なので一瞬物故作家の作品なのかと思える渋さがあったりするんだけど、カラーになると途端に華やかになって、その振り幅に魅了されました。
そして、どこか細江英公をも思わせる演出なのか何なのかわからない不自然な人々の姿も素晴らしい。
勅使河原宏の「砂の女」なんかも思い出したり、彼の撮るイメージから色んなイメージを連想させられる写真でした。
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A'holic 5周年!!

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なんとなんと、明日4/1でエーホリ丸5周年を迎えます!!!
途中コロナを挟んだとはいえ、本当によくやったと自分を盛大に褒めてあげたい泣
この5年間、全くもって順風満帆とは程遠かったけど、ここまで来られたのは支えてくださったお客様のお陰であります。
というわけでその感謝を込めまして4/1から6日までの1週間はチャージ無料です!
是非是非乾杯させてください🥂
ちなみに4月から日曜に加えて月祝もお休みとなります。

そしてそして!
4/20(土)にはあの伝説のイベントがやってきます。。。

そう、おかんKUMIKOと叔母のHISAKOによる串カツPARTYであります!
大阪名物串カツをひたすら揚げ狂うイベント。
実に3年ぶりの開催となります。
前回はアラカルトにして大失敗したので今回はお任せのみ。
予約も不要なのでどしどしご参加ください!
二度づけ厳禁!

串カツPARTY
4月20日(土) 19:00-ネタがなくなるまで
要ドリンクオーダー。チャージ不要のキャッシュオン。
22時以降通常営業。

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さてはて、6年目を迎えるにあたりここで本音というか愚痴というか弱音を吐かせてください。。。
いきなりですが、飲食店の5年以内の廃業率は大体60%だそうです。
なんと半数以上の飲食店が開店後5年以内にお店を畳んでいるという現実。。。
実際やってみて思うけど、飲食店はほぼ儲かりません。
店の経営と自分の生活を賄うのでギリギリ。
そもそも場所も必要なので店と家の家賃&光熱費をWで払ってますしね。
(その点実家暮らしとかだとめっちゃチートだよなぁと思います)
最近なんかでいえば原材料高騰で仕入れの値段も急上昇。
追い打ちをかけるように軽減税率だったりインボイスだったりよくわからない増税が続々と登場して確定申告も複雑化していくし。。。
普通のサラリーマンのように社会保障も家賃補助も何もない。
飲食店で本当に儲けようと思ったら多店舗経営か多角化ビジネスしか道はないと思います。
僕なんかは家族もいないしそこまでの志がないので1店舗回すだけで精一杯。
みんな本当によくやってるよなぁという感じです。

とはいえそれもこれも自分が選んだ道。
全く後悔はないどころか毎日色んなお客さんと出逢えてめちゃくちゃ楽しいわけです。
お金をもらって楽しい話聞かせてもらえるなんてこんな幸せなことありません。
僕は何があってもサラリーマンなんかできないし、我ながら天職だなとつくづく思います。
ただ、これはお客さんが来てくれないとどうにもならないわけで。
今年に入って1月と3月の数字が芳しくなかったのです。(2月はそこそこ)
1月は地震の影響もあってか、3月は年度末で皆忙しいのか、と勝手に理由づけしてましたが、ノーゲス(客0)の日もあったりで、ポジティブ人間の僕でも流石にこたえました。。。
(加えて鍵が壊れて7万円近くとられたし。。。)
5年もやれたら勝手にお客さん来るだろ!と開店前は能天気に楽観視してたけど全然そんなことない!!
来年が店の更新なんだけど、こんな状態が続くと正直更新諦めて閉めるしかないかもという考えが頭をよぎります。
なんか自分って昔からのほほんとしてるし、前向きだし、基本的に陽キャだし、一人っ子で両親共働きだったし、周りから心配させないようにしてたのもあって、「みのるは大丈夫」って思われがちなんだけど、僕だって人間なんで「大丈夫」な時ばかりじゃないんです。
あゆの「A Song for XX」が沁みるぜ。
まあ、つらつら書いてますが、何が言いたいかっていうと、シンプルに「来て!」ってことです。
店って当たり前にあると思われがちですが、マジでそんなことないです。
そのお店が本当に好きならあるうちに行ってあげてください。
いつか行ってみたいな、と思ってる人がもしいるならすぐ行ってください。
そんなこと思ってる間に店は簡単に潰れます。
うちの店が5年続いた飲食店の40%に入れたのって本当に奇跡。
閉店するってなって人が押し寄せたら「もっと早く来てくれてれば」と思っちゃうのが辛いので、閉店する際は常連さんには伝えるだろうけど大大的には告知しないと思います。
昨日友達にこの店の行末を占ってもらったら「闘え」と出たのでもう少し闘ってみます。
あんまりこういう愚痴やら弱音みたいなのを吐きたくないんだけど、たまには良いよね。

というわけで、6年目も何卒よろしくお願い致します!!!(切実)

ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ @ 国立西洋美術館

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「展示室は未来の世界が眠る部屋である。――
 未来の世界の歴史家、哲学者、そして芸術家はここに生まれ育ち――
ここで自己形成し、この世界のために生きる。」
 ノヴァーリス

