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A'holic pop up cAfe vol.00 "hello, world"

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いよいよ明日8月11日、山の日からpop up cAfe始まります!
pop up cAfeでは隔週でテーマを決めて関連書籍10冊と関連作品を展示します。
初回の展示はvol.00"hello, world"。
自己紹介も兼ねて、自分の作品とポートフォリオ、そして好きな作家や展覧会の図録を置きます!
テーマもクソもないですね笑
まあ初回なので、こんな奴がやってますぐらいのゆるい感じで。
本チャンは次回から!

てことでまずは2008年建築家の中畑昌之氏とコラボした宇部ビエンナーレ2009に出した模型。
もはやボロボロなんですが、自分の作品これしか残ってなかった笑
あとポートフォリオですね。

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そしてこのブログではお馴染みの神々たち。

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影響を受けた展覧会。

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ズントーとマルジェラも外せない。

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この他にもたくさん出したかったですが、とりあえず10冊。。。
今後少しずつ出していきます。
わかる人にはわかると思いますが、絶版本多数です。
暑いですが、ぜひお茶しながらくつろぎに来てくださいませ!


A'holic pop up cAfe
東京都新宿区新宿5-10-5 プログレス新宿5階
http://aholic.tokyo
13:00-18:30(l.o.18:00) fri-sun

<関連記事>
UBEビエンナーレ'09@ときわ公園等
Anish Kapoor @ Royal Academy of Arts
ジェームズ・タレル「ガスワークス」@金沢21世紀美術館
オラファー・エリアソン「あなたが出会うとき」@金沢21世紀美術館
クリスト&ジャンヌ・クロード講演会@京都造形大学
豊島美術館 by 内藤礼+西沢立衛
LONDON
'Il Palazzo Enciclopedico' by Massimiliano Gioni
Peter Zumthor

A'holic pop up cAfe開店のお知らせ

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突然ですが、カフェ始めます。
名前もこのブログからそのまま「A'holic」と名付けました。
ウェブサイトもこっそりできてます。
http://aholic.tokyo
山の日の8月11日開店で、金土日の13:00-18:30オープンします。
場所は東京都新宿区新宿5-10-5 プログレス新宿5階
新宿3丁目駅C-7出口より徒歩5分です。
ここでは隔週でテーマを決めて蔵書の中から関連書籍10冊と関連作品を並べます。
第一回は「hello, world」と題して、まずは自己紹介がてらにただただ好きな本並べます笑
本の内容はtumblrで。
店の速報はtwitterで。
店で使う器情報はinstagramに載っけてます。
ぜひお越しください!


以下個人的吐露が続くので読みたい人だけどうぞ。。。





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藤田貴大「BOAT」@ 東京芸術劇場



マームとジプシーの藤田さんの新作を観に行きました。
僕が観てきた中では一番大きな会場です。
年齢は関係ないとはいえ、この若さでこれだけの規模と会場でやれるのは純粋にすごい。
そして、相変わらず発表のペースが異常。
昨年の秋に初めて観て以来既に5つ目の作品。しかも一つ見逃してる。
さらに8月10月12月とすでに発表の予定があるという。。。

以降ネタバレになるかもしれないので読みたい人だけどうぞ。







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ゴードン・マッタ=クラーク展 @ 東京国立近代美術館

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先月から始まったゴードン・マッタ=クラーク展に行ってきました。
今年度一二を争う期待度の展覧会でしたが、それを遥かに凌駕する素晴らしい展覧会でした。

まず何が素晴らしいかというとその会場構成。
彼の展覧会をする上で最も難しいのが、作品そのものがほとんど現存していないこと。
ほとんどが一過性の出来事なので、展示となるとその大半が記録になります。
建築の展覧会とかもそうだけど、それそのものが持ち込めない展覧会ってしばしば退屈になりがち。
しかし今回はそこを飽きさせない為に会場構成で観客のテンションを高めていました。
会場構成を担当した元OMAの小林恵吾さんがカタログ内でもおっしゃったように、展示会場というより「広場」という印象の様々な建築的マテリアルで織り成す会場風景は爽快。
青木淳の「原っぱと遊園地」を思い出させる、伸び伸びとした原っぱに観客が各々好きなように過ごしているのが印象的。
小林さんの「現代の日本では都市の方が窮屈」という話も印象的。