1959年開館後65年に渡る歴史上初の現代美術の展覧会が国立西洋美術館で始まりました!!
いやはやリニューアル後の西美凄い。
リニューアル記念展は最高だったし、前回のキュビスム展も良かった。映画もありましたね。
そんな西美の快進撃の極北と言えるのが今回の展覧会です。
この企画はこの美術館の創始者とも言える松方幸次郎の言葉が起点となっています。

「日本に何千人の油畫描きがいながら、その人たちはみんな本物のお手本を見ることもできずに、油畫を一生懸命に書いて展覽會に出している。私はそれが氣の毒なので、ひとつわしがヨーロッパの油畫の本物を集めて、日本に送って見せてやろうと思っている〔……〕」。 (矢代幸雄による回想)

この美術館は松方が1916年から約10年間、自らヨーロッパにおいて蒐集した美術品が基礎になっています。
そのコレクションが、美術館建設を条件に戦後フランスから返還されることとなったのですが、国の財政だけでは立ち行かず、民間からの寄付が必要となりました。
そこで動いたのが約600名にも及ぶ当時の美術家たちでした。
1955年に今の東京国立近代美術館にて「松方コレクション:国立美術館建設協賛展」を開催しました。
この展覧会は大口寄付者に返上品として作品が与えられるチャリティーで、見事1億円近くの寄付金を集めたのです。
この美術家たちを動かしたのが、当時の美術家連盟会長である、画家・安井曾太郎の言葉です。

「絵がもし返ってきた時、誰が一番これの恩恵をうけるんですかと、それは日本国民全部かもしれんけども直接的には我々美術家じゃありませんか〔……〕」(森弥多丸による証言)

この美術館の基礎となるコンセプトの一つが「日本の現代作家の為の美術館」であったわけです。
ただ、実際はどうでしょうか?
正直リニューアル前の西美は上野に行っても寄る美術館ではありませんでした。
やってるのはお決まりのオールドマスターの展示だけだし、そもそも「西洋美術」という括りが既に時代遅れ。
時代はもうグローバルだし、「西洋」だの「東洋」だの言ってる場合ではないのです。
実際本展の参加作家であるミヤギフトシは一度も来たことがなかったそう。
そんな西美が開館65年目にして敢えて挑む現代美術展。
こんなの期待しないわけがない!!

というわけで、胸を膨らませて行ったわけですが、蓋を開ければ良くも悪くも期待通りの展覧会でした。
なんていうのかなぁ、コンセプトが完璧過ぎて隙がないというか遊びがないというか。。。
前記事の「アブソリュート・チェアーズ」がそうなんだけど、面白い展覧会って観客が想像できる余地があるんですよね。
「ここをもっとああすればいいのに」とか「あんな作家も出てたら良かったのに」とか。
この展覧会は、少なくとも僕にはその余地がなかったです。
初の現代美術にしてここまでやってのけちゃうのかぁっていう卒のなさというか可愛げのなさというか。
そもそもメンバーが完璧なんですよ。
都現美や森美ですらここまで現在の日本のアートシーンの先頭を走る選手たちを集めたことなかったと思います。
この展覧会見れば、大体今の日本現代美術を総括できます。
ほとんどの作家が40歳前後の脂の乗った世代。
ちょっとこれ以上の布陣はあまり思いつきません。
敢えて言えば、もはやその世代に絞った方が良かったのではとは思いました。
内藤礼や松浦寿夫は正直要らなかったかも。
その代わりに百瀬文や毛利悠子、大山エンリコイサムやSIDE COREが入っても良かったかも。
あと、作家がかなり自由にやっちゃい過ぎてて、「現代美術は難解」というイメージが強くなりそうだなぁとも思いました。
特に普段から西美に来る観客は現代美術に不慣れな人が多いと思うので、この展覧会観て敬遠されそうだなぁと。
実際現代美術フリークの僕ですらむず!ってなりましたw
あくまで「日本の現代美術作家」ってだけで集められてるので、それぞれの問題提起があって、たくさんの問いかけにぐったりして一つもその問いかけが入ってこないというモアレのような現象に陥りました。
例えばアーティゾンのジャムセッションのように、全員がコレクションとコラボするみたいな統一感があればまだ観やすかったかもしれません。
まあ、それはそれで予定調和でつまんなかったかもしれませんが。
とはいえ、逆に普段西美に来ない若い人たちも多く来てたのでそれはめちゃくちゃ良かったと思います。
実際この美術館のコレクションもコルビュジエの建物も凄過ぎるので若い人たちがそれらに触れるには最高の機会だと思います。

特にこれ!って作品を羅列するのも野暮なんですが、印象的だったのは小沢剛の藤田嗣治の仮想ストーリーと、弓指寛治の上野公園の人々を描いた膨大な絵画群。
小田原のどかのロダンを床に水平に置くインスタレーションもまさに「裏側」が見えて良かったし、台座も小田原さんらしさが全面に出た展示でした。
竹村京のモネとのコラボレーションがあまりに美し過ぎて泣いた。
あと、コレクション展で田中功起の提言の低い位置の展示が実現されてて感動。
飯山由貴と遠藤麻衣は、展示よりオープニングで強行したこの美術館のスポンサーである川崎重工のイスラエルからの武器輸入に対する抗議パフォーマンスの方が意義あり過ぎたかも。。。
とまあ色々言っちゃいましたが、何にせよ必見の展覧会!5月12日まで。ぜひ!こちら

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「VOCA展2024」@ 上野の森美術館 (-3/30)
上野行ったら併せて観てもらいたいのが上野の森美術館で開催中のVOCA展。
西美の展覧会とVOCA観たら大体今の日本現代美術が通覧できます。
VOCAは40歳以下の若手作家の平面に限ってるので、これで「現代美術賞」って言われてもなぁ、ってのはありますが、今年のVOCAはかなりいい作家が揃ってたと個人的には思います。
相変わらず笹岡由梨子が突出してますが、冒頭の小林勇樹に亀岡倫太郎も印象的。
松延総司のボールペン絵画もさすがだし、大山智子の瀬戸内の風景も良かった。
長田奈緒の抽象表現主義を思わせるシミのような作品もめちゃ僕好み。
佐々瞬久々に観れたし、松元悠も色々考えさせられる作品。
ウチダリナや肥後亮祐のようにコンセプチュアルな作品もあって、かなり見応えがありました。
全体のレベルが今年はとにかく高い!!
また、同時開催の小西真奈の展示も最高にいい。
彼女の絵は久々に観たけど特に雪景色の絵は本当に美しい。
このタッチでちゃんと雪景色が顕れてるのめっちゃ凄い。
ドローイングも素晴らしかった。
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Selection @ KEN NAKAHASHI (-3/30)
エリック・スワーズ、イミ・クネーベル、那須佐和子、佐藤雅晴の4人展。
エリックとクネーベルの組み合わせは以前の展示もあって、既に約束された調和があったのだけど、そこに佐藤さんと今回このギャラリー初展示となる那須さんの作品がどう絡むかが見どころでした。
那須さん、今回初めて実際に拝見しましたが、展覧会観る前に以前の作品写真を拝見していて、ボケた写真のような抽象と具象の間の作品の印象があったんだけど、今回は完全に抽象で意外でした。
古いキャンバスを用いた、色盲検査をモチーフにした赤と緑の色面の作品で、とても複雑なレイヤーなのもあって見ても見ても見飽きない作品。
特に大きな作品はめちゃくちゃ良かった!欲しい。。。
ちなみに4点の小作品を縦に並べたのはエリックの案らしい。最高の展示。
佐藤さんの作品は以前もこのギャラリーで見てるけど、他の3人の作品と並べるとまた新鮮でした。
階段を描いてるんだけど構成主義的な抽象にも見えて面白かった。
クネーベルが今回一番意外な作品でした。筆致が最高に美しかった。。。
エリックも相変わらず素晴らしいし、このギャラリーらしいとても優しさに満ちた展示でした。
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until soil unites @ CON_ (会期終了)
以前まるかビルの2階Parcelで観た横手くんの展示を見に今回は同ビル4階のCON_へ。
今回はスウェーデンの作家・ハンナ・アントソンとの2人展。
横手くんの新作が、これまでの要素も踏まえつつめっちゃ進化してて最高。
前回ブルーシートに覆われていた蠢く彫刻も毛皮に覆われて生き物感がアップしていたし、ホコリの映像もめちゃくちゃ美しくていつまでも見ていたかった。
新作の横手くんの愛犬が噛んだ跡を写した写真作品も絶妙。
前に会った時新作の説明されて、は?ってなったけどやっと納得したw
ハンナの作品も動物が使われていて、さらに動くので、お互いの作品の境界線がボヤけてめちゃくちゃいい展示でした。
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平野泰子個展「Gesture」@ ARTDYNE (会期終了)
横手くん同様展示を次から次へとこなしつつ、しっかり毎回進化を見せてくれる平野さんの展示。
本当にどこまでいっちゃうんだろう??ってぐらい進化が止まらなくてびっくりする。
今回は初めて下に隠されているというドローイングも見せてて、こんなものがこの絵の具の下の層に隠れていたのかという衝撃がありました。
平野さんの作品は一見抽象なんだけど、何となく具体的な風景を見ている気にもさせられるので、見ていて飽きない。
青が大胆に載せられた大作が個人的に白眉。欲しいぜ!!
繰り返しに見える連作も改めて素晴らしい。