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そして展示構成もわかりやすい。
「Museum」「Dwellings」「Streets」「Port」「Market」の5つにテーマがわかれています。
今回全体通して、改めて自分がいかに彼の活動を知らなかったかを思い知りました。
(彼の名付け親がデュシャンだったなんてことも!)
ここまで広範に展開していたとは本当に驚き。しかも彼の作家活動期間はたった10年なのです!
やはりゴードン・マッタ=クラークといえば「ビルディング・カット」。
中でも1974年の最初のカット「Splitting」は単純に建物を半分に割るという衝撃的な作品。
以降いくつか建築を切ってますが、やはりこのシンプルさには敵いません。
そしてここでも知らなかったのが、実は真ん中を切るだけじゃなくて、屋根の四隅も切っていたこと。
その四隅がなんと今回展示されているのです。これはアツい。

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あと、他の活動も本当に興味深いし、改めて彼の先駆者性を発見しました。
例えばその屋根の横に展示してあった、壁をプリントした紙。その名も「壁=紙」。
どこかのアノニマスな壁のプリントが壁に貼っているという二重性の時点で面白いのに、なんと1972年当時に観客に配っていたというのがさらに驚き。
これってフェリックス・ゴンザレス=トレスの先の先をいってますよね。
今回も持って帰れるので僕もちゃっかりお持ち帰りしました。

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それと、初期の食物を使って行っていたプロジェクト、特に「FOOD」という名のレストランをしてたのはなんとなく知っていたのだけど、それが地元アーティストの臨時の職場になっていたりしていて、今のソーシャルアートやリレーショナルアートのこれまた先の先をいっちゃってます。

カタログの中で沢山遼さんも指摘していますが、これまた初期の仲間内でやってた「アナーキテクチャー」の活動も、都市を「観察」する赤瀬川原平の活動にリンクします。
ただし赤瀬川さんはゴードンたちと全く同じ時期にやってるのがまたすごいんだけど。

他にもいらない土地を買っちゃってアートプロジェクト用に使うとか、木の上で生活するとか、ゴミで作品作って最後またゴミにしちゃうとか、本当に面白いことを短い期間に散々やっちゃってます。
彼の10年の活動の中に、近現代美術の歴史がかなり内包されちゃってます。
彼の多様でありながらも一貫した姿勢って、やっぱりコンセプト云々よりも、純粋に面白いと思ったことにまっすぐ突っ走った結果なんだと思う。
色々読んでると、どれもコンセプトは後付けな感じがしてそれがまた面白い。
彼が活動の中心に置いていたグリーン通り112番地のジェフリー・ルウの言葉が全てを物語っています。


アートはコミュニティだよ。でもそんなことを、考えてさえいなかったんだ。みんなその真っ只中にいたんだ。コンセプトのことを考えてる暇なんてなかった。生み出すのに忙しくてね。コンセプトというのはそうやって出来上がるものだと私は信じている。知的な思考じゃなく、実践によってだ。だからグリーン通り112番地は・・・グリーン通り112番地は、経験そのものだったんだ。



展覧会は9月7日まで。僕は最低もう一回は行こうと思います。超おすすめ。こちら

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「想田和弘と世界」 @ イメージフォーラム

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東京に住んで最も大きな恩恵は映画と舞台だと思います。
展覧会と違って映画や舞台は日時がしっかり決まってるのでそんなピンポイントで足を運ぶのは地方に住んでると困難。
ということで、今回は引っ越してきていきなり映画三昧な日々の話。