最近MEET YOUR ARTのYouTubeにも出演したので是非チェックしてください。こちら
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大村大悟 SCULPTURE WORKS @ 白紙 HAKUSHI (-3/31)
学生時代によく観ていた大村くんの展覧会。
久々に観たら作風が全くもって変わっててびっくり。
学生時代は既製品を使ったインスタレーションをやっててそれがまためちゃくちゃかっこよかったんですが、今の展開もめちゃくちゃかっこいい!!
「SCULPTURE WORKS」というタイトルからも、「彫刻」という行為を何の衒いもなくやってのけてて気概を感じます。
使ってる素材も木や石やブロンズといった伝統的な素材。
特にブロンズは、ブロンズというイメージを覆すような美しさ。
今彼が住んでる石川はブロンズの産地で有名らしくて、土地を生かした作品でもあります。
壁に埋め込んでるのとかマニアック過ぎて最高。
また、ちょっと工芸っぽい雰囲気もあって、工芸の街石川を感じます。
こういうアートと工芸の間みたいなの個人的にめちゃくちゃ好きなので最高でした。
まだこれから削るという岩の塊が置かれてるのもよかった。
ちなみにこのギャラリーはアパレルのGraphpaperがやってて、ユトレヒトの上にあります。
空間もめっちゃよかったのでぜひ。
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最後六本木まとめて。
横山奈美 - 遠くの誰かを思い出す @ KENJI TAKI GALLERY (-3/30)
新宿のKENJI TAKIがWAKOのスペース半分借りて(?)横山奈美展を開催してました。
確か前にも一度あったと思うんだけど、まさか今後本格的にこっちに移るとか?
そうなると新宿はYumiko Chibaも六本木に移っちゃったし寂しい。。。
それはそうと横山さんなんだけど、ライトの作品の印象が強すぎて、今回寓話的なドローイングと彫刻を展示してたのは意外だった。ってそもそもそこまで知ってる作家じゃないんだけど。
これらとライトの作品がどう繋がってるのかが謎でした。
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Gallery Show @ WAKO WORKS OF ART (-3/30)
お隣のWAKOではミリアム・カーン、ジョーン・ジョナス、レオン・ゴラブの3人展。
3名とも大家すぎてやはりWAKO凄すぎ。
敢えてなのかポートレート多めでどれも強烈。
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草間彌生「Every Day I Pray for Love」@ OTA FINE ARTS (-4/20)
OTAの草間さんは50点近いペインティングで圧巻。御歳94歳。。。
自室で描いたという新作ペインティングたちにはそれぞれ文章が書かれてて斬新。
個人的に好きではないけど、単純にそのエネルギーには感服します。
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ニナ・カネル / 和田礼治郎 42 Days @ SCAI PIRAMIDE (-5/25)
NACT View 04 和田礼治郎:FORBIDDEN FRUIT @ 国立新美術館 (-6/10)
SCAIと国立新美で展示されてるのが和田礼治郎。
以前谷中のSCAIで観た時は意味わからなさすぎて苦手でしたが、今回はどちらもめちゃ良かった。
SCAIの方はニナ・カネルとの2人展で、上述の横手xハンナ同様めちゃくちゃ親和性高過ぎ。
ニナ・カネルって誰?ってなったけど、現在森美で開催中のエコロジー展で貝殻使ったインスタレーションやってる人でした。
最初の部屋では、カネルの石板の上に水がうっすら張ってる作品と、和田さんのアブサンが満たされた壁面彫刻、ガラス板にフルーツを挟んだ「STILL LIFE」が見事にマッチ。
どれも透明性を称えた美しい作品たち。
さらに見逃しそうになるのがカネルのコンセントとして使われてた穴を埋めるような毒々しい作品は同じ作家とは思えないほどの振り幅。
奥の部屋では中央でカネルの装置が終始回ってて、そこに石が乗せられててその音が会場中に鳴り響いてました。
その周りを囲むように4点のチタンを炙って虹色の模様が出てる作品は和田さんの作品。
これがまあ美しくて見入りました。
国立新美では、「STILL LIFE」をさらに発展させたような、「FORBIDDEN FRUIT」という庭のようなインスタレーションが美術館前に展示されててこれもまた美しかった。
前回のSCAIは何だったんだろう?ってぐらい良かったので、またまとめて和田さんの作品観てみたいです。
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アブソリュート・チェアーズ @ 埼玉県立近代美術館