映画なんてどこでも観れるやんって思う人もいるかと思いますが、僕が観たいマニアックな映画は東京でしかやってないことが多いのです。あと封切りも日本一早いし。
以前のアピチャッポン特集なんかもそうで、映画観るために高い交通費と時間かけるなんて、と思いつつ観に行ったもんです。。。泣
実際その時に観た「トロピカル・マラデー」は日本でDVD化もしていなければ、いまだに東京以外での上映はされてないと思います。
特に渋谷には今回のイメージフォーラムをはじめ、アップリンクやユーロスペースなど、マニアックな映画館が多いのです。
で、今回は想田和弘特集
合計6本、3日間イメージフォーラムに通いました。。。

想田さんの映画を初めて観たのは2015年の「牡蠣工場」という映画。
それまでも作品はなんとなく聞いてたけど実際観たのはその映画が初。
そもそも彼の名前を強く意識したのはTwitterの彼の発言がとても興味深かったから。
当時スイスでTwitterをしていた頃にフォローし始めて、右傾化していく日本を冷静に見つめてらっしゃって、とても参考になる意見が多く、ぜひ作品を観てみたいと思ったものです。
帰国後「牡蠣工場」という映画が封切りされるということで舞台挨拶に合わせて十三の第七藝術劇場まで観に行きました。
彼自身が「観察映画」と称する通り、そこにはナレーションもなければ、特定の人物を追うわけでもない、淡々と尾道の牡蠣工場の日常を「観察」するフィルムでした。
しかしそこにはいろんな問題が孕んでいるのがあぶり出しのように見えてきて、とても興味深かったのです。
それまで僕の中でドキュメンタリー映画というのは、何かしら強い主義主張があって、多少一方的であってもそれを実証するために映像をつなげていくものだという意識がありました。マイケル・ムーアなんかが顕著。
その方が観客も観やすいし、メッセージが明確なのでなるほど、と腑に落ちる。
逆にメッセージが曖昧なドキュメンタリーほど観ていてつまらないものはないのです。
しかし想田作品の場合、それが全く苦にならない。
多分想田さん自身、撮りながらその場その場で事実を発見して驚いたりしながら撮ってるのではと思うんだけど、観客とその時点を撮ってる想田さんの感情が一致してる感じがあって、とても新鮮。
その時のトークで印象的だったのが、彼がそういう映画を撮り始めたきっかけの話。
想田さんは元々テレビ局のドキュメンタリーを撮っていた人なのですが、9.11が起こった時に実際WTCで観た光景ってのが、あのツインタワーの模型がばか売れしてるって場面だったそうで、でもそういう場面は「怒りと悲しみ」というテーマの元製作されてるテレビのドキュメンタリーでは使えないもの。でもそれも現実だよなぁと、フツフツと思い始めて今の「観察映画」というものを作ろうと思われたのだとか。
(なんで「牡蠣工場」の記事を書いてなかったのか自分で謎。。。)

そして2007年、初の「観察映画」が「選挙」。
大学時代の同級生山内和彦さんが小泉政権の自民党推薦で地方議員選挙に出るというのでその模様を映し出した一本。
これがまあ、世界にはとてもお見せしたくないほど幼稚な日本の、というか自民党の選挙活動が残酷なほど露わに映し出されています。
そこに翻弄される山内さんが不憫で不憫でなりません。
その後山内さんは自民党を辞め(辞めさせられ?)、再び無所属で選挙に出ることになります。
それを改めて追ったのが2013年の「選挙2」。
これはぜひセットで観るべきものだと思いました。
1でただただ不憫だった山内さんが2で豹変してます。
というより、元々2の奔放なのが山内さん自身で、いかに1で歪められてたかがはっきりわかる構造。
政局から離れていた山内さんが、再び無所属で選挙に帰ってきたのは東日本大震災後の原発問題がきっかけ。
それを推し進めてきた自民党に一時期でも所属していた自分の責任に立ち上がったのです。
結果としては残念ながら通りませんでしたが、この映画に2があるのはとても素晴らしいと思いました。
2では1で応援していた自民党員がそこを離れた途端に態度を翻してる姿も映し出されます。
いやぁ、マジで自民党。。。
これが日本の政治かと思うと憂鬱になりますが、これが現実。
その後に想田監督と山内さん自身のトークもめっちゃ面白かった。

他に面白かったのは「演劇」と「演劇2」。どちらも2012年の作品でそれぞれ3時間近くある。。。
最後のトークも合わせたらイメフォに7時間近くいた気がする。。。
それでもやっぱり見飽きることなく面白いんだよなぁ。
これは平田オリザを追ったドキュメンタリーなんだけど、改めて平田オリザの怪物性が浮き彫りになる。
僕は彼の演劇自体は全然好きじゃないんだけど、彼自身は本当に興味深い人間だと思う。
発言もまともで理路整然としていて誰でも理解できるし、冷静に物事を見ている。
一度映画の中で俳優を怒鳴ってるシーンがあるけど、そこ以外はどんな場面でも冷静沈着。
びっくりするのが稽古中でも15分休憩の間に熟睡する技。
2の最後はそのいびきで終わるのも秀逸。
ただただ平田オリザという人間の巨大さを思い知る映画だけど、そこにしっかり想田さんの観察眼が生きてる。
本当にどこまで映すねんってぐらい執拗にカメラが入って行くんだけど、まるで透明人間みたいに全然気にしない人々。
普通カメラがあると、人って意識しちゃうもんだろうけど、それが全くない。どうやってるのか謎。
多分想田さんが空気になるのが上手い人間なんだろう。
その透明性が、平田オリザを何のノイズもなく6時間近く見ても飽きさせないマジックなんだと思う。

後の2本、「精神」と「Peace」はちょっとイマイチだったので割愛。
なんか普通にインタビューとかしちゃったりしてて、「観察」から離れる場面が多かったので。
上の「選挙」と「演劇」はほとんど想田さん自身が話しかける場面ってないんですよね。
特に「演劇」は、インタビューしてる姿をとったりして、インタビュアーやりにくいだろうな、って笑


で、さらに2本立て続けに新作が上映されました。
一本は「港町」。
「牡蠣工場」を撮ってる時に「たまたま」撮れたおこぼれみたいな映画なんだけど、僕は想田監督作品の中で、これが一番すごい映画だと思います。
というのも、これまでの映画は「観察」と言いながら、まずターゲットを絞らないと撮れない映画。
しかしこれは本当にたまたま撮れちゃったギフトのような奇跡。
はじめ、どこにでもある港町で、その辺のおじいちゃんやおばあちゃんを撮ってるだけかと思って、何を見せられてるんだろう感がすごいんだけど、おばあちゃんがいきなり話し始めた内容がすごすぎて、いきなり時空が歪んじゃう。
どこにでもある風景なんて実はないし、ありふれた人生なんてのもどこにもない。
何の作為もなく撮り始めて結果的にここまで大きなものを撮れたのは、これまで監督が「観察」を続けてきたご褒美なのかもしれない。
こんな作品これから一生撮れないかもしれないけど、積み重ねるって大事だなと思いました。
あと白黒ってのもいい。この現実をしっかり撮ってるのに非現実感のある感じが素晴らしい。

もう一本、「THE BIG HOUSE」は「港町」と真逆の大スペクタクル作品。
アメリカンのミシガン大学にある超巨大スタジアムを「観察」したもので、想田作品初の海外舞台。
とはいえ彼はもうずっとNYに住んでるし、ようやく本場で撮り始めたなっていう感覚。
しかしこれはちょっと非現実すぎて中々気持ちが入っていけなかった。
確かにその舞台裏に色んなレイヤーが見え隠れするんだけど、話が大きすぎた。
次回作はアメリカの冤罪で釈放された人々を追うドキュメンタリーらしいけど、そっちに期待。


とまあ、私の東京映画ライフは想田監督特集で始まりました。
他にも見事パルムドールをとった是枝監督の「万引き家族」や河瀬監督の「Vision」も観ました。
まさか是枝監督が河瀬さんより先にパルムドールとはと思いましたね。
なんか苦手なんですよね、彼の映画。今回もいいんだけど深部にまで刺さらないというか。
むしろ賞は取れなかったけど、同じくカンヌにノミネートしてた濱口監督の「寝ても覚めても」を早く観たい!
河瀬さんの新作は、正直ひどかった。。。ついにファンタジーになってしまったか、という残念感。。。

という感じです。しばらく映画はいいや笑
次回は舞台三昧な日々をお送りします。(予定)






追記

こんな番組を見つけてしまった!