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タイトル見た時点では椅子の展覧会だと思ってたら、椅子にまつわるアートの展覧会でした。
出品作家見てたらめちゃくちゃ豪華だったので久々の埼玉近美へ。
これがまあめちゃくちゃいい展覧会だった!
ブログで再三書いてるけど、僕のいい展覧会の定義は、「特定の作品だけが目立つのではなく、作品と作品がリレーをつなぐようにして最終的に一つの総体として良かったと思える展覧会」なのです。
この展覧会がまさにそれ。
昔茨城近美でやってた「耳をすまして」を思い出しました。
そもそも埼玉近美は名作椅子のコレクションが凄くて、この展覧会はまさにこの美術館ならではなのです。
そして、椅子ってだけでこんなに多様な展開があるのか!!と思い知らされました。
ロビーには山田毅と矢津吉隆のユニット副産物産店の椅子が展示されてて、実際に座ることができます。
他にもファッションブランドFINAL HOMEの展示に、吹き抜けの天井から吊るされたシェル・ドゥ・ブロワンが滞在制作して制作した約40脚の会議椅子を用いた「樹状細胞」が吊るされていたりと、展示室に行く前から展覧会がスタートしていてワクワクが止まりません。
しかも美術館のそこかしこにはいつも通り名作椅子が並べられているのです。
会場に入ると、デュシャンに始まり、草間彌生、高松次郎、竹岡雄二、ジム・ランビーと超豪華!
「椅子といえば」って思い浮かぶ限りの作品が次々と登場します。
僕が真っ先に浮かんだ岡本太郎の「坐ることを拒否する椅子」もちゃんとありました。
しかも座れるしw
この後もフランシス・ベーコンまで登場して最&高。
アンディ・ウォーホルの「電気椅子」やミロスワフ・バウガの作品は、ただ椅子=安らぎとは限らないことを教えてくれます。
そして第4章の宮永愛子、名和晃平、ハンス・オプ・デ・ピーク、石田尚志の作品はただただ美しさに酔いしれました。
特に名和さんのビーズの作品が、物語性を孕んでいて新たな展開でびっくり。今後に期待。
また、椅子を介する関係性に着目した第5章も興味深くて、ダイアナ・ラヒムの日本で「排除アート」と呼ばれる公共の椅子に花を飾ったりした写真作品は印象的でした。
「排除アート」と聞くと小寺創太を思い出しました。彼の作品がこの展覧会にあった方が面白かったかも。
檜皮一彦の車椅子を使った映像インスタレーションも印象的。
オノ・ヨーコやローザスの展示なんかもあって、めちゃくちゃ多彩で最後まで楽しめました。
あとは塩田千春や川俣正の椅子のインスタレーションなんかがあればなぁと、勝手にキュレーションを空想したりして、これもまた良き展覧会の醍醐味。
本当に素晴らしい展覧会でした。5月12日まで。ぜひ!こちら
ちなみにいつもいい展示をやってるコレクション展は今回微妙。
展示室に並べられた椅子を見るとかろうじて企画展とのつながりを感じられたぐらい。
と思ってたら、3月2日から「チェアーズ ―椅子の美術館」というコレクション展になってた!!
どうせなら初日から合わせて欲しかった。。。
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遠距離現在 Universal / Remote @ 国立新美術館 (-6/3)
「話しているのは誰?」展以来5年ぶりの国立新美での現代美術のグループ展。
DOMANIとかもあるのでもっとやってる印象だったので意外。
マティス展のついで、ぐらいに思って行ったらかなりグッタリして観終わってマティス展行く前に1階のカフェでケーキセット挟んじゃいましたw
それぐらいの力作揃いだったんですが、ちょっと気になったのがその展示構成。
後になって知ったけど、「Pan- の規模で拡大し続ける社会」、「リモート化する個人」で分けられてたらしい。
どうも本展はポストパンデミック的な位置付けの企画らしいんだけど、半分以上の作品はパンデミック前に制作された作品だし。。。
あと日本人作家3名とその他の作家の距離が気になりました。
井田大介、地主麻衣子、木浦奈津子の3名の作品は、作品どうこうではなくて単純に今回の展示に合ってたとは到底思えないんですよね。。。
井田さんに関しては、今回の出品作はどれも詩的で良いんだけど、本展に出品するとしたらPhoto Sculptureシリーズとかあっただろうに。。。
地主さんの作品もイマイチピンと来ないし、木浦さんの作品に至ってはなんでこの展覧会に出てるのか全くもって謎。
もっと他に作家いただろうと思っちゃいました。
海外作家陣に関してはまさに本展の意図通りの作品だったと思います。
徐冰は上海でも観たけど、文字の作品ではなく、キャリア初の映像作品で、ネット上にある街中の映像を繋ぎ合わせて一つのラブストーリーを作り上げるというもので、次のトレヴァー・パグレンやエヴァン・ロス、最後のチャ・ジェミンと共通の問題項があって興味深かったです。
パグレンとジェミンの作品はどちらも通信ケーブルを扱ってて、通信網というデジタルの裏側にフィジカルでアナログなケーブルという物質があることを思い出させます。
前者は米田知子とも通じる美しい写真群とAIで生成したイメージ群。
ジェミンの映像はとてもパフォーマティブで最初から最後まで観れるリズムがあって良かった。
ロスの作品は、自身のパソコンにキャッシュされてる内容を壁一面に貼ったインスタレーションなんだけど、ちょっと映え過ぎてて微妙。