是枝監督と想田監督、なんとも夢の対談。
二人のドキュメンタリー論が面白すぎて何度見ても濃いです。
そんな中是枝さんのこの発言は非常に鋭い。

「現場の方法論的に言うと、フィクションとドキュメンタリーってそんなに違うつもりはなく立ち会ってるけど、作品世界に私がどう立ち会うかってことを考えたら、多分、三人称と相手の気持ちに入っていく一人称が許されるのはフィクションで、神の目線て多分、すごく傲慢な作り手がフィクションをやるんだと僕は思うけど、神の目線を手に入れるのがフィクションだとするとさ、ドキュメンタリーの作り手ってそこからいかに離れているかっていう、私とあなたの関係に留まる、二の関係に留まる、二人称に留まるっていう倫理観をどのくらい保てるかっていう人が多分僕はドキュメンタリーをやるんだと思うんですけど。そこが多分誤解されてるんだよね。三人称がドキュメンタリーだっていう風に。」

想田作品に漂うあの感じはここに根っこがありそう。
あと、「精神」や「港町」で突如として繰り広げられる告白についてもコメントしてて面白い。
やっぱり観客と同じ瞬間を共有してる感ってのはこの観察映画ならでは。
ドキュメンタリーとお金の話もとても興味深いです。NHKの批判合戦みたいになってるけど笑
これはぜひ何度も繰り返し見てみてほしい動画です。どうか消えないで。

Bye Osaka. Hello Tokyo.

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私事ですが去る5月25日に東京へ引っ越しました。
この歳でまさか東京に住むことがあるなんて人生は面白いですね。
東京でやりたいことが見つかりました。
去年からそれに向けて色々準備していて、今も準備真っ只中です。
まだご報告できる段ではないのでいずれ。
ということで僕を30年以上育ててくれた大阪に感謝。
最後に太陽の塔の中に入れてよかった。本当は当時のままの姿で見たかったけど。
東京の皆さま、改めてよろしくお願いします。
ブログは相変わらず細々と続けていきますのでこちらもよろしくお願いします。


森川穣

ピエール・ユイグ「ソトタマシイ」@太宰府天満宮

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ビガイルド by ソフィア・コッポラ



この時期はカンヌ系の映画の日本上映が続々と始まるので足繁く映画館に通うことになります。

そんな中でも監督賞を受賞したソフィア・コッポラの「ビガイルド」はさすがといった感じでした。
元々好きな監督ですが、前作の「ブリングリング」は正直つまらなかった。
ミュージックビデオの長い版といった感じで映画の醍醐味はほとんど感じられなかったのです。
そこから一転今作にはほとんど音楽が出てきません。
ソフィアといったら音楽が映画の中で要になることが多い印象があります。
出世作の「ロスト・イン・トランスレーション」も「サムウェア」も音楽が常に鳴ってる印象。
今作の音楽と言えば実際に映画の中で少女が口ずさむ鼻歌と、音楽室で奏でられる演奏。
BGMではなく、演者が奏でる音たち。でもこの音がやはり映画に大きな印象を残してるのは確か。
冒頭から鼻歌で始まり、森の美しい映像でスタートし、エンディングも鼻歌から。
この冒頭のシーンはなんとなく頭に焼き付いてしまいます。
そこから負傷兵のコリン・ファレルが登場するのですが、女学校の女たちを魅惑するだけのセクシーさ。
さらに学園長のニコール・キッドマンに「サムウェア」で大人と少女の間を見事に演じたエル・ファニングがファレルを誘惑するという成長を遂げるシーンも。
キャストだけでも見どころ満載なわけだけど、そこに飲まれないソフィアワールド。
これまで煌びやかな映像を撮ってきた彼女だけに、こういうダークトーンのミステリーとの相性はどうかと案じていたけど、ソフィアの柔らかな映像美はそのままに、いや、むしろその爽やかさが余計にダークさを演出していました。
ストーリー展開はネタバレになるので書きませんが、新たなソフィアの魅力が引き出された映画だったと思います。
それにしても邦題の副タイトル「欲望の目覚め」ってなんとかならんのか。。。AVかよ