ヒト・シュタイエルらの作品もグループ展では中々集中できない内容。。。
地主さんとかもそうだけど、個展でじっくり観たいですね。
この展覧会で一番気になったのがティナ・エングホフの孤独死した人々の痕跡を写した写真群。
どれも不思議な美しさがあるんだけど、その背景を知るとゾッとする驚きがありました。
本展にはデジタルを扱った作品が多い中で、彼女の作品だけ生々しい体温を感じる作品だったのが印象的。
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パーフェクト・カモフラージュ展 私はアートになりたい @ ワタリウム美術館
(-5/6)
ワタリウムのコレクションと3名の現代作家を掛け合わせた展覧会。
最初内容見た時、企画してた展覧会が流れて急遽作ったのかな?って正直思いました。。。
が、蓋開けて見ると、とにかくさわひらきファンは必見の展覧会!!
野口里佳と杉戸洋のファンの方は正直別に見なくて良いです。。。
兎にも角にもさわひらき。最高でした。
2階にシェド(小屋)をいくつか建てて、その中に広がる小宇宙。
見ても見ても見尽くせないぐらいの要素の多さに目が回ります。
さわさんの映像世界の源泉が現実世界に現れたようでめちゃくちゃ楽しい!!
壁一面のウォーホルと相まって過剰なイメージの氾濫。
もちろん映像もいくつもあるのでこのフロアだけでかなりの時間楽しめます。
3階は野口さんの謎のドローイングが観れますが微妙。。。
4階ではエレベーター降りた瞬間にボルタンスキーとボイスで心臓に悪い。。。
杉戸さんの作品はは?って感じでした。
見どころはキースが83年の来日時に、今はなきワタリウム向かいのビルの壁面に描いた壁画。
マックス・ビルやジャッドの彫刻も素晴らしい。
地階に降りるとさわさんのドローイングが展示されてます。
あまり彼のドローイングは観たことなかったけど、どれも映像作品と繋がるようなメルヘンさがあって良いです。
さわさんが金沢出身らしく、今回のドローイングの売上は、展示費用以外の全額を能登半島地震に寄付されます。
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『シュルレアリスム宣言』100年 シュルレアリスムと日本 @ 板橋区立美術館 (-4/14)
初の板橋区立美術館へ。
遠かった。。。ひたすら遠かった。。。
何なら前の巡回先の京都の文博で行っておければ良かった。。。
とまあ文句たらたらですが、日本におけるシュルレアリスムの受容を丁寧に綴った展覧会はそうそうある機会ではないのでスルーはできませんでした。
1924年にアンドレ・ブルトンが「シュルレアリスム宣言」を発表してちょうど100年。
昨年群馬の館林美術館一昨年の庭園美術館でも観たように、近年その重要さがまた増してるような気がしています。
シュルレアリスムはそもそも詩から始まったのもあって、最初は本の資料展示からスタート。
ブルトンの「シュルレアリスム宣言」に始まり、日本に最初にシュルレアリスムをもたらした福沢一郎の「シュールレアリズム」、阿部展也と瀧口修造による「妖精の距離」、そして北園克衛らによる「VOU」等。
そもそもの展示室の構成が酷すぎて順路が分かりにく過ぎますが、とにかく資料から摘んでいくと、特に1930年代のシュルレアリスムにまつわる会の乱立がひど過ぎ。
この頃ってやはり画壇システムが強烈すぎて、いちいち徒党を組むんですよね。。。
それらの当時の展覧会の資料なんかが山ほどありました。
一体いくつの会が生まれて消えていったんだろうか。。。
次に実際の作品を見ていくと、初期の東郷青児や古賀春江、そして福沢一郎に始まり、吉原治良、北脇昇、瑛久と今ではビッグネームが次々と登場してきます。
戦後具体を率いる吉原治良が戦前ここまでシュルレアリスムに傾倒していたのは初めて知りました。
北園克衛の絵画作品もあってびっくり。やっぱり詩の方がいいかな。
個人的には三岸好太郎の「海と射光」が日本の初期シュルレアリスムの重要作と言われるだけあって良かった。
31歳という若さで亡くなってるのもあってよく知らない画家だったけど、どこかマグリットにも似つつ、ピンクの砂浜に貝殻が散らばって青い空が広がってる光景が、殊更に変ではないのにどこかシュールという言葉がピッタリくる作品。
貝といえば福岡のソシエテイルフのメンバーでもある伊藤研之の「音階」も初見ではないけど改めて良い作品。
他には浅原清隆の「多感な地上」もめちゃくちゃ良い。
靉光の「眼のある風景」も実物の迫力がえげつない。
そして1941年に瀧口修造と福沢一郎が治安維持法により検挙された事件により日本のシュルレアリスムは一旦終焉を迎えます。
当時の画家たちの日記や手紙なんかも展示されてて生々しかったです。
せっかく隆盛を極めつつあった道半ばだったのに、画家たちはさぞ無念だったでしょう。
とまあ、いくつかは見どころもあるんだけど、何かが足りない感が否めないというのが全体の正直な感想。
特に北脇昇はかなり重要な作家だと思うので、もっと出てて欲しかった。
そして何より現代作家が出てないのが残念すぎた。
とはいえここまでまとめて観られる機会もそうそうないと思うので興味ある方は是非。
美術館の隣に何故か山羊がいたのが最もシュールだった気がする。。。
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牡丹靖佳展 月にのぼり、地にもぐる @ 市立伊丹ミュージアム