お次は脚本賞を受賞した「聖なる鹿殺し」。
こちらもなんとニコール・キッドマンとコリン・ファレルの共演。
同じ映画祭で共演したものが二本もノミネートされるのはすごい。
こちらは正直内容は大したことないです。(きっぱり)
でも、見せる力がすごい。
音楽と演出と演者の演技。特にファレルの早口の感じは不気味だった。
そして要となるバリー・コーガンの不気味さがすごい。
もう顔立ちから不気味なんだけど、他の役できるのかってぐらい印象的。
同監督の前作「ロブスター」は最高だった。
独身者は動物になるという謎すぎる設定だけど、そんなの気にならないぐらい展開がうまい。
設定が突飛すぎていちいちなんで?ってならなくて済むのもいいです。
「鹿殺し」は設定が現実的なのに青年の呪いが突飛すぎてなんで?ってなっちゃうのが辛い。
「ロブスター」はその設定だけでなく、「人が人を好きになること」と「人が人を好きじゃなくなっていくこと」の普遍的なテーマもじわじわと沁みてきて飽きさせません。
前半と後半でルールが逆転するのも面白かった。
森の中にひっそりと独身者たちが住んでるのは「華氏451」を彷彿とさせました。
こちらもファレルなんだけど、役作りのためかめっちゃ太っててびっくり。でもセクシーです。
次回作に期待ですね。




あとベルリン映画祭で銀熊賞を受賞したカウリスマキの「希望のかなた」もよかった。
カウリスマキ映画の独特なゆるさをそのままに、難民問題を取り扱った意欲作。
難民問題の映画は近年何本も見てるけど、感動の押し付けみたいなのが多いんですよね。
泣ける映画=いい映画ってのは絶対違う。
その点この映画にはそういう押し付けがましさみたいなのはありません。
ただただ目の前に起きてる寛容と不寛容を目撃する。
え、なんで?ってくらい不自然に寛容なんだけど、そこに理由を詮索するのは野暮。
さらに笑えるところもたくさんだし、音楽もなんだかノスタルジック、映像もシュール。映画として素晴らしい。
皆言ってるけど、主人公が山田孝之に見えて仕方ないのはご愛嬌。
正直「ル・アーブルの靴磨き」の焼き直し感もあるけどいい映画はそれでもやっぱりいい。


あと「デイヴィッド・リンチのアートライフ」も観たけどこれはかなりの期待はずれ。
リンチのドキュメンタリーなんだけど、あくまで彼の「アートライフ」に絞ったもの。
タイトルはまんまなんだけど、やっぱり監督としてのリンチが観たかった。
最後に「イレイザー・ヘッド」の撮影秘話に移る直前で終わるっていう・・・。
「フィルムライフ」を是非観たいです。

今月はいよいよパルムドールを取った「スクエア」も始まるので期待してます。

地点「正面に気をつけろ」@ アンダースロー

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とにかくよかった。とにかく最高だった。言葉にならない。
これまで散々観てきた地点でしたが、最高傑作だったかも。

と、思わせてくれたのがアンダースローでは初となる新作「正面に気をつけろ」です。
本作はこのアンダースローで開花した才能、松原俊太郎によるもの。
松原さんは地点のレパートリーを見続けて感想文を提出するというカルチベートプログラムに参加して、その後三浦さんも審査員として参加する愛知県芸術劇場でのコンペ初めて書いた戯曲が優秀作品に選ばれそれを地点が演ずるというできすぎたシンデレラストーリーがあるのです。
その後地点は毎年神奈川芸術劇場(KAAT)との共同作品の新作に松原さんを指名。
そこで発表された「忘れる日本人」は個人的にはイマイチでした。
なので、今回はどうかなぁと不安だったのですが、素晴らしいの一言。あー最高。