関西に帰ってたので観てきた展示まとめ。

牡丹靖佳展 月にのぼり、地にもぐる @ 市立伊丹ミュージアム (会期終了)
2010年のトーキョーワンダーウォールで観て以来大好きな作家さん。
最近の活動を追えてなかったのですが、なんと美術館で個展がついにやって来ました!!
あの絵画世界に美術館規模で浸れると思うと居ても立ってもいられず伊丹まで。
めちゃくちゃ期待して行ったんだけど、正直やや肩透かしでした。
というのも、今回多く展示されてるのはこれまで出された4冊の絵本の原画で、それに加えていくつか作品があるだけ。
牡丹さんの作品の魅力は物語が見えるような見えないようなその間を行き来する感じが好きなので、絵本みたいに具体的に物語が提示されちゃうと想像の余地がないんですよね。
冒頭の「a little confusion」(2015)が結局一番良かった。
絵画のマチエールが一つの画面でたくさん展開されてて見ても見ても見尽くせません。
どこかサスナルをも思わせる画面展開ですね。
地下では伊丹市美術館のコレクションとのコラボや大作の新作もあったんだけど何かが違う。。。
薄塗りというか、全体的にぼやけた画面になってて、当時のバラエティ豊かなマチエールがほとんどない。
最近はこういう感じなのかな?
昔からのファンとしてはやや残念でしたが、また関東でもやってほしいなぁ。
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久門剛史「Dear Future Person, 」 @ @KCUA (会期終了)
新しくなった京都市立芸大のギャラリーの杮落し展を同大学出身の久門さんが担いました。
相変わらずの作品のクオリティで、本当に言うことないぐらいカッコいい展示。
悪く言うとそつがないというか、まあ綺麗にまとめるよな、といつも感心します。
今回はいつもの作品に加えて、この新しくできた展示室の床や展示壁をも巻き込んだインスタレーションになってます。
まるで絵の具をこぼしたみたいなリノリウムの使い方も斬新だし、展示壁があんな風に展開できるとはって感じで、久門ワールド全開でした。
写真が撮れなかったのは豊田市美での経験からかな?
それにしても京芸!!!
こんなに街中にできるなんてめちゃくちゃ驚き。
桂のあの山奥のキャンパスからの変化エグ過ぎ。。。
建築は乾久美子。うねるような屋根が特徴的で、結構ダイナミックな建築。
建築というより一つの街区のようで、広くて全体は回れなかったけど良かった。
行った時学生の作品展やってたけど、基本的に学生の作品興味ないのでスルー。
今後ギャラリーも含めてどういう展開していくのか楽しみ。
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Ruth van Beek @ VAGUE KOBE (会期終了)
展覧会というより、この空間を見たくて。
昨年夏にオープンしたクリエイティブディレクター柳原照弘が手がけた空間。
そもそもVAGUE KOBEが入ってる「チャータードビル」自体がすごくて、1938年に建てられた神戸旧居留地にある歴史的建造物。
その空間を生かすような空間づくりでどこを切り取っても絵になります。
元々常設で柳原の仕事や、他の作家の作品も展示されてあるので、どこまでが今回の展示なのか分かりにくいので展示自体の感想は特になし。
スツール60のヴィンテージがあって個人的にはそれが一番胸熱でした。
奥ではカフェもあって、むき出しの壁がカッコよかった。
とはいえ、まあ一度行ったらもういいかなって感じでそこまでの感動は個人的にはなし。
金曜から月曜までオープン。神戸行かれたらまあ行ってみていいと思います。
こちらの記事がより詳しいので興味のある方はどうぞ。
【インタビュー】デザイナー・柳原照弘の思考を可視化した神戸の新拠点〈VAGUE KOBE〉一部公開中。
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猪名川霊園礼拝堂・休憩棟 by デイヴィッド・チッパーフィールド

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前から気になってた猪名川霊園に行ってきました!
関西帰る度に行こうと試みるも毎度遠すぎて断念。
今回こそはと気合いを入れて。

アクセスですが、日曜と祝祭日だと無料バスが使えます。こちら
電話で事前予約が必要です。
建築目的なのでかなり心苦しいのだけど、普通の交通機関使って行こうと思ったらかなり大変なのです。。。
僕は川西から乗らせてもらいました。
川西、高校生の頃住んでたんですよね。
駅前とかほぼ変わってなくて懐かし過ぎた。。。
そこからバスで30分ほどで到着。
猪名川町は車の教習行ってたので車窓の寂しい景色も懐かしい。。。
帰りは1時間ほどすると迎えのバスが来てまた川西まで乗せてくれました。

この建築は2017年に竣工した霊園の中の礼拝堂と休憩棟。
手がけた建築家は昨年プリツカー賞を受賞したデイヴィッド・チッパーフィールド。
派手さはないけれど、エレガンスの溢れる建築を建てる建築家です。
個人的には最近行った上海の外灘の人区画丸々リノベーションした様を見てきたばかりでした。
そしてこの建築、ここ数年国内で見てきた建築の中でダントツで素晴らしかった泣