今回の「正面に気をつけろ」は、ブレヒトの「ファッツァー」が元にあります。
「ファッツァー」の舞台をドイツから日本に移し、日本の戦争から3.11の事にも言及が及びます。
「ファッツァー」は地点のレパートリーとしてもかなり重要な作品で、「ファッツァー」同様空間現代とのコラボ。
前回の「どん底」は音源のみでしたが、今回は生演奏。
そしてこの空間現代の音楽が最高によかった。最高すぎた。
これまで何度も地点とコラボしてる空間現代ですが、今回が一番空間現代のまま参加していたというか、やはりこれまでは地点の演目に合わせていた部分ってのが多少あった気もするのですが、今回に関しては、空間現代の音楽がそのまま劇中に流れていて、それが全くノイズにならず、美しく一つの演目として成立していたのです。
思わず帰りにCD2枚買ってしまった。これからどんどん聞いていこう。
そこに被せるように叫び続ける演者さんたちのエネルギーは相変わらず。
音楽でかき消されてるのにセリフを発し続けるんです。並大抵じゃない。
特に「支配」について語る場面は物凄かった。
最後にランダムに番号を言うんだけど、それがめっちゃかっこいいんです。
演出も相変わらずかっこいい。
「ファッツァー」同様、この世とあの世を分けるように、真ん中に川のような鏡面の溝があり、基本は演者さんたちは溝の「彼岸」で演じてるんだけど、たまに観客席側の「此岸」に移ってくるんだけど、その時にコンビニに入る時の音が鳴るんですよね。「彼岸」に戻ると鳴り止む。最初それがコミカルなんだけど、段々とシリアスに響いてくる。その音が空間現代の音楽と合わさった日にゃ、もう痺れます。
今回の決め台詞「参ったな」もよかった。
「汝、気にすることなかれ」の「まいっか」ぐらいの力があった。
「忘れる日本人」の「わっしょい」はないなぁと思ってたので、ここ繊細に決めて欲しいなぁ。
なんせ「決め」台詞なので、決まると決まらないとで作品全体の印象がガラリと変わってしまう。
中に「ファッツァー」の決め台詞「こんちくしょー」も混じったりしてて楽しかった。
難点としては、最近の地点は、特に小林さんの独壇の場で言葉の後にタイトルつけるのが恒例になってるんだけど、前回の「どん底」にせよ、今回の「気をつけろ」にせよやはり無理やり感しかない。「ファッツァー」は語尾につけると不思議な響きがあってよかったんだけど、日本語は無茶かも。
それと、これは仕方ないんだけど、やはり新人さんの麻上さんの空気がまだ馴染んでなかった。
これが河野さんだったらなぁと思う場面がいくつもありました。頑張って馴染んで欲しい。

今回は動きもなんとなくダンスっぽくて、空間現代もメロディアスだったので、初めて見る人にも入りやすいかも。
3月11日までやってるので、まだの人は是々非々!!


次回はKAATでまたまた松原さんと共作の「山山」!楽しみにしてます!

<関連記事>
地点「汝、気にすることなかれ」@アンダースロー
地点「ロミオとジュリエット」@ 早稲田大学大隈講堂
地点「みちゆき」 @愛知県芸術劇場
地点「スポーツ劇」@ロームシアター京都
地点「光のない。」
地点「悪霊」@ KAAT
地点「CHITENの近未来語」@アンダースロー
地点「かもめ」@ Cafe Montage
地点「コリオレイナス」@京都府立府民ホールアルティ
地点「――ところでアルトーさん、」@京都芸術センター

川上未映子×マームとジプシー「みえるわ」 @ 味園ユニバース

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マームとジプシー、段々とハマり始めています。。。
昨秋二作連続で見てからというもの、あの感覚が頭から離れません。こちら
そこから十周年企画の続きとしてコラボもの2作を発表しています。
マームは以前から「マームとだれかさん」という企画で何作かコラボ作品があるみたい。
にしても地点もそうだが発表のペースがすごい。。。
ということで時系列ではないけどまずは先日大阪の味園ユニバースで観た「みえるわ」から。