まずはプランです。
チッパーフィールドが手がけた部分は決して大きくはないんだけど、複雑な構成なので広がりを感じました。
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到着してすぐ目に入るのは淡い赤土色のコンクリートでできた壁。
これがまあ美しいのなんのって。。。
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向かって左側が休憩棟です。
手すりも椅子も、入ってくる光も何もかも美しい。。。
休憩室は木を基調にした落ち着いた空間でお茶も頂けます。
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この建築の中でもかなり重要なのが中庭。
建物はこの中庭を囲むように配置されてて、屋根は片流れになっててその傾斜も美しい。
中庭を囲むこの感じはズントーのサーペンタイン・パビリオンにも似てますね。
ここには季節によって移り変わる67種もの植物が植えられています。
それにしてもこんなカッコいい水汲み場初めて見たわw
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もう一つ重要な要素が水。
霊園を縦に結ぶ軸線に沿って山から水が流れてきて、最後は入口の水盤に落ち、さらに地下から近くの小川へと流れていくとのこと。
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ところで以前伊東豊雄の瞑想の森に行った時もそうだったけど、この霊園も死者を偲ぶ場所であって、建築を崇める場所ではないので僕なんかは場違い甚だしいわけです。
というわけでこそこそと写真を撮っていたわけだけど、そうは言っても目立つのかとうとう受付の人に声をかけられてしまいました汗
ただ、注意ではなくて、記帳したら礼拝堂を見せてくれるとのこと!!!
親切過ぎる。。。
まあ、今までも山ほど建築クラスターがやって来てるとは思うの慣れてらっしゃるんでしょうね。
というわけで建築目的で行かれる方はコソコソしてないでまずは受付に行って正直にその旨を伝えて記帳して礼拝堂を見せてもらいましょう。

で、礼拝堂。
入口から向かって右側の建物で、もうまるで神殿。
扉を開けて頂き中に入った瞬間に感動が押し寄せて来ました。
光の入り方が絶妙で、周りの木々も含めて本当に素晴らしい空間。。。
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いやはや本当に感動の嵐でした。
光、水、風、土、緑。
周りの環境も溶け合ってまさに安らぎの場所として完璧な空間。
どこの宗派とも取れない曖昧模糊な神殿。
そもそもの発端は公益財団法人墓園普及会理事長の大澤秀行氏が、この計画を友人である写真家のトーマス・シュトルートに相談したところ、チッパーフィールドを紹介されたのだそう。
大澤氏は現代アートのコレクターでもあるらしく、そうでもないと中々こんな建物建てようなんて思わないよね。
というかそもそも墓園普及会って何。。。
礼拝堂といえば、コルビュジエのロンシャンマティスの礼拝堂がまず浮かびますが、あれもアラン・クチュリエ神父という人があってのこと。
こういう祈りの場所が日本にももっと増えたらいいな、と思いました。
猪名川は遠かったけど、こんな場所にお墓があるならお墓参りも毎回楽しみになりそう。
お声がけくださった霊園のスタッフの方々どうもありがとうございました!!


ところで入口のところにめっちゃ怖い犬の首みたいなのがたくさんあったんだけど何だったんだろう。。。
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3月の営業日

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麻布台ヒルズ by トーマス・ヘザウィック / 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー by OMA

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昨年11月24日に開業した麻布台ヒルズに行ってきました。
日本初のヘザウィック建築ということで発表当初は楽しみでしたが、デザインを見るにつけ期待は薄まっていき、上海で実物を初めて見てさらに期待は遠のいたのでありました。
今回親が上京してきたので観光がてらと思って行ったんですが、まあこんなもんかって感じでした。
実際テナントも殆ど間に合ってないので中身も微妙。当分行かないと思う。。。
とりあえず写真載っけときますね(投げやり)
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そんな麻布台ヒルズ内に麻布台ヒルズギャラリーがオープンして、開館記念展で3/31まで「オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」が開催中です。
作品はさすがですが、そこまで広くないくせに入場料2000円は取り過ぎだと思いました。
展覧会に合わせてスタジオ・オラファー・エリアソンで提供されてる「THE KITCHEN」が隣のカフェでコラボしてたり、建物内にパブリック彫刻があったりします。
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そんな麻布台ヒルズから徒歩圏内にこれまた10月6日に開業したのが虎ノ門ヒルズ ステーションタワー。
六本木から虎ノ門にかけて、まさに森グループのヒルズ王国が完成されてます。。。
それはともかくこの建物は重松象平率いるOMA NY。
彼のデザインこれまで結構苦手だったけど、この建物はめっちゃ良い!!!
写真で見てもピンと来てなかったけど、実際空間を体験するとレムが率いてた頃のOMAをしっかり引き継いでいるのがわかって嬉しかった。
OMAの建築って自分がミニチュアになったような、神の視点みたいなものを如実に感じるんだけど、それがこの建物にはありました。
うまく説明できないんだけど、大きな子供がレゴで作ったような遊び心があって、ところどころのカラーリングも程よくて素敵。
今回は下の階しか行ってないけど、次回は上階の「TOKYO NODE」で何か面白い企画がやってたら行ってみたいですね。
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上海藝術紀行② Thomas Heatherwick

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Olafur Eliasson 'Riverbed' @ Louisiana Museum of Modern Art
Olafur Eliasson 'Colour activity house' @ 金沢21世紀美術館
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クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ @ 東京都現代美術館
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