味園ユニバース、初潜入でめっちゃ興奮。
前から千日前にやたらバブリーな建物があるなとは思ってたけど中はお初。
もうね、めちゃくちゃバブリー!
元キャバレーをそのままライブ会場にしたところで、ソファー席とかあってすごく豪華。
天井や装飾もやたら派手でテンションが上がる上がる。
で、演目は川上未映子のテキストを使ったもの。
川上さんって読んだことないけど、芥川賞とって話題になって、タイトルが独特やなという印象。
「先端で、さすわ さされるわ そらええわ」とか「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」とか。「わたくし率 イン 歯ー、または世界」もすごい。
そんな独特なテキストをどう料理するのかと思ってました。
そしたら青柳いづみの独壇場でほぼほぼライブ状態。
滝のようにテキストが吐き出される様はまるでアジテーション。
味園ユニバースのド派手な演出も加わり狂気そのもの。(背景の蛍光灯すごかった)
これ他の会場だとどんな感じやったんやろ。。。
正直味園ユニバースという場の力がすごすぎて、内容自体はほとんど入ってこなかった。
音楽との融合も楽しかったんやけど、何を見させられているんだろう感が結構あったのです。
次々とテキストを吐き出す青柳さんのパワーはすごいけど、マームのあの独特な繊細さはなかったなぁ。
ということでマームというより味園ユニバースに酔いしれた夜となりました。
あと会場も豪華だったけど、衣装もANREALAGEやsuzuki takayukiで、フライヤーもヒグチユウコと超豪華でした。


そしてもう一つ、歌人の穂村弘とブックデザイナーの名久井直子とのコラボ「ぬいぐるみたちがなんだか変だよと囁いている引っ越しの夜」。
去年の12月に原宿VACANTにて。
これがものすごくよかったです。
VACANTという会場が服屋の上にあるんだけど、屋根裏部屋みたいな雰囲気でとてもよかった。
内容は穂村弘さんの個人史みたいな感じなんだけど、またも青柳いづみの独壇場。
穂村さん自身は出てこないのに、青柳さんが穂村さんの歴史を生まれる前から辿っていく。
あー、俳優って何にでもなれるんやなぁとしみじみ思えた。
中には穂村さんのお父さんも出てくるんだけど、この人の歴史が興味深い。
北海道で生まれ育ってから炭鉱の仕事でドイツに渡り、帰国後結婚し穂村弘を生むんだけど、実はその前にドイツで帰国の際に離れ離れになってしまったドイツ人の恋人の話とかリアルロマンス。穂村さん自身は父親のロマンス聞かされてもって感じかもしれないけど笑
その後仕事の関係で転々と引越しが続くんだけど、実はそれは仕事のせいではなく、お母さんが風水にハマって気のいい方角にどんどん引っ越していたという話はすごかった。
そして、穂村さんがそれまで住んできた家の間取りを記憶を辿りながら書いていくのも面白い。
こういうホーム感覚はマームの根幹をなすものだと思う。
彼らの名前「マームとジプシー」は、マーム=故郷でそれを求めて彷徨う流浪の旅人のよう。
中島みゆきの「時代」の歌詞を思い出します。

旅を続ける人々は いつか故郷に出会う日を
たとえ今夜は倒れても きっと信じてドアを出る


この「故郷に出会う」という表現が彼女独特なんだけど、マームにも通じる気がします。
故郷は、すでにあるものではなくて、自分で見つけ出すものなんですよね。
そのためには動き続けなくてはならない。
(そういえばマームの藤田さんも中島みゆきも北海道出身だったなぁ)
なんだか話はそれそうですが、なんしかこの穂村さんの物語にマームの故郷感が表れていて新鮮でした。
名久井さんの仕上げた今回の本も素晴らしいです。


地点に続き、また追いかけていきたい人たちに出会えました。

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